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公開番号
2025071207
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-02
出願番号
2025025172,2021014843
出願日
2025-02-19,2021-02-02
発明の名称
吸着剤の廃棄処理方法
出願人
東ソー株式会社
代理人
主分類
B09B
3/40 20220101AFI20250424BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】 1000℃を超える高温処理や強アルカリの溶融助剤を使用しない簡便な方法
にて、揮発、及び再溶出が無い状態に安定化する吸着剤の廃棄処理方法を提供する。
【解決手段】 吸着物を吸着した吸着剤を500℃以上の温度で加熱する工程を含むこと
を特徴とする吸着剤の廃棄処理方法。
【選択図】 なし
特許請求の範囲
【請求項1】
吸着物を吸着した吸着剤を500℃以上990℃以下の温度で加熱する工程を含み、
前記吸着剤が、シリコチタネート組成物を含有し、
前記シリコチタネート組成物が、シチナカイト構造を有するシリコチタネート、およびヴィノグラドバイト構造を有するシリコチタネートの少なくとも一方を含み、
前記吸着剤の500℃以上990℃以下の温度で加熱した後のXRDパターンにおいて2θ=27.5±0.5°のXRDピーク強度比が29%未満であることを特徴とする吸着剤の廃棄処理方法。
続きを表示(約 820 文字)
【請求項2】
前記吸着剤の500℃以上990℃以下の温度で加熱した後のXRDパターンにおいて2θ=11.3±0.5°のXRDピーク強度比が56%未満である、請求項1に記載の吸着材の廃棄処理方法。
【請求項3】
前記加熱する工程後の前記吸着剤のイオン交換能が、10%以下であることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の吸着剤の廃棄処理方法。
【請求項4】
前記吸着剤が、前記シリコチタネート組成物と無機バインダーを含むシリコチタネート成形体を含有することを特徴とする請求項1~請求項3に記載の吸着剤の廃棄処理方法。
【請求項5】
前記シリコチタネート組成物が、シチナカイト構造を有するシリコチタネート、及びニオブを含有し、なおかつ、少なくとも2θ=27.8±0.5°及び2θ=29.4±0.5°に回折ピークを有することを特徴とする請求項1~請求項4のいずれかに記載の吸着剤の廃棄処理方法。
【請求項6】
前記シリコチタネート組成物が、以下のモル比を有し、なおかつ、表1に示す2θ及びピーク強度比を有するものであることを特徴とする請求項1~請求項5のいずれかの項に記載の吸着剤の廃棄処理方法。
Si/Tiモル比 0.40以上、2.0以下
M/Tiモル比 0.50以上、4.0以下
Nb/Tiモル比 0.35以上、0.60以下
(Mは、Li,Na、及びKの群から選ばれる1種のアルカリ金属である)
JPEG
2025071207000005.jpg
84
169
(表1中、XRDピーク強度比とは、ピーク高さの比をいう。)
【請求項7】
前記吸着物がストロンチウム又はセシウムであることを特徴とする請求項1~請求項6のいずれかの項に記載の吸着剤の廃棄処理方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、吸着剤の廃棄処理方法に関するものであり、より詳細にはシチナカイト構造を有するシリコチタネートを含む組成物を用いた吸着剤の廃棄処理方法に関する。本発明の吸着剤の廃棄処理方法は、例えば汚染水、海水、地下水中の有害イオン処理等の用途に有用である。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
水溶液から有害イオンを除去できる吸着剤として、シリコチタネート、ゼオライト等の無機イオン交換体が知られている。しかしながら、適切な廃棄処理を行わなければ、有害イオンを吸着した後に他の金属とイオンと接触して逆交換がおき、吸着物が溶出する問題があった。また、処理後に高温にさらされると、吸着物が脱離、揮発する問題があった。そのため、元の結晶構造が無くなるような非晶質化、別の安定な構造に再結晶化する等の廃棄処理が必要であったが、それらの処理には例えば1000℃を超える高温や、強いアルカリを示す溶融助剤を併用した処理が必要であり、装置の熱劣化、腐食、及び吸着物の揮発等の問題があった。
【0003】
特許文献1には海水中の放射性物質の除去用イオン交換体としてニオブを含有したシリコチタネートおよびその製法が開示されている。さらに、特許文献1にはセシウム、ストロンチウムを吸着除去結果が開示されている。しかしながら、吸着剤を廃棄処理する方法は記載されていなかった。
【0004】
特許文献2には、吸着後のゼオライト吸着剤にホウ酸ナトリウムを溶融助剤として配合した後、1000~1100℃の範囲における任意の温度で溶融した後、冷却固化させる廃棄物の処理方法が開示されている。しかしながら、溶融助剤を混合する工程が必要であり、温度も1000℃以上の高温が必要であった。そのため、耐熱性の高い高価な材質の装置が必要であり、高温のため吸着物が揮発する恐れがあった。
【0005】
特許文献3では、吸着後の結晶性シリコチタネート吸着剤にケイ酸アルカリ溶融助剤として配合した後1100℃で溶融した後、冷却固化する廃棄物の処理方法が記載されている。しかしながら、特許文献1と同様に1000℃以上の温度が必要であり、溶融助剤がなければ固化が不十分になるものであった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2017-170440号公報
特許第6157857号公報
特許第6557416号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は、従来のイオン吸着剤の廃棄物処理方法よりも簡便な方法を提供するものである。具体的には従来よりも低い加熱温度で非結晶化、再結晶化できるため、高耐熱性の装置が必要でなく、吸着物の揮発がおこりにくい。また、溶融助剤の併用も必須ではないため、工程も簡略化することができる。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、吸着剤を簡便に処理できる方法を見出し、本発明を完成したものである。すなわち、本発明は、吸着物を吸着した吸着剤を500℃以上の温度で加熱する工程を含むことを特徴とする吸着剤の廃棄処理方法である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の吸着剤の廃棄処理方法は、吸着剤を1000℃を超える高温処理や強アルカリの溶融助剤を使用しない簡便な方法にて、揮発、及び再溶出が無い状態に安定化することができる。特に、吸着剤が含有するシリコチタネート組成物は、低温にて非晶質化、再結晶化しやすいため、装置の腐食、熱劣化、吸着物の揮発による脱離を抑えながら、逆交換によるイオンの溶出が無い状態に安定化して廃棄処理することができる。
【0010】
さらに、シリコチタネート組成物は、特にCs、Srの吸着性能が高いため、Cs、Sr吸着後に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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