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公開番号2024138284
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-08
出願番号2024098544,2021517575
出願日2024-06-19,2019-10-04
発明の名称抗FGFR2抗体製剤
出願人ファイヴ プライム セラピューティクス インク
代理人弁理士法人川口國際特許事務所
主分類A61K 9/08 20060101AFI20241001BHJP(医学または獣医学;衛生学)
要約【課題】液体として、すぐに使用できる形態で貯蔵することができ、静脈内(IV)注入によって静脈内投与され得る抗線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)抗体の製剤を提供する。
【解決手段】i)10~30mg/mLの抗線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)抗体と、ii)ヒスチジン、クエン酸塩、またはリン酸塩のうちの1つ以上から選択される5~40mMの緩衝液と、iii)130~170mMのアルギニンまたは250~290mMのスクロースと、iv)0.002%~0.1%のポリソルベート20またはポリソルベート80とを含み、製剤が、5.0~6.5のpHを有する、薬学的製剤とする。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
薬学的製剤であって、
i)10~30mg/mLの抗線維芽細胞増殖因子受容体2(FGFR2)抗体と、
ii)ヒスチジン、クエン酸塩、またはリン酸塩のうちの1つ以上から選択される5~40mMの緩衝液と、
iii)130~170mMのアルギニンまたは250~290mMのスクロースと、
iv)0.002%~0.1%のポリソルベート20またはポリソルベート80と、を含み、
前記製剤が、5.0~6.5のpHを有し、前記抗FGFR2抗体が、
a)配列番号2の配列を含む重鎖、及び配列番号3の配列を含む軽鎖を含む抗体、
b)配列番号6の配列を含む重鎖(HC)超可変領域1(HVR1)、配列番号7の配列を含むHC HVR2、及び配列番号8の配列を含むHC HVR3を含む重鎖と、配列番号9の配列を含む軽鎖(LC)HVR1、配列番号10の配列を含むLC HVR2、及び配列番号11の配列を含むLC HVR3を含む軽鎖とを含む抗体、ならびに
c)配列番号4の配列を含む可変領域配列を含む重鎖、及び配列番号5の配列を含む軽鎖可変領域配列を含む軽鎖を含む抗体、から選択される、前記薬学的製剤。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記製剤が、以下の特性:
(a)すぐに使用できる液体製剤である、
(b)患者への投与前に凍結乾燥されない、
(c)単回使用バイアル内に収容される、
(d)前記製剤中のタンパク質凝集が、5℃で6ヶ月間の貯蔵後に2.0%を超えて増加しない、
(e)前記製剤中のタンパク質凝集が、25℃で3ヶ月間の貯蔵後に2.0%または2.5%を超えて増加しない、
(f)前記製剤中のタンパク質凝集が、40℃で3ヶ月間の貯蔵後に7.0%を超えて増加しない、
(g)前記製剤中の荷電タンパク質多様体が、5℃で6ヶ月の貯蔵後に5%を超えて変化しない、
(h)前記製剤中のタンパク質凝集が、-70℃で5回の凍結融解サイクル後に2.0%を超えて増加しない、
(i)前記製剤中のタンパク質凝集が、500rpmで72時間の機械的ストレス後に2.0%を超えて増加しない、
(j)静脈内投与の前に生理食塩水中で希釈される、
(k)静脈内(例えば、静脈内注入によって)投与される、
(l)ヒト血漿と等張である、のうちの1つ以上を有する、請求項1に記載の薬学的製剤。
【請求項3】
前記製剤が、10~15mg/mL、15~20mg/mL、20~25mg/mL、18~22mg/mL、10mg/mL、11mg/mL、12mg/mL、13mg/mL、14mg/mL、15mg/mL、16mg/mL、17mg/mL、18mg/mL、19mg/mL、20mg/mL、21mg/mL、22mg/mL、23mg/mL、24mg/mL、または25mg/mLの前記抗FGFR2抗体を含む、請求項1または2に記載の薬学的製剤。
【請求項4】
前記製剤が、10~40mM、10~30mM、15~25mM、10~20mM、20~30mM、18~22mM、10mM、15mM、16mM、17mM、18mM、19mM、20mM、21mM、22mM、23mM、24mM、25mM、26mM、27mM、28mM、29mM、または30mMの前記緩衝液を含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の薬学的製剤。
【請求項5】
前記緩衝液が、ヒスチジン緩衝液である、請求項4に記載の薬学的製剤。
【請求項6】
