TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2025023773
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-02-17
出願番号
2023133754
出願日
2023-08-21
発明の名称
フェネート系に基づく土壤中のフタル酸エステルの除去方法
出願人
南京農業大学
代理人
個人
主分類
B09C
1/08 20060101AFI20250207BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】土壤中のフタル酸エステルの除去方法を提供する。
【解決手段】バイオ炭、鉄酸カリウム及び噴霧液を原料としてフェネート修復剤を製造した後、フェネート修復剤とフタル酸エステル汚染土壤とを所定の割合で混合し、フタル酸エステル汚染土壤を修復することにより、汚染土壤中のフタル酸エステルを効率的且つ長期的に除去する役割を果たすことができる。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
フェネート系に基づく土壤中のフタル酸エステルの除去方法であって、
フェネート修復剤を製造するステップであって、
80~100℃に加熱したバイオ炭と20~30℃の鉄酸カリウムとを6~12:1の重
量比で混合し、それにミーリングボールを加えて、撹拌してミーリングし、
10~15min撹拌してミーリングした後、バイオ炭と鉄酸カリウムの混合物にバイオ
炭と鉄酸カリウムの混合物の全質量に対して4~8%の噴霧液を噴霧し、さらに30mi
n撹拌してミーリングし、
前記噴霧液は、水酸化ナトリウム溶液を基液として、基液の質量に対して3%の塩化ナト
リウム、1.5%のヒドロキシメチルセルロースを基液に添加したものであり、水酸化ナ
トリウム溶液は1mol/Lであり、噴霧液の噴霧温度は20~30℃であり、
その後、3min静置し、次に、完全に乾燥するまで、さらにミーリングして撹拌し、フ
ェネート修復剤を得る、ステップS1と、
フタル酸エステル汚染土壤を修復するステップであって、
フェネート修復剤とフタル酸エステル汚染土壤とを0.1~0.2:1の重量比で混合し
、フタル酸エステル汚染土壤を修復するステップS2と、を含む、ことを特徴とする方法
。
続きを表示(約 2,200 文字)
【請求項2】
前記バイオ炭は、活性化処理されたバイオ炭であり、
活性化処理方法において、塩化亜鉛とヒドロキシエチルセルロースの混合液にバイオ炭を
投入して10~20min浸漬し、次に、バイオ炭を取り出してメッシュ上に敷き均し、
メッシュを管状炉に入れて、100mL/minの流量でCO2と窒素ガスの高温混合ガ
スを導入し、3h処理後、20mL/minの流量で窒素ガスを導入し、管状炉内の温度
を25℃に下げ、次に、バイオ炭を酸洗し、脱イオン水で複数回リンスし、活性化処理さ
れたバイオ炭を得て、
前記CO2と窒素ガスを含有する高温混合ガスにおいて、CO2と窒素ガスとの体積比が
3:7であり、高温混合ガスの温度が500℃であり、前記バイオ炭、塩化亜鉛、ヒドロ
キシエチルセルロースの添加質量比が12:2:3である、ことを特徴とする請求項1に
記載の方法。
【請求項3】
前記ミーリングボールの表面に断熱材が被覆されており、前記断熱材は、断熱セラミック
スであり、被覆の厚さが2mmである、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記ステップS2には原位置修復処理が使用されており、具体的には、フェネート修復剤
を汚染土壤上に均一に散布し、次に、それを切り返して水を噴霧し、汚染土壤の含水量を
40%にする、ことを特徴とする請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記ステップS1では、フェネート修復剤を製造するために使用される装置は、タンク(
1)と、カバー(2)と、前記タンク(1)内に設けられてバイオ炭と鉄酸カリウムとを
