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公開番号
2025073214
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-05-13
出願番号
2023183787
出願日
2023-10-26
発明の名称
土壌浄化装置
出願人
清水建設株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
B09C
1/06 20060101AFI20250502BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】処理対象領域に設置する加熱井戸の本数を少なくでき、かつ、熱効率を高めることができる電気加熱ヒータ式の土壌浄化装置を提供する。
【解決手段】処理対象領域Eにおける深さ方向に沿い帯水層EWまで延びるメッシュ状パイプが配置され、底部に設けられた水中ヒータ11により水蒸気を発生し、該水蒸気を少なくとも周囲の土壌に直接注入する加熱井戸10と、水蒸気接続配管21を介して加熱井戸10に接続され、地盤EGにおいて深さ方向に沿い不飽和帯の下部まで延びるメッシュ状パイプが加熱井戸10の周囲に配置され、加熱井戸10が生成した水蒸気を導入して該水蒸気を周囲の土壌に直接注入する蒸気注入井戸20と、深さ方向に沿い不飽和帯の下部まで延びるメッシュ状パイプが加熱井戸10及び蒸気注入井戸20の周囲に配置され、水蒸気の加熱により揮発した対象物質を含む蒸気を回収する1以上の回収井戸30と、を備える。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
地盤の処理対象領域を加熱して対象物質を揮発させ浄化する土壌浄化装置であって、
前記処理対象領域における深さ方向に沿い不飽和帯から帯水層まで延びるメッシュ状パイプが配置され、底部に設けられた水中ヒータにより水蒸気を発生し、該水蒸気を少なくとも周囲の土壌に直接注入して該土壌を加熱する1以上の加熱井戸と、
水蒸気接続配管を介して前記加熱井戸に接続され、前記地盤において深さ方向に沿い前記不飽和帯の下部まで延びるメッシュ状パイプが前記加熱井戸の周囲に配置され、前記加熱井戸が生成した水蒸気を導入して該水蒸気を周囲の土壌に直接注入して該土壌を加熱する1以上の蒸気注入井戸と、
前記地盤において深さ方向に沿い前記不飽和帯の下部まで延びるメッシュ状パイプが前記加熱井戸及び前記蒸気注入井戸の周囲に配置され、前記加熱井戸及び前記蒸気注入井戸が注入した水蒸気の加熱により揮発した前記対象物質を含む蒸気を回収する1以上の回収井戸と、
を備えたことを特徴とする土壌浄化装置。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
前記地盤において深さ方向に沿い前記帯水層を越えて延びるメッシュ状パイプが前記加熱井戸及び前記蒸気注入井戸の周囲に配置されるとともに、このメッシュ状パイプ内に地上から前記帯水層まで延びる水配管が配置され、前記加熱井戸及び前記蒸気注入井戸が注入した水蒸気の加熱により揮発した前記対象物質を含む蒸気を回収するとともに前記水配管を介して前記対象物質を含む地下水を回収する1以上の気液回収井戸を備えたことを特徴とする請求項1に記載の土壌浄化装置。
【請求項3】
前記処理対象領域は、深さ方向に沿い前記帯水層を越えて延びる遮水壁により囲まれて水平方向が画成されるとともに、蓋部により地表面が覆われることを特徴とする請求項1又は2に記載の土壌浄化装置。
【請求項4】
前記水蒸気接続配管は、前記蓋部の下面に沿って配置されることを特徴とする請求項3に記載の土壌浄化装置。
【請求項5】
前記地盤において深さ方向に沿い前記帯水層を越えて延びる温度観測孔を設け、該温度観測孔内に深さ方向に沿って複数の温度センサを配置するとともに、前記水蒸気接続配管内に前記水蒸気の圧力を検出する圧力センサを配置し、
前記圧力センサが所定圧力範囲となるように前記水中ヒータの加熱を制御するとともに、前記温度センサが検出する温度をもとに、前記処理対象領域の温度が所定温度になるまで前記対象物質を含む蒸気の回収を停止して前記水蒸気を前記処理対象領域内で循環させる制御を行う制御部を備えたことを特徴とする請求項3に記載の土壌浄化装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、処理対象領域に設置する加熱井戸の本数を少なくでき、かつ、熱効率を高めることができる電気加熱ヒータ式の土壌浄化装置に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、揮発性有機化合物(VOC)や重金属、パーフルオロアルキル化合物及びポリフルオロアルキル化合物(PFAS)、ポリ塩化ビフェニル(PCB)、ダイオキシン、油等(以下、対象物質)で汚染された土壌は、例えば、原位置熱脱着法によって浄化されている。原位置熱脱着法は、汚染された土壌を掘削することなく地中にあるがままの原位置で対象物質を加熱することによって揮発させ、回収する浄化方法である。