前記製剤が、130~150mM、150~170mM、140~160mM、130mM、135mM、140mM、145mM、150mM、155mM、160mM、165mM、または170mMのアルギニンを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の薬学的製剤。
【請求項7】
前記製剤が、スクロースを含まない、請求項6に記載の薬学的製剤。
【請求項8】
前記製剤の前記pHが、5.0~7.0、5.0~6.0、5.5~6.0、5.5~6.5、5.5~5.9、5.6~5.8、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、または6.5である、請求項6または7に記載の薬学的製剤。
【請求項9】
前記製剤の前記pHが、5.5~5.9、5.6~5.8、5.6、5.7、5.8、5.9、または6.0である、請求項8に記載の薬学的製剤。
【請求項10】
前記製剤が、260~280mM、250mM、260mM、270mM、280mM、または290mMのスクロースを含む、請求項1~5のいずれか1項に記載の薬学的製剤。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本出願は、2018年10月5日に出願された米国仮特許出願第62/741,772号の優先権の利益を主張し、参照によりその全体が組み込まれる。
続きを表示(約 3,700 文字)【0002】
本開示は、抗FGFR2-IIIb抗体などの抗FGFR2(線維芽細胞増殖因子受容体2)抗体のための製剤に関し、いくつかの実施形態では、液体として長期間、例えばすぐに使用できる形態で貯蔵することができ、いくつかの実施形態では、例えば静脈内(IV)注入によって静脈内投与され得る。
【背景技術】
【0003】
本開示は、FGFR2に結合する抗体の特定の製剤、例えば、スプライス形態のFGFR2-IIIb(線維芽細胞増殖因子受容体2 IIIb)に関する。FGFR2は、4つのFGFRタンパク質(FGFR1、2、3、及び4)のうちの1つである。FGFRは、それらのmRNAの複数の代替スプライシングによって特徴付けられ、様々なアイソフォームをもたらす(Ornitz et al.,J.Biol.Chem.271:15292,1996、FGFR2及びそのアイソフォームの配列については、Swiss-Prot P21802及びアイソフォームP21802-1~-20も参照)。FGFR2に関して、代替スプライシングは、例えば、アイソフォームFGFR2-IIIb及びFGFR2-IIIc(または単なるFGFR2b及びFGFR2c)をもたらす。FGFR2のFGFR2-IIIb形態(K-sam-IIとも称される)は、FGF1及びKGFファミリーメンバー(FGF7、FGF10、及びFGF22)の両方に対する高親和性受容体である一方で、FGFR2-IIIc(K-sam-Iとも称される)は、FGF1及びFGF2の両方に十分に結合するが、KGFファミリーメンバーには結合しない(Miki et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:246,1992)。FGFR2-IIIbは、KGFファミリーメンバーの唯一の受容体であり(Ornitz et al.,1996,同前)、したがってKGFRとも称される。
【0004】
FGFR2の阻害剤は、抗体を含み得る。例えば、米国特許第8,101,723B2号は、例えば、ヒトFGFR2-IIIbに結合するが、FGFR2-IIIcにはそれほど十分に結合しない、または結合しない、及びその逆のモノクローナル抗体を記載している。米国特許公開第2015-0050273A1号は、FGFR2-IIIbに結合するある特定のアフコシル化抗体を記載している。本開示は、例えば、米国特許第8,101,723B2号及び米国特許公開第2015-0050273A1号に記載される抗体に使用され得る製剤を記載している。
【0005】
いくつかの実施形態では、本明細書に記載される抗FGFR2抗体が液体製剤の形態で調製され、数ヶ月の貯蔵後に安定したままであり、例えばIV注入によって静脈内投与されることを可能にする製剤条件が、本明細書で特定されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
米国特許第8,101,723号明細書
米国特許出願公開第2015/0050273号明細書
【非特許文献】
【0007】
Ornitz et al.,J.Biol.Chem.271:15292,1996
Miki et al.,Proc.Natl.Acad.Sci.USA 89:246,1992
【発明の概要】
【0008】