混合するための撹拌ユニット(3)と、噴霧液を噴霧制御する噴霧ユニット(4)と、を
含み、
前記撹拌ユニット(3)は、撹拌モータ(31)と、撹拌軸(32)と、撹拌羽根(33
)と、加熱部(34)と、を含み、前記撹拌モータ(31)は、タンク(1)の内底面の
溝に設けられ、前記撹拌軸(32)の一端は撹拌モータ(31)の出力軸に固定して接続
され、前記撹拌羽根(33)は、撹拌軸(32)にはめ込まれるカラー(331)と、前
記カラー(331)の側壁に周方向に沿って設けられた複数の半円状撹拌板(332)と
、を含み、タンク(1)の内底面には前記半円状撹拌板(332)と嵌合する半円状凹溝
が設けられ、前記加熱部(34)は半円状撹拌板(332)に1対1で対応するように複
数設けられ、加熱部(34)の底面には、半円状撹拌板(332)に取り外し可能に接続
された係合溝が設けられ、
前記噴霧ユニット(4)は、ネジ付きロッド(41)と、ネジ付きリング(42)と、エ
アバッグリング(43)と、液体制御ボックス(44)と、を含み、前記ネジ付きロッド
(41)の一端はカバー(2)の天面の溝に固定して接続され、他端は撹拌軸(32)の
他端に回転可能に接続され、前記ネジ付きリング(42)はネジ付きロッド(41)に螺
合され、前記エアバッグリング(43)は、ネジ付きロッド(41)に嵌め込まれ、カバ
ー(2)の天面の溝に固定して接続され、前記液体制御ボックス(44)は環状を呈し、
カバー(2)の上面に設けられ、前記エアバッグリング(43)は、複数のホースを介し
て液体制御ボックス(44)の天面に連通し、ホース内にはガスを液体制御ボックス(4
4)に一方向に入れる逆止め弁が設けられ、前記液体制御ボックス(44)の底面には、
カバー(2)を貫通する複数のノズルが設けられ、
前記加熱部(34)の外底面には複数の座ぐり孔(341)が設けられ、前記座ぐり孔(
341)内には、それに回転可能に接続された制御トレイ(342)が設けられ、前記制
御トレイ(342)には、座ぐり孔(341)を貫通する中心柱(343)が設けられ、
加熱部(34)の内底面の一方の側に巻取りボックス及び伝動バー(344)が設けられ
、前記伝動バー(344)の一端は巻取りボックスに接続され、伝動バー(344)の他
端は加熱部(34)を貫通してネジ付きリング(42)に接続され、加熱部(34)の内
底面には、伝動バー(344)を中心柱(343)と接触させて制御トレイ(342)を
回転させるストッパーが設けられ、前記座ぐり孔(341)及び制御トレイ(342)に
は、これらに合わせてバイオ炭を排出する貫通孔が設けられ、前記ネジ付きリング(42
)は、複数の伸縮ロッドを介してカラー(331)に固定して接続される、ことを特徴と
する請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記伝動バー(344)と中心柱(343)は歯伝動方式を採用しており、前記伝動バー
(344)には伝動歯が設けられ、中心柱(343)には、前記伝動バー(344)と噛
み合って伝動を行う歯溝が設けられる、ことを特徴とする請求項5に記載の方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、土壤修復の技術分野に関し、具体的には、フェネート系に基づく土壤中のフタ
ル酸エステルの除去方法に関する。
続きを表示(約 7,000 文字)
【背景技術】
【0002】
フタル酸エステル(PAEs)はフタレートとも呼ばれ、フタル酸が形成したエステルの
総称である。生活環境に普遍的に存在する環境ホルモンの一種と考えられている。フタル
酸エステル系化合物は脂溶性化合物であり、プラスチック袋で特に熱いバター、動物類脂
肪食品を包装する場合、人体への摂取量を増加させて健康によくない。近年、このような
化合物による環境健康被害は、環境科学、公衆衛生の分野、メディア、さらには一般大衆
からも広く注目されている。
フタル酸エステルは、さまざまな地域の農地土壌で検出され、一部の土壌汚染が深刻であ
り、これは人体の健康に危害を及ぼすことがあり、現在よく見られるフタル酸エステル汚