【0003】
上記の例示した対象物質は、土壌粒子に吸着して土壌汚染を引き起こし、地下水中に溶け出すことで地下水汚染を生じさせる。従来の原位置熱脱着法を用いた浄化装置において土壌を加熱する方法は、種々提案されている(電気加熱ヒータ式、電気抵抗式、スチーム式)が、例えば電気加熱ヒータ式は、土壌の浄化対象範囲に通じる加熱井戸(又は、加熱穴)を設置し、加熱井戸の中空部にヒータを挿入することによって、土壌を所定の温度まで加熱する。電気加熱ヒータ式の原位置熱脱着法は、土壌を均一に加熱でき、対象物質が広く、加熱温度も100℃以上であり、不飽和帯及び粘性土に対しても適用できるため、他の土壌加熱法に比べて優位である。
【0004】
特許文献1には、原位置で加熱井戸により土壌を直接加熱して対象物質を土壌から脱着または地中で分解するシステム(ISTD:In-Situ Thermal Desorption)や加熱に用いるヒータの形状が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4509558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、従来の電気加熱ヒータ方式による土壌浄化装置では、加熱井戸内に設置した熱源(ニクロム線等の電熱線)を用いて加熱する方式であり、処理対象領域内に数多くの加熱井戸を配置する必要がある。このため、ヒータの設置数が多くなり、加熱のための電気コストも大きくなる。
【0007】
また、従来の電気加熱ヒータ方式による土壌浄化装置では、ヒータの特性により、加熱井戸の近傍が高温(300℃以上)になるため、地盤の温度を100℃以上に加熱することができる利点があるものの、汚染物質の回収には、ブロアによる排気を行っており、汚染物質とともに熱が漏出するため、必ずしも熱効率が良いとは言えない。さらも。加熱井戸周辺の温度が高温になるため、地下水が蒸発し加熱井戸近傍から水蒸気が噴出し、加熱するために加えたエネルギーが無駄になる場合がある。
【0008】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、処理対象領域に設置する加熱井戸の本数を少なくでき、かつ、熱効率を高めることができる電気加熱ヒータ式の土壌浄化装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明は、地盤の処理対象領域を加熱して対象物質を揮発させ浄化する土壌浄化装置であって、前記処理対象領域における深さ方向に沿い不飽和帯から帯水層まで延びるメッシュ状パイプが配置され、底部に設けられた水中ヒータにより水蒸気を発生し、該水蒸気を少なくとも周囲の土壌に直接注入して該土壌を加熱する1以上の加熱井戸と、水蒸気接続配管を介して前記加熱井戸に接続され、前記地盤において深さ方向に沿い前記不飽和帯の下部まで延びるメッシュ状パイプが前記加熱井戸の周囲に配置され、前記加熱井戸が生成した水蒸気を導入して該水蒸気を周囲の土壌に直接注入して該土壌を加熱する1以上の蒸気注入井戸と、前記地盤において深さ方向に沿い前記不飽和帯の下部まで延びるメッシュ状パイプが前記加熱井戸及び前記蒸気注入井戸の周囲に配置され、前記加熱井戸及び前記蒸気注入井戸が注入した水蒸気の加熱により揮発した前記対象物質を含む蒸気を回収する1以上の回収井戸と、を備えたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記の発明において、前記地盤において深さ方向に沿い前記帯水層を越えて延びるメッシュ状パイプが前記加熱井戸及び前記蒸気注入井戸の周囲に配置されるとともに、このメッシュ状パイプ内に地上から前記帯水層まで延びる水配管が配置され、前記加熱井戸及び前記蒸気注入井戸が注入した水蒸気の加熱により揮発した前記対象物質を含む蒸気を回収するとともに前記水配管を介して前記対象物質を含む地下水を回収する1以上の気液回収井戸を備えたことを特徴とする。
(【0011】以降は省略されています)
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