TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
10個以上の画像は省略されています。
公開番号2024131199
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023041312
出願日2023-03-15
発明の名称血球細胞の初期化のための情報処理方法
出願人キヤノン株式会社,キヤノンメディカルシステムズ株式会社
代理人個人,個人,個人,個人
主分類C12N 5/0789 20100101AFI20240920BHJP(生化学;ビール;酒精;ぶどう酒;酢;微生物学;酵素学;突然変異または遺伝子工学)
要約【課題】安定した細胞の初期化方法の提供。
【解決手段】対象血球細胞の自家蛍光情報を取得する自家蛍光情報取得工程、および前記自家蛍光情報並びに、前記対象血球細胞の細胞情報に基づき、解析する解析工程、を含む血球細胞の初期化のための情報処理方法であって、前記細胞情報は、血球細胞の同定情報を含む、血球細胞の初期化のための情報処理方法を提供する。
【選択図】図1A
特許請求の範囲【請求項1】
対象血球細胞の自家蛍光情報を取得する自家蛍光情報取得工程、および
前記自家蛍光情報に基づき解析する解析工程、
を含む血球細胞の初期化のための情報処理方法であって、
前記解析工程は、
予定初期化条件に基づいて、初期化後の性質を推定した、推定結果を生成する推定工程、および
所望する初期化後の細胞の性質に基づいて、前記対象血球細胞のための推奨する初期化条件を生成する、推奨初期化条件生成工程、
の少なくともいずれかを有する、
血球細胞の初期化のための情報処理方法。
続きを表示(約 830 文字)【請求項2】
前記自家蛍光情報は、自家蛍光の青色成分と緑色成分の輝度に関する情報を含む請求項1に記載の血球細胞の初期化のための情報処理方法。
【請求項3】
前記青色成分は、350nm以上500nm以下の波長範囲の蛍光であり、前記緑色成分は、500nm以上600nm以下の波長範囲の蛍光である請求項2に記載の情報処理方法。
【請求項4】
前記解析工程は、前記対象血球細胞における青色成分と緑色成分の輝度値がともに高い細胞の割合を算出することを含むことを特徴とする、請求項1に記載の血球細胞の初期化のための情報処理方法。
【請求項5】
前記初期化条件は、細胞数、初期化因子、ベクター量、培養日数、培養容器の情報からなる群より選ばれる少なくともいずれかに関する条件を含む請求項1に記載の血球細胞の初期化のための情報処理方法。
【請求項6】
前記初期化後の性質は、初期化後の細胞の数に関する情報を含む請求項1に記載の血球細胞の初期化のための情報処理方法。
【請求項7】
前記対象血球細胞における青色成分と緑色成分の輝度値がともに高い細胞とは、幹細胞性の高い細胞であることを特徴とする請求項4に記載の血球細胞の初期化のための情報処理方法。
【請求項8】
前記幹細胞性の高い細胞は、CD34陽性細胞である、請求項7に記載の血球細胞の初期化のための情報処理方法。
【請求項9】
前記対象血球細胞がヒト末梢血単核球である請求項1から8のいずれか1項に記載の血球細胞の初期化のための情報処理方法。
【請求項10】
前記解析工程において、
自家蛍光情報、並びに初期化条件と、初期化後の性質の対応関係に関する情報を参照することを特徴とする請求項9に記載の血球細胞の初期化のための情報処理方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、血球細胞の初期化のための情報処理方法、該情報処理方法を実行する情報処理装置、情報処理プログラム、電子媒体、血球細胞の初期化装置、および多能性幹細胞の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,700 文字)【背景技術】
【0002】
本発明は、幹細胞の分野に関する。より具体的には、体細胞、とくに血球細胞を初期化し、多能性幹細胞を作製する過程に関する。
【0003】
多能性幹細胞、中でも、iPS細胞と呼ばれる人工多能性幹細胞は、初期化因子(例えば、Oct4、Klf4、Sox2、c-myc、Lin28またはL-myc)の体細胞への導入によるリプログラミング(初期化)を経て樹立される。しかしながら、iPS細胞の樹立効率は低いことが知られている。また、産業化の観点から安定的な作製が求められており、iPS細胞の樹立方法(初期化方法、リプログラミング方法)は改良され続けている。例えば、ヒストン脱アセチル化酵素阻害薬やp53遺伝子の抑制、低酸素培養などにより初期化効率が改善することが報告されており、今もなお、様々な研究が進められている。
【0004】
細胞内成分には、蛍光を発するものがあることが知られており、細胞内の酸化還元状態や代謝状態に関連する補酵素のうち、複数は蛍光を発する。このように、細胞に内在する物質が発する蛍光を自家蛍光という。自家蛍光を細胞選別に利用する研究が進められており、特許文献1では、細胞の自家蛍光を利用して、T細胞の選別を実施している。具体的には、細胞が有する補酵素NADHおよびFADの蛍光強度比を計測し、細胞の酸化還元状態を定量化することでT細胞の活性化状態を判断し、選別を行なっている。
【0005】
特許文献2では、初期化後の細胞集団から、細胞の自家蛍光、E-カドヘリン発現、c-kit発現を利用して、多能性幹細胞の選別を行なっている。しかし、特許文献2では、血球細胞の選別を実施しているものの、細胞選別には、E-カドヘリンやc-kitに対する抗体などの利用が不可欠である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2021-533808号公報
特開2010-200676号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前述のように、多能性幹細胞作製において、樹立効率の低さが問題として残っている。また、血球細胞の製造ロットや血液ドナーにより、取得できるコロニーの数や細胞の量にばらつきが出ることが知られている。そのため、未知の細胞やドナーの場合、初期化後に得られるコロニーが予想できないため、樹立してみたものの、想定より得られたコロニーが少ない、逆に、多いといった問題が生じており、安定した細胞の初期化方法が求められていた。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するため、本発明は一実施形態として、以下の情報処理方法を提供する。