本開示は、例えば、i)10~30mg/mLの抗体、ii)5~40mMのヒスチジン、クエン酸塩、またはリン酸塩のうちの1つ以上から選択される緩衝液、iii)130~170mMのアルギニンまたは250~290mMのスクロース、及びiv)0.002%~0.1%のポリソルベート20またはポリソルベート80を含む、抗FGFR2抗体の薬学的製剤を包含し、製剤は、5.0~6.5のpHを有し、抗FGFR2抗体は、a)配列番号2の配列を含む重鎖及び配列番号3の配列を含む軽鎖を含む抗体、b)配列番号6の配列を含む重鎖(HC)超可変領域1(HVR1)、配列番号7の配列を含むHC HVR2、及び配列番号8の配列を含むHC HVR3を含む重鎖と、配列番号9の配列を含む軽鎖(LC)HVR1、配列番号10の配列を含むLC HVR2、及び配列番号11の配列を含むLC HVR3を含む軽鎖とを含む抗体、ならびにc)配列番号4の配列を含む可変領域配列を含む重鎖、及び配列番号5の配列を含む軽鎖可変領域配列を含む軽鎖を含む抗体から選択される。いくつかの実施形態では、製剤は、以下の特性のうちの1つ以上を有する:(a)すぐに使用できる液体製剤である、(b)患者への投与前に凍結乾燥されない、(c)単回使用バイアル内に収容される、(d)製剤中のタンパク質凝集は、5℃で6ヶ月間の貯蔵後に2.0%を超えて増加しない、(e)製剤中のタンパク質凝集は、25℃で3ヶ月間の貯蔵後に2.0%または2.5%を超えて増加しない、(f)製剤中のタンパク質凝集は、40℃で3ヶ月間の貯蔵後に7.0%を超えて増加しない、(g)製剤中の荷電タンパク質多様体は、5℃で6ヶ月間の貯蔵後に5%を超えて変化しない、(h)製剤中のタンパク質凝集は、-70℃で5回の凍結融解サイクル後に2.0%を超えて増加しない、(i)製剤中のタンパク質凝集は、500rpmで72時間の機械的ストレス後に2.0%を超えて増加しない、(j)静脈内投与前に生理食塩水溶液中で希釈される、(k)(例えば、静脈内注入によって)静脈内投与される、及び(l)ヒト血漿と等張性である。
【0009】
場合によっては、上記製剤は、10~15mg/mL、15~20mg/mL、20~25mg/mL、18~22mg/mL、10mg/mL、11mg/mL、12mg/mL、13mg/mL、14mg/mL、15mg/mL、16mg/mL、17mg/mL、18mg/mL、19mg/mL、20mg/mL、21mg/mL、22mg/mL、23mg/mL、24mg/mL、または25mg/mLの抗FGFR2抗体を含む。場合によっては、製剤は、10~40mM、10~30mM、15~25mM、10~20mM、20~30mM、18~22mM、10mM、15mM、16mM、17mM、18mM、19mM、20mM、21mM、22mM、23mM、24mM、25mM、26mM、27mM、28mM、29mM、または30mMの緩衝液を含む。いくつかの実施形態では、緩衝液は、ヒスチジン緩衝液である。いくつかの実施形態では、製剤は、130~150mM、150~170mM、140~160mM、130mM、135mM、140mM、145mM、150mM、155mM、160mM、165mM、または170mMのアルギニンを含む。場合によっては、アルギニンを含む製剤は、スクロースを含まない。いくつかの実施形態では、アルギニンを含む製剤のpHは、5.0~7.0、5.0~6.0、5.5~6.0、5.5~6.5、5.5~5.9、5.6~5.8、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、または6.5である。場合によっては、製剤のpHは、5.5~5.9、5.6~5.8、5.6、5.7、5.8、5.9、または6.0である。いくつかの実施形態では、製剤は、260~280mM、250mM、260mM、270mM、280mM、290mMのスクロースを含む。いくつかのそのような場合には、スクロースを含む製剤は、アルギニンを含まない。いくつかの実施形態では、スクロースを含む製剤のpHは、5.0~7.0、5.0~6.0、5.5~6.0、5.5~5.9、5.6~5.8、5.0、5.1、5.2、5.3、5.4、5.5、5.6、5.7、5.8、5.9、6.0、6.1、6.2、6.3、6.4、または6.5である。いくつかの実施形態では、製剤のpHは、5.8~6.2、5.9~6.1、5.9、6.0、または6.1である。
【0010】
上記製剤のうちのいずれかはまた、0.01~0.1%、0.005~0.05%、0.002%、0.003%、0.004%、0.005%、0.006%、0.007%、0.008%、0.009%、0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、または0.1%のポリソルベート20または80を含み得る。場合によっては、製剤は、0.01~0.1%、0.005~0.05%、0.002%、0.003%、0.004%、0.005%、0.006%、0.007%、0.008%、0.009%、0.01%、0.02%、0.03%、0.04%、0.05%、0.06%、0.07%、0.08%、0.09%、または0.1%のポリソルベート20を含む。
(【0011】以降は省略されています)

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