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公開番号
2025096023
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-26
出願番号
2023212470
出願日
2023-12-15
発明の名称
浴室システム
出願人
リンナイ株式会社
,
国立大学法人東北大学
代理人
弁理士法人ぱてな
主分類
A61H
33/00 20060101AFI20250619BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約
【課題】入浴者の生体情報の検出精度を向上させることができる浴室システムを提供する。
【解決手段】浴室システム1は、検出手段40と、検出手段40を制御し、生体情報検出処理を実行する制御部11と、環境調整手段70、4、80と、報知手段12D、12Sと、を備える。制御部11は、検出した生体情報のSN比を算出するSN比算出処理を実行する。制御部11は、算出したSN比がSN比判定値未満である場合、生体情報のSN比を向上させるための検出精度向上動作であって、環境調整手段70、4、80によって浴室R1内を検出動作の実行に適した環境に調整する調整動作、及び、報知手段12D、12Sによって入浴者P1に対して浴室R1内での体動を抑制するように報知する体動抑制報知動作、の少なくとも一方である検出精度向上動作を実行する。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
浴室内において、入浴者の身体状態を検出する検出動作を実行する検出手段と、
前記検出手段を制御し、前記検出手段が検出した前記身体状態に基づいて、前記入浴者のバイタル状態を少なくとも含む生体情報であって、数値化された前記生体情報を検出する生体情報検出処理を実行する制御部と、
前記浴室内の環境を調整する環境調整手段と、
前記入浴者に対して報知する報知手段と、
を備えた浴室システムであって、
前記制御部は、検出した前記生体情報のSN比を算出するSN比算出処理を実行し、
前記制御部は、算出した前記SN比がSN比判定値未満である場合、前記生体情報の前記SN比を向上させるための検出精度向上動作であって、前記環境調整手段によって前記浴室内を前記検出動作の実行に適した環境に調整する調整動作、及び、前記報知手段によって前記入浴者に対して前記浴室内での体動を抑制するように報知する体動抑制報知動作、の少なくとも一方である前記検出精度向上動作を実行することを特徴とする浴室システム。
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【請求項2】
前記制御部は、前記検出精度向上動作として前記調整動作及び前記体動抑制報知動作の一方を実行した後、前記SN比が前記SN比判定値以上にならない場合、さらに前記検出精度向上動作として前記調整動作及び前記体動抑制報知動作の他方を実行する請求項1記載の浴室システム。
【請求項3】
前記検出手段は、前記検出動作として前記入浴者の画像を撮影する撮影動作を実行する撮影手段であり、
前記制御部は、前記撮影手段から取得した撮影画像を画像処理することによって、前記浴室内が前記検出動作の実行に適した環境ではなくなる不適合原因と、前記入浴者の前記体動と、を検出し、
前記制御部は、算出した前記SN比がSN比判定値未満である場合において、前記不適合原因を検出したときには前記調整動作を実行し、前記体動を検出したときには前記体動抑制報知動作を実行する請求項1記載の浴室システム。
【請求項4】
前記環境調整手段は、前記調整動作として、前記浴室内を換気する調整換気動作を実行する換気装置を有し、
前記制御部は、前記不適合原因として、前記浴室内での水蒸気の発生を検出可能であり、
前記制御部は、前記水蒸気の発生を検出した場合、前記調整換気動作を実行する請求項3記載の浴室システム。
【請求項5】
前記環境調整手段は、前記調整動作として、前記浴室内の照度が適正範囲に収まるように前記浴室内に照射する光の強弱を調整する調整照明動作を実行する照明装置を有し、
前記制御部は、前記不適合原因として、前記浴室内の前記照度の前記適正範囲からの逸脱を検出可能であり、
前記制御部は、前記浴室内の前記照度の前記適正範囲からの逸脱を検出した場合、前記調整照明動作を実行する請求項3記載の浴室システム。
【請求項6】
