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公開番号
2024134478
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-03
出願番号
2023044799
出願日
2023-03-20
発明の名称
傾斜状態表示装置および施工支援システム
出願人
アスカホールディングス株式会社
代理人
個人
主分類
E02F
3/40 20060101AFI20240926BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】建設機械のアタッチメントに取り付けた状態で、アタッチメントに対する突出量を少なくするとともに、アタッチメントの傾斜状態を表示させる設定を容易に行うことができる傾斜状態表示装置を提供する。
【解決手段】初期設定姿勢PA1における基準位置を表示する振れ止めドラム30と、振れ止めドラム30に対して回動可能であるとともに、基準位置に対するアタッチメント350の傾斜状態を表示する振り子ドラム40と、を備え、振れ止めドラム30および振り子ドラム40は、それぞれ有底の円筒状部材で構成されており、振り子ドラム40は、振り子ドラム40の回動にともなって移動する移動部48を有し、振れ止めドラム30は、移動部48に当接することにより、振り子ドラム40の回動範囲を所定範囲内に規制する規制部38を有する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
建設機械のアタッチメントに取り付けられ、アタッチメントの任意の初期設定姿勢に対する、アタッチメントの傾斜状態を表示する傾斜状態表示装置であって、
アタッチメントに取り付けられる支持部と、
前記支持部に支持されるとともに、前記初期設定姿勢における基準位置を表示する振れ止めドラムと、
前記振れ止めドラムに対して回動可能であるとともに、前記基準位置に対するアタッチメントの傾斜状態を表示する振り子ドラムと、
を備え、
前記振れ止めドラムおよび前記振り子ドラムは、それぞれ一端に底部を有し、他端に開放部を有する有底の円筒状部材で構成されているとともに、相互に開放部を対向させて配置されており、
前記振り子ドラムは、前記振れ止めドラムに向けて突出するように設けられるとともに、前記振り子ドラムの回動にともなって移動する移動部を有し、
前記振れ止めドラムは、前記移動部に当接することにより、前記振り子ドラムの回動範囲を所定範囲内に規制する規制部を有する、
傾斜状態表示装置。
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【請求項2】
前記振れ止めドラムおよび前記振り子ドラムを同軸上で回動可能に支持する軸部を有し、
前記振り子ドラムは、前記軸部よりも下方に錘部が設けられ、前記軸部よりも上方に前記移動部が設けられている、
請求項1に記載の傾斜状態表示装置。
【請求項3】
前記振れ止めドラムおよび前記振り子ドラムを構成する前記円筒状部材の側面部と略同径の側面部を有するダミードラムをさらに備え、
前記ダミードラムは、前記振れ止めドラムおよび前記振り子ドラムと略同軸上であって、かつ、前記支持部の一部を覆うように前記支持部に対して着脱可能であり、
前記振れ止めドラムは、前記初期設定姿勢における基準位置を識別するための基準識別部を有し、
前記振り子ドラムは、前記基準位置に対するアタッチメントの傾斜状態を識別するための回動位置識別部を有し、
前記ダミードラムは、前記初期設定姿勢における基準位置を識別するための第2基準識別部を有し、
前記基準識別部、前記回動位置識別部、および前記第2基準識別部は、略同一のデザイン、マーク及びロゴから選択される少なくとも1つの視覚的特徴を有する、
請求項1に記載の傾斜状態表示装置。
【請求項4】
前記支持部は、
第1端部から第2端部に向けて軸方向に延びる第1支持部と、
前記第1支持部の前記第1端部と前記第2端部の間に取り付けられるとともに、前記振れ止めドラムおよび前記振り子ドラムを支持する第2支持部と、を有し、
前記振れ止めドラムおよび前記振り子ドラムは、前記第2支持部に支持されており、
前記第1支持部は、アタッチメントの下端部から延びる仮想の鉛直線と、前記第1支持部の軸方向とが一致するように、アタッチメントの上部に取り付けられ、
さらに、測量装置から出射される光波を再帰反射させる反射部が、前記第1支持部の前記第2端部に取り付けられる、
