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公開番号2025075033
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-05-14
出願番号2025018446,2021559580
出願日2025-02-06,2021-06-14
発明の名称電子表示装置およびその製造方法
出願人東洋紡株式会社
代理人
主分類G09F 9/00 20060101AFI20250507BHJP(教育;暗号方法;表示;広告;シール)
要約【課題】タイリングにより大面積化が可能な狭額縁の電子表示装置を経済的に提供する方法を実現する。
【解決手段】 基板、 前記基板を挟むように折り曲げられ、前記基板の第一の面と第二の面の両方に接着された耐熱性が100℃以上である高分子フィルム、 前記高分子フィルムの、前記基板との接着面とは反対側の面に形成され、前記基板の第一の面側から第二の面側まで達する配線、 前記高分子フィルムの、前記基板との接着面とは反対側の面に形成された電子表示デバイス、
を含むことを特徴とする電子表示装置。
【選択図】図13(A)
特許請求の範囲【請求項1】
基板、
前記基板を挟むように折り曲げられ、前記基板の第一の面と第二の面の両方に接着された耐熱性が100℃以上である高分子フィルム、
前記高分子フィルムの、前記基板との接着面とは反対側の面に形成され、前記基板の第一の面側から第二の面側まで達する配線、
前記高分子フィルムの、前記基板との接着面とは反対側の面に形成された電子表示デバイス、
を含むことを特徴とする電子表示装置。
続きを表示(約 870 文字)【請求項2】
前記高分子フィルムが、ポリエステル、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリイミド、ポリベンザゾール、ポリイミドベンザゾール、ポリエチレンナフタレート、液晶ポリマー、ポリベンゾオキサゾール、ポリイミドベンゾオキサゾール、のいずれかからなるフィルムである、請求項1に記載の電子表示装置。
【請求項3】
前記高分子フィルムの弾性率が3GPa以上であり、破断伸度が3%以上であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子表示装置。
【請求項4】
前記高分子フィルムの厚さが3μm以上75μm以下のポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の電子表示装置。
【請求項5】
前記高分子フィルムが、全光線透過率85%以上、イエローインデックスが5以下のポリイミドフィルムであることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の電子表示装置。
【請求項6】
前記高分子フィルムと前記基板の第一の面とがシランカップリング剤縮合物層を介して接着されていることを特徴とする請求項1~5のいずれかに記載の電子表示装置。
【請求項7】
前記高分子フィルムと前記基板の第二の面とがシランカップリング剤縮合物層を介して接着されていることを特徴とする請求項1~6のいずれかに記載の電子表示装置。
【請求項8】
前記高分子フィルムと前記基板の側面とがシランカップリング剤縮合物層を介して接着されていることを特徴とする請求項1~7のいずれかに記載の電子表示装置。
【請求項9】
前記高分子フィルムの前記基板の側面に対向する部分の一部または全部が薄肉化されていることを特徴とする請求項1~8のいずれかに記載の電子表示装置。
【請求項10】
前記高分子フィルムの前記基板の側面に対向する部分の一部が取り除かれていることを特徴とする請求項1~9のいずれかに記載の電子表示装置。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は狭額縁な電子表示装置およびその製造方法に関し、特に表示パネルの裏面にドライバーICを搭載するタイプの電子表示装置に関する。以下電子表示装置を単に表示装置と記す場合もある。
続きを表示(約 5,200 文字)【0002】
液晶表示装置、あるはOLED、マイクロLEDのような自発光表示装置、電気泳動ディスプレイに代表される反射型表示装置の大画面化は留まるところを知らない。一方でこれら表示装置の製造には大面積微細加工技術と高度なクリーン環境が必要とされ、製造工場の建設には莫大な費用が必要となる。表示画素中に、たった一個の欠点画素があっても製品としては致命的な欠陥となるため表示装置は大画面化が進むほど収率が低下する。仮に欠点画素の発生頻度が1個/1平方m、であったとしても、画面寸法が1平方mの電子表示デバイスであれば確率的にほとんどの製品が不良品となってしまう。一方、仮に製品寸法が10cm四方、すなわち100平方cmであれば、確率的に100製品中の不良品は1台のみとなり99個の合格品を得ることができる。
【0003】
かかる背景から、大面積の電子表示装置を、中小寸法の電子表示装置をタイリングして実現する試みが行われている。タイリングにおいて重視されるのは各電子表示装置の額縁の幅である。額縁が広いと、タイリングの継ぎ目が目立ってしまい、大面積化の趣がそがれてしまう。額縁の幅は、電子表示装置に実装される駆動回路など、周辺装置・部品の配置に依存する。
