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公開番号
2024138489
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-08
出願番号
2024112441,2021529174
出願日
2024-07-12,2020-07-01
発明の名称
ペプチド及びその製造方法
出願人
AGC株式会社
,
国立大学法人 東京大学
代理人
弁理士法人志賀国際特許事務所
主分類
C07K
1/06 20060101AFI20241001BHJP(有機化学)
要約
【課題】本発明は、フルオロアルキル基を側鎖に有するペプチドを提供する。
【解決手段】一般式(4)(式中、Rfは、少なくとも2個のFで置換されたC
1-30
アルキル基;R
2
は、アミノ基の保護基;R
1
は、一般式(p-1)(式中、R
3
は、C
6-14
アリール基;R
4
及びR
5
は、それぞれ独立して、水素原子又はC
6-14
アリール基;黒丸は結合手を意味する)で表される基、2-(9,10-ジオキソ)アントリルメチル基、ベンジルオキシメチル基、及びフェナシル基から選ばれる保護基である)で表される化合物を還元反応した後、R
2
を脱保護して、一般式(6-1)で表される化合物を合成し、さらに、アミノ基が保護された含フッ素アミノ酸、アミノ基が保護されたアミノ酸、N末端が保護された含フッ素ペプチド、又はN末端が保護されたペプチドと縮合させる、フルオロアルキル基含有ペプチドの製造方法。
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【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記一般式(4)
TIFF
2024138489000059.tif
32
170
(式中、Rfは、少なくとも2個のフッ素原子で置換された、フッ素原子以外のハロゲン原子でさらに置換されていてもよいC
1-30
アルキル基(当該C
1-30
アルキル基がC
2-30
アルキル基である場合には、炭素原子間に1~5個のエーテル結合性の酸素原子を有していてもよい)であり、
R
2
は、アミノ基の保護基であり、
R
1
は、下記一般式(p-1)
TIFF
2024138489000060.tif
27
170
(式中、R
3
は、置換されていてもよいC
6-14
アリール基であり、R
4
及びR
5
は、それぞれ独立して、水素原子又は置換されていてもよいC
6-14
アリール基であり、黒丸は結合手を意味する)
で表される基、2-(9,10-ジオキソ)アントリルメチル基、ベンジルオキシメチル基、及びフェナシル基から選ばれる保護基である)
で表される化合物を還元反応に付した後、前記R
2
を脱保護することにより、下記一般式(6-1)
TIFF
2024138489000061.tif
35
170
(式中、Rf及びR
1
は、前記と同じである)
で表される化合物を合成し、さらに前記一般式(6-1)で表される化合物を、アミノ基が保護された含フッ素アミノ酸、アミノ基が保護されたアミノ酸、N末端が保護された含フッ素ペプチド、又はN末端が保護されたペプチドと縮合させる、フルオロアルキル基含有ペプチドの製造方法。
続きを表示(約 2,900 文字)
【請求項2】
前記一般式(6-1)で表される化合物を、前記R
1
を脱保護することにより、下記一般式(7)
TIFF
2024138489000062.tif
35
170
(Rfは、前記と同じである)
で表される化合物を合成し、さらに前記一般式(7)で表される化合物を、
アミノ基を保護基で保護した後、カルボキシル基が保護された含フッ素アミノ酸、カルボキシル基が保護されたアミノ酸、C末端が保護された含フッ素ペプチド、又はC末端が保護されたペプチドと縮合させる、又は、
カルボキシ基を保護基で保護した後、アミノ基が保護された含フッ素アミノ酸、アミノ基が保護されたアミノ酸、N末端が保護された含フッ素ペプチド、又はN末端が保護されたペプチドと縮合させる、
請求項1に記載のフルオロアルキル基含有ペプチドの製造方法。
【請求項3】
下記一般式(4)
TIFF
2024138489000063.tif
32
170
(式中、Rfは、少なくとも2個のフッ素原子で置換された、フッ素原子以外のハロゲン原子でさらに置換されていてもよいC
1-30
アルキル基(当該C
1-30
アルキル基がC
2-30
