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公開番号
2024150854
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-24
出願番号
2023063851
出願日
2023-04-11
発明の名称
流動化砂組成物及びその製造方法。
出願人
株式会社不動テトラ
代理人
個人
主分類
E02D
3/08 20060101AFI20241017BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】流動化砂組成物として、充填後に適度な強度と共に用途に応じた的確な透水係数も得られるようにして、陥没等の被害や再発の虞を確実に阻止できるようにする。
【解決手段】材料砂に対し添加物として高炉スラグ微粉末と、消石灰及び石膏から選択される1種又は2種と、含水比調整用水と、流動化剤と、塑性化剤とを混入しており、地盤側空洞部に充填された後に適宜な強度を発現する空洞充填用の流動化砂組成物の製造方法であって、前記流動化砂組成物が地盤側空洞部へ充填後に適度な強度と共に要求される透水係数を満たすため、前記塑性化剤の添加量を増減した態様、又は、前記高炉スラグ微粉末の添加量を増減した態様での透水係数を予め調べておき、それを参照して要求される所定の透水係数に調整することを特徴としている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
材料砂に対し添加物として高炉スラグ微粉末と、消石灰及び石膏から選択される1種又は2種と、含水比調整用水と、流動化剤と、塑性化剤とを混入して、地盤側空洞部に充填された後に適宜な強度を発現する空洞充填用の流動化砂組成物の製造方法であって、
前記流動化砂組成物が地盤側空洞部へ充填後に適度な強度と共に要求される透水係数を満たすため、前記塑性化剤の添加量を増減した態様、又は、前記高炉スラグ微粉末の添加量を増減した態様での透水係数を予め調べておき、それを参照して要求される所定の透水係数に調整することを特徴としている流動化砂組成物の製造方法。
続きを表示(約 420 文字)
【請求項2】
前記塑性化剤の添加量を増減する態様では、前記材料砂の100重量部に対し前記塑性化剤を少なくとも0.05~0.1重量部を含む範囲で透水係数の変化を調べることを特徴とする請求項1に記載の流動化砂組成物の製造方法。
【請求項3】
前記高炉スラグ微粉末を増減する態様では、前記材料砂の100重量部に対し前記高炉スラグ微粉末を少なくとも1~5重量部を含む範囲で透水係数の変化を調べることを特徴とする請求項1に記載の流動化砂組成物の製造方法。
【請求項4】
材料砂に対し添加物として高炉スラグ微粉末と、消石灰及び石膏から選択される1種又は2種と、含水比調整用水と、流動化剤と、塑性化剤とを混入しており、地盤側空洞部に充填された後に適宜な強度を発現する空洞充填用の流動化砂組成物であって、請求項1から3の何れかにより製造されて空洞充填後に所定の透水係数となるよう調整されていることを特徴とする流動化砂組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば、地盤と構造物の間に生じた空洞部に注入する空洞充填用の流動化砂組成物の製造方法、及びその製造方法により作成されて空洞充填後に掘削や矢板の打ち込みなどに支障のない適度な強度と所定の透水係数となるよう調整された流動化砂組成物に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)
【背景技術】
【0002】
我が国には山間部に限らず都市部にも地盤の空洞箇所が多く存在している。山間部では、昔の石炭や亜炭鉱山廃抗、戦時中の地下壕、地下砕石場跡及び廃棄された地下埋設物などの地下空洞や空間が至る所に放置されており、ときにこれらが突然崩落し、地表面や地上施設に陥没や沈下・傾斜の災害をもたらしている。また、都市部において、埋設管や地中トンネルといった地中構造物、河川の樋門樋管や橋脚といった杭式構造物には、その構造物直下に空洞やゆるみ領域が存在し、それに伴う沈下や地震による損傷が懸念されている。
【0003】
