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公開番号2025138522
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-25
出願番号2024037663
出願日2024-03-11
発明の名称ジオポリマー、ジオポリマーの固化物、ジオポリマーの製造方法、放射性廃棄物の処理方法
出願人清水建設株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類C04B 28/26 20060101AFI20250917BHJP(セメント;コンクリート;人造石;セラミックス;耐火物)
要約【課題】圧縮強度、流動性、および流動性保持時間の全てを向上することができるジオポリマー、ジオポリマーの固化物、ジオポリマーの製造方法および放射性廃棄物の処理方法を提供する。
【解決手段】アルカリ溶液と、汚染コンクリートから得られたモルタルの微粉末と、フライアッシュと、高炉スラグと、混和剤と、を含み、前記混和剤は、リグニンスルホン酸とポリアルキレングリコール誘導体の混合物、およびオキシカルボン酸の少なくとも一方である、ジオポリマー。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
アルカリ溶液と、汚染コンクリートから得られたモルタルの微粉末と、フライアッシュと、高炉スラグと、混和剤と、を含み、
前記混和剤は、リグニンスルホン酸とポリアルキレングリコール誘導体の混合物、およびオキシカルボン酸の少なくとも一方である、ジオポリマー。
続きを表示(約 730 文字)【請求項2】
前記混和剤の含有量は、0.3質量%以上3質量%以下である、請求項1に記載のジオポリマー。
【請求項3】
請求項1または2に記載のジオポリマーの硬化物からなる、ジオポリマーの固化物。
【請求項4】
14
CO

で汚染した汚染コンクリートを破砕する破砕工程と、
アルカリ溶液に混和剤を溶解する溶解工程と、
破砕した前記汚染コンクリートを加熱する加熱工程と、
前記汚染コンクリートの加熱により発生した
14
CO

ガスを、混和剤を含むアルカリ溶液で捕集し、
14
CO

ガスを含むアルカリ溶液とする捕集工程と、
加熱した前記汚染コンクリートを、粗骨材とモルタルの微粉末に分離する分離工程と、
前記
14
CO

ガスを含むアルカリ溶液と、前記微粉末と、フライアッシュと、高炉スラグとを混練する混練工程と、を有し、
前記混和剤は、リグニンスルホン酸とポリアルキレングリコール誘導体の混合物、およびオキシカルボン酸の少なくとも一方である、ジオポリマーの製造方法。
【請求項5】
前記アルカリ溶液と前記混和剤の総質量に対する、前記混和剤の添加量は、0.3質量%以上6質量%以下である、請求項4に記載のジオポリマーの製造方法。
【請求項6】
請求項4または5に記載のジオポリマーの製造方法によりジオポリマーを得る工程と、
前記ジオポリマーを固化する固化工程と、を有する、放射性廃棄物の処理方法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、ジオポリマー、ジオポリマーの固化物、ジオポリマーの製造方法、および放射性廃棄物の処理方法に関する。
続きを表示(約 1,600 文字)【背景技術】
【0002】
原子力発電所では、稼働中の原子炉にて放射性の炭素(
14
C)が生成し、生成した
14
Cは放射性の二酸化炭素(
14
CO

)として存在している。
14
CO

は、原子力発電所の原子炉建屋のコンクリートに吸収されるものの、ガス状物質は自由に動けるため、汚染の範囲が広くなる。また、
14
CO

は、コンクリート中では数十cmの深さにまで浸透することが分かっており、
14
CO

に汚染されたコンクリート(以下、「
14
CO

汚染コンクリート」と言う。)の量は莫大なものになる。
14
CO

汚染コンクリートは、放射性廃棄物として処分される。
【0003】
原子力発電所から排出される放射性廃棄物は、ドラム缶内で固化されてから処分される。現在、放射性廃棄物の固化には、セメント系材料が使われているが、ジオポリマーも利用可能である。ジオポリマーは、セメントよりも圧縮強度や放射性核種の吸着性能が高いため、放射性廃棄物の固化にはセメントよりも適した材料である。
【0004】
放射性廃棄物を固化した廃棄体としては、粉体廃棄物を固化した均一・均質固化体と、大型廃棄物を固化した充填固化体とが挙げられる。放射性廃棄物の固化にジオポリマーを用いる場合、廃棄体の圧縮強度が高いほど好ましい。また、充填固化体の隙間を満たすためには、ジオポリマーの流動性が高いほど好ましい。
【0005】
重金属の溶出を抑制できる硬化体を製造可能なジオポリマー組成物として、活性フィラーと、骨材と、水と、アクティベーターと、分散剤とを含み、活性フィラーは、JIS A6201で規定されているコンクリート用フライアッシュの規格に適合するための処理を施していない石炭灰および高炉スラグ微粉末を合計量で85質量%以上含むものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0006】
また、硬化体の強度発現性を確保するとともに、乾燥収縮を抑制できる硬化体を得られるジオポリマー用添加剤が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【0007】
また、ジオポリマー組成物の流動性保持時間を充分に延長できるジオポリマー硬化体の製造方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2023-49893号公報
特開2017-202963号公報
特開2020-26357号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ジオポリマーは、一般的に、使用するアルカリ溶液の濃度を上げると、圧縮強度が向上するものの、流動性と流動性保持時間が低下する。一方、ジオポリマーは、使用するアルカリ溶液の濃度を下げると、流動性と流動性保持時間が向上するものの、圧縮強度が低下する。
また、ジオポリマーは、使用するアルカリ溶液の量を減らすと、圧縮強度が向上するものの、流動性と流動性保持時間が低下する。一方、ジオポリマーは、使用するアルカリ溶液の量を増やすと、流動性と流動性保持時間が向上するものの、圧縮強度が低下する。
【0010】
このように、アルカリ溶液の濃度と量、ジオポリマーの強度と流動性・流動性保持時間とは相反する傾向がある。そのため、アルカリ溶液の濃度と量を検討しても、圧縮強度、流動性、および流動性保持時間の全てを向上することは難しい。
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する

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