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公開番号
2024132314
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023043057
出願日
2023-03-17
発明の名称
半導体素子の駆動回路
出願人
株式会社デンソー
代理人
弁理士法人サトー
主分類
H03K
17/00 20060101AFI20240920BHJP(基本電子回路)
要約
【課題】リーク電流を検出する経路にトランジスタを含むことなく検出できる半導体素子の駆動回路を提供する。
【解決手段】駆動回路7において、駆動用電源とFET1のゲートとの間にハイサイドスイッチM1~M3及び充電用ゲート抵抗R1~R3の直列回路を接続する。リーク電流検出部2は、ハイサイドスイッチM3がオンされた際に充電用ゲート抵抗R3を含む通電経路に発生する電圧を検出する。制御部5は、ハイサイドスイッチM1~M3及びローサイドスイッチM4のオンオフを制御すると共に、リーク電流検出部2により検出された電圧に基いてゲートよりFET1のソースに流れるリーク電流の有無を判定する。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
駆動用電源と電圧駆動型の半導体素子(1)のゲートとの間に接続される、ハイサイドスイッチ(M1、M2、M3)及び充電用ゲート抵抗(R1,R2,R3)の直列回路を複数備え、
前記複数の充電用ゲート抵抗の抵抗値は互いに異なる値に設定され、それらのうち、抵抗値が最も高いものを含む直列回路を構成するものを、それぞれ検出用スイッチ(M3)、検出用ゲート抵抗(R3)とし、
前記検出用スイッチがオンされた際に、前記検出用ゲート抵抗を含む通電経路に発生する電圧を検出する電圧検出部(2)と、
前記複数のハイサイドスイッチのオンオフを制御すると共に、前記電圧検出部により検出された電圧に基いて、前記ゲートより前記半導体素子の低電位側導通端子に流れるリーク電流の有無を判定する制御部(5)と、を備える半導体素子の駆動回路。
続きを表示(約 1,200 文字)
【請求項2】
前記ハイサイドスイッチは、半導体素子で構成され、
前記検出用スイッチのオン抵抗は、その他のハイサイドスイッチのオン抵抗よりも高く設定されている請求項1記載の半導体素子の駆動回路。
【請求項3】
第1駆動用電源(V1)と、
この第1駆動用電源よりも電圧が高い第2駆動用電源(V2)と、
前記1駆動用電源と電圧駆動型の半導体素子のゲートとの間に接続される、逆流防止素子(M8)、第1ハイサイドスイッチ(M1)及び第1充電用ゲート抵抗(R1)の直列回路と、
前記2駆動用電源と、第1ハイサイドスイッチ及び第1充電用ゲート抵抗の共通接続点との間に接続される、第2ハイサイドスイッチ(M7)及び前記第1充電用ゲート抵抗よりも抵抗値が高く設定された第2充電用ゲート抵抗(R7)の直列回路と、
前記第2ハイサイドスイッチがオンされた際に、前記第1及び第2ゲート抵抗を含む通電経路に発生する電圧を検出する電圧検出部(2)と、
前記第1及び第2のハイサイドスイッチのオンオフを制御すると共に、前記電圧検出部により検出された電圧に基いて、前記ゲートより前記半導体素子の低電位側導通端子に流れるリーク電流の有無を判定する制御部(16)と、を備える半導体素子の駆動回路。
【請求項4】
前記第1及び第2ハイサイドスイッチは、半導体素子で構成され、
前記第2ハイサイドスイッチのオン抵抗は、前記第1ハイサイドスイッチのオン抵抗よりも高く設定されている請求項3記載の半導体素子の駆動回路。
【請求項5】
電圧駆動型の半導体素子(1)のゲートと低電位基準点との間に接続される、放電用ゲート抵抗(R4,R5,R6)及びローサイドスイッチ(M4,M5,M6)の直列回路を複数備え、
前記複数の放電用ゲート抵抗の抵抗値は互いに異なる値に設定され、それらのうち、抵抗値が最も高いものを含む直列回路を構成するものを、それぞれ検出用スイッチ(M6)、検出用ゲート抵抗(R6)とし、
前記検出用スイッチがオンされた際に、前記検出用ゲート抵抗を含む通電経路に発生する電圧を検出する電圧検出部(2)と、
前記複数のローサイドスイッチのオンオフを制御すると共に、前記電圧検出部により検出された電圧に基いて、前記半導体素子の高電位側導通端子より前記ゲートに流れるリーク電流の有無を判定する制御部(13)と、を備える半導体素子の駆動回路。
【請求項6】
前記ローサイドスイッチは、半導体素子で構成され、
前記検出用スイッチのオン抵抗は、その他のローサイドスイッチのオン抵抗よりも高く設定されている請求項4記載の半導体素子の駆動回路。
【請求項7】
前記電圧検出部は、前記通電経路に発生する電圧を差動により検出する請求項1から6の何れか一項に記載の半導体素子の駆動回路。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、電圧駆動型の半導体素子を駆動する回路に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
