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公開番号
2024153280
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-29
出願番号
2023067072
出願日
2023-04-17
発明の名称
有機性廃棄物の処理方法及び処理装置
出願人
AUTOREM株式会社
代理人
弁理士法人森特許事務所
主分類
B09B
3/45 20220101AFI20241022BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】
広範かつ雑多な種類の廃棄物に対して効率的かつ安価な装置構成で、安定的に処理可能な廃棄物の処理方法及び装置とする。
【解決手段】
有機性廃棄物の原料を高温・高圧下において連続して加水分解反応処理から殺菌処理更には脱水処理まで行う方法であって、複数の耐圧容器を用い、それら耐圧容器からなる原料槽2に投入可能な大きさに破砕機1で破砕したものを該原料槽へ送り込み、該原料槽2で原料の混合と10~50℃に加温し、次の第一亜臨界水クッカー3へ処理条件がほぼ整った均等な原料を貯蔵、供給し、次いで、該原料を亜臨界処理から超臨界処理、仕上げの亜臨界処理まで複数の耐圧容器からなるクッカー4,5で有機廃棄物を処理する有機性廃棄物の処理方法及び装置である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
有機性廃棄物の高温高圧水処理を行うことを主体とし、原料を高温・高圧下において連続して加水分解反応処理から殺菌処理更には脱水処理まで行う方法であって、
複数の耐圧容器を用い、それら耐圧容器からなる原料槽に投入可能な大きさに破砕機で破砕したものを原料槽へ送り込み、次の第一亜臨界水クッカーへ処理条件がほぼ整った均等な原料を貯蔵、供給し、次いで、該原料を亜臨界処理から超臨界処理まで複数の耐圧容器からなるクッカーで有機廃棄物を処理する有機性廃棄物の処理方法。
続きを表示(約 1,500 文字)
【請求項2】
原料槽に貯蔵された原料は、第一、第二、第三と三つのクッカーを用いて、第一亜臨界水クッカーから第二超臨界水クッカー次いで第三亜臨界水クッカーへと順次移動し、第一亜臨界水クッカーでは原料の30℃付近から98℃付近まで加熱昇温で一次昇温及び一部亜臨界処理を行う請求項1記載の有機性廃棄物の処理方法。
【請求項3】
第二超臨界水クッカーでは超臨界水による処理を行い、該クッカー本体の内外二重のリボンスクリューからなる攪拌羽根により、熱媒体油加熱によるジャケット内で原料槽からの原料を3MPa-250℃以上に保持して処理する請求項2記載の有機性廃棄物の処理方法。
【請求項4】
第二超臨界水クッカーの排気筒に設けたガス濃度計により原料物の加水分解反応で発生する塩素ガス、硫化水素ガス、ダイオキシンガス等のガス濃度を測定し、既定値上限を設定して、その上限に至ったときに排気電動弁を開としてガス濃度値が設定下限に至る間、排気する請求項3記載の有機性廃棄物の処理方法。
【請求項5】
第三亜臨界水クッカーで処理物の仕上げを行うために、該クッカー本体内部の攪拌・移送羽根と、外部の熱媒体加熱ジャケットにより、第二超臨界水クッカーからの原料水分調整脱水はクッカー内部を減圧状態にして品温を上げて脱水調整して排出する請求項2記載の有機性廃棄物の処理方法。
【請求項6】
有機性廃棄物の亜臨界水処理を行うことを主体とし、原料を高圧・高温下において連続して加水分解反応処理から殺菌処理から脱水処理まで行う方法を実施する装置であって、
複数の耐圧容器からなり、該耐圧容器でかつ混合羽根を備えた原料槽と、該原料槽に投入可能な大きさに原料を破砕する破砕機と、該原料槽へ送り込み、「該原料槽で原料の混合と10~50℃に加温し」、次の第一亜臨界水クッカーへ処理条件がほぼ整った均等な原料を貯蔵、供給し、該原料を亜臨界処理から超臨界処理まで処理する複数の耐圧容器のクッカーとからなる有機性廃棄物の処理装置。
【請求項7】
複数の耐圧容器のクッカーは原料を順次処理貯蔵する原料槽と、第一、第二、第三と三つのクッカーからなり、第一亜臨界水クッカーから第二超臨界水クッカー、次いで第三亜臨界水クッカーへと順次原料を移動し、第一亜臨界水クッカーでは、原料の30℃から98℃まで加熱昇温で一次昇温及び一部亜臨界処理を行う請求項6記載の有機性廃棄物の処理装置。
【請求項8】
第二クッカーは超臨界水クッカーであり、該クッカー本体には内外二重のリボンスクリューからなる攪拌羽根を設け、熱媒体油加熱によるジャケット内で原料槽からの原料を3MPa-250℃以上に保持して処理する請求項7記載の有機性廃棄物の処理装置。
【請求項9】
第二超臨界クッカーには、排気筒にガス濃度計が設置され、原料物の加水分解反応において原料物から塩素ガス、硫化水素ガス、ダイオキシンガス等のガス濃度を測定し、既定値上限を設定して、その上限に至ったときに排気電動弁を開としてガス濃度値が設定下限に至る間、排気する装置を備えた請求項7記載の有機性廃棄物の処理装置。
【請求項10】
第三クッカーは亜臨界水クッカーであり、処理物の仕上げ用のクッカー本体に攪拌・移送羽根と、外部に熱媒体加熱のジャケットを備え、原料水分調整脱水はクッカー内部を減圧状態にして品温を上げて脱水調整して排出する請求項6記載の有機性廃棄物の処理装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、不燃性廃棄物等の混在する有機性廃棄物をはじめとして、各種食品加工場から排出される有機性廃棄物等の亜臨界水又は超臨界水による処理方法及び処理装置に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
