TOP
|
特許
|
意匠
|
商標
特許ウォッチ
Twitter
他の特許を見る
公開番号
2024163160
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-21
出願番号
2024148463,2021532768
出願日
2024-08-30,2020-06-30
発明の名称
折りたたみ型ディスプレイ用ハードコートフィルムとその用途
出願人
東洋紡株式会社
代理人
主分類
B05D
1/38 20060101AFI20241114BHJP(霧化または噴霧一般;液体または他の流動性材料の表面への適用一般)
要約
【課題】折りたたみ部に折り跡やクラックが発生することのなく、更に易接着樹脂層などの微細なクラック等に影響される虹彩状色彩(干渉斑)の抑制に優れた折りたたみ型ディスプレイ用ハードコートフィルムを提供すること。
【解決手段】厚みが10~80μmのポリエステルフィルムの少なくとも片面に易接着樹脂層とハードコート層を順に有するハードコートフィルムであって、前記易接着樹脂層が、バインダー樹脂と、チタン酸化物粒子、ジルコニウム酸化物粒子およびシリカ粒子から選ばれる少なくとも一種の粒子を含む組成物が硬化されてなり、前記粒子の平均粒子径が5~150nmであり、かつ、前記易接着樹脂層を有しハードコート層を積層する前のポリエステルフィルムが特定条件を満足する、折りたたみ型ディスプレイ用ハードコートフィルム。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ポ
リエステルフィルムの少なくとも片面に易接着樹脂層とハードコート層を順に有する折りたたみ型ディスプレイ用ハードコートフィルム
の製造方法
であって、
前記易接着樹脂層が、バインダー樹脂と、チタン酸化物粒子及びジルコニウム酸化物粒子から選ばれる少なくとも一種の金属酸化物微粒子を含む組成物が硬化されてなり、
前記金属酸化物微粒子の平均粒子径が5nm以上150nm以下であり、
前記ポリエステルフィルムを形成する樹脂ペレットの極限粘度が0.58dl/gを超え0.75dl/g未満であり、
前記ポリエステルフィルムと易接着樹脂層とを有するフィルムにおいて、
前記易接着樹脂層が、乾燥後の塗布量が0.005~0.20g/m
2
となるように形成された層である条件で測定した屈折率および密度は、次の条件を満足し;
屈曲方向の屈折率が1.590~1.620
折りたたみ部の方向の屈折率が1.670~1.700
厚み方向の屈折率が1.520以下
密度が1.380g/cm
3
以上
(ここで、前記屈曲方向は、前記ポリエステルフィルムと前記易接着樹脂層とを有するフィルムの長手方向であり、
前記折りたたみ部の方向は、前記ポリエステルフィルムと前記易接着樹脂層とを有するフィルムの幅方向である
)
;
前記製造方法は、
未延伸のポリエステルフィルムを75℃以上120℃以下に加熱し、1.2倍以上2.0倍以下で延伸すること、
前記易接着樹脂層を形成する前記組成物を塗布すること、
75℃以上120℃以下に加熱し、4.0倍以上6.0倍以下で延伸すること、
180℃以上240℃以下の温度で熱固定すること、および
易接着樹脂層を有するポリエチレンテレフタレートフィルムの一方の面に、ハードコート塗布液を塗布すること、
を含む、
折りたたみ型ディスプレイ用ハードコートフィルムの
製造方法。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記易接着樹脂層の固形分質量に含まれる前記チタン酸化物粒子、ジルコニウム酸化物粒子およびシリカ粒子の合計固形分含有量が1~15質量%である、請求項1に記載の折りたたみ型ディスプレイ用ハードコートフィルムの
製造方法。
【請求項3】
前記易接着樹脂層を形成するための組成物が、前記金属酸化物微粒子の分散剤、
シリカ粒子および界面活性剤
を含む、請求項1に記載の折りたたみ型ディスプレイ用ハードコートフィルムの
製造方法。
【請求項4】
請求項1に記載の製造方法で得られた折りたたみ型ディスプレイ用ハードコートフィルムにおいて、ハードコート層を表面に位置させるように表面保護フィルムとして配置することを含む折りたたみ型ディスプレイの
製造方法であって、