請求項1に記載の傾斜状態表示装置。
【請求項5】
請求項4に記載の傾斜状態表示装置と、
光波を出射させ、前記傾斜状態表示装置に設けられた反射部で反射した光波を受光することにより測量を行う測量装置と、
前記測量装置から送信される測量結果に基づいて、建設機械のアタッチメントの下端部の位置を算出するともに算出結果を表示する携帯情報端末と、を備えた、
施工支援システム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、建設機械のアタッチメントに取り付けられ、アタッチメントの任意の初期設定姿勢に対する、アタッチメントの傾斜状態を表示する傾斜状態表示装置、および施工支援システムに関する。
続きを表示(約 1,500 文字)
【背景技術】
【0002】
本願の発明者は、建設機械のショベル角度を初期設定角度に是正操作するためのショベル角度指示器をすでに提案している(特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のショベル角度指示器は、基準位置を表示可能とした基準部と、基準部に対して回動するように設けられ、回動位置を表示可能とした回動部と、基準部の基準位置に対する回動部の回動を規制する振止部とから構成され、回動部の回動位置と基準部の基準位置とがオペレータから目視できるように建設機械のバケットに取り付けられる。オペレータは、回動部の回動位置と基準部の基準位置とを一致させるように建設機械(バケット)を操作することで、法面勾配等を所定の角度に均すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2007-40081号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、特許文献1のショベル角度指示器は、3本の金属製ドラムで構成された基準部、回動部および振止部を有している。これらの両側には金属製の枠フレームも設けられている。このため、特許文献1のショベル角度指示器は、ショベル角度指示器をバケットに取り付けた状態では左右方向の寸法が大きくなり、取り付ける位置によってはバケットの外側または内側に突出する突出量が大きくなっていた。
【0006】
また、特許文献1のショベル角度指示器によってバケットの傾斜状態を表示させるためには、ショベル角度指示器をバケットに取り付けた後、基準部、回動部および振止部の位置をそれぞれ調整する必要があり、ショベル角度指示器の設定に手数を要していた。
【0007】
さらに、特許文献1のショベル角度指示器は、重量が重いため、ショベル角度指示器をバケットに着脱する際などの操作性にも改善の余地があった。
【0008】
また、ショベル角度指示器の回動部は、バケットの傾斜角度に関わらず鉛直方向に対して常に同じ姿勢を保って安定することが好ましい。このため特許文献1のショベル角度指示器では、回動部の重心位置を回動中心に対してできるだけ下方に偏心させるように回動部の下部に錘と規制ピンが取り付けられている。このように、回動部の重心位置を回動中心に対してできるだけ下方に偏心させることで、回動部の姿勢を安定させやすくなると考えられてきた。
【0009】
しかしながら、施工中はバケットの操作による揺れや、地面からバケットに伝わる振動などがあるため、回動部は常時静止しているのではなく頻繁に揺れが生じている。また、回動部の回動中心から重心位置までの距離を大きくすると、回動部に揺れが生じた場合には、回動部の揺れの周期が短くなる傾向がある。このため、オペレータは短い周期で頻繁に揺れる回動部を見ながらショベルを操作する必要があり、ショベルの操作を長時間行う際には疲労を感じる場合があった。
【0010】
また近年は、建設現場にICT(Information and Communication Technology(情報通信技術))を導入することにより、建設生産システム全体の生産性向上を図る取り組みが進められている(i-Construction)。このため、ICT技術を搭載したICT建機の開発や普及も進められている。その一方で、ICTを活用したマシンガイダンスシステムやマシンコントロールシステムは、初期導入コストが高額になるという課題もある。そのため、既存の測量装置と連携できる比較的簡易なICT施工支援システムが求められていた。
(【0011】以降は省略されています)
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