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公開番号2024130129
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023039661
出願日2023-03-14
発明の名称液体吐出ヘッド
出願人キヤノン株式会社
代理人弁理士法人谷・阿部特許事務所
主分類B41J 2/14 20060101AFI20240920BHJP(印刷;線画機;タイプライター;スタンプ)
要約【課題】記録素子基板を有する液体吐出ヘッドにおいて、圧力室間の圧力ばらつきを抑制することで温度ばらつきを抑制し、液体の温度上昇を防止する。
【解決手段】本発明の一実施形態は、複数の吐出口と、複数の圧力室と、記録素子が配列される記録素子基板であって、内部に、前記複数の圧力室が配列される方向に延在し、前記複数の圧力室に液体を供給する基板内供給流路と、前記方向に延在し、前記複数の圧力室から前記液体を回収する基板内回収流路とが、設けられている、前記記録素子基板と、前記圧力室を経由しない流路として、少なくとも2つ以上のバイパスと、を有する液体吐出ヘッドであって、前記少なくとも2つ以上のバイパスは、1つの前記基板内供給流路あたり2つ以上のバイパスと、1つの前記基板内回収流路あたり2つ以上のバイパスとの少なくとも一方を含む、ことを特徴とする液体吐出ヘッドである。
【選択図】図13
特許請求の範囲【請求項1】
複数の吐出口と、
複数の圧力室と、
記録素子が配列される記録素子基板であって、内部に、前記複数の圧力室が配列される方向に延在し、前記複数の圧力室に液体を供給する基板内供給流路と、前記方向に延在し、前記複数の圧力室から前記液体を回収する基板内回収流路とが、設けられている、前記記録素子基板と、
前記圧力室を経由しない流路として、少なくとも2つ以上のバイパスと、
を有する液体吐出ヘッドであって、
前記少なくとも2つ以上のバイパスは、1つの前記基板内供給流路あたり2つ以上のバイパスと、1つの前記基板内回収流路あたり2つ以上のバイパスとの少なくとも一方を含む、
ことを特徴とする液体吐出ヘッド。
続きを表示(約 1,200 文字)【請求項2】
前記基板内供給流路に前記液体を供給する供給連通口と、前記基板内供給流路から前記液体を回収する回収連通口と、を更に有し、
前記少なくとも2つ以上のバイパスは、1つの前記基板内供給流路あたり2つ以上の排出バイパス、1つの前記基板内回収流路あたり2つ以上の流入バイパス、又は前記排出バイパスと前記流入バイパスとの両方であり、
前記排出バイパスはそれぞれ、前記基板内供給流路と前記回収連通口とを接続し、
前記流入バイパスはそれぞれ、前記供給連通口と前記基板内回収流路とを接続する、請求項1に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項3】
前記供給連通口と前記回収連通口とは、前記記録素子基板を直接又は間接的に支持する支持部材に形成されている、
請求項2に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項4】
1つの前記基板内供給流路に対して接続される前記供給連通口が、2つ以上である、
請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項5】
1つの前記基板内回収流路に対して接続される前記回収連通口が、2つ以上である、
請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項6】
1つの前記基板内供給流路に対して接続される前記供給連通口が、2つ以上であり、1つの前記基板内回収流路に対して接続される前記回収連通口が、2つ以上である、
請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項7】
前記記録素子基板と前記支持部材との積層方向にフォトリソグラフィにより、排出バイパス開口と、流入バイパス開口と、が形成される、
請求項3に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項8】
前記複数の吐出口及び前記複数の圧力室が形成される吐出口形成部材と、記録素子が配される記録素子基板と、カバープレートと、支持部材と、が吐出方向に積層されて構成され、
前記供給連通口と前記基板内供給流路とを接続するための供給開口と、前記基板内供給流路と前記回収連通口とを接続するための回収開口と、前記排出バイパス開口、前記流入バイパス開口、又は前記排出バイパス開口と前記流入バイパス開口との両方が前記カバープレートに形成されている、
請求項7に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項9】