染土壌の修復方法のほとんどは、フェントン法又はフェントンライク法であり、フェント
ン法は、反応系の運行を確保するために土壌を比較的低いpHに維持する必要があり、そ
のコストが高く、破壊性が強いが、フェントンライク法は、pHの適用範囲が拡大したが
、過酸化水素が迅速に分解しやすく、不安定であるなどの欠点があるため、この問題を解
決するために土壌中のフタル酸エステルを効果的に除去する方法が必要である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
上記の技術的課題を解決するために、本発明は、フェネート系に基づく土壤中のフタル酸
エステルの除去方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明の技術的解決手段は以下の通りである。フェネート系に基づく土壤中のフタル酸エ
ステルの除去方法であって、
フェネート修復剤を製造するステップであって、
80~100℃に加熱したバイオ炭と20~30℃の鉄酸カリウムとを6~12:1の重
量比で混合し、それにミーリングボールを加えて、撹拌してミーリングし、
10~15min撹拌してミーリングした後、バイオ炭と鉄酸カリウムの混合物にバイオ
炭と鉄酸カリウムの混合物の全質量に対して4~8%の噴霧液を噴霧し、さらに30mi
n撹拌してミーリングし、
前記噴霧液は、水酸化ナトリウム溶液を基液として、基液の質量に対して3%の塩化ナト
リウム、1.5%のヒドロキシメチルセルロースを基液に添加したものであり、水酸化ナ
トリウム溶液は1mol/Lであり、噴霧液の噴霧温度は20~30℃であり、
その後、3min静置し、次に、完全に乾燥するまで、さらにミーリングして撹拌し、フ
ェネート修復剤を得る、ステップS1と、
フタル酸エステル汚染土壤を修復するステップであって、
フェネート修復剤とフタル酸エステル汚染土壤とを0.1~0.2:1の重量比で混合し
、フタル酸エステル汚染土壤を修復するステップS2と、を含む。
本発明の一態様によれば、前記バイオ炭は、活性化処理されたバイオ炭であり、
活性化処理方法において、塩化亜鉛とヒドロキシエチルセルロースの混合液にバイオ炭を
投入して10~20min浸漬し、次に、バイオ炭を取り出してメッシュ上に敷き均し、
メッシュを管状炉に入れて、100mL/minの流量でCO2と窒素ガスの高温混合ガ
スを導入し、3h処理後、20mL/minの流量で窒素ガスを導入し、管状炉内の温度
を25℃に下げ、次に、バイオ炭を酸洗し、さらに脱イオン水で複数回リンスし、活性化
処理されたバイオ炭を得、
前記CO2と窒素ガスを含有する高温混合ガスにおいて、CO2と窒素ガスとの体積比が
3:7であり、高温混合ガスの温度が500℃であり、前記バイオ炭、塩化亜鉛、ヒドロ
キシエチルセルロースの添加質量比が12:2:3である。
説明:バイオ炭を活性化処理し、混合液を利用して浸漬することや高温CO2ガスによる
物理的活性化作用により、バイオ炭を統合的に活性化することによって、バイオ炭の吸着
性能を顕著に向上させ、後で製造されるフェネート修復剤の使用効果を向上させる。
本発明の一態様によれば、前記ミーリングボールの表面に断熱材が被覆されており、前記
断熱材は、断熱セラミックスであり、被覆厚さが2mmである。
説明:断熱セラミックスを用いてミーリングボールを被覆することによって、ミーリング
ボールが吸熱することが、80~100℃のバイオ炭と20~30℃の鉄酸カリウムとを
撹拌してミーリングすることによる処理効果に影響を与えることを回避する。
本発明の一態様によれば、前記ステップS2には原位置修復処理が使用されており、具体
的には、フェネート修復剤を汚染土壤上に均一に散布し、次に、それを切り返して水を噴
霧し、汚染土壤の含水量を40%にする。
説明:原位置修復により土壤中のフタル酸エステルを除去すると、修復方法が簡単で、輸
送や掘削などの操作が不要で、修復作業量が小さく、フタル酸エステル汚染土壤を効果的
に修復処理することができる。
本発明の一態様によれば、前記ステップS1では、フェネート修復剤を製造するために使
