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公開番号
2024133292
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-01
出願番号
2024114762,2024060567
出願日
2024-07-18,2022-02-24
発明の名称
長手部材引抜用チャック
出願人
株式会社スペース二十四インフォメーション
代理人
個人
主分類
E02D
13/00 20060101AFI20240920BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】既設の長手部材を非侵襲的に把持してその設置場所から低騒音・低振動でかつ簡易に引き抜くことを可能にする技術を提供する。
【解決手段】長手部材12に着脱可能に装着されるチャック20が開示されている。そのチャック20は、長手部材12の周方向に並ぶ複数の分割体52を有するように構成される外枠50と、その外枠50の内面に支持され、少なくとも半径方向において弾性を有するとともに少なくとも表層において軟質材を有する筒状の接触層40とを含む。その接触層40は、長手部材12の周方向に離散的に並ぶように配置される複数の離散体44の配列を含む。外枠50は、自身の内面において、複数の離散体44をそれらの背後においてそれぞれ部分的に収容することが可能である複数の凹部58を長手部材12の周方向に離散的に並ぶ配列として含む。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
既設の長手部材を支持部もしくはその支持部に埋設された基礎部から引き抜くかまたは前記基礎部と共に前記支持部から引き抜くために前記長手部材に着脱可能に装着されるチャックであって、
前記長手部材の外周面を軸方向においては局部的に、周方向においては全周的にまたは部分的に包囲する筒状の接触層であって、少なくとも半径方向において弾性を有するとともに少なくとも表層において軟質材を有し、当該接触層の内周面において前記長手部材の外周面に接触するものと、
その接触層を背後から支持する状態で保持する外枠であって、自身の内面において、前記接触層を前記長手部材の外周面にそれの弾性域内において圧縮状態で接触させることによって前記長手部材を非侵襲的に把持するものと
を含み、
前記接触層は、前記長手部材の周方向に離散的に並ぶように配置される複数の離散体の配列を含み、
前記外枠は、自身の内面において、前記複数の離散体をそれらの背後においてそれぞれ部分的に収容することが可能である複数の凹部を前記周方向に離散的に並ぶ配列として含む長手部材引抜用チャック。
続きを表示(約 560 文字)
【請求項2】
前記複数の凹部は、前記圧縮状態において各離散体が前記周方向に扁平化することを許容する断面形状を有する請求項1に記載の長手部材引抜用チャック。
【請求項3】
前記複数の離散体は、前記長手部材の周方向に離散的に配置される複数本の紐状体を前記長手部材の軸線に対して平行にまたは斜めに延びるものの配列として含み、
前記複数の凹部は、前記外枠の内面において、前記長手部材の周方向に離散的に配置される複数本の溝を前記複数本の紐状体をそれらの背後において部分的に収容するように含む請求項1に記載の長手部材引抜用チャック。
【請求項4】
各紐状体は、主として金属より成る心材と、その心材を被覆する被覆層であって主として軟質材より成るものとを含む請求項3に記載の長手部材引抜用チャック。
【請求項5】
前記軟質材は、弾性体、合成樹脂、エラストマーまたはゴムを含む請求項4に記載の長手部材引抜用チャック。
【請求項6】
各紐状体は、ワイヤロープが合成樹脂によって被覆されて成る樹脂被覆ワイヤロープより成り、
その樹脂被覆ワイヤロープは、当該チャックに装着されない自然状態において、概して直線的に延びる請求項3に記載の長手部材引抜用チャック。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、既設の長手部材をその設置場所から引き抜く技術に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
構造物を構成する一部材として長手部材(例えば、柱、杭、梁など)が支持部(例えば、地盤、壁)に固定されるか、または、構造物とは別の部材として、かつ、その構造物を基準面(例えば、地面、壁面)から浮上した位置において支持するという用途などにおいて長手部材が支持部に固定される。後者の場合、支持部に固定された長手部材によって前記構造物が支持される。
【0003】
ここに、「長手部材」は、断面構造の分類としては例えば中空および中実があり、また、材質の分類としては例えば金属およびコンクリートがあり、また、形態上の分類としては例えば棒、軸、管および筒があり、また、機能上の分類としては例えば柱、杭および梁ならびに鉄筋(補強筋)がある。いずれにしても、「長手部材」は、既埋設体であってもよいし、また、既製の部材でも現場で造成される部材でもよい。
【0004】
また、「支持部」は、例えば土壌または壁である。「支持部」が土壌である場合には、「長手部材」は、例えば柱または杭である。また、「支持部」が壁である場合には、「長手部材」は、例えば梁である。
【0005】
それらの構造材を駐車場を例にとり具体的に説明するに、「長手部材」の一例として、地上から浮上した位置に電灯などの電気部品を支持する電源ポール(「柱」の一例)や、料金情報などを表示する看板を地上から浮上した位置に支持する1本または複数本の支柱(「柱」の一例)などがある。
【0006】
それら構造材は、それぞれの下端部において地盤(「支持部」の一例)に固定される。その地盤には、コンクリート製の基礎部が土中に埋設される。この場合、それら構造材のそれぞれの下端部がコンクリート製の基礎部に埋設されて固定される。
【0007】
長手部材を地盤に固定する工法として打込み工法と埋込み工法とが存在する。
【0008】
打込み工法は、土壌に予め下穴を掘削することなく、ハンマの打撃力により既製の長手部材(例えば、既製杭や既製柱など)を地中に打ち込む工法である。
【0009】
これに対し、埋込み工法は、地盤を所定の深度まで掘削して下穴を造成し、その下穴内に既製の長手部材(例えば、既製杭や既製柱など)を挿入する工法である。その埋込み工法として、根巻き工法と称されるものが存在する(例えば、特許文献1参照。)。この根巻き工法は、例えば、長手部材の下端にコンクリート製の拡大球根を造成する工法である。この場合、その拡大球根すなわち根巻き部または根固め部は、鉄筋を用いて造成される場合とそれを用いないで造成される場合とがある。
【0010】
この根巻き工法によれば、予め地盤に下穴を掘削し、その下穴の底部に砕石を投入してそれを突き固める。続いて、その下穴内に支柱を挿入し、仮の筋交いなどを用いて傾倒しないように支柱を真っ直ぐに立てる。その後、その下穴内に生コンクリートを、支柱の周囲を包囲するように流し込む。続いて、その生コンクリートを固化させ、それにより、支柱を固定する。
(【0011】以降は省略されています)
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