一般に、表示装置の駆動回路素子は(駆動用IC、以後ドライバーICまたはドライバー素子とも云う)はTAB、COFなどを用いて表示装置の周辺部に取り付けられる。折り曲げ可能なフィルム基材を用いているTAB、またはCOFを、電子表示装置のエッジ部分において折り曲げ、電子表示装置の側面ないし裏面に駆動回路を配置する形態が提案されている(特許文献1、特許文献2)。 最近では電子表示デバイス部を高分子フィルム上に形成し、端部で折り曲げて、周辺回路などを電子表示装置の裏側に配置し、電子表示装置をコンパクトにする形態が提案されている(特許文献3、特許文献4)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許2987903号公報
特開平10-148839号公報
米国特許出願公開第2018/0090702号明細書
国際公開第2020/065910号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
TABまたはCOFを用いたドライバー実装においては、電子表示デバイスとの電気的接続のため、表示装置に形成した電極と、TABまたはCOFの端子部分とをACF(異方性導電膜)を用いて接続することが一般的である。すなわち電子表示装置の表示部の周辺部分にTABまたはCOFとの接続を行うための電極を配置する必要があるため、額縁幅を電極幅より狭くすることはできない。
一方、電子表示装置の表示部をフィルム基材上に作製し、端部を折り曲げて裏に回す方法では、ドライバー素子を実装した後に、電子表示デバイス全体の変形を伴う加工を行う必要があり、ドライバー素子の破損、あるいはドライバー素子と電子表示デバイスとの接続部の破損などのおそれがある。またフィルム基材の電子表示デバイスの変形を伴う加工を行った後にドライバーICの実装を行うためには、ドライバー素子実装時の圧力、加熱、超音波振動などが、フィルム基材を通して電子表示デバイスのバックプレーン側に伝わり、特に繊細な部分である電子表示デバイスのTFTを破壊するおそれがある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者らはかかる課題を解決するために、鋭意研究を続けた結果、既存の電子表示デバイス製造設備を利用して製造可能であり、かつ狭額縁であり、駆動回路の実装についても高い良品率を得ることができる電子表示デバイスの構造およびその製造方法を見出し、本発明に到達した。
【0007】
すなわち本発明は以下の構成からなる。
[1] 基板、
前記基板を挟むように折り曲げられ、前記基板の第一の面と第二の面の両方に接着された高分子フィルム、
前記基板の第一の面に接着された側の高分子フィルム表面に形成された電子表示デバイス、
前記基板の第二の面に接着された側の高分子フィルム表面に実装された電子表示デバイスの駆動回路素子、
前記高分子フィルム表面に形成され、前記電子表示デバイスと駆動回路素子を電気的に接続する配線、
を含み、
前記電子表示装置の外形寸法Loと、電子表示デバイスの表示部の外形Ldとが以下の関係にあることを特徴とする電子表示装置。
Lo<(1/2)×(Ld+5×Lpx)
ここに、
Lo:電子表示装置の外形寸法
Ld:電子表示デバイスの表示部の外形寸法
Lpx:電子表示デバイスの画素寸法
である。
[2] 基板、
前記基板を挟むように折り曲げられ、前記基板の第一の面と第二の面の両方に接着された軟化温度が150℃以上380℃以下である高分子フィルム、
前記高分子フィルムの、前記基板との接着面とは反対側の面に形成され、前記基板の第一の面側から第二の面側まで達する配線、
前記高分子フィルムの、前記基板との接着面とは反対側の面に形成された電子表示デバイス、
を含むことを特徴とする電子表示装置。
[3] 前記高分子フィルムの弾性率が3GPa以上であり、破断伸度が3%以上であることを特徴とする前記[1]または[2]に記載の電子表示装置。
[4] 前記高分子フィルムの厚さが3μm以上75μm以下のポリイミドフィルムであることを特徴とする[1]~[3]のいずれかに記載の電子表示装置。
[5] 前記高分子フィルムが、全光線透過率85%以上、イエローインデックスが5以下のポリイミドフィルムであることを特徴とする[1]~[4]のいずれかに記載の電子表示装置。
[6] 前記高分子フィルムと前記基板の第一の面とがシランカップリング剤縮合物層を介して接着されていることを特徴とする[1]~[5]のいずれかに記載の電子表示装置。
[7] 前記高分子フィルムと前記基板の第二の面とがシランカップリング剤縮合物層を介して接着されていることを特徴とする[1]~[6]のいずれかに記載の電子表示装置。
[8] 前記高分子フィルムと前記基板の側面とがシランカップリング剤縮合物層を介して接着されていることを特徴とする[1]~[7]のいずれかに記載の電子表示装置。
[9] 前記高分子フィルムの前記基板の側面に対向する部分の一部または全部が薄肉化されていることを特徴とする[1]~[8]のいずれかに記載の電子表示装置。
[10] 前記高分子フィルムの前記基板の側面に対向する部分の一部が取り除かれていることを特徴とする[1]~[9]のいずれかに記載の電子表示装置。
