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公開番号
2024137572
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-07
出願番号
2023064501
出願日
2023-03-23
発明の名称
変流器及び零相変流器
出願人
甲神電機株式会社
代理人
主分類
H01F
38/30 20060101AFI20240927BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】コイルおよびリード線を個別に外ケースへ組み付けた後にからげはんだを施し電気的に接続する変流器及び零相変流器を提供する。
【解決手段】変流器及び零相変流器100において、外ケース1の底面側からリード線5を挿入して組み付けることができ、天面側にスライドさせることでからげはんだ部11を露出させることが可能な構造のリード線保持部を設ける。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
高い比透磁率特性を有する環状磁心に巻線を施したコイルを、底面及び二重円筒状壁を有するケースに収納し、加熱流動化した成形樹脂を成形金型注入口から前記ケースに注ぎ込み前記コイルと一体に加圧成形した変流器及び零相変流器であって、
前記ケースは、前記二重円筒状壁の少なくとも一方の外周部において、ケースの底面側からリード線を挿入して組み付けることができ、リード線を天面方向にスライドさせることで、はんだ部を天面側から露出させることが可能なリード線保持部を備えることを特徴とする変流器及び零相変流器。
続きを表示(約 95 文字)
【請求項2】
前記リード線保持部は、L字状リード線のスライドを妨げないようにするためのスリットを底面から天面方向に有することを特徴とする請求項1記載の変流器及び零相変流器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、交流電流または、直流が重畳した交流電流を計測するための変流器、もしくは漏洩電流を計測するための零相変流器に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
図3は、従来の一般的な変流器を示す概略図である。従来の変流器は、環状の磁心20からなる閉磁路に2次巻線25が巻回されており、計測対象の電流の流れる1次巻線23が閉磁路の中央開口を貫通している。その動作は、1次巻線23に1次電流22が流れると、電磁誘導によって1次電流22の大きさに対応した2次電流24が2次巻線25に発生する。このとき2次巻線25に負荷抵抗を接続することによって、電圧信号が出力され、その結果、1次巻線23に流れる1次電流22を電圧信号として計測することが可能になる。
【0003】
また従来の変流器の製造方法としては、金属の型を用意し、少なくとも一つの巻線を備えた磁心すなわちコイルを外ケースに組み込んだ状態で型内に挿入し、型を閉鎖して、加熱流動化した成形樹脂を加圧下で型に充填することにより、加圧成形し一体に封止成形する方法がある。(例えば特許文献1参照)
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-064772号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図4は従来の変流器の加圧成型時における構造図であり、図4(a)はアイソメ図、図4(b)は上面図、図4(c)は加圧成型直前の変流器の分解図を示す。図4(a)、図4(b)に示すように、外ケース21にコイル12及びコイル12に電気的に接続されたリード線5を組み付けたものを下型18にセットして上型17を閉じて固定し、ゲート9から熱可塑性樹脂を注ぎ込み封止している。この際、過剰な樹脂はオーバーフロー8を通して外部に排出される。
【0006】
前記構造の変流器では、図4(c)に示すようにリード線5のからげはんだ部11は周囲を側壁で囲まれた外ケース21の底面に位置するため、あらかじめコイル12とリード線5をからげはんだにより接続しておく必要があり、外ケース21への組付け作業が複雑化し手作業が必要となるという課題がある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明における変流器及び零相変流器は、高い比透磁率特性を有する環状磁心に巻線を施したコイルを底面及び二重円筒状壁を有するケースに収納し、加熱流動化した成形樹脂を成形金型注入口からケースに注ぎ込みコイルと一体に加圧成形する構造であって、ケースのリード線保持部にリード線を底面側から挿入し、はんだ部を天面側から露出可能とすることでコイルおよびリード線の組み付け後にからげはんだを施すことを可能にする構造を設ける。
【発明の効果】
【0008】
本発明は前記の通り、コイルおよびリード線をケースに組み付けた後においても、リード線のはんだ部をケース外に露出させることができ、コイルとのからげはんだを可能にする。
【図面の簡単な説明】
【0009】
本発明の実施の形態1における変流器及び零相変流器を示す図である。
本発明の実施の形態1における変流器及び零相変流器に用いる外ケース構造を示す図である。
一般的な変流器を示す概略図である。
一般的な変流器および加圧成形方法の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1における変流器及び零相変流器100で、図1(a)は平面図、図1(b)はアイソメ図、図1(c)は正面図、図1(d)はA-A線断面図、図1(e)はコイル12のアイソメ図である。
図1(e)にて示したコイル12は集磁のためのトロイダル形状の磁心15(図1(d)に示す)と磁心15を収めるためのトロイダル形状のケース14(図1(d)に示す)と、磁心15を収めたケース14に巻き付けられた磁心15内における磁束の変化を電流に変換するための巻線13により構成される。5は巻線13から引き出した余長線16をからげられ電気的に接続された引き出し用リード線である。
図1(a)において、1はコイル12及びリード線5の一部を収納する外ケースで、10は加圧充填されたコイル12を封止する成形樹脂である。
(【0011】以降は省略されています)
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