例えばNチャネルMOSFET等の電圧駆動型の半導体素子について、ゲートからソースへ、又はドレインからゲートへリークする電流を検出する回路は、様々なものが提案されている。例えば、特許文献1では、半導体素子を駆動する回路内で駆動能力を切り替えることで、抵抗値が高いゲート抵抗を用いてリーク電流を検出している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特許第6949280号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1の構成では、リーク電流を検出する経路に上記のゲート抵抗に直列に接続されているMOSFETがあるため、そのMOSFETのオン抵抗も含めて検出を行っている。したがって、リーク電流の検出精度がその分だけ低下するという問題がある。
【0005】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、リーク電流を検出する経路にトランジスタを含むことなく検出できる半導体素子の駆動回路を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
請求項1記載の半導体素子の駆動回路によれば、駆動用電源と電圧駆動型の半導体素子(1)のゲートとの間に、ハイサイドスイッチ(M1、M2、M3)及び充電用ゲート抵抗(R1,R2,R3)の直列回路を複数接続する。複数の充電用ゲート抵抗のうち、抵抗値が最も高いものを含む直列回路を構成するものを、それぞれ検出用スイッチ(M3)、検出用ゲート抵抗(R3)とする。電圧検出部(2)は、検出用スイッチがオンされた際に、検出用ゲート抵抗を含む通電経路に発生する電圧を検出する。制御部(5)は、複数のハイサイドスイッチのオンオフを制御すると共に、電圧検出部により検出された電圧に基いて、ゲートより半導体素子の低電位側導通端子に流れるリーク電流の有無を判定する。
【0007】
このように構成すれば、電圧検出部が電圧を検出するための通電経路に例えばMOSFET等のスイッチは含まない。そして、充電用ゲート抵抗のうち抵抗値が最も高いものを検出用ゲート抵抗とするので、リーク電流の発生をより高い電圧で検出できる。総じて、リーク電流をより高い精度で検出できる。
【0008】
請求項3記載の半導体素子の駆動回路によれば、第1駆動用電源(V1)と電圧駆動型の半導体素子(1)のゲートとの間に逆流防止素子(M8)、第1ハイサイドスイッチ(M1)及び第1充電用ゲート抵抗(R1)の直列回路を接続する。また、電圧がより高い第2駆動用電源(V2)と、第1ハイサイドスイッチ及び第1充電用ゲート抵抗の共通接続点との間に、第2ハイサイドスイッチ(M7)及び抵抗値がより高い第2充電用ゲート抵抗(M7)の直列回路を接続する。電圧検出部(2)は、第2ハイサイドスイッチがオンされた際に、第1及び第2ゲート抵抗を含む通電経路に発生する電圧を検出する。制御部(16)は、第1及び第2のハイサイドスイッチのオンオフを制御すると共に、電圧検出部により検出された電圧に基いて、ゲートより半導体素子の低電位側導通端子に流れるリーク電流の有無を判定する。
【0009】
このように構成すれば、オンさせる際に高い電圧を必要とする半導体素子を駆動する際に、最初は第1充電用ゲート抵抗のみで高速でオン動作させ、次は第1及び第2充電用ゲート抵抗により低速でオン動作させるように2段階で駆動できる。そして、電圧検出部は、スイッチを含まず、第1及び第2ゲート抵抗を含む通電経路に発生する電圧を検出するので、リーク電流の発生をより高い電圧で高精度に検出できる。
【0010】
請求項5記載の半導体素子の駆動回路によれば、電圧駆動型の半導体素子(1)のゲートと低電位基準点との間に、放電用ゲート抵抗(R4,R5,R6)及びローサイドスイッチ(M4,M5,M6)の直列回路を複数接続する。複数の放電用ゲート抵抗のうち、抵抗値が最も高いものを含む直列回路を構成するものを、それぞれ検出用スイッチ(M6)、検出用ゲート抵抗(R6)とし、電圧検出部(2)は、検出用スイッチがオンされた際に、検出用ゲート抵抗を含む通電経路に発生する電圧を検出する。制御部(13)は、複数のローサイドスイッチのオンオフを制御すると共に、電圧検出部により検出された電圧に基いて、半導体素子の高電位側導通端子よりゲートに流れるリーク電流の有無を判定する。したがって、請求項1と同様にして、半導体素子の高電位側導通端子よりゲートに流れるリーク電流を高精度に検出できる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)
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