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公開番号2024131088
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-30
出願番号2023041135
出願日2023-03-15
発明の名称車両用灯具
出願人スタンレー電気株式会社
代理人個人
主分類F21S 41/147 20180101AFI20240920BHJP(照明)
要約【課題】ロービーム用配光パターンとハイビーム用配光パターンに加え、それら以外の配光パターンを形成することができ、かつ、夜間路面が水で覆われている場合に各配光パターンを形成する際、路面で反射されるグレア光を抑制することができる車両用灯具を提供する。
【解決手段】車両に搭載される車両用灯具であって、投影レンズ20と、ロービーム用配光パターンに対応する第1光度分布又はハイビーム用配光パターンに対応する第2光度分布を前記投影レンズの後方焦点面近傍に形成する第1光度分布形成手段30と、前記ロービーム用配光パターン及び前記ハイビーム用配光パターン以外の配光パターンに対応する第3光度分布を前記投影レンズの後方焦点面近傍に形成する第2光度分布形成手段40と、を備え、前記路面に入射する前記光が、その電界の振動方向が入射面に対して平行なp波となるように、前記光源は配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
車両に搭載される車両用灯具であって、
投影レンズと、
ロービーム用配光パターンに対応する第1光度分布又はハイビーム用配光パターンに対応する第2光度分布を前記投影レンズの後方焦点面近傍に形成する第1光度分布形成手段と、
前記ロービーム用配光パターン及び前記ハイビーム用配光パターン以外の配光パターンに対応する第3光度分布を前記投影レンズの後方焦点面近傍に形成する第2光度分布形成手段と、を備え、
前記第1光度分布形成手段は、特定の状態に偏光された光を発光する光源と、前記光源が発光した光を前記投影レンズの焦点近傍に集光させる光学素子と、可動ミラーと、前記可動ミラーを、前記光学素子が集光した光の光路上の第1光入射位置又は前記光学素子が集光した光の光路外の第1退避位置に配置する可動ミラー駆動機構と、を備え、
前記第1光度分布は、前記光学素子が集光し前記第1光入射位置に配置された前記可動ミラーで反射された後、前記投影レンズの後方焦点面に到達する反射光、及び前記光学素子が集光し前記第1光入射位置に配置された前記可動ミラーで反射されることなく前記投影レンズの後方焦点面に直接到達する直接光により形成され、
前記第2光度分布は、前記光学素子が集光し前記第1退避位置に配置された前記可動ミラーで反射されることなく前記投影レンズの後方焦点面に直接到達する直接光により形成され、
前記第2光度分布形成手段は、前記光学素子が集光した光の透過不透過を制御可能な複数領域を含むLCDと、前記LCDを、前記光学素子が集光した光の光路中の第2光入射位置又は前記光学素子が集光した光の光路外の第2退避位置に配置するLCD駆動機構と、を備え、
前記LCDは、その発光面が前記投影レンズの後方焦点面に沿った状態で前記第2光入射位置に配置され、
前記第3光度分布は、前記光学素子が集光し前記第2光入射位置に配置された前記LCDを透過する光により形成され、
前記車両の前方の路面に垂直な法線及び前記投影レンズから照射され前記路面に入射する光を含む面を入射面とした場合、前記路面に入射する前記光が、その電界の振動方向が前記入射面に対して平行なp波となるように、前記光源は配置されている車両用灯具。
続きを表示(約 810 文字)【請求項2】
前記第1光度分布を形成する場合、
前記可動ミラーは、前記第1光入射位置に配置され、
前記LCDは、前記第2退避位置に配置され、
前記第2光度分布を形成する場合、
前記可動ミラーは、前記第1退避位置に配置され、
前記LCDは、前記第2退避位置に配置され、
前記第3光度分布を形成する場合、
前記可動ミラーは、前記第1退避位置に配置され、
前記LCDは、前記第2光入射位置に配置される請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項3】
前記LCDは、LCD素子と、前記LCD素子に対して前記投影レンズ側に配置された偏光板と、を含み、前記LCD素子に対して前記光源側に偏光板は配置されていない請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項4】
前記LCDは、LCD素子と、前記LCD素子に対して前記投影レンズ側に配置された第1偏光板と、前記LCD素子に対して前記光源側に配置された第2偏光板と、を含み、
前記第1偏光板及び前記第2偏光板それぞれの偏光層の吸収軸は互いにパラレルニコル配置の関係にある請求項1に記載の車両用灯具。
【請求項5】
前記LCD素子の液晶分子は、TN液晶、VA液晶、又はIPS液晶である請求項4に記載の車両用灯具。
【請求項6】
前記ロービーム用配光パターン及び前記ハイビーム用配光パターン以外の配光パターンは、マスク対象物を照射しない非照射領域及びマスク対象物以外を照射する照射領域を含むADB用配光パターンである請求項1から5のいずれか1項に記載の車両用灯具。
【請求項7】