前記カバープレートは、感光性樹脂またはシリコンから成り、
前記カバープレートに対するフォトリソグラフィにより、前記供給開口と、前記回収開口と、前記排出バイパス開口と、前記流入バイパス開口と、が形成される、
請求項8に記載の液体吐出ヘッド。
【請求項10】
前記排出バイパス開口及び前記流入バイパス開口はそれぞれ、前記カバープレートの厚み方向に形成され、前記カバープレートを貫通する、
請求項9に記載の液体吐出ヘッド。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本開示は、液体吐出ヘッドに関する。
続きを表示(約 1,700 文字)【背景技術】
【0002】
インクジェット記録ヘッドの方式として、加熱素子により液体を発泡させて吐出させるいわゆるサーマル方式と、圧電素子の変形により液体を吐出させるいわゆるピエゾ方式がある。前者は加熱素子を使用するため、記録素子基板内で温度ばらつきが生じ、後者は圧電素子を制御する制御回路の発熱による記録素子基板内、及び記録素子基板間での温度ばらつきが生じる。これらの温度ばらつきにより、例えば、吐出する液体(インクなど)の粘度が変わることから、記録素子基板内で吐出量ばらつきが生じる結果、画質劣化を引き起こす虞がある。また、温度が高くなることで、インクの粘度などの性質が変化するリスクが高くなる。
【0003】
前述の問題に対処するための方法として、特許文献1は、温度制御された液体を記録素子基板内にて圧力室を経由するように循環させること、及び圧力室を経由しないバイパスを介して循環させることにより、記録素子基板の温度を制御する方法を開示している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2014-237323号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、1つの裏面流路に対して1つのバイパスを設けるところ、相対的に流抵抗が大きい液体供給チャネル及び液体回収チャネル内での圧損が大きいことから、圧力室間での圧力ばらつきが大きくなる。そのため、裏面流路において圧力分布が生じる結果、記録素子基板内での温度ばらつき、ひいては画質劣化が生じる問題を完全に解決できていない。また、相対的に流抵抗が大きい液体供給チャネル及び液体回収チャネルにおいて、十分な流量が得られないことがあり、温度制御機能を十分に発揮することができず、インク温度の過度な上昇を招く虞もある。
【0006】
そこで本開示は、上記課題に鑑み、記録素子基板を有する液体吐出ヘッドにおいて、圧力室間の圧力ばらつきを抑制することで温度ばらつきを抑制し、液体の温度上昇を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一実施形態は、複数の吐出口と、複数の圧力室と、記録素子が配列される記録素子基板であって、内部に、前記複数の圧力室が配列される方向に延在し、前記複数の圧力室に液体を供給する基板内供給流路と、前記方向に延在し、前記複数の圧力室から前記液体を回収する基板内回収流路とが、設けられている、前記記録素子基板と、前記圧力室を経由しない流路として、少なくとも2つ以上のバイパスと、を有する液体吐出ヘッドであって、前記少なくとも2つ以上のバイパスは、1つの前記基板内供給流路あたり2つ以上のバイパスと、1つの前記基板内回収流路あたり2つ以上のバイパスとの少なくとも一方を含む、ことを特徴とする液体吐出ヘッドである。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、記録素子基板を有する液体吐出ヘッドにおいて、圧力室間の圧力ばらつきを抑制することで温度ばらつきを抑制し、液体の温度上昇を防止することが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
記録装置の概略構成を示す図
記録装置における制御に関わる構成を示すブロック図
記録装置における循環経路を示す図
液体吐出ヘッドの斜視図
液体吐出ヘッドの分解図
流路部材の分解図
流路部材の内部に形成された流路構造を説明するための図
吐出モジュールの構造を示す図
記録素子基板の構造を示す図
記録素子基板の断面を示す斜視図
温度調整用の複数のエリアに区画された記録素子基板の模式図
第1実施形態に係るカバープレートの上面図
流路部の斜視図
第2実施形態に係るカバープレートの上面図
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を用いて、本開示の実施形態を説明する。
(【0011】以降は省略されています)

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