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公開番号2024148789
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-18
出願番号2023062234
出願日2023-04-06
発明の名称水門開閉装置
出願人西部電機株式会社
代理人個人,個人,個人
主分類E02B 7/36 20060101AFI20241010BHJP(水工;基礎;土砂の移送)
要約【課題】左右の駆動ユニットを軸材等で接続せずに、人の手動操作による扉体の上昇又は下降を扉体の傾きを所定範囲内に収めて安定して行うことを可能とする水門開閉装置を提供する。
【解決手段】回転力を与えられて扉体11の左右をそれぞれ昇降する左駆動ユニット13及び右駆動ユニット15を具備する水門開閉装置10において、左駆動ユニット13には、手動操作がなされて扉体11の左側を上昇又は下降させる第1の手動操作部31、41、及び、扉体11の右側の開度の検出値を表す第1の他側開度表示手段46が、扉体11の左側の開度を表す第1の自側開度表示手段12と共に設けられ、右駆動ユニット15には、手動操作がなされて扉体11の右側を上昇又は下降させる第2の手動操作部44、45、及び、扉体11の左側の開度の検出値を表す第2の他側開度表示手段47が、扉体11の右側の開度を表す第2の自側開度表示手段14と共に設けられている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
扉体の左側の開度を表す第1の自側開度表示手段が設けられ、回転力を与えられて該扉体の左側を昇降する左駆動ユニットと、前記扉体の右側の開度を表す第2の自側開度表示手段が設けられ、回転力を与えられて該扉体の右側を昇降する右駆動ユニットとを具備する水門開閉装置において、
前記扉体の左側の開度を検出する第1の開度検出手段と、
前記扉体の右側の開度を検出する第2の開度検出手段とを備え、
前記左駆動ユニットには、手動操作がなされて前記扉体の左側を上昇又は下降させる第1の手動操作部、及び、前記第2の開度検出手段の検出値を表す第1の他側開度表示手段が設けられ、
前記右駆動ユニットには、手動操作がなされて前記扉体の右側を上昇又は下降させる第2の手動操作部、及び、前記第1の開度検出手段の検出値を表す第2の他側開度表示手段が設けられていることを特徴とする水門開閉装置。
続きを表示(約 610 文字)【請求項2】
請求項1記載の水門開閉装置において、前記第1の手動操作部は、手動操作がなされて、前記扉体の左側を自重で下降させ、前記第2の手動操作部は、手動操作がなされて、前記扉体の右側を自重で下降させることを特徴とする水門開閉装置。
【請求項3】
請求項1記載の水門開閉装置において、前記第1の手動操作部は、回転操作がなされて、前記扉体の左側を上昇又は下降させる手動ハンドルであり、前記第2の手動操作部は、回転操作がなされて、前記扉体の右側を上昇又は下降させる手動ハンドルであることを特徴とする水門開閉装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の水門開閉装置において、前記左駆動ユニットに回転力を与える第1のモータと、前記右駆動ユニットに回転力を与える第2のモータと、前記第1のモータ及び前記第2のモータを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は、前記第1の開度検出手段及び前記第2の開度検出手段の各検出値を基に前記第1のモータ及び前記第2のモータの回転を調整することを特徴とする水門開閉装置。
【請求項5】
請求項4記載の水門開閉装置において、前記第1の開度検出手段の検出値は前記制御手段経由で前記第2の他側開度表示手段に与えられ、前記第2の開度検出手段の検出値は前記制御手段経由で前記第1の他側開度表示手段に与えられることを特徴とする水門開閉装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は水門の扉体を昇降する水門開閉装置に関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
水路や河川等の水門に設置される水門開閉装置は、扉体の左右をそれぞれ吊り下げている対となる吊り下げ部材(ピンラック、チェーン又はワイヤ等)、モータ、モータの回転力により駆動されて左側の吊り下げ部材を介して扉体の左側を昇降する左側の駆動ユニット、及び、モータの回転力により駆動されて右側の吊り下げ部材を介して扉体の右側を昇降する右側の駆動ユニットを有する。
【0003】
扉体の左右が異なる速度で上昇又は下降して扉体が所定以上傾くと、扉体は昇降できなくなることから、扉体の左右は同じ速度で昇降する必要がある。扉体の左右を同じ速度で昇降させる水門開閉装置として、特許文献1には、左右の駆動ユニット(被駆動部)の間に配されたモータユニット(駆動部)と左右の駆動ユニットとをそれぞれ軸材(連結軸)等で連結し、モータユニットのモータの回転力が軸材等を介して左右の駆動ユニットにそれぞれ等しく伝えるものが開示されている。
【0004】
その他の水門開閉装置として、特許文献2には、モータの回転力を直接与えられる左側(又は右側)の駆動ユニット(駆動装置本体)と右側(又は左側)の駆動ユニット(駆動装置本体)とを回転力を伝達する軸材(伝達駆動軸)によって接続したものが開示されている。
【0005】
また、水門開閉装置は人による手動操作によって、扉体を自重で下降させることや人力で扉体を昇降させることができ、これらの際にも、モータ作動時に扉体の左右を同じ速度で昇降させる仕組みを利用して扉体の左右を同じ速度で昇降させることができる。なお、自重による扉体の下降はモータの作動による扉体の下降より速く、水害発生等の緊急時に自重による扉体の下降が行われる。また、モータによる扉体の下降は停電時に行えないのに対し、自重による扉体の下降や人力による扉体の昇降は停電時にも行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2006―118256号公報
特開2012―251404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
ここで、扉体の左右を同じ速度で昇降させる従来の仕組みでは、回転力を伝達する軸材等の部材が必要であり、特許文献1の例のようにモータユニットを設ける場合、モータユニットを河川の真上で支持する基礎台の追加も要する。これらの部材を用いることから生じる水門開閉装置の設置コストの増加は、水路や河川の幅が広くなるほど、即ち、左右の駆動ユニット間の距離が長くなるほど顕著となる。
【0008】
このコスト増加を解消するには、左側の駆動ユニットを駆動するモータ、右側の駆動ユニットを駆動するモータ、扉体の左側の開度を計測する開度計及び扉体の右側の開度を計測する開度計を設け、各開度計の計測値を基に2つのモータの回転速度を調整して、扉体の左右を同じ速度で昇降させることが考えられる。
【0009】
しかしながら、扉体を自重で下降させる際の扉体の下降速度には、水門自体の製作精度、施工精度による機械抵抗の差や周囲の環境等が影響するため、上述した2つのモータの調整のみで扉体の左右の下降速度を等しくすることはできない。状況によっては、扉体の左右の下降速度の差により扉体に傾きが生じて扉体が途中で下降できなくなる。
また、左側の駆動ユニット及び右側の駆動ユニットに設けられた手動ハンドルを2人の人がそれぞれ操作して人力により扉体を昇降させる場合、各人が扉体を目視しながら扉体の傾きを一定以下に保ちながら扉体を昇降させることとなり、例えば、夜間や濃霧時等、視界が悪い状況では、扉体の昇降作業が難航したり行えなかったりする。
【0010】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたもので、左右の駆動ユニットを軸材等の部材で接続せずに、人の手動操作による扉体の上昇又は下降を扉体の傾きを所定範囲内に収めて安定して行うことを可能とする水門開閉装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
(【0011】以降は省略されています)

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