アルキル基である場合には、炭素原子間に1~5個のエーテル結合性の酸素原子を有していてもよい)であり、
R
2
は、アミノ基の保護基であり、
R
1
は、下記一般式(p-1)
TIFF
2024138489000064.tif
27
170
(式中、R
3
は、置換されていてもよいC
6-14
アリール基であり、R
4
及びR
5
は、それぞれ独立して、水素原子又は置換されていてもよいC
6-14
アリール基であり、黒丸は結合手を意味する)
で表される基、2-(9,10-ジオキソ)アントリルメチル基、ベンジルオキシメチル基、及びフェナシル基から選ばれる保護基である)
で表される化合物を還元反応に付した後、前記R
2
を脱保護することにより、下記一般式(6-3)
TIFF
2024138489000065.tif
36
170
(式中、アスタリスクは、アスタリスクを付した不斉炭素原子の絶対配置がS又はRであることを表し、
Rf及びR
1
は、前記と同じである)
で表される化合物を合成し、さらに前記一般式(6-3)で表される化合物を、アミノ基が保護された含フッ素アミノ酸、アミノ基が保護されたアミノ酸、N末端が保護された含フッ素ペプチド、又はN末端が保護されたペプチドと縮合させる、フルオロアルキル基含有ペプチドの製造方法。
【請求項4】
前記一般式(6-3)で表される化合物を、前記R
1
を脱保護することにより、下記一般式(7-1)
TIFF
2024138489000066.tif
35
170
(式中、アスタリスクは、アスタリスクを付した不斉炭素原子の絶対配置がS又はRであることを表し、
Rfは、前記と同じである)
で表される化合物を合成し、さらに前記一般式(7-1)で表される化合物を、
アミノ基を保護基で保護した後、カルボキシル基が保護された含フッ素アミノ酸、カルボキシル基が保護されたアミノ酸、C末端が保護された含フッ素ペプチド、又はC末端が保護されたペプチドと縮合させる、又は、
カルボキシ基を保護基で保護した後、アミノ基が保護された含フッ素アミノ酸、アミノ基が保護されたアミノ酸、N末端が保護された含フッ素ペプチド、又はN末端が保護されたペプチドと縮合させる、
請求項3に記載のフルオロアルキル基含有ペプチドの製造方法。
【請求項5】
さらに、製造されたフルオロアルキル基含有ペプチドのアミノ基又はカルボキシル基の保護基を脱保護する、請求項1~4のいずれか一項に記載のフルオロアルキル基含有ペプチドの製造方法。
【請求項6】
2個以上のアミノ酸がペプチド結合したペプチドであって、
当該ペプチドを構成するアミノ酸残基の少なくとも1個が、側鎖に、少なくとも2個のフッ素原子で置換されたC
1-30
アルキル基(当該C
1-30
アルキル基は炭素原子が2以上の場合に、炭素原子間にエーテル結合性の酸素原子を有していてもよい)を有しており、
前記少なくとも2個のフッ素原子で置換されたC
1-30
アルキル基を有する側鎖が、下記一般式(f-1)
TIFF
2024138489000067.tif
39
170
(式中、Rf
P
は、少なくとも2個以上のフッ素原子を含む完全ハロゲン化C
1-10
アルキル基(当該C
1-10
アルキル基は炭素原子が2以上の場合に、炭素原子間にエーテル結合性の酸素原子を有していてもよい)を表し、n1は0であり、黒丸は結合手を意味する)で表される基である、ペプチド。
【請求項7】
前記Rf
P
が、フッ素原子以外のハロゲン原子でさらに置換されていてもよい、請求項6に記載のペプチド。
【請求項8】
C末端又はN末端が保護基で保護されていてもよい、請求項6又は7に記載のペプチド。
【請求項9】
下記一般式(101)
TIFF
2024138489000068.tif
46
170
(式中、Rf
P
は、少なくとも2個以上のフッ素原子を含む完全ハロゲン化C
1-10
アルキル基(当該C
1-10
アルキル基は炭素原子が2以上の場合に、炭素原子間にエーテル結合性の酸素原子を有していてもよい)を表し、n1は0であり、R
11
及びR
12
は、それぞれ独立して、C
1-6
アルキル基又はベンジル基であり、Xは、9-フルオレニルメチルオキシカルボニル基又はtert-ブトキシカルボニル基であり、Zは、C
1-6
アルコキシ基である)
で表されるトリペプチドである、請求項6~8のいずれか一項に記載のペプチド。
【請求項10】
細胞膜透過性である、請求項6~9のいずれか一項に記載のペプチド。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、フルオロアルキル基が側鎖に導入されたアミノ酸残基を含むペプチド及びその製造方法に関する。
