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公開番号2025007525
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-01-17
出願番号2023108982
出願日2023-07-03
発明の名称太陽電池モジュールのリサイクル方法
出願人DOWAエコシステム株式会社
代理人個人,個人
主分類B09B 3/30 20220101AFI20250109BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】太陽電池モジュールを構成する各素材を選別して分離する。
【解決手段】太陽電池モジュールからガラス基板及びフレーム部材が取り除かれ、少なくとも太陽電池セルと、太陽電池セルから配線される金属パターンと、これらを封止する封止材と、封止材の一方の面に設けられる保護部材と、ガラス基板に由来し封止材の表面に残存するガラス残渣と、を備える太陽電池シート状構造物を準備する準備工程と、太陽電池シート状構造物を破砕して破砕物を形成する破砕工程と、破砕物を、粒径が小さな微小粉末と、粒径が大きな粗大粉末とに分級し、微小粉末を捕集する分級工程と、微小粉末を粉砕し、粉砕物を得る粉砕工程と、粉砕物を、界面活性剤を含む選別液を用いて、湿式比重選別し、重比重粉末と軽比重粉末とに分離する湿式比重選別工程と、軽比重粉末を熱処理して熱処理物を得る熱処理工程と、を有する、太陽電池モジュールのリサイクル方法である。
【選択図】図3
特許請求の範囲【請求項1】
太陽電池モジュールからガラス基板及びフレーム部材が取り除かれ、少なくとも太陽電池セルと、前記太陽電池セルから配線される金属パターンと、これらを封止する封止材と、前記封止材の一方の面に設けられる保護部材と、前記ガラス基板に由来し前記封止材の表面に残存するガラス残渣と、を備える太陽電池シート状構造物を準備する準備工程と、
前記太陽電池シート状構造物を破砕して破砕物を形成する破砕工程と、
前記破砕物を、粒径が小さな微小粉末と、粒径が大きな粗大粉末とに分級し、前記微小粉末を捕集する分級工程と、
前記微小粉末を粉砕し、粉砕物を得る粉砕工程と、
前記粉砕物を、界面活性剤を含む選別液を用いて、湿式比重選別し、重比重粉末と軽比重粉末とに分離する湿式比重選別工程と、
前記軽比重粉末を熱処理して熱処理物を得る熱処理工程と、を有する、
太陽電池モジュールのリサイクル方法。
続きを表示(約 940 文字)【請求項2】
前記軽比重粉末は、前記太陽電池セルに由来する金属シリコンを含む粒子、および前記ガラス残渣に由来するガラスを含む粒子を少なくとも含む、
請求項1に記載の太陽電池モジュールのリサイクル方法。
【請求項3】
前記湿式比重選別工程を第1比重選別工程としたとき、前記熱処理工程の後に、前記熱処理物を、界面活性剤を含む選別液を用いて、湿式比重選別する第2比重選別工程をさらに有する、
請求項1または請求項2に記載の太陽電池モジュールのリサイクル方法。
【請求項4】
前記熱処理工程では、加熱温度を500℃以上800℃以下とする、
請求項1または請求項2に記載の太陽電池モジュールのリサイクル方法。
【請求項5】
前記粉砕工程では、前記微小粉末を圧縮粉砕または衝撃粉砕する、
請求項1または請求項2に記載の太陽電池モジュールのリサイクル方法。
【請求項6】
前記微小粉末は、金属成分を含む粒子、金属シリコンを含む粒子、前記金属成分と前記金属シリコンとが接合した接合粒子、および、ガラスを含む粒子を少なくとも含む、
請求項1または請求項2に記載の太陽電池モジュールのリサイクル方法。
【請求項7】
前記微小粉末の粒径が1μm以上500μm以下である、
請求項1または請求項2に記載の太陽電池モジュールのリサイクル方法。
【請求項8】
前記粉砕工程では、前記粉砕物の粒径が1μm以上450μm以下となるように前記微小粉末を粉砕する、
請求項1または請求項2に記載の太陽電池モジュールのリサイクル方法。
【請求項9】
前記湿式比重選別工程では、前記粉砕物と前記選別液とを混合した混合スラリを薄流選別機に供給し、湿式比重選別を行う、
請求項1または請求項2に記載の太陽電池モジュールのリサイクル方法。
【請求項10】
前記薄流選別機に供給する前記混合スラリに対し、界面活性剤を含む洗浄水を流しながら湿式比重選別を行う、
請求項9に記載の太陽電池モジュールのリサイクル方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、太陽電池モジュールのリサイクル方法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
太陽電池発電は、太陽光というクリーンエネルギーを利用し、環境負荷が小さいことから、再生可能エネルギーとして着目されている。この太陽電池発電に使用される太陽電池モジュールは、例えば、太陽電池セルと、太陽電池セルを封止する封止材と、保護部材(いわゆるバックシート)と、太陽電池セルから配線される金属パターンと、ガラス基板と、封止材の周囲に設けられるフレーム部材と、を備えて構成される。
【0003】
これまで太陽電池モジュールは、一定期間、使用された後に廃棄処分されていたが、近年、太陽電池モジュールを処理し、有価金属を回収してリサイクルすることが求められている。
【0004】
そこで、太陽電池モジュールを処理する方法として、例えば特許文献1が開示されている。特許文献1には、太陽電池モジュールからガラス基板などを除去した太陽電池シート状構造物を破砕した後、その破砕物に対して分級や粉砕、湿式比重選別を行うことで、金属を含む粒子を、樹脂を含む粒子や金属シリコンを含む粒子と分離し、金属成分を濃縮することが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特願2021-182486
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、太陽電池モジュールには、有価な金属成分だけでなく、太陽電池セルに由来する金属シリコン等も含まれている。そのため、太陽電池モジュールをリサイクルする観点から、有価な金属成分の濃縮だけでなく、太陽電池モジュールを構成する部材を素材ごとに選別して分離することが求められている。
【0007】
本発明は、太陽電池モジュールを構成する各素材を選別して分離する技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は、
太陽電池モジュールからガラス基板及びフレーム部材が取り除かれ、少なくとも太陽電池セルと、前記太陽電池セルから配線される金属パターンと、これらを封止する封止材と、前記封止材の一方の面に設けられる保護部材と、前記ガラス基板に由来し前記封止材の表面に残存するガラス残渣と、を備える太陽電池シート状構造物を準備する準備工程と、
前記太陽電池シート状構造物を破砕して破砕物を形成する破砕工程と、
前記破砕物を、粒径が小さな微小粉末と、粒径が大きな粗大粉末とに分級し、前記微小粉末を捕集する分級工程と、
前記微小粉末を粉砕し、粉砕物を得る粉砕工程と、
前記粉砕物を、界面活性剤を含む選別液を用いて、湿式比重選別し、重比重粉末と軽比重粉末とに分離する湿式比重選別工程と、
前記軽比重粉末を熱処理して熱処理物を得る熱処理工程と、を有する、
太陽電池モジュールのリサイクル方法である。
【0009】
本発明の第2の態様は、第1の態様において、
前記軽比重粉末は、前記太陽電池セルに由来する金属シリコンを含む粒子、および前記ガラス基板に由来するガラスを含む粒子を少なくとも含む。
【0010】
本発明の第3の態様は、第1または第2の態様において、
前記湿式比重選別工程を第1比重選別工程としたとき、前記熱処理工程の後に、前記熱処理物を、界面活性剤を含む選別液を用いて、湿式比重選別する第2比重選別工程をさらに有する。
(【0011】以降は省略されています)

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