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公開番号
2024133444
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-02
出願番号
2024032987
出願日
2024-03-05
発明の名称
面外振動を低減するために回転可撓性ガイドを有する振動子機構を作り出す方法
出願人
ザ・スウォッチ・グループ・リサーチ・アンド・ディベロップメント・リミテッド
代理人
個人
,
個人
,
個人
主分類
G04B
17/04 20060101AFI20240925BHJP(時計)
要約
【課題】二次振動周波数が基準周波数の倍数と異なることが可能な時計用振動子機構のセットアップ方法を提供する。
【解決手段】構造体と、可撓性サスペンションにより構造体から吊り下げられるアンカブロックとを備える時計用振動子機構のセットアップ方法は、XY平面でZ方向を中心とする慣性要素の基準振動周波数を測定する第1ステップ、YZ平面でX方向又はXZ平面でY方向を中心とする慣性要素の二次振動周波数を測定する第2ステップ、二次振動周波数を基準振動周波数と比較し、二次振動周波数が基準振動周波数の倍数と実質的に異なる値を有することを確認する第3ステップ、二次振動周波数が基準振動周波数の倍数に近いか又は実質的に等しい値を有する場合、可撓性サスペンションの構成を変更して二次振動周波数が基準振動周波数の倍数と実質的に異なるようにするために可撓性サスペンションを適合させ又は他のものと置換する第4ステップを含む。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
時計用の振動子機構(100)をセットアップする方法(40)であって、前記振動子機構(100)は、構造体(1)と、アンカブロック(30)とを備え、前記アンカブロック(30)から少なくとも1つの慣性要素(2)が吊り下げられ、第1の方向Zに延びるピボット軸(D)を中心に第1の回転自由度RZで振動するように構成され、前記慣性要素(2)は、複数の実質的に縦方向の弾性ブレード(3)を備える可撓性ピボット(200)によって加えられる復帰力を受け、各弾性ブレードは第1の端部で前記可撓性ピボット(200)に固定され、各弾性ブレードは第1の端部で前記アンカブロック(30)に固定され、第2の端部で前記慣性要素(2)に固定され、各前記弾性ブレード(3)は本質的に、前記第1の方向Zに垂直な平面XY内で変形可能であり、前記アンカブロック(30)は、前記アンカブロック(30)の移動を可能にするように構成された可撓性サスペンション(300)によって前記構造体(1)から吊り下げられ、それは、
・前記XY平面における前記Z方向を中心とする前記慣性要素(2)の基準振動周波数を測定する第1のステップ(41)と、
・前記YZ平面における前記X方向を中心とする前記慣性要素(2)の少なくとも1つの二次振動周波数又は前記XZ平面における前記Y方向を中心とする前記慣性要素(2)の少なくとも1つの二次振動周波数を測定する第2のステップ(42)と、
・前記二次振動周波数を前記基準振動周波数と比較し、前記二次振動周波数が前記基準振動周波数の倍数と実質的に異なる値を有することを確認する第3のステップ(43)と、
・前記二次振動周波数が前記基準振動周波数の倍数に近いか又は実質的に等しい値を有する場合、前記可撓性サスペンション(300)の構成を変更して前記二次振動周波数が前記基準振動周波数の倍数と実質的に異なるようにするために、前記可撓性サスペンション(300)を適合させるか又は前記可撓性サスペンション(300)を他の可撓性サスペンションと置換する第4のステップ(44)と
を含むことを特徴とする、セットアップ方法。
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【請求項2】
前記可撓性サスペンション(300)は、前記アンカブロック(30)と、前記構造体(1)に直接又は前記第1の方向Zに可撓性のあるプレート(301)を用いて固定された第1の中間質量(303)との間に、可撓性ガイドを備えた横方向移動テーブル(32)を備え、前記横方向移動テーブル(32)は、好ましくは直線状でありかつ前記第2の方向Xに前記ピボット軸(D)と交差する横軸(D2)を中心に対称的に延びる少なくとも2つの横方向可撓性ブレード又はロッド(320)を備え、前記第2のステップ(42)で測定される前記第1の二次振動周波数が、前記平面XZにおいて前記方向Yを中心とすることを特徴とする、請求項1に記載のセットアップ方法。
【請求項3】
前記第4のステップ(44)は、前記横方向移動テーブル(32)の横方向可撓性ブレード又はロッド(320)の数を変更することにより、前記可撓性サスペンション(300)を置換するか又は適合させることにある、請求項2に記載の調整方法。
【請求項4】
前記第4のステップ(44)は、前記横方向移動テーブル(32)の横方向可撓性ブレード又はロッド(320)の剛性を変更することにより、前記可撓性サスペンション(300)を置換するか又は適合させることにあることを特徴とする、請求項2に記載の調整方法。
【請求項5】
前記横方向移動テーブル(32)の横方向可撓性ブレード又はロッド(320)の厚さ又は長さを変更することにより、前記横方向可撓性ブレード又はロッド(320)の剛性が変更されることを特徴とする、請求項4に記載の設定方法。
【請求項6】
前記第4のステップ(44)は、前記横方向移動テーブル(32)の少なくとも2つの横方向可撓性ブレード又はロッド(320)の間又は前記横方向移動テーブル(32)のすべての横方向可撓性ブレード又はロッド(320)の間の距離(d_y)を増大させることにより、前記可撓性サスペンション(300)を置換するか又は適合させることにあることを特徴とする、請求項2に記載の設定方法。
【請求項7】
前記可撓性サスペンション(300)は、前記アンカブロック(30)と第2の中間質量(305)との間に、可撓性ガイドを備えた縦方向移動テーブル(31)を備え、前記縦方向移動テーブル(31)は、好ましくは直線状でありかつ前記第3の方向Yに前記ピボット軸(D)と交差する縦軸(D1)を中心に対称的に延びる少なくとも2つの縦方向可撓性ブレード又はロッド(310)を備え、前記第2のステップ(42)で測定される前記二次振動周波数は、前記平面YZにおいて前記方向Xを中心とすることを特徴とする、請求項1に記載の調整方法。
