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公開番号2024133299
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-01
出願番号2024114836,2021178598
出願日2024-07-18,2021-11-01
発明の名称積層フィルム、積層体および包装材料
出願人東洋紡株式会社
代理人
主分類B32B 27/32 20060101AFI20240920BHJP(積層体)
要約【課題】 レトルト処理した後も酸素、水蒸気のバリア性に優れ、レトルト処理後に層間剥離の起こらない密着性を有した積層フィルムを提供すること。
【解決手段】 表面層(C)、基材層(A)、表面層(B)をこの順に積層した基材フィルムの表面層(B)上に、アンカーコート層、無機薄膜層を、他の層を介して又は介さずにこの順に積層した積層フィルムであって、前記表面層(B)が2種以上の樹脂を含む樹脂組成物からなり、かつ前記アンカーコート層の付着量が0.50g/m2未満であり、かつ前記積層フィルムの含水率が0.2質量%以下であることを特徴とする、積層フィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
各層中にポリオレフィンを50質量%以上含む、表面層(C)、基材層(A)、表面層(B)をこの順に積層した基材フィルムの表面層(B)上に、アンカーコート層、無機薄膜層を、他の層を介して又は介さずにこの順に積層した積層フィルムであって、前記表面層(B)が2種以上の結晶性の異なるポリオレフィン樹脂を含む樹脂組成物からなり、かつ前記アンカーコート層は全反射赤外吸収スペクトルにおける1250±50cm
-1
の領域に吸収極大を持つピーク強度(P1)と1070±10cm
-1
の領域に吸収極大を持つピーク強度(P2)の比(P1/P2)が、1.0以上10.0以下の範囲内であり、その付着量が0.50g/m

未満であり、かつ前記積層フィルムの含水率が0.2質量%以下であることを特徴とする、積層フィルムに、前記表面層(C)とは反対の面にオレフィン系シーラント層を積層している積層体で、該積層体を23℃×65%RH条件下で測定した酸素透過度の値を(A)とし、温度130℃の加圧熱水中に保持するレトルト処理を30分間施した後に、23℃×65%RH条件下で測定した酸素透過度の値を(B)としたときに、下記式で表される湿熱処理後のバリア値悪化率が150%以下であることを特徴とする、積層体。
湿熱処理後のバリア値悪化率(%)= (B/A)×100 ・・・式(1)。
続きを表示(約 170 文字)【請求項2】
前記無機薄膜層が金属酸化物からなることを特徴とする、請求項1に記載の積層体。
【請求項3】
前記積層体のラミネート強度が2.0N/15mm以上であることを特徴とする、請求項1または2に記載の積層体。
【請求項4】
請求項1~3のいずれかに記載の積層体を、少なくとも1層含む包装材料。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆるボイル殺菌やレトルト殺菌のような湿熱処理を施した後もガスバリア性や接着強度に優れる包装材料に関する。また、マテリアルリサイクル適性に優れる積層体、並びにそれを用いた包装材料に関するものである。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
食品、医薬品等に用いられる包装材料は、蛋白質、油脂の酸化抑制、味、鮮度の保持、医薬品の効能維持のために、酸素、水蒸気などのガスを遮断する性質、すなわちガスバリア性を備えることが求められている。また、太陽電池や、有機ELなどの電子デバイスや、電子部品などで使用されるガスバリア性材料は、食品包材以上に高いガスバリア性を必要とする。
【0003】
従来より、プラスチックからなる基材フィルムの表面にアルミニウムなどの金属薄膜、酸化ケイ素や酸化アルミニウムなどの無機酸化物の薄膜を形成したガスバリア性積層フィルムは、水蒸気や酸素などの各種ガスの遮断を必要とする食品用途において一般的に用いられている。中でも、酸化ケイ素や酸化アルミニウム、これらの混合物などの無機酸化物の薄膜を形成したものは、透明であり内容物の確認が可能であることから広く使用されている。
【0004】
しかしながら、上記のガスバリア性積層フィルムは、形成工程において局部的に高温となり、基材に損傷を生じたり、低分子量部或いは可塑剤などの添加剤部などの分解、脱ガスなどを起因とする無機薄膜層中に欠陥、ピンホール等を発生し、ガスバリア性が低下する場合がある。さらに、印刷、ラミネート、製袋など包装材料の後加工の際に、無機薄膜層がひび割れてクラックが発生し、ガスバリア性が低下する問題がある。特に、上述の工程により無機薄膜層がダメージを受けると、その後のレトルト処理によりガスバリア性が大幅に低下し、また無機薄膜とそれに接する樹脂間の層間接着強度が低下して内容物が漏れ出たりする問題がある。
【0005】
無機薄膜を形成したガスバリア性積層フィルムの劣化を改善する方法として、ポリエステル基材フイルムと、例えば蒸着法により形成した無機薄膜層との間に各種水性ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、またはポリウレタンとポリエステルの混合物からなる被覆層を設ける方法が知られている(例えば、特許文献1)。
【0006】
また、上記ガスバリア性積層フィルムの他に、基材フィルムの上に樹脂組成物をコートすることによるガスバリア性フィルムも多く提案されている。特にそれ自体高い酸素バリア性を持つポリビニルアルコールやエチレン-ビニルアルコール共重合体を用いたコート剤が実用化されている。
【0007】
さらに、上記ビニルアルコール系樹脂にモンモリロナイトなどの無機層状化合物を配合したガスバリア性を有する層をプラスチックからなる基材フィルムにコートしたガスバリア性フィルムも提案されている。例えば、基材フィルム上にポリビニルアルコール、架橋剤、無機層状化合物で構成されたガスバリア性を有する層を設ける例、基材フィルム上にエチレン-ビニルアルコール系共重合体、水溶性ジルコニウム系架橋剤、無機層状化合物からなるガスバリア性を有する層を設ける例(例えば、特許文献2、3参照)が挙げられる。これらのガスバリア性フィルムは樹脂を架橋しているため、耐湿性や、ボイル程度の耐水性には耐えられるものの、レトルト用に用いた場合には120~130℃の加圧下で行われるレトルト処理後のガスバリア性、ラミネート強度が十分満足できるものではなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開平2-50837号公報
特開2005-349769号公報
特開2008-297527号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、かかる従来技術の課題を背景になされたものであり、その目的は、レトルト処理した後も酸素、水蒸気のバリア性に優れ、レトルト処理後に層間剥離の起こらない密着性を有した積層フィルムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、要求される性能に合わせた所定の積層フィルムを設計することで、レトルト処理に供された場合にも良好なガスバリア性および接着性を維持するフィルムを提供できることを見出して本発明を完成させるに至った。
(【0011】以降は省略されています)

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