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公開番号
2024144825
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-10-15
出願番号
2023056962
出願日
2023-03-31
発明の名称
深層混合処理工法
出願人
株式会社テノックス
代理人
個人
,
個人
主分類
E02D
3/12 20060101AFI20241004BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約
【課題】共回り監視装置を備えた攪拌・混合装置による深層混合処理工法において、掘削土の共回り状況を判断要素として、ソイルセメントコラムの品質を確保しつつ、その築造を効率的に行うことができる深層混合処理工法を提供する。
【解決手段】本発明では回転ロッド1の周囲の掘削土の共回りを検出する共回り監視装置6を備えた攪拌・混合装置を使用した深層混合処理工法において、施工現場における施工時の掘進抵抗の大きさR1と共回り監視装置6によって得られた掘削土の共回り状況から、共回り防止翼4について当該施工現場に適する回転径を選択して施工を行う。回転径を備えた共回り防止翼4の選択に関しては、共回り監視装置6によって検出される共回り防止翼4の共回りが生じていないかまたは所定以下と判断される範囲で、できるだけ短い共回り防止翼4を選択して施工を行う。
【選択図】図3
特許請求の範囲
【請求項1】
回転ロッドとともに回転して掘削土と固化材とを攪拌混合する攪拌翼と、ボスを介して前記回転ロッドに遊嵌される前記攪拌翼より大きな回転径の共回り防止翼と、前記回転ロッドの周囲の掘削土の共回りを検出する共回り監視装置とを備えた地盤改良用攪拌混合装置を用いる深層混合処理工法において、施工現場における前記地盤改良用攪拌混合装置を用いた施工時の掘進抵抗の大きさと前記共回り監視装置によって得られた掘削土の共回り状況を判断要素として、前記共回り防止翼について当該施工現場に適する回転径を選択して施工を行うことを特徴とする深層混合処理工法。
続きを表示(約 740 文字)
【請求項2】
請求項1記載の深層混合処理工法において、前記共回り監視装置によって検出される前記共回り防止翼の共回りが生じていないかまたは所定以下と判断される範囲で、できるだけ短い共回り防止翼を選択して当該施工現場の施工を行うことを特徴とする深層混合処理工法。
【請求項3】
請求項2記載の深層混合処理工法において、前記カウントセンサーによって得られた前記共回り防止翼の回転数が前記回転ロッドの回転数とほぼ同じであるか回転数の差が所定以下であれば、前記共回り防止翼の共回りが生じていないかまたは所定以下であると判断し、前記共回り防止翼の回転数が回転ロッドの回転数に比べて大幅に下回るようであれば土の共回りが生じていると判断することを特徴とする深層混合処理工法。
【請求項4】
請求項1~3の何れかに記載の深層混合処理工法において、前記共回り監視装置は、前記回転ロッドの回転数に対する前記共回り防止翼の相対回転数を検出するカウントセンサーを備えた共回り監視装置であることを特徴とする深層混合処理工法。
【請求項5】
請求項4記載の深層混合処理工法において、前記カウントセンサーは磁気式近接スイッチと検出用マグネットを有し、前記磁気式近接スイッチは前記回転ロッドに、前記検出用マグネットは前記共回り防止翼にそれぞれ取り付けてあることを特徴とする深層混合処理工法。
【請求項6】
請求項4記載の深層混合処理工法において、前記カウントセンサーは磁気式近接スイッチと検出用マグネットを有し、前記磁気式近接スイッチは前記共回り防止翼に、前記検出用マグネットは前記回転ロッドにそれぞれ取り付けてあることを特徴とする深層混合処理工法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、共回り防止翼を備えた攪拌・混合装置による深層混合処理工法において、共回り監視装置によって得られた掘削土の共回り状況を判断要素として、共回り防止翼の回転径、あるいは張出し部の長さを調整するようにした深層混合処理工法に関するものである。
続きを表示(約 1,200 文字)
【背景技術】
【0002】
例えば、建設用地などとして不適当な軟弱地盤に対し、土質に見合った固化材を注入しながら、固化材と掘削土を攪拌・混合することによってソイルセメント系の硬質地盤に改良する深層混合処理工法が知られている。
【0003】
この種の深層混合処理工法では、例えば、図4に示すように、オーガーモータ等で回転する回転ロッド30に掘削翼31とこの掘削翼31で掘削された掘削土と地上から注入された固化材とを攪拌・混合する攪拌翼32とを備えた攪拌・混合装置が使用される。
【0004】
その際、掘削土の粘着力が大きい場合、掘削土が攪拌翼32に団子状に付着して攪拌翼32と一緒に回転してしまう、いわゆる土の共回り現象が生じる。土の共回り現象が生じると、改良体中に大きな土塊が残ったり固化材のみが固化した改良体ができたりして、設計上要求される高品質の改良地盤を造成できない等の課題が生じる。
【0005】
そこで、例えば、図5に図示するように、掘削翼31と攪拌翼32間に掘削土の共回りを防止する共回り防止翼33を備えた攪拌・混合装置が使用されている。
【0006】
共回り防止翼33は回転ロッド30にボスを介して回転自在に取り付けられ、回転径は掘削径よりも大きくなるように形成され、回転ロッド30が回転する間も掘削土内で静止して土の共回りを防止できるようにしたものである。
【0007】
掘削翼31より長い板で構成される共回り防止翼33は、回転ロッド30に回転自在に取り付けられ、掘削範囲外の地盤に食い込んだ部分の抵抗力によって静止しているだけである。
【0008】
そのため、特に掘削土の粘着力が非常に大きい場合、掘削土が攪拌翼32に団子状に付着して、共回り防止翼33を回転ロッド30と同期回転させようとする力が、共回り防止翼33を回転しないように押さえる地盤の抵抗力を上まわることがある。
【0009】
その結果、団子状になった掘削土が共回り防止翼33ごと回転してしまって、共回り防止翼33が全く機能しなくなってしまうことがある。また、共回り防止翼33と掘削翼31との間、あるいは共回り防止翼33と攪拌翼32との間に礫などの障害物が挟まった場合などにも、共回り防止翼33が機能しなくなることがある。
【0010】
共回り現象が発生した場合には、所定の品質を確保できないため何らかの補修や補強が必要になる場合がある。しかし、改良体の品質は施工後のチェックボーリング等を行うまで確認できない。また、補修などの後施工を行うにしても、時間の経過とともにソイルセメントが固化し、強度が増加するため、後施工が非常に困難になる等の問題が生じる。
(【0011】以降は省略されています)
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