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公開番号2024147793
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-16
出願番号2024120312,2019199027
出願日2024-07-25,2019-10-31
発明の名称Bordetella属菌の検出方法
出願人東洋紡株式会社
代理人
主分類C12Q 1/689 20180101AFI20241008BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】 Bordetella属菌を区別して検出するための手法を提供すること。
【解決手段】 以下の(I)に該当する核酸プライマー及び(II)に該当する核酸プライマーを含む、Bordetella属菌を区別して検出するための核酸プライマーセット:(I)配列番号1又は配列番号2で示される塩基配列と90%以上の同一性を示す塩基配列において連続する15~30塩基の塩基配列からなる核酸プライマー;(II)配列番号1又は配列番号2で示される塩基配列と90%以上の同一性を示す塩基配列に相補的な塩基配列において連続する15~30塩基の塩基配列からなる核酸プライマー。
【選択図】 なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の(I)に該当する核酸プライマー及び(II)に該当する核酸プライマーを含む、Bordetella属菌を区別して検出するための核酸プライマーセット:
(I)配列番号1又は配列番号2で示される塩基配列と90%以上の同一性を示す塩基配列において連続する15~30塩基の塩基配列からなる核酸プライマー;
(II)配列番号1又は配列番号2で示される塩基配列と90%以上の同一性を示す塩基配列に相補的な塩基配列において連続する15~30塩基の塩基配列からなる核酸プライマー。
続きを表示(約 1,300 文字)【請求項2】
前記(I)及び/又は(II)に記載の核酸プライマーが、配列番号1若しくは配列番号2で示される塩基配列又はそれらに相補的な塩基配列において連続する15~30塩基の塩基配列、或いはそれらの塩基配列において1又は数個の塩基が置換、欠失、若しくは付加した塩基配列からなる、請求項1に記載の核酸プライマーセット。
【請求項3】
Bordetella属菌として、Bordetella pertussisとBordetella parapertussisとを区別して検出するために用いられる、請求項1又は2に記載の核酸プライマーセット。
【請求項4】
前記(I)に記載の核酸プライマーが、配列番号3~9のいずれかで示される塩基配列からなるプライマーである、請求項1~3のいずれかに記載の核酸プライマーセット。
【請求項5】
前記(II)に記載の核酸プライマーが、配列番号10~15のいずれかで示される塩基配列からなるプライマーである、請求項1~4のいずれかに記載の核酸プライマーセット。
【請求項6】
検体試料中に含まれ得るBordetella属菌を区別して検出する方法であって、以下の(1)~(2)の工程を含む方法:
(1)検体試料中において、請求項1~5のいずれかに記載の核酸プライマーセットを用いて核酸増幅反応を行い、核酸増幅産物を生成する工程;及び
(2)前記工程(1)で得られた増幅産物を検出する工程。
【請求項7】
請求項6に記載のBordetella属菌を区別して検出する方法であって、前記工程(2)が、以下の(2-1)~(2-2)の工程を含む、検出方法:
(2-1)前記工程(1)によって得られた核酸増幅産物と核酸プローブとをハイブリダイズさせ複合体を形成せしめる工程;及び
(2-2)前記工程(2-1)で得られた複合体を検出する工程。
【請求項8】
Bordetella属菌として、B.pertussisとB.parapertussisとを区別して検出する、請求項6又は7に記載の検出方法。
【請求項9】
前記工程(2-1)で用いる核酸プローブが、以下の特徴(A)および(B)を有する核酸プローブである、請求項6~8のいずれかに記載の検出方法:
(A)配列番号1若しくは配列番号2で示される塩基配列と85%以上の同一性を示す塩基配列又はそれらに相補的な塩基配列において連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列を含む;及び
(B)少なくとも一方の末端塩基がグアニンとの相互作用により消光する蛍光消光色素で標識されている。
【請求項10】
