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公開番号
2024143103
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-11
出願番号
2023055604
出願日
2023-03-30
発明の名称
不溶化材
出願人
宇部マテリアルズ株式会社
代理人
弁理士法人きさらぎ国際特許事務所
主分類
B09C
1/08 20060101AFI20241003BHJP(固体廃棄物の処理;汚染土壌の再生)
要約
【課題】土壌等に含まれる重金属を不溶化しつつ、長期的に効果を発現可能な、適度な溶出性を有する不溶化材を提供する。
【解決手段】本発明に係る不溶化材は、重金属を不溶化する不溶化材であって、下記式(1)で表される溶出速度試験値(50%)Xが、0.00150以下である酸化マグネシウム粒子を含有することを特徴とする。
X=(m
1/2
)/(t
1/2
) (1)
(上記式(1)中、m
1/2
は酸化マグネシウム懸濁液のpHを3に維持する溶出試験の酸化マグネシウム粒子による終点における硫酸消費量(硫酸mol/MgOmol)の半量であり、t
1/2
はm
1/2
に到達するまでの滴定時間(s)である。)
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
重金属を不溶化する不溶化材であって、
下記式(1)で表される溶出速度試験値(50%)Xが、0.00150以下である酸化マグネシウム粒子を含有することを特徴とする不溶化材。
X=(m
1/2
)/(t
1/2
) (1)
(上記式(1)中、m
1/2
は酸化マグネシウム懸濁液のpHを3に維持する溶出試験の酸化マグネシウム粒子による終点における硫酸消費量(硫酸mol/MgOmol)の半量であり、t
1/2
はm
1/2
に到達するまでの滴定時間(s)である。)
続きを表示(約 620 文字)
【請求項2】
前記酸化マグネシウム粒子は、下記式(2)で表される7d水和重量増加率が20質量%以下である請求項1記載の不溶化材。
7d水和重量増加率(質量%)=(W
1
-W
0
)/W
0
×100 (2)
W
0
・・・酸化マグネシウム粒子重量(g)
W
1
・・・7d水和後マグネシウム粒子重量(g)
【請求項3】
前記酸化マグネシウム粒子は、結晶子径が50~300nm、BET比表面積が1.8m
2
/g以下である請求項1記載の不溶化材。
【請求項4】
前記酸化マグネシウム粒子は、MgO含有率が90質量%以上であり、下記式(3)で表されるS/M比が、0.001~0.040である請求項1記載の不溶化材。
S/M=(SiO
2
含有率)/(MgO含有率) (3)
(SiO
2
含有率およびMgO含有率は、それぞれ、蛍光X線測定にて検出されたMg,Ca,Si,Fe,Alの5元素を、それぞれMgO、CaO、SiO
2
、Fe
2
O
3
、Al
2
O
3
に変換した際の含有率(質量%)合計を100としたときの値である。)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、不溶化材に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)
【背景技術】
【0002】
重金属等で汚染された土壌を改良するために、不溶化材を使用して重金属を不溶化処理する方法が提案されている(例えば、特許文献1)。これにおいては、所定の物性を備える酸化マグネシウムと粉末キレート剤を不溶化剤として用いて、重金属等汚染土壌の不溶化処理が行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2009-114291号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載された技術に用いられる酸化マグネシウムは、高活性であり速やかな反応が可能であるとされている。しかし、酸性土壌と呼ばれる低pH環境での利用においては、高活性な酸化マグネシウムは早期に大部分が溶出し、長期的な効果発現に支障をきたす可能性がある。酸性土壌のような環境に適した不溶化材を実現するには、不溶化を可能とする反応性と、長期間環境に留まるための溶出抑制との両立が必要となる。
本発明は、土壌等に含まれる重金属を不溶化しつつ、長期的に効果を発現可能な、適度な溶出性を有する不溶化材を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る不溶化材は、重金属を不溶化する不溶化材であって、下記式(1)で表される溶出速度試験値(50%)Xが、0.00150以下である酸化マグネシウム粒子を含有することを特徴とする。
X=(m
1/2
)/(t
1/2
) (1)
(上記式(1)中、m
1/2
は酸化マグネシウム懸濁液のpHを3に維持する溶出試験の酸化マグネシウム粒子による終点における硫酸消費量(硫酸mol/MgOmol)の半量であり、t
1/2
はm
1/2
に到達するまでの滴定時間(s)である。)
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、土壌等に含まれる重金属を不溶化しつつ、長期的に効果を発現可能な、適度な溶出性を有する不溶化材を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
本発明者ら鋭意検討の結果、酸化マグネシウムのアルカリ剤としての作用に着目し、本用途に適した特性を有する酸化マグネシウム粒子を新たに見出して、本発明を完成させるに至った。
以下、本発明の実施形態を詳細に説明する。
【0008】
本発明の不溶化材は、土壌等に含まれる重金属を不溶化するために用いることができる。重金属を含有する処理対象としては、土壌、建設発生土、岩石や砕石くず、焼却灰、汚泥等が挙げられる。重金属としては、具体的には、ヒ素、セレン、鉛等が挙げられる。
本発明の不溶化材には、溶出速度試験値(50%)Xが所定範囲に規定された酸化マグネシウム粒子が含有される。溶出速度試験値(50%)Xは、アルカリ溶出速度の測定に基づく溶出速度試験に準じて求めることができる。
【0009】
アルカリ溶出速度の測定には、50mgの酸化マグネシウム粒子を100mLのイオン交換水に分散させた酸化マグネシウム懸濁液と、0.05mol/Lの硫酸とを用いる。電位差自動滴定装置を用い、硫酸を滴下することでMgO懸濁液のpHを3に維持し、pH維持に要した硫酸消費量を求める。測定結果に対して、下記式(1)で表される手法により溶出速度試験値(50%)Xを求めることができる。
X=(m
1/2
)/(t
1/2
) (1)
(上記式(1)中、m
1/2
は酸化マグネシウム懸濁液のpHを3に維持する溶出試験の酸化マグネシウム粒子による終点における硫酸消費量(硫酸mol/MgOmol)の半量であり、t
1/2
はm
1/2
に到達するまでの滴定時間(s)である。)
【0010】
本発明における酸化マグネシウム粒子は、適度な溶出性を確保するために、溶出速度試験値(50%)Xが0.00150以下に規定される。溶出速度試験値(50%)Xは、0.00005~0.00120が好ましく、0.00010~0.00090がより好ましい。
(【0011】以降は省略されています)
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