水分を含む有機性廃棄物(以下、単に「廃棄物」という)の脱水方法として、本発明者らが開発したものとして、加熱された油中に廃棄物を投入し、水分を蒸散させる油温脱水処理方法が知られている(特許文献1参照)。この油温脱水処理方法は、加熱された油を貯留する装置本体から構成される油温脱水処理装置(クッカーとも呼ばれる)を用い、加熱された油中に廃棄物を投入し、装置本体に内蔵した送り軸(撹拌羽根や送りスクリュー等)によって廃棄物を撹拌又は移送しながら油炒め状態で水分を蒸散させる。脱水処理を終えた結果物は、水分に代わって油分を含むため、搾油処理を経て減容され、埋め立て処分されたり、肥料や飼料に転用されたりするのである。
【0003】
また、有機廃棄物処理装置として、廃棄物を高温・高圧の容器内領域で攪拌して加水分解させる第1容器と、加水分解した廃棄物を高温・低圧の容器内領域で加熱乾燥させる第2容器と、第1容器内の雰囲気を解放せずに廃棄物を第1容器の容器内領域に導入する廃棄物供給装置と、第1容器内の雰囲気を解放せずに第1容器内の廃棄物を第2容器内に移動させる廃棄物移動装置とを有する、いわゆる亜臨界加水分解方式を利用した装置が提案されている(特許文献2、請求項1参照)。これにより、容器内雰囲気の初期的昇温・昇圧のための熱負荷及び加圧負荷を軽減するとともに、反応容器を大型化することなく廃棄物処理量を増大する、とある。
【0004】
本発明者は先に肥料化又は燃料化できない異物が混在する廃棄物を、高温高圧の水蒸気により生ずる亜臨界水で加水分解した後、前記異物と加水分解した廃棄物とを分離して、加水分解した廃棄物とし、次いで、これに油分を添加し、油炒め処理で脱水することにより、廃棄物を肥料化又は燃料化する廃棄物の処理方法及び、これに適した装置を提案した(特許文献3参照)。
【0005】
この方法及び装置を用いると、廃棄物が高粘性の際は、水蒸気加水分解時にも油分を添加して水蒸気加水分解物の凝固を防ぐことができ、かつ、耐圧性で加熱可能なジャケットを有する処理容器の内部には水蒸気加水分解室と油炒め処理室及び非分解物分離室を備えた処理装置のため、処理容器内全体が水蒸気分解室となるうえ、これと同時に又は連続して油炒め脱水処理の上部と下部に分けてその間に非分解物処理室を配置されて、極めて効率よく廃棄物の処理ができるようになった。
【0006】
また、特許文献4には、亜臨界水又は超臨界水を用いた有機廃棄物の分解処理システムとして、投入された廃棄物細分化するとともに攪拌することにより、有機廃棄物と無機廃棄物を分離し、有機廃棄物にナノバブル水を供給して混合し、そこに亜臨界水又は超臨界水を噴射供給、混合して、有機廃棄物の生分解処理をする高圧減容機を複数段配置すること、が記載されているが、これらのシステムを具体的に実施できるまでの記載にまでは至っていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開平08-206692号公報
特開2008-246300号公報
特開2020-99891号公報
特開2021-90915号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
これら従来技術を参照しても、油温脱水方式にしろ、亜臨界加水分解方式にしろ、それぞれの特徴を生かした分野で活用されて、それなりの効果を挙げてはいるが、油炒め処理や加水分解処理では対応しきれない不溶物や非分解物が混在する廃棄物主体の処理が困難な処理物も多く存在するようになってきている。そこで、これらの方法や装置の個々の特徴や欠点を精査して、更なる検討を加えることにより、亜臨界水処理をベースにして広範かつ雑多な種類の廃棄物に対して効率的な方法で、かつ安価な装置構成で、安定的に処理可能な廃棄物の処理方法及び処理装置を得ること、及び得られる処理物の品質向上を目的に検討を加えたのである。
【0009】
ここで、対象とする処理物は、例えば、処理原料として、従来からの処理物である有機性物質の家畜糞尿、食品加工残渣物、食品残渣類をはじめ、もみ殻、木竹加工廃棄物のほか、医療廃棄物である使用済みおむつ、ガーゼ、衣類等や、これら有機性物質に混入してくる非分解性の廃プラスチック類のほか、注射器、薬品ビン類なども混入してくる種々雑多な廃棄物である。本発明の廃棄物処理では分解しない異物が混在するものでもよいが、可能であれば、あらかじめ粗大ごみに属する大型ごみは選別作業で分離するのが好ましい。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の廃棄物処理方法は、有機性廃棄物の高温高圧水処理を行うことを主体とし、原料を高温・高圧下において連続して加水分解反応処理から殺菌処理更には脱水処理まで行う方法であって、複数の耐圧容器を用い、それら耐圧容器からなる原料槽に投入可能な大きさに破砕機で破砕したものを該原料槽へ送り込み、次の第一亜臨界水クッカーへ処理条件がほぼ整った均等な原料を貯蔵、供給し、次いで、この原料を亜臨界処理から超臨界処理まで複数の耐圧容器からなるクッカーで有機廃棄物を処理する有機性廃棄物の処理方法である。
(【0011】以降は省略されています)
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