【請求項8】
前記第4のステップ(44)は、前記縦方向移動テーブル(31)の縦方向可撓性ブレード又はロッド(310)の数を変更することにより、前記可撓性サスペンション(300)を置換するか又は適合させることにある、請求項7に記載の調整方法。
【請求項9】
前記第4のステップ(44)は、前記縦方向移動テーブル(31)の縦方向可撓性ブレード又はロッド(310)の剛性を変更することにより、前記可撓性サスペンション(300)を置換するか又は適合させることにある、請求項7に記載の調整方法。
【請求項10】
前記縦方向移動テーブル(31)の縦方向可撓性ブレード又はロッド(310)の厚さ又は長さを変更することにより、前記縦方向可撓性ブレード又はロッド(310)の剛性が変更されることを特徴とする、請求項9に記載の設定方法。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、構造体と、少なくとも1つの慣性要素が吊り下げられるアンカブロックと、各々が第1の端部で前記アンカブロックに固定され、第2の端部で前記慣性要素に固定される、複数の実質的に縦方向の弾性ブレードを備え仮想ピボットとを備える、時計用振動子を開発する方法に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)
【0002】
本発明は、時計振動子の分野、特に振動子の復帰手段として機能する弾性ブレードを備える時計振動子の分野に関する。
【背景技術】
【0003】
サスペンションのねじり剛性は、少なくとも1つのコイルばね又は可撓性ガイドを構成する弾性ブレードを備えた大部分の時計振動子にとって、特に交差ブレードを備えた振動子にとってデリケートな点である。耐衝撃性もこのねじり剛性によって決まる。実際、衝撃の間、ブレードが受ける応力は急速に非常に高い値に達し、これにより部品が降伏するまでに移動できる距離が短くなる。時計用のショックアブソーバには多くのバリエーションがある。しかしながら、それらの主な目的は、振動子軸の壊れやすいピボットを保護することであり、従来のコイルばねなどの弾性要素を保護することではない。
【0004】
ETA Manufacture Horlogere Suisse名義の特許文献1及びその派生物(それらの教示は本発明において直接使用可能である)によれば、新しい機構アーキテクチャにより、非常に小さいリフト角を有するレバー脱進機を使用した可撓性ガイドを使用することで、振動子の品質係数を最大化することが可能になり、その振動子は、ある特定の方向の衝撃に対する感度に関してさらに改良することができる。したがって、目的は、衝撃の際にブレードを破損から保護することである。可撓性ガイドを有する振動子に対して今日までに提案された耐衝撃システムは、ブレードを特定の方向の衝撃からのみ保護するが、すべての方向の衝撃から保護するわけではなく、もしくは仮想ピボットがその振動回転に応じてわずかに移動することを可能にするという欠陥を有しており、これは可能な限り回避されるべきである。
【0005】
ETA Manufacture Horlogere Suisse名義の特許文献2又は特許文献3には、時計振動子機構であって、可撓性サスペンションによってアンカブロックを支持する構造体を備え、アンカブロックから慣性要素が吊り下げられ、慣性要素は、それぞれが前記慣性要素及び前記アンカブロックに固定された第1の弾性ブレードを備える仮想ピボットによって加えられる復帰力の作用下で第1の回転自由度RZに従って振動し、可撓性サスペンションは、その振動の乱れを回避するために慣性要素のみが可動である第1の回転自由度RZ以外のすべての自由度においてアンカブロックのいくらかの可動性を許容するように構成され、第1の回転自由度RZにおけるサスペンションの剛性は、この同じ第1の回転自由度RZにおける仮想ピボットの剛性よりもはるかに大きい、時計振動子機構が記載されている。
【0006】
ETA Manufacture Horlogere Suisse名義の特許文献4又は特許文献5には、時計振動子機構であって、構造体と、第1の方向Zに延びるピボット軸を中心に第1の回転自由度RZで振動するように構成された少なくとも1つの慣性要素が吊り下げられたアンカブロックとを備え、前記慣性要素は、それぞれが第1の端部で前記アンカブロックに固定されかつ第2の端部で前記慣性要素に固定された複数の実質的に縦方向の弾性ブレードを備える仮想ピボットによって加えられる復帰力を受け、各前記弾性ブレードは本質的に、前記第1の方向Zに垂直な平面XY内で変形可能である、時計振動子機構が記載されている。
【0007】
振動子機構が動作しているとき、慣性要素は、基準振動周波数でXY平面においてZ方向を中心に振動運動を行う。さらに、慣性要素は、一方ではX方向を中心に、他方ではY方向を中心に回転二次振動を行う。これらの二次振動は、「面外」、すなわちXY平面の外側として知られる振動モードである。
【0008】
これらの「面外」二次振動は、調速機構の動きに多かれ少なかれ限定的な影響を与える。
しかしながら、これらの二次振動の周波数がXY平面における慣性要素の基準周波数の倍数である場合、二次振動は大きくなり、振動子の動作を妨げる。したがって、二次振動の周波数が基準周波数の倍数によって異なるようにすることが重要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
スイス国特許出願第01544/2016号明細書
スイス国特許出願第00518/2018号明細書
欧州特許出願第18168765号明細書
スイス国特許出願公開第715526号明細書
欧州特許出願公開第3561607号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
本発明は、可撓性サスペンションを改良し、上記の欠点を回避するために、ETA Manufacture Horlogere Suisse名義の特許文献4又は特許文献5の振動子機構を改良することを提案する。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)
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