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公開番号
2025149260
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-10-08
出願番号
2024049797
出願日
2024-03-26
発明の名称
金属造形物の造形装置および金属造形物の造形方法
出願人
清水建設株式会社
,
国立研究開発法人宇宙航空研究開発機構
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
B23K
9/04 20060101AFI20251001BHJP(工作機械;他に分類されない金属加工)
要約
【課題】金属造形物の品質や強度を向上できる金属造形物の造形装置および金属造形物の造形方法を提供する。
【解決手段】母材25の上に溶融した金属材料を供給して金属層22を成形し既に成形された金属層22の上に新たな金属層22を成形して金属層22を積層する積層部3と、母材25および金属層22を加熱可能な加熱部4と、積層部3および加熱部4を制御する制御部5と、を有し、制御部5は、積層部3が金属層22の積層を開始する前に加熱部4が母材25を加熱する制御を行うとともに、積層部3が金属層22の積層を中断してから再開する場合に積層部が金属層22の積層を再開する前に加熱部4が既に積層された金属層22を加熱する制御を行う。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
母材の上に溶融した金属材料を供給して金属層を成形し既に成形された前記金属層の上に新たな金属層を成形して前記金属層を積層する積層部と、
前記母材および前記金属層を加熱可能な加熱部と、
前記積層部および前記加熱部を制御する制御部と、を有し、
前記制御部は、前記積層部が前記金属層の積層を開始する前に前記加熱部が前記母材を加熱する制御を行うとともに、前記積層部が前記金属層の積層を中断してから再開する場合に前記積層部が前記金属層の積層を再開する前に前記加熱部が既に積層された前記金属層を加熱する制御を行う金属造形物の造形装置。
続きを表示(約 760 文字)
【請求項2】
前記母材の温度および既に積層された前記金属層の温度を計測して前記制御部に送信可能な温度計測部を有し、
前記制御部は、前記積層部が前記金属層の積層を開始する前に前記加熱部が前記母材を所定温度になるまで加熱する制御を行うとともに、前記積層部が前記金属層の積層を中断してから再開する場合に前記積層部が前記金属層の積層を再開する前に前記加熱部が既に積層された前記金属層を所定温度になるまで加熱する制御を行う請求項1に記載の金属造形物の造形装置。
【請求項3】
前記母材と、前記母材が設置されるテーブルとの間に設けられる断熱材を有する請求項1または2に記載の金属造形物の造形装置。
【請求項4】
前記加熱部は、レーザを照射して前記母材および積層された前記金属層を加熱する請求項1または2に記載の金属造形物の造形装置。
【請求項5】
積層された前記金属層を冷却可能な冷却部を有する請求項1または2に記載の金属造形物の造形装置。
【請求項6】
母材を加熱する第1加熱工程と、
前記第1加熱工程の後に前記母材の上に溶融した金属材料を供給して金属層を成形し既に成形された前記金属層の上に新たな金属層を成形して前記金属層を積層する積層工程と、
前記積層工程を中断し再開する場合に、前記積層工程を再開する前に既に積層された前記金属層を加熱する第2加熱工程と、を有する金属造形物の造形方法。
【請求項7】
前記第1加熱工程では、前記母材の温度が所定値以上になるまでで前記母材を加熱し、
前記第2加熱工程では、前記金属層の温度が所定値以上になるまで前記金属層を加熱する請求項6に記載の金属造形物の造形方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、金属造形物の造形装置および金属造形物の造形方法に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
従来、WAAM(Wire arc additive manufacturing)の装置構成として、アーク溶接ロボットを用いて金属材料の積層を行うものが知られている(例えば、特許文献1参照)。WAAMによる金属材料の積層は、大型の金属造形物の造形に向いている金属プリント手法である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2022-186142号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
WAAMによる金属材料の積層は、テーブルの上に母材と呼ばれる金属板を設置し、その上に溶融した金属材料を供給して金属層を形成し積層する。最初に形成される金属層は、母材に直接溶融池を形成するため、その熱が母材へ拡散する速度が速く温度が低下する。その結果、最初に形成される金属層のビード幅は、その上に積層される2層目以降の金属層よりも小さくなることがある。
【0005】
WAAMによる金属材料の積層によって造形する金属造形物が大型化すると、作業者の交代や消耗品の交換、不具合への対応などのために積層作業を中断することが生じやすい。積層作業を中断すると、すでに積層された金属層が自然冷却される。積層作業を再開すると、冷却された金属層の上に新たに金属層を形成することになる。このため、積層作業を再開してから最初に形成される金属層は、既に積層されている金属層に熱が拡散する速度が速く、上記の母材の上に最初に形成される金属層と同様にビード幅が小さくなるという問題がある。
【0006】
WAAMによる金属材料の積層を行う場合の金属の溶融温度は、鉄の場合では1500℃程度、アルミの場合では660℃程度である。このため、積層開始時の母材(積層を中断し再開する場合は既に積層されている金属層)が常温に近い場合、溶融金属が常温の母材または既に積層されている金属層によって急冷される。溶融金属が急冷されると、既に積層された金属層となじみにくく、金属造形物の表面に凹凸が生じたり、既に積層された金属層に対する溶接ビードの溶け込みが不十分となりピンホールが生じたりするため、金属造形物の品質や強度が低下する虞がある。
【0007】
そこで、本発明は、金属造形物の品質や強度を向上できる金属造形物の造形装置および金属造形物の造形方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するため、本発明に係る金属造形物の造形装置は、母材の上に溶融した金属材料を供給して金属層を成形し既に成形された前記金属層の上に新たな金属層を成形して前記金属層を積層する積層部と、前記母材および前記金属層を加熱可能な加熱部と、前記積層部および前記加熱部を制御する制御部と、を有し、前記制御部は、前記積層部が前記金属層の積層を開始する前に前記加熱部が前記母材を加熱する制御を行うとともに、前記積層部が前記金属層の積層を中断してから再開する場合に前記積層部が前記金属層の積層を再開する前に前記加熱部が既に積層された前記金属層を加熱する制御を行う。
【0009】
上記目的を達成するため、本発明に係る金属造形物の造形方法は、母材を加熱する第1加熱工程と、前記第1加熱工程の後に前記母材の上に溶融した金属材料を供給して金属層を成形し既に成形された前記金属層の上に新たな金属層を成形して前記金属層を積層する積層工程と、前記積層工程を中断し再開する場合に、前記積層工程を再開する前に既に積層された前記金属層を加熱する第2加熱工程と、を有する。
【0010】
本発明では、母材の上に金属層を積層する前に母材を加熱している。これにより、母材の上に供給された金属材料が母材に冷やされることがないため、良好な状態で金属層を成形できる。このため、母材の上に最初に積層される金属層のビード幅がその上に積層される層のビード幅よりも小さくなることを防止できる。本発明では、金属層の積層を中断してから再開する場合に、金属層の積層を再開する前に既に積層された金属層を加熱している。これにより、既に積層された金属層の上に供給された金属材料が既に積層された金属層によって冷やされることがないため、良好な状態で金属層を成形できる。このため、既に積層された金属層の上に最初に積層される金属層のビード幅がその上に積層される層のビード幅よりも小さくなることを防止できる。金属層の積層が再開した後に積層される金属層が既に積層された金属層となじみやすいため、金属層間に凹凸ができることが防止される。このように、金属層のビード幅を均一にできるとともに、金属層間に凹凸ができることを防止できるため、造形された金属造形物の品質や強度を向上できる。
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPat(特許庁公式サイト)で参照する
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