折りたたみ型ディスプレイの折りたたみ部分を介して連続した単一のハードコートフィルムが配されている、折りたたみ型ディスプレイの
製造方法
。
【請求項5】
ポ
リエステルフィルムの少なくとも片面に易接着樹脂層を有するフィルム
の製造方法
であって、
前記易接着樹脂層が、バインダー樹脂と、チタン酸化物粒子及びジルコニウム酸化物粒子から選ばれる少なくとも一種の金属酸化物微粒子を含む組成物が硬化されてなり、
前記金属酸化物微粒子の平均粒子径が5nm以上150nm以下であり、
前記ポリエステルフィルムを形成する樹脂ペレットの極限粘度が0.58dl/gを超え0.75dl/g未満であり、
前記ポリエステルフィルムと易接着樹脂層とを有するフィルムにおいて、
前記易接着樹脂層が、乾燥後の塗布量が0.005~0.20g/m
2
となるように形成された層である条件で測定した屈折率および密度は、次の条件を満足し;
屈曲方向の屈折率が1.590~1.620
折りたたみ部の方向の屈折率が1.670~1.700
厚み方向の屈折率が1.520以下
密度が1.380g/cm
3
以上
(ここで、前記屈曲方向は、前記ポリエステルフィルムと前記易接着樹脂層とを有するフィルムの長手方向であり、
前記折りたたみ部の方向は、前記ポリエステルフィルムと前記易接着樹脂層とを有するフィルムの幅方向であり
)
;
前記製造方法は、
未延伸のポリエステルフィルムを75℃以上120℃以下に加熱し、1.2倍以上2.0倍以下で延伸すること、
前記易接着樹脂層を形成する前記組成物を塗布すること、
75℃以上120℃以下に加熱し、4.0倍以上6.0倍以下で延伸すること、
180℃以上240℃以下の温度で熱固定すること、
を含む、ポリエステルフィルムと易接着樹脂層とを有するフィルムの製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、折りたたみ型ディスプレイ用ハードコートフィルム、折りたたみ型ディスプレイ、及び携帯端末機器に関し、繰り返し折りたたんでも、フィルムの変形による画像の乱れの起こり難い折りたたみ型ディスプレイ及び携帯端末機器、及び前記の用途に好適に用いられる折りたたみ型ディスプレイ用ハードコートフィルムに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)
【背景技術】
【0002】
携帯端末機器の薄膜軽量化が進み、スマートフォンに代表される携帯端末機器が広く普及している。携帯端末機器には様々な機能が求められている反面、利便性も求められている。そのため普及している携帯端末機器は、簡単な操作は片手ででき、さらに衣服のポケットなどに収納することが前提であるため6インチ程度の小さな画面サイズとする必要がある。
【0003】
一方、7インチ~10インチの画面サイズであるタブレット端末では、映像コンテンツや音楽のみならず、ビジネス用途、描画用途、読書などが想定され、機能性の高さを有している。しかし、片手での操作はできず、携帯性も劣り、利便性に課題を有する。
【0004】
これらを達成するため、複数のディスプレイをつなぎ合わせることでコンパクトにする手法が提案されているが(特許文献1参照)、ベゼルの部分が残るため、映像が切れたものとなり、視認性の低下が問題となり普及していない。
【0005】
そこで近年、フレキシブルディスプレイ、折りたたみ型ディスプレイを組み込んだ携帯端末が提案されている。この方式であれば、画像が途切れることなく、大画面のディスプレイを搭載した携帯端末機器として利便性よく携帯できる。
【0006】
ここで、従来の折りたたみ構造を有しないディスプレイや携帯端末機器については、そのディスプレイの表面はガラスなど可撓性を有しない素材で保護することができたが、折りたたみ型ディスプレイにおいて、折りたたみ部分を介して一面のディスプレイとする場合には、可撓性があり、かつ、表面を保護できるハードコートフィルムなどを使用する必要がある。しかしながら、折りたたみ型ディスプレイでは、一定の折りたたみ部分に当たる箇所が繰り返し折り曲げられるため、当該箇所のフィルムが経時的に変形し、ディスプレイに表示される画像を歪める等の問題があった。また、表面保護フィルムだけでなく、折りたたみ型ディスプレイには、偏光板、位相差板、タッチパネル基材、有機ELなどの表示セルの基材、背面の保護部材など、様々な部位にフィルムが用いられ、これらのフィルムに対しても繰り返し折りたたみに対する耐久性が求められていた。