用される装置は、タンクと、カバーと、前記タンク内に設けられてバイオ炭と鉄酸カリウ
ムとを混合するための撹拌ユニットと、噴霧液を噴霧制御する噴霧ユニットと、を含み、
前記撹拌ユニットは、撹拌モータと、撹拌軸と、撹拌羽根と、加熱部と、を含み、前記撹
拌モータは、タンクの内底面の溝に設けられ、前記撹拌軸の一端は撹拌モータの出力軸に
固定して接続され、前記撹拌羽根は、撹拌軸にはめ込まれるカラーと、前記カラーの側壁
に周方向に沿って設けられた複数の半円状撹拌板と、を含み、タンクの内底面には前記半
円状撹拌板と嵌合する半円状凹溝が設けられ、前記加熱部は半円状撹拌板に1対1で対応
するように複数設けられ、加熱部の底面には、半円状撹拌板に取り外し可能に接続された
係合溝が設けられ、
【発明の効果】
【0005】
本発明の有益な効果は以下の通りである。
(1)本発明では、フェネート系に基づくフタル酸エステル汚染土壤のフェネート修復剤
が提供され、フェネート修復剤とフタル酸エステル汚染土壤とを混合して切り返すだけで
、汚染土壤中のフタル酸エステルを効果的に除去することができる。
(2)本発明では、フェネート修復剤の製造方法を最適化することにより、フタル酸エス
テル汚染土壤に対するフェネート修復剤の使用効果が効果的に向上し、汚染土壤中のフタ
ル酸エステルを効果的且つ長期的に除去する役割を果たすことができる。
(3)本発明では、フェネート修復剤の製造方法に基づく装置が提供され、該装置を使用
することにより、フェネート修復剤の製造手順を効果的に簡素化させ、フェネート修復剤
を効率的に製造することができ、生産コストを節約し、生産周期を短縮させる。
【図面の簡単な説明】
【0006】
本発明の装置の外観図である。
本発明の装置の内部構造の概略図である。
本発明の撹拌軸とネジ付きロッドを組み立てた構造の概略図である。
本発明の実施例2の加熱部の内部構造の概略図である。
本発明の実施例2の加熱部の横断構造の概略図である。
本発明の実施例2の加熱部の底部構造の概略図である。
本発明の実施例2の加熱部の制御トレイの構造概略図である。
本発明の実施例3の加熱部の内部構造の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本発明の優位性をよりよく明確にするために、特定の実施方式によって本発明につ
いてさらに詳細に説明する。
実施例1
フェネート系に基づく土壤中のフタル酸エステルの除去方法であって、以下のステップを
含む。
S1:フェネート修復剤の製造
95℃に加熱したバイオ炭と25℃の鉄酸カリウムとを8:1の重量比で混合し、それに
断熱セラミックスが2mmの被覆厚さで被覆されたミーリングボールを加えて、撹拌して
ミーリングし、
12min撹拌してミーリングした後、バイオ炭と鉄酸カリウムの混合物にバイオ炭と鉄
酸カリウムの混合物の全質量に対して6.5%の噴霧液を噴霧し、さらに30min撹拌
してミーリングし、
噴霧液は、水酸化ナトリウム溶液を基液として、基液の質量に対して3%の塩化ナトリウ
ム、1.5%のヒドロキシメチルセルロースを基液に加えたものであり、水酸化ナトリウ
ム溶液は1mol/Lであり、噴霧液の噴霧温度は25℃であり、
その後、3min静置し、次に、完全に乾燥するまで、さらにミーリングして撹拌し、フ
ェネート修復剤を得る。
S4、フタル酸エステル汚染土壤の修復
フェネート修復剤を汚染土壤上に均一に散布し、次に、それを切り返して水を噴霧し、汚
染土壤の含水量を40%とし、フタル酸エステル汚染土壤を修復処理し、
フェネート修復剤と汚染土壤は、フェネート修復剤120g:汚染土壤1kgで混合され
る。
フタル酸エステル汚染土壤に対する上記のフェネート修復剤の修復処理の効果を検証する
ために、実験を行い、以下の比較例を設置する。
1)比較例1:鉄酸カリウム120g:汚染土壤1kgの割合で120gの鉄酸カリウム
を修復剤として秤量し、鉄酸カリウムを汚染土壤上に均一に散布し、次に、それを切り返
して亜硫酸ナトリウム溶液を噴霧し、汚染土壤の含水量を40%とし、フタル酸エステル