前記環境調整手段は、前記調整動作として、前記浴槽内の湯水に微細気泡を供給する気泡供給動作を実行する微細気泡供給装置を有し、
前記制御部は、前記不適合原因として、前記浴槽内の湯水面の輝度の変動幅が乱反射判定値よりも大きいことを検出可能であり、
前記制御部は、前記輝度の前記変動幅が前記乱反射判定値よりも大きいことを検出した場合、前記気泡供給動作を実行する請求項3記載の浴室システム。
【請求項7】
前記制御部は、前記生体情報検出処理において、第1生体情報と、前記第1生体情報から抽出される第2生体情報と、を検出し、
前記制御部は、前記SN比算出処理において、検出した前記第1生体情報の前記SN比を算出し、
前記制御部は、算出した前記SN比が前記SN比判定値未満である間に検出された前記第1生体情報及び前記第2生体情報の利用を中止する請求項1乃至6のいずれか1項記載の浴室システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は浴室システムに関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
特許文献1に従来の浴室システムの一例が開示されている。この浴室システムは、カメラ及び制御装置を備えている。カメラは、浴室の浴槽内にいる入浴者の顔と湯水面とを含む画像を撮影する検出動作を実行する。制御装置は、カメラを制御する。
【0003】
制御装置は、カメラから取得する画像に基づいて、入浴者の表情や姿勢に関する複数の因子を読み取り、入浴者の身体状態と、浴槽内の湯水に対する入浴者の顔の浸水度合と、を検出する。そして、この浴室システムは、検出した身体状態及び浸水度合に基づいて入浴者の危険レベルを判断し、その判断した危険レベルに応じた報知を行う。
【0004】
なお、カメラから取得する入浴者の画像に基づいて、入浴者のバイタル状態を少なくとも含む生体情報を検出する技術の開発が行われている。バイタル状態は、例えば、脈波、心拍、呼吸等である。
【0005】
また、特許文献2に従来の浴室システムの別の一例が開示されている。この浴室システムは、ミリ波センサ及び制御装置を備えている。ミリ波センサは、サウナ浴を行うための浴室内にいる入浴者に向けてミリ波を送信し、反射波を受信して出力信号を出力することにより、入浴者の身体状態を検出する検出動作を実行する。制御装置は、ミリ波センサを制御する。
【0006】
制御装置は、測定部、推定部及び報知処理部を有している。測定部は、ミリ波センサから取得する出力信号に基づいて入浴者のバイタル状態を少なくとも含む生体情報を検出する。推定部は、検出した生体情報に基づいて入浴者の体調不良を推定する。報知処理部は、体調不良が推定されたことに応じて緊急事態の発生を報知する。
【0007】
なお、ミリ波センサの代わりにマイクロ波センサを使用して、入浴者のバイタル状態を少なくとも含む生体情報を検出する技術の開発も行われている。ミリ波センサ及びマイクロ波センサは、レーダセンサである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2018-57833号公報
特開2022-154902号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
しかし、上記従来の浴室システムでは、カメラ、レーダセンサ等である検出手段による検出動作を行うときに、以下に説明するように、入浴者の生体情報の検出精度を向上させることが難しくなるおそれがある。
【0010】
すなわち、浴室内の環境について、浴室内で湯気等の水蒸気が発生する場合、カメラであれば、カメラに入射する光が光散乱によって減衰し易くなり、レーダセンサであれば送信波及び反射波が水蒸気の微細粒子により減衰し易くなる。また、浴室内の環境について、浴室内の照度が適正範囲から逸脱したり、浴槽内の湯水面の揺らぎによる乱反射が発生したりする場合も、検出手段が大きなノイズを拾い易くなる。さらに、浴室内で入浴者が移動したり、移動しなくても胴体、頭、手等を大きく動かしたりする場合、すなわち、入浴者の体動が発生する場合も、検出手段が大きなノイズを拾い易くなる。その結果、上記従来の浴室システムでは、検出手段の検出精度が低下し易くなり、その結果、入浴者の生体情報の検出精度を向上させることが難しくなるおそれがある。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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