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公開番号
2024130538
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023040328
出願日
2023-03-15
発明の名称
電子ビーム放出構造及び電界放射装置
出願人
株式会社明電舎
代理人
個人
,
個人
,
個人
,
個人
主分類
H01J
37/065 20060101AFI20240920BHJP(基本的電気素子)
要約
【課題】電子放出面の広範囲から高強度の電子ビームの放出とその小焦点化を図る。
【解決手段】電子ビーム放出構造1は、電子源2及びガード電極3を備える。電子源2は、電界放射装置のターゲット4に電子ビームBを放出する。ガード電極3は、電子源2の周囲に配置される。電子源2において、ターゲット4と対向する端面は電子放出面20を構成する。電子放出面20はその中央部が湾曲凹面21を成す一方で周縁部が湾曲凸面22を成す。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ターゲットに電子ビームを放出する電子源と、
この電子源の周囲に配置されるガード電極と、
を備え、
前記電子ビームを放出する前記電子源の電子放出面は、中央部が湾曲凹面を成す一方で周縁部が湾曲凸面を成すことを特徴とする電子ビーム放出構造。
続きを表示(約 180 文字)
【請求項2】
前記ガード電極は、前記周縁部を覆う覆い部を備えたことを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム放出構造。
【請求項3】
前記電子放出面は、前記湾曲凹面と前記湾曲凸面との境界が平滑面を有することを特徴とする請求項1に記載の電子ビーム放出構造。
【請求項4】
請求項1に記載の電子ビーム放出構造を有する電界放射装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は冷陰極型の電界放射装置の小焦点化に係る電子源の構造に関する。
続きを表示(約 1,300 文字)
【背景技術】
【0002】
冷陰極型のX線管は、消費電力が少ないことに加えて小型化が可能であり、また、応答速度が速く、電子が高密度であるので、熱陰極型のものよりも、優位性がある。そして、このX線管においては焦点サイズを小さくする目的で電子源の小型化、収束筒の設置、ターゲットに角度をつける等の手段が採られる(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2010-56062号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1のような従来の電界放射装置は、電子源の電子放出面の形状及びガード電極により生成される電界によって電子ビームを絞り込む。しかしながら、この従来技術の構成では、電子ビームの絞り込みに限界がある。
【0005】
図6(a)に示された湾曲凹面を成す電子放出面20を有する電子源2において、同図(b)のガード電極3を備えると、電子ビームBは以下のように電子源2の電子放出面20の中央部と周縁部とでは様相が異なってくる。
【0006】
電子放出面20の中央部は電子ビームBの進行方向に対して垂直になっており、電子ビームBは進行方向に平行な形で出力され、ガード電極3の電界の影響を受けにくく直進する。電子放出面20の周縁部は電子ビームBの進行方向に対してやや角度がついているため、電子ビームBは中心軸aに向かって出力され、ガード電極3の電界の影響を受けるので、電子源2の中心軸a方向へ二重の力で絞られる。
【0007】
電子放出面20の中央部からの電子ビームBをターゲット4の面で絞り込もうとすると、同図6(c)のように電子放出面20の周縁部からの電子ビームBはターゲット4に届くより早い段階でクロスする。また、前記周縁部からの電子ビームBを絞り込もうとすると前記中央部からの電子ビームBは絞り込みが足りず、太いままとなる。
【0008】
真空中の放電は電界がピークの箇所のみならず、ピークの8割程度の電界箇所でも発生することが知られている。電子源2を保護するため、ガード電極3を働かせるにはガード電極3に強い電界ピークを作る必要がある。しかし、ガード電極3に強い電界ピークを作ると、電子ビームBの集束能力が高まりクロスポイントが電子源2側に移動し、ターゲット4の付近では電子ビームBが拡散する。
【0009】
本発明は、以上のことを鑑み、電子放出面の広範囲から高強度の電子ビームの放出とその小焦点化を図ることを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
そこで、本発明の一態様は、ターゲットに電子ビームを放出する電子源と、この電子源の周囲に配置されるガード電極と、を備え、前記電子ビームを放出する前記電子源の電子放出面は、中央部が湾曲凹面を成す一方で周縁部が湾曲凸面を成す電子ビーム放出構造である。
(【0011】以降は省略されています)
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