本願は、2019年7月2日に日本に出願された特願2019-124016号、及び2019年11月20日に日本に出願された特願2019-209908号に基づき優先権を主張し、その内容をここに援用する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
抗体医薬、ペプチド医薬、核酸医薬等は、標的分子に対する特異性が高く、副作用が少ないという優れた点がある。しかし、いずれも細胞内に存在する標的分子に到達させることが困難であるという問題がある。当該問題を解決するために、様々な手法が検討されている。なかでも、細胞膜透過性ペプチド(Cell Penetrating Peptides:CPP)が有望視されている。CPPとしては、HIVウイルスのTATタンパク質に由来するペプチド(特許文献1)や、ポリArg配列のペプチド(特許文献2)が代表的なものとして挙げられる。これを薬効ペプチドと結合させて薬効ペプチドを細胞内に輸送できる(たとえば、特許文献3、非特許文献1)。
【0003】
一方、含フッ素アミノ酸は特異な生理活性を示すことが報告され、注目を集めている。例えば、3,3,3-トリフルオロアラニン及びその誘導体は、ピリドキサール酵素の自殺型阻害剤(suicide inhibitor)として作用することが報告されている(非特許文献2)。また、グラム陰性菌Salmonella typhimurium及びグラム陽性菌Bacillus stearothermophilusのアラニンラセマーゼが、3,3,3-トリフルオロアラニンで不活性化されることが報告されている(非特許文献3)。含フッ素アミノ酸及びそれを含有するペプチドは、生理活性物質として、医薬分野での利用が期待される。
【0004】
ポリフルオロ構造を有する化合物は、生体内で安定かつ毒性が低く、細胞内への取り込みとエンドソームからの脱出に優れていることが知られている(非特許文献4)。この性質を利用して、構成アミノ酸として側鎖のアミノ基をペルフルオロアシル化したリシンを用いたペプチドデンドリマーを遺伝子のデリバリーに用いることができることが報告されている(非特許文献5)。しかし、デンドリマーであるため、CPPのように薬効活性ペプチドや核酸や抗体医薬となるタンパク質と結合させたハイブリッドを形成することができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
米国特許第6,316,003号明細書
米国特許第6,306,993号明細書
国際公開第2008/089491号
【非特許文献】
【0006】
Miyaji et. al., Drug Metabolism and Disposition, 2011, vol.39, p.1946-1953.
Sakai et al., Tetrahedron, 1996, vol.52(1), p.233-244.
Faraci and Walsh, Biochemistry, 1989, vol.28(2), p.431-437.
Zhang et al., MRS Communications, 2018, vol.8, p.303-313.
Cai et al., ACS Applied Materials and Interfaces, 2016, vol.8, p.5821-5832.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1等に記載されているCPPは、細胞内への輸送効率や、生体内でのペプチダーゼによる分解など様々な問題がある。
本発明は、フルオロアルキル基が側鎖に導入されたアミノ酸残基を含むペプチド及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、フルオロアルキル基が側鎖に導入されたアミノ酸残基を含むペプチドを製造したところ、当該ペプチドが細胞膜透過性に優れていることを見出し、本発明を完成させた。
【0009】
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1] 下記一般式(6-2)又は(6-4)
【0010】
TIFF
2024138489000001.tif
43
170
(【0011】以降は省略されています)
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