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公開番号2024145652
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-15
出願番号2023058098
出願日2023-03-31
発明の名称無線局および通信方法
出願人アイコム株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類H03M 13/25 20060101AFI20241004BHJP(基本電子回路)
要約【課題】演算負荷を低減しながらPAPRを低減することが可能な無線局および通信方法を提供する。
【解決手段】インパルス列生成部13は、それぞれの値が0または1であって、サブキャリアと同数の要素で構成され、畳み込み符号の生成行列のサイズ以上の周期で定められるインパルス位置の少なくともいずれかの要素の値が1であって他の要素の値が0であるインパルス列を生成する。畳み込み部14は、インパルス列に生成行列を畳み込み演算することで得られるトレリスシェーピング符号を用いて畳み込み演算を行って符号データを生成する。判別部17は、符号データと非対象データのマッピングから生成される複素信号に対してIFFTを行うことで生成される時間領域信号が判別基準を満たすか否か判別する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
直交周波数分割多重方式の無線通信により他の機器と通信する無線局であって、
入力データを、畳み込み演算の対象である対象データと、畳み込み演算の対象でない非対象データとに分ける分割部と、
それぞれの値が0または1であって、サブキャリアと同数の要素で構成され、畳み込み符号の生成行列のサイズ以上の周期で定められるインパルス位置の少なくともいずれかの要素の値が1であって他の要素の値が0であって互いに異なる複数のインパルス列を生成するインパルス列生成部と、
前記畳み込み符号の前記生成行列に応じた転置検査行列の逆行列の生成行列を前記対象データに畳み込み演算した結果である初期符号を用いて、前記初期符号と前記インパルス列に前記畳み込み符号の前記生成行列を畳み込み演算することで得られるトレリスシェーピング符号とを合算して符号データを生成する畳み込み部と、
前記非対象データおよび前記符号データを複素平面にマッピングすることで複素信号を生成するマッピング部と、
前記複素信号を逆フーリエ変換することで時間領域信号を生成するIFFT部と、
前記時間領域信号のピーク電力を求め、前記ピーク電力に基づいて前記時間領域信号が定められた判別基準を満たすか否かを判別する判別部と、
前記判別部で前記判別基準を満たすと判別された前記時間領域信号から送信信号を生成し、前記送信信号を送信する送信部と、
を備える無線局。
続きを表示(約 1,500 文字)【請求項2】
前記インパルス列生成部は、基準インパルス列、および、前記基準インパルス列において前記インパルス位置の少なくともいずれかの要素を反転させることで得られる反転インパルス列を含む前記複数のインパルス列を生成する、
請求項1に記載の無線局。
【請求項3】
前記判別部は、前記畳み込み部が前記初期符号と前記反転インパルス列に応じた前記トレリスシェーピング符号とを合算して前記符号データを生成した場合の前記時間領域信号のピーク電力を、前記畳み込み部が前記初期符号と前記基準インパルス列に応じた前記トレリスシェーピング符号とを合算して前記符号データを生成した場合の前記時間領域信号のピーク電力、および、該反転インパルス列を生成する際に要素を反転させることで生じる前記時間領域信号の差分に基づく前記ピーク電力の差分から求める、
請求項2に記載の無線局。
【請求項4】
前記判別部は、前記基準インパルス列に応じた前記トレリスシェーピング符号に基づく前記符号データから得られる前記複素信号と、前記反転インパルス列に応じた前記トレリスシェーピング符号に基づく前記符号データから得られる前記複素信号との信号差分、および、定められた時間領域の基底信号から、前記時間領域信号の前記差分を求める、
請求項3に記載の無線局。
【請求項5】
前記インパルス列生成部は、いずれか1つの前記インパルス位置の要素の値だけが1であって他の要素の値が0であるインパルス基底、または、要素の値が1である前記インパルス位置が互いに異なる複数の前記インパルス基底の合算を前記基準インパルス列として用いる、
請求項2から4のいずれか1項に記載の無線局。
【請求項6】
前記判別部は、前記時間領域信号のピーク対平均電力比を求め、前記ピーク対平均電力比が前記判別基準を満たすか否かを判別する、
請求項2から4のいずれか1項に記載の無線局。
【請求項7】
前記判別部は、前記インパルス列のそれぞれについて、前記時間領域信号の前記ピーク対平均電力比を求め、ピーク対平均電力比が最小となる前記時間領域信号が前記判別基準を満たすと判別する、
請求項6に記載の無線局。
【請求項8】
前記インパルス列生成部は、前記畳み込み部が前記初期符号と前記基準インパルス列に応じた前記トレリスシェーピング符号とを合算して前記符号データを生成した場合の前記時間領域信号のピーク対平均電力比と比べて、小さいピーク対平均電力比を有する前記時間領域信号に対応する前記反転インパルス列において、少なくともいずれかの前記インパルス位置の要素を反転させることで、他の前記反転インパルス列を生成する、
請求項7に記載の無線局。
【請求項9】
前記判別部は、前記インパルス列のそれぞれについて、前記時間領域信号の前記ピーク電力を求め、前記ピーク電力が最小となる前記時間領域信号が前記判別基準を満たすと判別する、
請求項2から4のいずれか1項に記載の無線局。
【請求項10】
前記インパルス列生成部は、前記畳み込み部が前記初期符号と前記基準インパルス列に応じた前記トレリスシェーピング符号とを合算して前記符号データを生成した場合の前記時間領域信号のピーク電力と比べて、小さいピーク電力を有する前記時間領域信号に対応する前記反転インパルス列において、少なくともいずれかの前記インパルス位置の要素を反転させることで、他の前記反転インパルス列を生成する、