従来の対策としては、地上あるいは既設構造物内の路下からボーリング削孔し、その孔から充填することが多い。充填材料は、一般にセメント系固化材(グラウト材であり、例えば、特開2022-54928号公報を参照)を含むものである。しかし、このグラウト材では、非透水性であるため時間経過により固化した充填箇所と既存の地盤との間に水の道が発生し易く、再び吸出し等が発生し、空洞が再発する。また、河川堤防では縦断方向に存在する樋管・樋門で同様に水道が発生すると、豪雨時にパイピング現象が発生し、破堤に至ることがある。
【0004】
本出願人らは、グラウト系以外の空洞充填材として、特許文献1などに記載の流動化砂(流動化物)を空洞部に充填したり、更に、充填後に所定の硬度となるよう改良した特許文献2などに記載の流動化砂組成物を開発してきた。前者は、砂を主材料として、流動化剤と塑性化剤を含有し充填後においても固化しない流動化砂を空洞部に充填し、自然放置により流動化砂を塑性化させる構成である。この流動化砂では、圧入圧力により脱水されると砂としての強度を発現するが、排水が望めない地盤や圧入脱水を行わない態様だと強度不足となる。そこで、後者は、材料砂に対し添加物として高炉スラグ微粉末と、消石灰及び石膏から選択される1種又は2種と、含水比調整用水と、流動化剤とを混入した流動化砂組成物により、空洞部に充填された後に適宜な強度を確実に発現させるようにした構成である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特許第5780714号公報
特許第7231513号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記流動化砂組成物は、地盤性状から脱水できない箇所でも、目的に応じた任意の強度を発現できる。ところで、地盤側空洞部といっても、例えばトンネル覆工背面への充填、構造物基礎への充填、河川護岸背面への充填、既設法面背面への充填、アンカーの定着注入用充填、地下埋設管の閉塞用充填、岩盤の開口亀裂の充填、等の色々な態様がある。上記流動化砂組成物は、各態様への充填材として充填後の強度を掘削可能な任意の値に調整し易く、空洞への充填操作性に優れ、グラウト系充填材にはない透水性も期待される。また、砂粒子を主材とした流体充填材であり現地盤とのなじみががよく、グラウト系充填材と比較してコトス的に有利でありCO
2
の排出量も少ない。
【0007】
本出願人らは、上記流動化砂組成物の実施を通して、例えば、使用される材料砂の産地が異なると充填固化後の透水係数が変わることと、粒度分布の粗い材料砂だと充填固化後の透水係数が大きくなり、逆に粒度分布が細かな材料砂だと充填固化後の透水係数が小さくなるとの現象を得た。これらを更に検討し、図1に示したような産地別の材料砂について、粒径と通過質量百分率の関係を調べ、また、流動化砂組成物の物性として、充填固化後の透水係数を任意に調整管理する製造方法を可能にすべく検討を重ねてきた。
【0008】
本発明の目的は、地盤側空洞部へ充填された後に適度な強度を得られるようにした特許文献2の流動化砂組成物を、更に改良して充填後に適度な強度と共に用途に応じた的確な透水係数も得られるようにして、陥没等の被害や再発の虞を阻止できるようにした流動化砂組成物の製造方法及びその製造方法で作られて充填後は所定の透水係数となるよう調整された流動化砂組成物を提供することにある。他の目的ないしは具体的な目的は以下の内容説明のなかで明らかにする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため請求項1の発明は、材料砂に対し添加物として高炉スラグ微粉末と、消石灰及び石膏から選択される1種又は2種と、含水比調整用水と、流動化剤と、塑性化剤とを混入しており、地盤側空洞部に充填された後に適宜な強度を発現する空洞充填用の流動化砂組成物の製造方法であって、前記流動化砂組成物が地盤側空洞部へ充填後に適度な強度と共に要求される透水係数を満たすため、前記塑性化剤の添加量を増減した態様、又は、前記高炉スラグ微粉末の添加量を増減した態様での透水係数を予め調べておき、それを参照して要求される所定の透水係数に調整することを特徴としている。
【0010】
以上の本発明は、流動化砂組成物の充填固化後の透水係数が予め調整可能になれば、用途に応じたより的確な透水係数の充填材となり、陥没等の被害や再発の虞を解消し易くなるとの課題認識から検討され開発されたものである。
(【0011】以降は省略されています)
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