汚染土壤を修復処理し、ここでは、亜硫酸ナトリウム溶液の濃度は0.4mol/Lであ
る。
2)比較例2:バイオ炭と鉄酸カリウムとの重量比が8:1となるように、(鉄酸カリウ
ム+バイオ炭)120g:汚染土壤1kgの割合でバイオ炭106g、鉄酸カリウム14
gを秤量して混合し、修復剤とし、バイオ炭と鉄酸カリウムとの混合物を汚染土壤上に均
一に散布し、次に、それを切り返して水を噴霧し、汚染土壤の含水量を40%とした。
3)比較例3:フェネート修復剤120g:汚染土壤1kgの割合でフェネート修復剤1
20gを秤量し、フェネート修復剤を汚染土壤上に均一に散布し、次に、それを切り返し
て亜硫酸ナトリウム溶液を噴霧し、汚染土壤の含水量を40%とし、フタル酸エステル汚
染土壤を修復処理し、ここで、亜硫酸ナトリウム溶液の濃度は0.4mol/Lである。
以下、実施例1及び比較例1、比較例2における修復方法を用いて、本市のあるフタル酸
エステル汚染土壤を修復処理し、測定した結果を以下の表1に示す。
表1 フタル酸エステル除去率に対するさまざまなフェネート系の影響
【0008】
TIFF
2025023773000002.tif
28
157
【0009】
表1における比較から、実施例1で製造されたフェネート修復剤は、使用する際には、亜
硫酸ナトリウム溶液を噴霧する必要がなく、また、比較例1よりもフタル酸エステル除去
率がより高く、鉄酸カリウムの消費量も顕著に低減することが分かり、よって、実施例1
で製造されたフェネート修復剤は、より経済的で、環境によりやさしい。実施例1と比較
例2の比較から、バイオ炭と鉄酸カリウムを混合して投入して使用する場合、フタル酸エ
ステル除去率が明らかに低下することが分かった。実施例1と比較例3の比較から、亜硫
酸ナトリウム溶液を用いて汚染土壤の含水量を制御する場合、フタル酸エステル除去率が
向上したが、その程度が小さく、コストや二次汚染などから、実施例1はより好ましい。
実施例2
本実施例には、実施例1のフェネート修復剤を製造するのに使用される装置が説明され、
図1~7に示すように、この装置は、タンク1と、カバー2と、タンク1内に設けられて
、バイオ炭と鉄酸カリウムとを混合するための撹拌ユニット3と、液噴霧を噴霧制御する
噴霧ユニット4と、を含み、
撹拌ユニット3は、撹拌モータ31と、撹拌軸32と、撹拌羽根33と、加熱部34と、
を含み、撹拌モータ31は、タンク1の内底面の溝に設けられ、撹拌軸32の一端は撹拌
モータ31の出力軸に固定して接続され、撹拌羽根33は、撹拌軸32に取り外し可能に
嵌め込まれるカラー331と、カラー331の側壁に周方向に沿って設けられた複数の半
円状撹拌板332と、を含み、タンク1の内底面には半円状撹拌板332と嵌合する半円
状凹溝が設けられ、加熱部34は、半円状撹拌板332に1対1で対応するように複数設
けられ、加熱部34の底面には、半円状撹拌板332に取り外し可能に接続された係合溝
が設けられ、
噴霧ユニット4は、ネジ付きロッド41と、ネジ付きリング42と、エアバッグリング4
3と、液体制御ボックス44と、を含み、ネジ付きロッド41の一端はカバー2の天面の
溝に固定して接続され、その他端は、撹拌軸32の他端に回転可能に接続され、ネジ付き
リング42は、ネジ付きロッド41に螺合され、エアバッグリング43は、ネジ付きロッ
ド41に嵌め込まれ、カバー2の天面の溝に固定して接続され、液体制御ボックス44は
環状を呈し、カバー2の上面に設けられ、エアバッグリング43は、複数のホースを介し
て液体制御ボックス44の天面に連通し、ホース内にはガスを液体制御ボックス44に一
方向に入れる逆止め弁が設けられ、液体制御ボックス44の底面には、カバー2を貫通す
る複数のノズルが設けられ、
加熱部34の外底面には複数の座ぐり孔341が設けられ、座ぐり孔341内には、それ
に回転可能に接続された制御トレイ342が設けられ、制御トレイ342には、座ぐり孔
341を貫通する中心柱343が設けられ、加熱部34の内底面の一方の側に巻取りボッ
クス及び伝動バー344が設けられ、伝動バー344の一端は巻取りボックスに接続され
