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公開番号2025043437
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-04-01
出願番号2023150695
出願日2023-09-19
発明の名称消化液処理方法
出願人株式会社土と野菜
代理人個人
主分類B09B 3/10 20220101AFI20250325BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約【課題】消化液の中の固形分と液体分とをそれぞれ有効に肥料として再利用できるようにした消化液処理方法を提供する。
【解決手段】バイオガスプラントから発生した消化液に陽イオン交換剤としてベントナイトを投入し、増粘したベントナイトに消化液の固形分を付着させる。このときベントナイトとして、平均粒子径10μmから30μmの粉体を用いる。そして、ベントナイトにアンモニア性窒素を吸着させるとともに、このベントナイトを消化液の液体部分と遠心分離機を用いて分離する。そして、ベントナイトを乾燥させ、窒素含有濃度の高い固形肥料として使用できるようにするとともに、残った液体部分については、アンモニア性窒素の濃度の低い養液栽培用の液肥として使用できるようにする。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
バイオガスプラントから発生した消化液に陽イオン交換剤を投入し、当該陽イオン交換剤に消化液の陽イオンを吸着させる工程と、当該陽イオンを吸着させた陽イオン交換剤を凝集させる工程と、当該固形分と消化液の液体部分を分離する工程とを備えて消化液
を備えてなる消化液処理方法。
続きを表示(約 230 文字)【請求項2】
前記陽イオン交換剤が、ベントナイトの粉体である請求項1に記載の消化液処理方法。
【請求項3】
前記消化液と前記陽イオン交換剤との混合割合が、重量比で、消化液100に対して、陽イオン交換剤を20から60の割合で混合されるものである請求項1に記載の消化液処理方法。
【請求項4】
前記陽イオン交換剤が、平均粒子径として10μmから30μmの大きさの陽イオン交換剤の粉体である請求項1に記載の消化液処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、バイオガスプラントで発生した消化液を処理する消化液処理方法に関するものであって、より詳しくは、消化液を、固形肥料や液肥として再利用できるようにした消化液処理方法に関するものである。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
一般に、バイオガスプラントを用いて生ゴミや食品残渣・家畜排泄物などを処理する場合、タンク内に生ゴミなどを発酵槽に入れ、発酵によって生じたガスを燃焼させて発電を行うとともに、発酵槽で貯留された消化液については、消化液貯留槽に貯められ、肥料として使用される(特許文献1、特許文献2など)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6426863号
特開2019―34870号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような消化液貯留槽から排出された消化液については、全体のアンモニア性窒素の濃度が0.1%から0.2%と、一般的な化成肥料の窒素含有率である10%から20%に対して著しく濃度が低く、化成肥料の代替物として使用するには、大型のタンクローリーなどの散布装置を用いて大量に散布しなければならない。一方、その消化液を、養液栽培の液肥として使用する場合は、通常の養液栽培の液肥のアンモニア性窒素の濃度は100ppmであるのに対して、消化液の溶液のアンモニア性窒素の濃度は2000ppm以上と高く、大量に希釈しなければならないため、全ての消化液を使用することができず、大量に余ってしまう。
【0005】
一方、特許文献2には、消化液を減圧蒸留装置で減圧して蒸発器内の脱水ろ液を加熱・沸騰させ、その後、冷却してアンモニア性窒素の濃度を低減させて、液肥として利用できるようにする方法も提案されているが、このような方法によれば、土壌に散布する肥料として使用することができない。
【0006】
そこで、本発明は上記課題に着目してなされたもので、消化液の中の固形分と液体分とをそれぞれ有効に肥料として再利用できるようにした消化液処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
すなわち、本発明は上記課題を解決するために、バイオガスプラントから発生した消化液に陽イオン交換剤を投入し、当該陽イオン交換剤に消化液の陽イオンを吸着させる工程と、当該陽イオンを吸着させた陽イオン交換剤を凝集させる工程と、当該固形分と消化液の液体部分を分離する工程と、を備えて消化液を処理するようにしたものである。
【0008】
このようにすれば、陽イオン交換剤によって、消化液中のアンモニア性窒素やナトリウムイオン、カルシウムイオン、マグネシウムイオンなどを吸着させることができ、これを凝集させることによって得られた固形分については、窒素含有濃度の高い固形肥料として使用できるようになる。一方、残った液体分については、アンモニア性窒素が陽イオン交換剤によって大幅に除去されているため、大量希釈しなくても、アンモニア性窒素の濃度の低い養液栽培用の液肥として使用することができるようになる。
【0009】
また、このような発明において、陽イオン交換剤として、ベントナイトの粉体を用いるようにする。
【0010】
このようにすれば、ベントナイトの陽イオン交換性によって、アンモニア性窒素や金属イオンなどを吸着させることができるとともに、ベントナイトの粉体による増粘や膨張によって、消化液中の異物を付着させて、ベントナイトの粉体の中に封じ込めることができるようになる。また、このようなベントナイトの粉体を土壌に散布した際には、そのベントナイトの保水性によって、土壌の保水性を保つことができるとともに、ベントナイトの膨張性と収縮性によって、土壌内に空隙を作ることができ、土壌を柔らかくすることができるようになる。
(【0011】以降は省略されています)

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