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公開番号2024172995
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-12-12
出願番号2023091097
出願日2023-06-01
発明の名称山留め工法
出願人株式会社竹中工務店
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類E02D 17/04 20060101AFI20241205BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】既存建物の既存地下外壁を補強するための鋼製の斜梁やバットレスを用いることなく、既存建物の地下外壁の変形を防止した上で、既存建物の既存地下外壁の内側に新たな山留め壁を施工することである。
【解決手段】既存建物の地上部を解体したコンクリートガラを既存建物の地下空間に埋め戻して既存建物の既存地下外壁内部を埋め戻したコンクリートガラ上にコンクリートを打設することでコンクリート作業地盤を施工すると共に、コンクリートが打設されていない溝を既存地下外壁に沿って設ける工程と、削孔装置の削孔部を溝から地中に挿入して削孔し、セメントスラリーを注入すると共に溝に沿って水平方向にセメントスラリーを注入する部分を広げなら山留め壁を施工しつつ、削孔部の移動に伴い山留め壁が施工された部分における既存地下外壁側のコンクリート作業地盤に生じる土圧を中央側のコンクリート作業地盤に伝達する伝達部材を溝に装着する工程と、を備える。
【選択図】図9
特許請求の範囲【請求項1】
既存建物の地上部を解体したコンクリートガラを既存建物の地下空間に埋め戻して前記既存建物の既存地下外壁内部を埋め戻したコンクリートガラ上にコンクリートを打設することでコンクリート作業地盤を施工すると共に、コンクリートが打設されていない溝を前記既存地下外壁に沿って設ける工程と、
削孔装置の削孔部を前記溝から地中に挿入して削孔し、セメントスラリーを注入すると共に前記溝に沿って水平方向にセメントスラリーを注入する部分を広げなら山留め壁を施工しつつ、前記削孔部の移動に伴い山留め壁が施工された部分における前記既存地下外壁側の前記コンクリート作業地盤に生じる土圧を中央側の前記コンクリート作業地盤に伝達する伝達部材を前記溝に装着する工程と、
を備える山留め工法。
続きを表示(約 180 文字)【請求項2】
前記山留め壁を施工する工程では、前記削孔部を前記地中に挿入して削孔し、セメントスラリーを注入すると共に前記地中に挿入した前記削孔部を水平方向に移動させながら前記山留め壁を施工する、
請求項1に記載の山留め工法。
【請求項3】
前記溝については、型枠を用いて施工される、
請求項1又は2に記載の山留め工法。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、山留め工法に関する。
続きを表示(約 1,500 文字)【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載の既存建物の解体工法には、既存建物の解体工法であって、既存建物の地上部分の解体時に、地下部分の既存外壁部から内側へ所定の間隔を開けた位置に仮設土圧壁を構築し、仮設土圧壁と既存外壁部との間に埋戻し土を充填して、土圧を既存外壁部から仮設土圧壁に受け替え、既存建物の地下部分の解体時に、新築地下外壁部の地中障害物撤去工事を行うことが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-017188号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
既存地下を有する既存建物を解体して、新築建物を構築することがある。このような場合に、既存建物の地上部を解体したコンクリートガラでは既存建物の地下空間が埋まりきらず作業地盤を既存建物の既存地下外壁の上端に対して例えば10〔m〕程度下げて新築建物を構築する工事を開始することがある。
【0005】
作業地盤が既存建物の既存地下外壁に囲まれているため、既存地下外壁を山留め壁として利用する必要がある。ここで、新築建物の地下が既存建物の地下に対して深い場合や、新築建物の地下が既存建物の地下に対して浅い場合でも遮水目的で既存地下外壁の内側に新たな山留め壁が必要となる。
【0006】
既存地下外壁の内側に新たな山留め壁の強度が発現するまでは、既存地下外壁を支持する支持力が弱まることで、既存地下外壁が変形して周辺地盤に沈下などの悪影響を及ぼす恐れがある。
【0007】
従来、既存地下外壁の内側に新たな山留め壁を施工する場合には、既存地下外壁の変形防止対策として、既存地下外壁を補強するための鋼製の斜梁やバットレスを新たに設けるなどの専用の補助部材を必要としていた。
【0008】
本開示の課題は、既存建物の既存地下外壁を補強するための鋼製の斜梁やバットレスを用いることなく、既存建物の既存地下外壁の変形を防止した上で、既存地下外壁の内側に新たな山留め壁を施工することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
第1態様に係る山留め工法は、既存建物の地上部を解体したコンクリートガラを既存建物の地下空間に埋め戻して前記既存建物の既存地下外壁内部を埋め戻したコンクリートガラ上にコンクリートを打設することでコンクリート作業地盤を施工すると共に、コンクリートが打設されていない溝を前記既存地下外壁に沿って設ける工程と、削孔装置の削孔部を前記溝から地中に挿入して削孔し、セメントスラリーを注入すると共に前記溝に沿って水平方向にセメントスラリーを注入する部分を広げなら山留め壁を施工しつつ、前記削孔部の移動に伴い山留め壁が施工された部分における前記既存地下外壁側の前記コンクリート作業地盤に生じる土圧を中央側の前記コンクリート作業地盤に伝達する伝達部材を前記溝に装着する工程と、を備えることを特徴とする。
【0010】
上記態様によれば、削孔装置の削孔部を溝から地中に挿入して削孔し、セメントスラリーを注入すると共に水平方向に溝に沿ってセメントスラリーを注入する部分を広げなら山留め壁を施工する。このときに、削孔部の移動に伴い山留め壁が施工された部分における既存地下外壁側のコンクリート作業地盤に生じる土圧を中央側のコンクリート作業地盤に伝達する伝達部材を溝に装着する。
(【0011】以降は省略されています)

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