請求項9に記載の無線局。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、無線局および通信方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
OFDM(Orthogonal Frequency-Division Multiplexing:直交周波数分割多重)方式の通信を行う無線局は、入力信号をサブキャリア変調し、IFFT(Inverse Fast Fourier Transform:逆高速フーリエ変換)を行い、ベースバンド信号を生成する。そのため、サブキャリアの数が増えてFFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)サイズが大きくなると、大きなピーク電力を持つベースバンド信号が生成されるため、PAPR(Peak-to-Average Power Ratio:ピーク対平均電力比)が高くなる確率が増加するという性質を持っている。PAPRが高くなると、信号を歪みなく伝送するために、無線局が備える送信用パワーアンプは、広いダイナミックレンジにおいて線形性を有する必要がある。送信用パワーアンプが線形性を有するダイナミックレンジが広くなるにつれて、送信用パワーアンプの消費電力、サイズ、コスト等が増大する。
【0003】
無線局には、PAPRを低減する機能を有するものがある。この種の無線局の一例が特許文献1に開示されている。特許文献1に開示される無線送信装置は、PAPRを小さくするマッピングパターンを選択し、マッピングパターンを示す情報を含む送信フレームから送信信号を生成して、送信信号を送信する。
【0004】
特許文献1に開示される無線送信装置は、マッピングパターンを示す情報、換言すれば、PAPRを低減するために送信側で行った処理を示す情報である副次情報を送信フレームに含め、送信フレームから生成した送信信号を受信側に送信する。このため、副次情報を含む送信フレームをサブキャリア変調して生成される送信信号が大きなピーク電力を持ってPAPRが高くなることがある。また、パイロット信号に副次情報を重畳する際には、パイロット信号による同期処理および等化処理等の性能の低下、BER(Bit Error Rate:符号誤り率)の悪化等が生じることがある。また、伝送中に副次情報に誤りが生じることによって、受信側で復元したデータに誤りが生じることを防ぐために、副次情報に伝送中に誤りが生じることを防ぐことができる程度に強力な誤り訂正符号を付すと、ビットレートが低下してしまう。
【0005】
非特許文献1に開示される通信機は、副次情報を用いることなく、PAPRを低減させる。詳細には、該通信機は、分岐メトリックを用いるビタビアルゴリズムに基づいて、PAPRを低減させるために最適なトレリスパス生成信号を決定し、トレリスパス生成信号に基づく畳み込み演算を行うトレリスシェーピングによって、PAPRを低減させる。ビタビアルゴリズムは演算負荷が高いため、非特許文献2には、演算負荷が軽減されたsign bitシェーピングが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2008-199405号公報
【非特許文献】
【0007】
Werner Henkel and Bjorn Wagner, "Another Application for Trellis Shaping: PAR Reduction for DMT (OFDM)", IEEE Transactions on Communications, vol. 48, pp. 1471-1476, September 2022.
H. Ochiai, "A new trellis shaping design for OFDM" in Proceedings of The Fifth International Symposium on Wireless Personal Multimedia Communications (WPMC'02), pp. 1019-1023, Honolulu, HI, USA, October 2002.
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
上述のように、非特許文献1に開示されるビタビアルゴリズムは、演算負荷が高いという課題がある。演算負荷を低減するために、非特許文献2に開示されるシェーピングのように、ビタビアルゴリズムで用いられる分岐メトリックを簡易化すると、PAPRを十分に低減できないことがある。
【0009】
本発明は上述の事情に鑑みてなされたものであり、演算負荷を低減しながらPAPRを低減することが可能な無線局および通信方法を提供することが目的である。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る無線局は、直交周波数分割多重方式の無線通信により他の機器と通信する無線局であって、
入力データを、畳み込み演算の対象である対象データと、畳み込み演算の対象でない非対象データとに分ける分割部と、
それぞれの値が0または1であって、サブキャリアと同数の要素で構成され、畳み込み符号の生成行列のサイズ以上の周期で定められるインパルス位置の少なくともいずれかの要素の値が1であって他の要素の値が0であって互いに異なる複数のインパルス列を生成するインパルス列生成部と、
前記畳み込み符号の前記生成行列に応じた転置検査行列の逆行列の生成行列を前記対象データに畳み込み演算した結果である初期符号を用いて、前記初期符号と前記インパルス列に前記畳み込み符号の前記生成行列を畳み込み演算することで得られるトレリスシェーピング符号とを合算して符号データを生成する畳み込み部と、
前記非対象データおよび前記符号データを複素平面にマッピングすることで複素信号を生成するマッピング部と、
前記複素信号を逆フーリエ変換することで時間領域信号を生成するIFFT部と、
前記時間領域信号のピーク電力を求め、前記ピーク電力に基づいて前記時間領域信号が定められた判別基準を満たすか否かを判別する判別部と、
前記判別部で前記判別基準を満たすと判別された前記時間領域信号から送信信号を生成し、前記送信信号を送信する送信部と、
を備える。
(【0011】以降は省略されています)

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