前記ロービーム用配光パターン及び前記ハイビーム用配光パターン以外の配光パターンは、路面描画用配光パターンである請求項1から5のいずれか1項に記載の車両用灯具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用灯具に関する。
続きを表示(約 2,200 文字)【背景技術】
【0002】
ロービーム用配光パターンとハイビーム用配光パターンを切換可能な車両用灯具が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2011-119184号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、ロービーム用配光パターンとハイビーム用配光パターンに加え、さらに、それら以外の配光パターンを一つの車両用灯具で形成することを検討した。さらに、夜間路面が水で覆われている場合(例えば、夜間雨天の場合)に各配光パターンを形成する際、路面で反射され対向車等に向かう光(グレア光)を抑制することを検討した。
【0005】
しかしながら、上記特許文献1においては、ロービーム用配光パターンとハイビーム用配光パターンに加え、さらに、それら以外の配光パターンを一つの車両用灯具で形成すること、及び夜間路面が水で覆われている場合(例えば、夜間雨天の場合)に各配光パターンを形成する際、路面で反射され対向車等に向かう光(グレア光)を抑制することについての記載や示唆は一切存在せず、改善の余地がある。
【0006】
本発明は、このような問題点を解決するためになされたものであり、ロービーム用配光パターンとハイビーム用配光パターンに加え、さらに、それら以外の配光パターンを形成することができ、かつ、夜間路面が水で覆われている場合(例えば、夜間雨天の場合)に各配光パターンを形成する際、路面で反射され対向車等に向かう光(グレア光)を抑制することができる車両用灯具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる車両用灯具は、車両に搭載される車両用灯具であって、投影レンズと、ロービーム用配光パターンに対応する第1光度分布又はハイビーム用配光パターンに対応する第2光度分布を前記投影レンズの後方焦点面近傍に形成する第1光度分布形成手段と、前記ロービーム用配光パターン及び前記ハイビーム用配光パターン以外の配光パターンに対応する第3光度分布を前記投影レンズの後方焦点面近傍に形成する第2光度分布形成手段と、を備え、前記第1光度分布形成手段は、特定の状態に偏光された光を発光する光源と、前記光源が発光した光を前記投影レンズの焦点近傍に集光させる光学素子と、可動ミラーと、前記可動ミラーを、前記光学素子が集光した光の光路上の第1光入射位置又は前記光学素子が集光した光の光路外の第1退避位置に配置する可動ミラー駆動機構と、を備え、前記第1光度分布は、前記光学素子が集光し前記第1光入射位置に配置された前記可動ミラーで反射された後、前記投影レンズの後方焦点面に到達する反射光、及び前記光学素子が集光し前記第1光入射位置に配置された前記可動ミラーで反射されることなく前記投影レンズの後方焦点面に直接到達する直接光により形成され、前記第2光度分布は、前記光学素子が集光し前記第1退避位置に配置された前記可動ミラーで反射されることなく前記投影レンズの後方焦点面に直接到達する直接光により形成され、前記第2光度分布形成手段は、前記光学素子が集光した光の透過不透過を制御可能な複数領域を含むLCDと、前記LCDを、前記光学素子が集光した光の光路中の第2光入射位置又は前記光学素子が集光した光の光路外の第2退避位置に配置するLCD駆動機構と、を備え、前記LCDは、その発光面が前記投影レンズの後方焦点面に沿った状態で前記第2光入射位置に配置され、前記第3光度分布は、前記光学素子が集光し前記第2光入射位置に配置された前記LCDを透過する光により形成され、前記車両の前方の路面に垂直な法線及び前記投影レンズから照射され前記路面に入射する光を含む面を入射面とした場合、前記路面に入射する前記光が、その電界の振動方向が前記入射面に対して平行なp波となるように、前記光源は配置されている。
【0008】
このような構成により、ロービーム用配光パターンとハイビーム用配光パターンに加え、さらに、それら以外の配光パターンを形成することができ、かつ、夜間路面が水で覆われている場合(例えば、夜間雨天の場合)に各配光パターンを形成する際、路面で反射され対向車等に向かう光(グレア光)を抑制することができる。
【0009】
ロービーム用配光パターンとハイビーム用配光パターンに加え、さらに、それら以外の配光パターンを形成することができるのは、第2光度分布形成手段、すなわち、個別に点消灯制御可能な複数領域を含む発光装置と、この発光装置を、光学素子が集光した光の光路中の第2光入射位置又は光学素子が集光した光の光路外の第2退避位置に配置する発光装置駆動機構と、を備えていることによるものである。
【0010】
夜間路面が水で覆われている場合(例えば、夜間雨天の場合)に各配光パターンを形成する際、路面で反射され対向車等に向かう光(グレア光)を抑制することができるのは、路面に入射する光(車両用灯具から照射された光)が、その電界の振動方向が入射面に対して平行なp波となるように、光源が配置されていることによるものである。
(【0011】以降は省略されています)

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