、伝動バー344の他端は加熱部34を貫通してネジ付きリング42に接続され、加熱部
34の内底面には、伝動バー344を中心柱343と接触させて制御トレイ342を回転
させるストッパーが設けられ、座ぐり孔341及び制御トレイ342には、これらに合わ
せてバイオ炭を排出する貫通孔が設けられ、ネジ付きリング42は、複数の伸縮ロッドを
介してカラー331に固定して接続される。伝動バー344と中心柱343は摩擦伝動方
式を採用している。
上記の装置の作動方法は、以下の通りである。
カバー2を開いて、バイオ炭を加熱部34内に入れ、鉄酸カリウムをタンク1内に投入し
、次に、セラミックスが被覆されたミーリングボールを投入しながら、噴霧液を液体制御
ボックス44に充填し、次に、撹拌モータ31を起動させる。具体的には、以下の2つの
作動モードがある。
作動モード1:ネジ付きロッド41とネジ付きリング42の伝動により、撹拌モータ31
の回転数が制御され、12min回転後、ネジ付きリング42はエアバッグリング43を
押し、エアバッグリング43は、押されると、ガスを液体制御ボックス44内の上部に送
り、気圧の作用により圧力弁付きのノズルから噴霧液がタンク1内に注入された。また、
ネジ付きリング42が上昇するにつれて、ネジ付きリング42は伝動バー344を引いて
【0010】
TIFF
2025023773000003.tif
53
158
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
南京農業大学
フェネート系に基づく土壤中のフタル酸エステルの除去方法
2か月前
南京農業大学
リサイクル可能なラッカーゼシステムによって土壌中の多環芳香族炭化水素を除去する方法
3か月前
合肥工業大学
マウス腸管オルガノイドを腸内分泌細胞に指向性分化するように誘導する培地及びその使用
4か月前
株式会社土と野菜
消化液処理方法
1か月前
花王株式会社
土壌洗浄方法
2か月前
清水建設株式会社
加熱井戸
2か月前
GOLDEN通商株式会社
灰バンカの清掃方法
14日前
株式会社リコー
再生システム及び画像形成装置
3か月前
本田技研工業株式会社
樹脂回収方法
1か月前
五洋建設株式会社
廃棄物処分場の脱窒方法
21日前
アルメック 株式会社
非鉄金属回収ライン
1か月前
東洋アルミニウム株式会社
アルミ複合材料の分別回収方法
1か月前
個人
有機廃棄物から即効性有機肥料を製造する方法
1か月前
有限会社ジャパンガスセパレーション
メタンガス発生装置
3か月前
株式会社竹中工務店
浄化方法
3か月前
株式会社トクヤマ
改質木質バイオマス灰の製造方法
14日前
大口電子株式会社
廃基板の前処理方法及び前処理設備
1か月前
太平洋セメント株式会社
廃石膏ボードの処理方法
28日前
SINKPIA・JAPAN株式会社
資源化装置
1か月前
株式会社サムズ
固形原料の製造方法
28日前
個人
ワイヤーロープ抜き取り装置及びワイヤーロープの抜き取り方法
2か月前
株式会社神鋼環境ソリューション
希釈液添加システム
29日前
国立大学法人神戸大学
有機性廃棄物のメタン発酵処理方法
1か月前
株式会社バイオセラー
廃棄物処理装置
3か月前
太平洋セメント株式会社
塩素除去方法及び塩素除去システム
28日前
南京農業大学
フェネート系に基づく土壤中のフタル酸エステルの除去方法
2か月前
ナショナル ユニバーシティ オブ タイナン
リサイクル装置
1か月前
鹿島建設株式会社
遮水シート固定方法及び遮水シート固定構造
1か月前
AGC株式会社
合わせガラスの分離装置
2か月前
株式会社セロリ
汚染土壌または汚染水の浄化方法
2か月前
国立大学法人東北大学
鉛を含有する汚染土壌の浄化方法
3か月前
東ソー株式会社
吸着剤の廃棄処理方法
5日前
大和ハウス工業株式会社
バイオガス発電システム
1か月前
三洋化成工業株式会社
リン酸回収方法
1か月前
株式会社タカフジ
木材利用方法
2か月前
ナショナル ユニバーシティ オブ タイナン
太陽電池モジュールの枠分離装置
2か月前
続きを見る
他の特許を見る