[11] 前記電子表示デバイスの駆動用ICが前記基板の第二の面側に実装されていることを特徴とする[1]~[10]のいずれかに記載の電子表示装置。
[12] (a)基板と、少なくとも前記基板の片面に接着された高分子フィルムを有する積層体を準備する工程、
(b)前記高分子フィルム上に、電子表示デバイスと配線を形成する工程、
(c)前記電子表示デバイスが形成されている領域の外側にあたる前記基板を除去し、前記基板と接着されている表示領域と、前記基板が取り除かれた配線領域とに分画する工程、
(d)前記表示領域と前記配線領域の境界近傍を、前記高分子フィルムの軟化点以上に加熱し、前記配線領域を前記基板側面に沿って折曲げる工程、
(e)さらに前記配線領域を前記基板側面から裏面(第二の面)に向けて折曲げる工程を少なくとも有する[1]~[11]のいずれかに記載の電子表示装置の製造方法。
[13] 前記加熱手段が、光照射であることを特徴とする[12]に記載の電子表示装置の製造方法。
[14] 前記加熱手段が、加熱された物体の直接接触であることを特徴とする[12]に記載の電子表示装置の製造方法。
[15] 前記加熱手段が、電磁誘導加熱であることを特徴とする[12]に記載の電子表示装置の製造方法。
【0008】
本発明では、さらに以下の構成を含むことが好ましい。
[16] 前記高分子フィルムが、基板の第一の面から側面に向けて折り曲げられている角の曲率半径が高分子フィルムの厚さと配線厚さの合計の3倍以下であることを特徴とする[1]~[11]のいずれかに記載の電子表示装置。
[17] 前記高分子フィルムが、基板の側面に平行する長さLpが、基板厚さTsの30%以上であることを特徴とする[1]~[11]のいずれかに記載の電子表示装置。
【0009】
本発明ではさらに以下の構成を含むことが好ましい。
[18] 前記配線の厚さが3μm以下であることを特徴とする[1]~[11]のいずれかに記載の電子表示装置。
[19] 前記配線がナノメタル粒子の焼結体であることを特徴とする[1]~[11]のいずれかに記載の電子表示装置。
[20] 前記配線が金属粒子と熱可塑性樹脂バインダーを含むことを特徴とする[1]~[11]のいずれかに記載の電子表示装置。
[21] 前記積層体が、高分子フィルムと基板がシランカップリング剤縮合物層を介して接着されている積層体であることを特徴とする[12]~[15]のいずれかに記載の電子表示装置の製造方法。
[22] 前記積層体が、高分子フィルムと基板が接着剤により接着されている積層体であることを特徴とする[12]~[15]のいずれかに記載の電子表示装置の製造方法。
[23] 前記積層体が、高分子溶液を基板に塗布し、乾燥して得られる積層体であることを特徴とする[12]~[15]のいずれかに記載の電子表示装置の製造方法。
[24] 前記積層体が、高分子前駆体溶液を基板に塗布し、乾燥および化学反応を経て得られる積層体であることを特徴とする[12]~[15]のいずれかに記載の電子表示装置の製造方法。
[25] 前記積層体が、高分子フィルムを基板に熱圧着することにより得られる積層体であることを特徴とする[12]~[15]のいずれかに記載の電子表示装置の製造方法。
【発明の効果】
【0010】
本発明の第1の実施形態によれば、電子表示装置において、表示部である電子表示デバイスは、基板を挟むように折り曲げられ、前記基板の第一の面と第二の面の両方に接着された高分子フィルム上に形成されており、該高分子フィルムは基板に接着されており、電子表示デバイスの表示部分の外形は基板外形と概略等しい。高分子フィルム上には電子表示デバイスの駆動信号を伝達する配線が形成されており、配線は高分子フィルムごと基板の側面に沿う形で折り曲げられ、基板の裏側(第二の面)に接着され、駆動するための駆動回路素子(以下、ドライバーICともいう。)は基板の裏側にて配線と接合される。
このような表示装置の構造は、表示装置の額縁幅を狭くする目的で古くから知られているが、従来の表示装置では基板の表面(第一の面)から裏側(第二の面)に折り曲げられるフィルムは TABないしCOFの基材フィルムであって、電子表示デバイスそのものの基板とは別であった。
本発明では、電子表示デバイスの表示部分と、電子表示デバイス周辺に配置される引き出し配線が共通の高分子フィルム基板上に形成されることになる。そのため、TABまたはCOFのように接続に要する端子部分が存在しない。したがって、引き出し配線が表示部分から引き出される根本近傍で引き出し配線を折り曲げることができるため、電子表示装置の額縁を狭くすることが可能となる。
さらに本発明では、好ましくは所定の物性の高分子フィルムを用いることにより、鋭角に近い角度で、配線と電子表示デバイス部にダメージを与えることなく、フィルムの折り曲げが可能となる。その結果、基板の端部から高分子フィルムが外側にはみ出すオーバーハング部分の長さLov(1/2×「電子表示外形寸法Lo」-「基板外形寸法Ld」を小さくできるため、さらなる狭額縁化が可能となる。
(【0011】以降は省略されています)

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