前記(A)に記載の少なくとも15塩基以上の塩基配列が、配列番号1若しくは配列番号2で示される塩基配列又はそれらに相補的な塩基配列において連続する少なくとも15塩基以上の塩基配列、或いはそれらの塩基配列において1又は数個の塩基が置換、欠失、若しくは付加した塩基配列からなる、請求項9に記載の検出方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、検体試料中に含まれるBordetella属菌を区別して検出するためのオリゴヌクレオチドに関する。更に、本発明は、該オリゴヌクレオチドを用いて、検体試料中に含まれるBordetella属菌を検出する方法及びその方法に用いるための試薬・キット等に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
Bordetella属菌の中でも特に百日咳菌(Bordetella pertussis)は、伝染性の強い呼吸器感染症である百日咳を引き起こす主たる原因菌である。百日咳は、三種混合ワクチン未接種の乳幼児が感染すると特に重症化しやすく死に至ることもある。最近ではワクチンの免疫効果減弱による既接種者(成人)の百日咳が問題になっている。このような成人感染者は、重症化する例は少ないため、百日咳菌の感染に気付かないこともあり、感染拡大や乳幼児の感染源となるおそれがある。
【0003】
百日咳の一部(約2~20%)は、パラ百日咳菌(Bordetella parapertussis)によって引き起こされることが知られている。パラ百日咳菌により引き起こされる百日咳の症状は、典型的には百日咳菌により引き起こされるものより軽いが、臨床兆候のみに基づく鑑別診断は困難である。そして百日咳菌を検知する既知の方法では、パラ百日咳菌が高濃度の場合、偽陽性となる可能性があることが報告されている(非参考文献1)。よって百日咳菌とパラ百日咳菌を特異的に区別し、簡便、迅速、高感度に検出ができる検査方法が、臨床診断上強く求められている。
【0004】
Bordetella属菌の従来の検査方法として、培養検査、血清学的検査、遺伝子検査がある。培養検査は、菌分離が困難であることが多いという問題がある。血清学的検査は、正確な診断にはペア血清を必要とするが採れないのが現状であり、ペア血清を採れたとしても診断に時間を要する。遺伝子検査としては、LAMP(Loop-mediated Isothermal Amplification)法による検査が知られているが現状では百日咳菌のみを検出する方法となっており、そして反応系に核酸増幅が正常に行われたかを確認するためのインターナルコントロールが組み込まれていないため、増幅阻害が起きても判断が困難であるという問題がある。PCR法で、百日咳菌とパラ百日咳菌を検出する方法も検討されているが、感度がまだ十分でないこともあり他の百日咳菌やパラ百日咳菌以外のBordetella属菌と交差反応するという欠点がある(非特許文献1)。
【0005】
さらに遺伝子検査を利用した方法の例として、百日咳菌は呼吸器感染症の原因菌の一つであるため、マイコプラズマ肺炎、クラミジア肺炎などの他の呼吸器感染症と区別して検出される方法がこれまでにも提案されている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
【0006】
またこれまでにも、百日咳菌とパラ百日咳菌を区別して検出する方法が提案されている(例えば、特許文献3)。しかし、Bordetella属菌をより高感度に区別して検出できる更なる有用な方法の開発が望まれている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特許6254085号公報
特許4503844号公報
特開2014-230511号公報
【非特許文献】
【0008】
体外診断用医薬品 FilmArray呼吸器パネル添付文書(2019年2月改訂第2版)、ビオメリュー・ジャパン株式会社
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
本発明は、かかる従来技術の課題を背景になされたものである。すなわち、本発明の目的は、簡便、高感度に検体試料中に含まれるBordetella属菌を検出する手法を提供することである。本発明者は、従来公知の百日咳菌とパラ百日咳菌とを区別して検出する方法について検討を重ねていたところ、この方法では十分に核酸精製できていない試料を用いるときに検体試料中に含まれる物質の影響等で、増幅阻害を受けやすく正確に検出できない場合があるという新たな知見を得た。そこで、本発明は、十分に核酸精製できていない試料を用いる場合であっても、簡便、高感度にBordetella属菌を区別して検出できる新たな手法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は鋭意研究の結果、特定のオリゴヌクレオチドを用いることで、簡便、高感度に検体試料中に含まれるBordetella属菌を検出できることを見出し、本発明に到達した。即ち、本発明の概要は以下の通りである。
(【0011】以降は省略されています)

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