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公開番号
2024135928
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-04
出願番号
2023046843
出願日
2023-03-23
発明の名称
ポリイミド樹脂
出願人
味の素株式会社
代理人
弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類
C08G
73/10 20060101AFI20240927BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】残膜性及び硬化物の誘電正接に優れる感光性樹脂組成物を得ることができるポリイミド樹脂を提供する。
【解決手段】2つのベンゼン環を連結するメチレン基を含むポリイミド樹脂の前記メチレン基に、エチレン性不飽和結合を含有する特定の基を炭素-炭素二重結合によって結合させた構造を有する新規なポリイミド樹脂。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
下記式(1)で表される繰り返し単位を含む、ポリイミド樹脂。
TIFF
2024135928000084.tif
32
170
(式(1)において、
X
1
は、4価の有機基を表し、
Y
1
は、2価の有機基を表し、
X
1
及びY
1
の少なくとも一方が、少なくとも2個のベンゼン環と、2個のベンゼン環を連結する式(1-1)で表される2価の基とを含有する。)
TIFF
2024135928000085.tif
21
170
(式(1-1)において
R
1
及びR
2
が、水素原子、-CN、-NO
2
、-COH、-R、-OR、-COR、-COOR、-CONHR、-CONR
2
、-SR、-SOR、又は-SO
2
Rを示し、
R
1
及びR
2
の少なくとも一方が、エチレン性不飽和結合を含有し、
R
1
及びR
2
は一緒になって結合し、置換基を有していてもよい非芳香環を形成していてもよく;
Rは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を示す。
*は、結合手を表す。)
続きを表示(約 2,400 文字)
【請求項2】
式(1)において、X
1
が、下記式(X1-1)で表される構造及び下記式(X1-2)で表される構造からなる群より選ばれる1以上の構造を含む、請求項1に記載のポリイミド樹脂。
TIFF
2024135928000086.tif
36
170
(式(X1-1)及び式(X1-2)において、
R
11
及びR
12
が、水素原子、-CN、-NO
2
、-COH、-R、-OR、-COR、-COOR、-CONHR、-CONR
2
、-SR、-SOR、又は-SO
2
Rを示し、
R
11
及びR
12
の少なくとも一方が、エチレン性不飽和結合を含有し、
R
11
及びR
12
は一緒になって結合し、置換基を有していてもよい非芳香環を形成していてもよく;
Rは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を示し;
R
13
及びR
14
は、それぞれ独立して、置換基を示し;
L
1
は、2価の有機基を示し;
n
11
及びn
12
は、それぞれ独立して、0以上3以下の整数を示し;
n
13
及びn
14
は、それぞれ独立して、0以上2以下の整数を示す。
*は、結合手を表す。)
【請求項3】
L
1
が、メチレン基、-C(=O)-、又は、-C(=CR
11
R
12
)-を示す、請求項2に記載のポリイミド樹脂。
【請求項4】
式(1)において、Y
1
が、下記式(Y1-1)で表される構造、下記式(Y1-2)で表される構造、下記式(Y1-3)で表される構造、及び、下記式(Y1-4)で表される構造からなる群より選ばれる1以上の構造を含む、請求項1に記載のポリイミド樹脂。
TIFF
2024135928000087.tif
35
170
(式(Y1-1)、式(Y1-2)、式(Y1-3)及び式(Y1-4)において、
R
21
及びR
22
が、水素原子、-CN、-NO
2
、-COH、-R、-OR、-COR、-COOR、-CONHR、-CONR
2
、-SR、-SOR、又は-SO
2
Rを示し、
R
21
及びR
22
の少なくとも一方が、エチレン性不飽和結合を含有し、
R
21
及びR
22
は一緒になって結合し、置換基を有していてもよい非芳香環を形成していてもよく;
Rは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を示し;
R
23
及びR
24
は、それぞれ独立して、置換基を示し;
L
2
は、2価の有機基を示し;
n
21
及びn
22
は、それぞれ独立して、0以上4以下の整数を示し;
n
23
及びn
24
は、それぞれ独立して、0以上3以下の整数を示し;
n
25
は、0以上3以下の整数を示し;
n
26
は、0以上5以下の整数を示し;
n
27
は、0以上2以下の整数を示し;
n
28
は、0以上4以下の整数を示す。
*は、結合手を表す。)
【請求項5】
L
2
が、メチレン基、-C(=O)-、又は、-C(=CR
21
R
22
)-を示す、請求項4に記載のポリイミド樹脂。
【請求項6】
R
1
及びR
2
の少なくとも一方が、下記式(1-2)で表される、請求項1に記載のポリイミド樹脂。
TIFF
2024135928000088.tif
27
170
(式(1-2)において、
R
15
、R
16
及びR
17
は、それぞれ独立に、水素原子又は炭素原子数1~3の脂肪族炭化水素基を示し;
p
1
は、0~10の整数を示し;
*は、結合手を表す。)
【請求項7】
重量平均分子量が、5,000以上である、請求項1に記載のポリイミド樹脂。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか一項に記載のポリイミド樹脂、架橋剤、及び、光ラジカル発生剤を含む、感光性樹脂組成物。
【請求項9】