【0007】
耐久性を高める手法としては、部分的に膜厚を変える手法も提案されているが(特許文献2参照)、量産性に乏しい問題がある。
【0008】
また、ポリエステルフィルムの屈曲方向の屈折率を調整する手法も提案されているが(特許文献3参照)、屈曲方向の屈折率を下げるに従ってハードコート塗布時の鉛筆硬度が低下し、ディスプレイの表面保護機能の低下する問題があった。また、一方向の屈折率を下げていくと折れたたみ時の変形は改善していくが、折りたたみ方向の一軸配向性が高まり、折りたたみ部にクラックが発生する、または破断する問題があった。
【0009】
一方、前記のハードコートフィルムには、視認性や意匠性も要求される。そのため、任意の角度から見たときの反射光によるぎらつきや虹彩状色彩(干渉斑)等を抑えるため、ハードコート層の上層に高屈折率層と低屈折率層を相互に積層した多層構造の反射防止層を設けることが一般的に行われている。しかしながら、昨今、蛍光灯は昼光色の再現性のため3波長形が主流となってきており、より反射光による干渉斑が見やすくなっている。さらに、反射防止層の簡素化によるコストダウンの要求も高くなってきている。そのため、反射防止層を付加しないハードコートフィルムのみでも干渉斑をできるだけ抑制するものが求められている。
【0010】
前記の様に干渉斑を抑制する手法として、ポリエステルフィルムに屈折率を調整した光学調整層を1層ないし2層設ける手法が提案されているが、ポリエステルフィルムでは繰り返しの折り曲げに対する耐久性を考慮する必要がある。例えば、過剰な金属微粒子を含有する光学調整層は微粒子を起点とした微小クラックによる干渉斑が発生するため十分に満足するものは得られていなかった。
【先行技術文献】
【特許文献】
(【0011】以降は省略されています)
この特許をJ-PlatPatで参照する
関連特許
東洋紡株式会社
透明導電性フィルム
1か月前
東洋紡株式会社
積層ポリエステルフィルム
4日前
東洋紡株式会社
二軸配向ポリプロピレンフィルム
1か月前
東洋紡株式会社
白色熱収縮性ポリエステル系フィルム
12日前
東洋紡株式会社
賦活化剤、培地、培養方法、および培養肉の製造方法
1か月前
東洋紡株式会社
標的核酸を特異的に検出するオリゴヌクレオチド及びその用途
6日前
東洋紡株式会社
標的核酸を特異的に検出するオリゴヌクレオチド及びその用途
6日前
東洋紡株式会社
ラミネート積層体
26日前
東洋紡株式会社
透明導電性フィルム
26日前
東洋紡株式会社
透明導電性フィルム
26日前
東洋紡株式会社
ネムノキ抽出物含有組成物
1日前
国立大学法人大阪大学
化合物、有機半導体材料、および有機電子デバイス
26日前
東洋紡株式会社
易接着性ポリエステルフィルム
28日前
東洋紡株式会社
易接着性ポリエステルフィルム
1か月前
東洋紡株式会社
易接着性ポリエステルフィルム
1か月前
東洋紡株式会社
エアバッグ用ポリエステル基布
7日前
国立大学法人大阪大学
低分子化合物、有機半導体材料、および有機電子デバイス
26日前
東洋紡株式会社
脳機能レベルの層別化を支援するための方法、層別化装置、及び層別化プログラム
1か月前
東洋紡株式会社
熱収縮性ポリエステル系フィルム
12日前
東洋紡株式会社
ハードコートフィルムとその用途
1か月前
東洋紡株式会社
ポリエステルフィルムとその用途
27日前
東洋紡株式会社
二軸延伸ポリエステルフィルムロール
1か月前
東洋紡株式会社
液晶化合物配向層転写用配向フィルム
1か月前
東洋クロス株式会社
ポリエステル基材の製造方法
1か月前
東洋紡株式会社
フレキシブルディスプレイの表面保護フィルム用ポリエステルフィルム
28日前
中外炉工業株式会社
塗布装置
2か月前
株式会社シロハチ
換気ブース
1か月前
個人
塗装ハンドル
5日前
トリニティ工業株式会社
塗装設備
3か月前
株式会社オンテックス
塗料塗布具
14日前
東レエンジニアリング株式会社
塗布装置
12日前
株式会社ワークス
高圧散水機
2か月前
株式会社テクノコア
液体噴霧用ノズル
1か月前
有光工業株式会社
液体噴射装置
4日前
コニシセイコー株式会社
ミスト発生装置
1か月前
大日本塗料株式会社
塗装方法および塗料セット
1か月前
続きを見る
他の特許を見る