対象血球細胞の自家蛍光情報を取得する自家蛍光情報取得工程、および
前記自家蛍光情報に基づき、解析する解析工程、
を含む血球細胞の初期化のための情報処理方法であって、
前記解析工程は、
予定初期化条件に基づいて、初期化後の性質を推定した、推定結果を生成する推定工程、および
所望する初期化後の細胞の性質に基づいて、前記対象血球細胞のための推奨する初期化条件を生成する、推奨初期化条件生成工程、
の少なくともいずれかを有する、
血球細胞の初期化のための情報処理方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、自家蛍光を利用した解析工程を含む血球細胞の初期化のための情報処理方法が提供され、安定した多能性幹細胞作製が可能となる。本発明によれば、細胞の自家蛍光を利用するため、抗体などによる染色の必要がなく、非侵襲に、解析が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0010】
情報処理方法の一実施形態を示す図である。
情報処理方法の一実施形態を示す図である。
情報処理方法の一実施形態を示す図である。
対応関係に関する情報を参照する場合の情報処理方法の一例を説明する概念図である。
対応関係に関する情報を参照する場合の情報処理方法の一例を説明する概念図である。
対応関係に関する情報を参照する場合の情報処理方法の一例を説明する概念図である。
対応関係に関する情報を参照する場合の情報処理方法の一例を説明する概念図である。
対応関係に関する情報の一例を示す図である。
学習モデルを用いる場合の情報処理方法の一例を説明する概念図である。
学習モデルを用いる場合の情報処理方法の一例を説明する概念図である。
学習モデルを用いる場合の情報処理方法の一例を説明する概念図である。
学習モデルを用いる場合の情報処理方法の一例を説明する概念図である。
自家蛍光の青色成分と緑色成分の輝度値がともに高い細胞を説明する概念図である。
細胞の蛍光輝度分布およびクラスタリング結果の一例である。
細胞の自家蛍光情報の処理の一例を示す図である。
細胞の自家蛍光情報の処理の一例を示す図である。
情報処理方法のフローの一例を示す。
情報処理方法のフローの一例を示す。
情報処理方法のフローの一例を示す。
初期化後のコロニーの数を推論して、推論結果を取得した例を説明する図である。
情報処理装置の構成の一例である。
表示部に示される推定結果および推奨する初期化条件の例である。
実施例で情報処理装置に記憶させた実験データである。
実施例1における、初期化後のコロニーまたは細胞の数の推定結果の提示図である。
実施例1および2における、初期化後のコロニーまたは細胞の数の推定結果と推奨する初期化条件の提示図である。
実施例2における、推奨する初期化条件で初期化した際に実際に得られたコロニーの明視野画像である。
多能性幹細胞の製造のフローおよび対応する実施例の番号を示す図である。
実施例3における、初期化後のコロニーまたは細胞の数の推定結果と推奨する初期化条件の提示図である。
実施例3における、基本の初期化条件で初期化した際に実際に得られたコロニーの明視野画像である。
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する

関連特許

キヤノン株式会社
トナー
6日前
キヤノン株式会社
計測装置
今日
キヤノン株式会社
定着装置
17日前
キヤノン株式会社
撮像装置
今日
キヤノン株式会社
表示装置
今日
キヤノン株式会社
制御装置
10日前
キヤノン株式会社
撮像装置
10日前
キヤノン株式会社
検査装置
10日前
キヤノン株式会社
撮像装置
17日前
キヤノン株式会社
光電変換装置
今日
キヤノン株式会社
検査システム
17日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
6日前
キヤノン株式会社
プリント基板
3日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
17日前
キヤノン株式会社
画像読取装置
5日前
キヤノン株式会社
液体収納容器
10日前
キヤノン株式会社
二成分現像剤
6日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
10日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
10日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
3日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
3日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
6日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
10日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
10日前
キヤノン株式会社
画像形成装置
10日前
キヤノン株式会社
電子写真装置
今日
キヤノン株式会社
シート処理装置
今日
キヤノン株式会社
液体吐出ヘッド
今日
キヤノン株式会社
放射線検出装置
10日前
キヤノン株式会社
周辺監視システム
6日前
キヤノン株式会社
シートの処理装置
今日
キヤノン株式会社
撮像装置および機器
今日
キヤノン株式会社
電解質濃度測定方法
今日
キヤノン株式会社
記録ヘッドの清掃装置
今日
キヤノン株式会社
定着方法及び記録装置
18日前
キヤノン株式会社
画像形成装置及び方法
17日前
続きを見る