更に増感剤を含む、請求項8に記載の感光性樹脂組成物。
【請求項10】
前記ポリイミド樹脂の量が、感光性樹脂組成物の不揮発成分100質量%に対して、40質量%以上95質量%以下である、請求項8に記載の感光性樹脂組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ポリイミド樹脂及びその製造方法に関する。また、本発明は、前記のポリイミド樹脂を用いた感光性樹脂組成物、感光性フィルム、半導体パッケージ基板及びその製造方法、並びに半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)
【背景技術】
【0002】
従来から、半導体デバイスの絶縁層には、耐熱性及び絶縁性に優れるポリイミド樹脂が用いられている(例えば特許文献1参照)。かかるポリイミド樹脂は、例えば、絶縁層形成用の感光性樹脂組成物の材料として用いられうる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2003-084435号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年の通信機器における通信の高速化及び大容量化に伴い、通信機器の半導体パッケージ基板に使用される感光性樹脂組成物において、誘電正接が低いことが求められている。また、感光性樹脂組成物には、残膜性に優れることも求められる。感光性樹脂組成物の残膜性とは、露光された感光性樹脂組成物が現像液と接触したときに厚みが減り難い性質を表す。
【0005】
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、残膜性及び硬化物の誘電正接に優れる感光性樹脂組成物を得ることができるポリイミド樹脂及びその製造方法;当該ポリイミド樹脂を含む感光性樹脂組成物;当該感光性樹脂組成物を含む感光性フィルム;当該感光性樹脂組成物の硬化物を含む半導体パッケージ基板及びその製造方法、並びに半導体装置;を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、前記の課題を解決するべく鋭意検討した。その結果、本発明者は、2つのベンゼン環を連結するメチレン基を含むポリイミド樹脂の前記メチレン基に、エチレン性不飽和結合を含有する特定の基を炭素-炭素二重結合によって結合させた構造を有する新規なポリイミド樹脂が前記の課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下のものを含む。
【0007】
[1] 下記式(1)で表される繰り返し単位を含む、ポリイミド樹脂。
TIFF
2024135928000001.tif
29
170
(式(1)において、
X
1
は、4価の有機基を表し、
Y
1
は、2価の有機基を表し、
X
1
及びY
1
の少なくとも一方が、少なくとも2個のベンゼン環と、2個のベンゼン環を連結する式(1-1)で表される2価の基とを含有する。)
TIFF
2024135928000002.tif
18
170
(式(1-1)において
R
1
及びR
2
が、水素原子、-CN、-NO
2
、-COH、-R、-OR、-COR、-COOR、-CONHR、-CONR
2
、-SR、-SOR、又は-SO
2
Rを示し、
R
1
及びR
2
の少なくとも一方が、エチレン性不飽和結合を含有し、
R
1
及びR
2
は一緒になって結合し、置換基を有していてもよい非芳香環を形成していてもよく;
Rは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を示す。
*は、結合手を表す。)
[2] 式(1)において、X
1
が、下記式(X1-1)で表される構造及び下記式(X1-2)で表される構造からなる群より選ばれる1以上の構造を含む、[1]に記載のポリイミド樹脂。
TIFF
2024135928000003.tif
34
170
(式(X1-1)及び式(X1-2)において、
R
11
及びR
12
が、水素原子、-CN、-NO
2
、-COH、-R、-OR、-COR、-COOR、-CONHR、-CONR
2
、-SR、-SOR、又は-SO
2
Rを示し、
R
11
及びR
12
の少なくとも一方が、エチレン性不飽和結合を含有し、
R
11
及びR
12
は一緒になって結合し、置換基を有していてもよい非芳香環を形成していてもよく;
Rは、それぞれ独立して、置換基を有していてもよいアルキル基、置換基を有していてもよいアルケニル基、又は置換基を有していてもよいアリール基を示し;
R
13
及びR
14
は、それぞれ独立して、置換基を示し;
L
1
は、2価の有機基を示し;
n
11
及びn
12
は、それぞれ独立して、0以上3以下の整数を示し;
n
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、残膜性及び硬化物の誘電正接に優れる感光性樹脂組成物を得ることができるポリイミド樹脂及びその製造方法;当該ポリイミド樹脂を含む感光性樹脂組成物;当該感光性樹脂組成物を含む感光性フィルム;当該感光性樹脂組成物の硬化物を含む半導体パッケージ基板及びその製造方法、並びに半導体装置;を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、実施形態及び例示物を示して、本発明について詳細に説明する。ただし、本発明は、以下に挙げる実施形態及び例示物に限定されるものではなく、特許請求の範囲及びその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施しうる。
【0010】
<用語の説明>
本明細書において、化合物又は基についていう「置換基を有していてもよい」という用語は、該化合物又は基の水素原子が置換基で置換されていない場合、及び、該化合物又は基の水素原子の一部又は全部が置換基で置換されている場合の双方を意味する。
(【0011】以降は省略されています)
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