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公開番号
2024136680
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-04
出願番号
2023047866
出願日
2023-03-24
発明の名称
ペレット、成形品の製造方法およびフィルム
出願人
東洋紡株式会社
代理人
弁理士法人ユニアス国際特許事務所
主分類
C08J
3/12 20060101AFI20240927BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】レーザー印字をおこなったときに生じ得る印字ムラを低減可能な成形品(たとえば容器やフィルム)を製造することができるペレットを提供することを目的とする。レーザー印字をおこなったときに生じ得る印字ムラを低減することができる成形品の製造方法を提供することも目的とする。レーザー印字をおこなったときに生じ得る印字ムラを低減することができるフィルムを提供することも目的とする。
【解決手段】ポリオレフィンと、レーザーマーキング剤とを含み、安息角が25度以上45度以下であるペレットに関する。ペレットがレーザーマーキング剤を含むことから、レーザーによってマークを形成することが可能な成形品、つまり、レーザー印字可能な成形品を製造することができる。ペレットの安息角が25度以上45度以下であることから、印字ムラを低減可能な成形品を製造することができる。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
ポリオレフィンと、
レーザーマーキング剤とを含み、
安息角が25度以上45度以下である、
ペレット。
続きを表示(約 770 文字)
【請求項2】
前記レーザーマーキング剤の含有量が1質量%以上50質量%以下である、請求項1に記載のペレット。
【請求項3】
前記ペレット一粒当たりの重さが8mg以上20mg以下である、請求項1に記載のペレット。
【請求項4】
容器を製造するために使用される、請求項1に記載のペレット。
【請求項5】
少なくとも、請求項1~4のいずれかに記載のペレット、および第二ペレットを混合する工程と、
少なくとも前記ペレットおよび前記第二ペレットを混合する前記工程で準備された混合ペレットをホッパから押出機に供給する工程と、
前記押出機で前記混合ペレットを溶融させ、押し出す工程とを含む、
成形品の製造方法。
【請求項6】
前記押出機で押し出された層を含むパリソンのブロー成形をおこなう工程をさらに含む、請求項5に記載の成形品の製造方法。
【請求項7】
前記押出機で前記混合ペレットを溶融させ、押し出す前記工程では、フィルム状の溶融物を押し出す、請求項5に記載の成形品の製造方法。
【請求項8】
前記ペレットの安息角、および前記第二ペレットの安息角の差が絶対値で10度以下である、請求項5に記載の成形品の製造方法。
【請求項9】
ポリオレフィンと、
レーザーマーキング剤とを含むフィルムであって、
前記フィルムにおける長さ方向の前記レーザーマーキング剤の主要金属元素の含有量の変動幅が0.10質量%以下であり、前記変動幅が、前記フィルムの前記長さ方向で50m間隔で前記主要金属元素の含有量を測定したときの平均値と、前記平均値から最も離れた値との差の絶対値である、
フィルム。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、ペレット、成形品の製造方法およびフィルムに関する。
続きを表示(約 1,800 文字)
【背景技術】
【0002】
飲食品の容器として、レーザーで印字可能な容器が知られている(特許文献1~3参照)。特許文献1には、レーザーで印字可能な小袋が記載されている。特許文献2には、レーザーで印字可能なラミネートチューブ容器が記載されている。特許文献3には、レーザーで印字可能な多層樹脂容器が記載されている。これらの容器には、レーザーで、飲食品の製造日や賞味期限、ロット番号などを付すことができる。
【0003】
レーザーで印字可能なフィルムやラベル、蓋なども知られている(特許文献4参照)。これらにもレーザーで印字することで、製造日や賞味期限、ロット番号などを付すことができる。
【0004】
これらを製造するために、レーザーマーキング剤を含有するペレット、つまりマスターバッチを作製したうえで、マスターバッチと、レーザーマーキング剤を含有しないペレット(たとえば市販のポリオレフィンペレット)とを混合し、押出機に供給する、という手順を踏むことも知られている(たとえば特許文献4参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第4727414号
特許第6592926号
特許第6260265号
WO/2021/125135A1
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明者は、ある程度の長さ(具体的には500mの長さ)を有するロール状のフィルムを製造したうえで、これから切り出した個々のフィルムにレーザー印字をおこった際に、フィルムごとに印字ムラ、すなわち、レーザー印字の濃さのムラが生じることがあることを見出した。
【0007】
本発明は、レーザー印字をおこなったときに生じ得る印字ムラを低減可能な成形品(たとえば容器やフィルム)を製造することができるペレットを提供することを目的とする。本発明は、レーザー印字をおこなったときに生じ得る印字ムラを低減することができる成形品の製造方法を提供することも目的とする。本発明は、レーザー印字をおこなったときに生じ得る印字ムラを低減することができるフィルムを提供することも目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
この課題を解決するために、本発明は、下記[1]の構成を備える。
[1]
ポリオレフィンと、
レーザーマーキング剤とを含み、
安息角が25度以上45度以下である、
ペレット。
【0009】
[1]によれば、ペレットがレーザーマーキング剤を含むことから、レーザーによってマークを形成することが可能な成形品、つまり、レーザー印字可能な成形品を製造することができる。
【0010】
しかも、ペレットの安息角が25度以上45度以下であることから、印字ムラを低減可能な成形品を製造することができる。これについて説明する。ペレットの安息角が25度以上45度以下であることから、本発明のペレット(すなわち、[1]に係るペレット)と、他のペレット(たとえば第二ペレット)とを混合したうえでホッパから押出機に供給する際に、本発明のペレット(すなわち、[1]に係るペレット)の単位時間当たりの供給量の経時的なばらつきを抑えることが可能であり、押出機内の溶融物のレーザーマーキング剤濃度の経時的なばらつきを抑えることができる。したがって、成形品についてのレーザーマーキング剤濃度のばらつきを抑えることが可能であり、成形品にレーザー印字をおこなったときに生じ得る印字ムラを低減することができる。たとえば、成形品が、フィルム状の溶融物を押し出す工程を経て製造されたロール状のフィルムである場合、フィルムにおける長さ方向のレーザーマーキング剤濃度のばらつきを抑えることが可能である。それ故、ロールから切り出したフィルムにレーザー印字をおこなう場合、フィルムごとに生じ得る印字ムラを低減することができる。いっぽう、成形品が、押出機で押し出された層を含むパリソンのブロー成形を経て製造された容器である場合、容器ごとに生じ得る印字ムラを低減することができる。
(【0011】以降は省略されています)
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