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公開番号2024147835
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-10-17
出願番号2021134342
出願日2021-08-19
発明の名称紫外線硬化性組成物
出願人三井化学株式会社
代理人個人
主分類H01L 23/373 20060101AFI20241009BHJP(基本的電気素子)
要約【課題】光硬化特性に優れ、所望の領域に放熱材を安定的に形成できる組成物を提供する。
【解決手段】以下の成分(A):重合性化合物および成分(B):フィラーを含む紫外線硬化性組成物であって、紫外線硬化性組成物の硬化膜(厚さ100μm)の波長380~780nmの平行光線透過率の平均値が40%以上であり、紫外線硬化性組成物の硬化膜(厚さ100μm)について、以下の式(100)により得られる熱伝導率が0.25W/m・K以上であり、E型粘度計を用いて25℃にて測定される紫外線硬化性組成物の粘度が0.1Pa・s以上1000Pa・s以下である、紫外線硬化性組成物。
熱伝導率=密度×比熱×熱拡散率 (100)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
以下の成分(A)および(B):
(A)重合性化合物、
(B)フィラー
を含む紫外線硬化性組成物であって、
当該紫外線硬化性組成物の硬化膜(厚さ100μm)の波長380~780nmの平行光線透過率の平均値が40%以上であり、
当該紫外線硬化性組成物の硬化膜(厚さ100μm)について、以下の式(100)により得られる熱伝導率が0.25W/m・K以上であり、
E型粘度計を用いて25℃にて測定される当該紫外線硬化性組成物の粘度が0.1Pa・s以上1000Pa・s以下である、紫外線硬化性組成物。
熱伝導率=密度×比熱×熱拡散率 (100)
続きを表示(約 700 文字)【請求項2】
当該紫外線硬化性組成物中の溶剤の含有量が、当該紫外線硬化性組成物全体に対して0.05質量%以下である、請求項1に記載の紫外線硬化性組成物。
【請求項3】
前記成分(B)の熱伝導率が3W/m・K以上100W/m・K以下である、請求項1または2に記載の紫外線硬化性組成物。
【請求項4】
前記成分(B)の25℃における屈折率が、1.40以上1.80以下である、請求項1乃至3いずれか一項に記載の紫外線硬化性組成物。
【請求項5】
前記成分(A)の25℃における屈折率が、1.40以上1.80以下である、請求項1乃至4いずれか一項に記載の紫外線硬化性組成物。
【請求項6】
成分(A)の25℃における屈折率と前記成分(B)の25℃における屈折率との差の絶対値が0.15以下である、請求項1乃至5いずれか一項に記載の紫外線硬化性組成物。
【請求項7】
以下の成分(C)をさらに含む、請求項1乃至6いずれか一項に記載の紫外線硬化性組成物。
(C)光重合開始剤
【請求項8】
前記成分(C)が光カチオン開始剤である、請求項7に記載の紫外線硬化性組成物。
【請求項9】
前記成分(A)が、エポキシ化合物およびオキセタン化合物からなる群から選択される少なくとも一種である、請求項7または8に記載の紫外線硬化性組成物。
【請求項10】
前記成分(C)が光ラジカル開始剤である、請求項7に記載の紫外線硬化性組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、紫外線硬化性組成物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)【背景技術】
【0002】
発光ダイオード(LED)等の発光素子やパワーデバイスの出力が年々向上していることから、デバイスの放熱設計が重要になってきており、放熱材料として、放熱グリースや熱硬化型の放熱材が使用されている。
【0003】
熱硬化型の放熱材に関する技術として、特許文献1(特開2017-78122号公報)に記載のものがある。
特許文献1には、熱伝導性粒子の表面に屈折率制御層を設けた熱伝導性フィラー、および、これを含有する樹脂組成物について記載されており(請求項1、6)、かかる樹脂組成物は透明性と熱伝導性を兼ね備えているため、LED周りやディスプレー周りなどの透明部材の熱の問題を解決することにつながるとされている(段落0006)。同文献において、樹脂組成物中の樹脂として各種の熱可塑性樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂、シリコーン樹脂等のゴム系樹脂などを用いることができるとされており(段落0027)、シリコーン樹脂を用いて熱硬化によりシート状の成形品を得た例が記載されている(段落0037~0039)。
【0004】
また、特許文献2(国際公開第2005/044875号)には、重合後の全ポリマー成分のガラス転移点温度が20℃以下となるように調整された(メタ)アクリル系モノマー又はその部分重合物、熱伝導性無機充填剤、光重合開始剤、熱重合開始剤を含有する重合性組成物について記載されている(請求項1)。同文献によれば、光重合開始剤に熱重合開始剤を併用することによって、積極的に重合性組成物を加熱しなくとも光照射とそのとき発生する熱によって充分高い重合率が達成できるとされている(第3頁第3~6行)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
特開2017-78122号公報
国際公開第2005/044875号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、本発明者が検討したところ、放熱材料には不透明な材料が多く、不透明な材料を用いた部材の場合、部材のアライメントや実装後の部品の確認などができないとい点で改善の余地があった。
また、放熱部材とともに実装される部品が熱に弱い場合もあり、デバイスの設計の自由度においても改善の余地があった。
そこで、本発明は、光硬化特性に優れ、所望の領域に放熱部材を安定的に形成できる組成物を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明によれば、以下に示す紫外線硬化性組成物、樹脂膜および放熱部材が提供される。
[1] 以下の成分(A)および(B):
(A)重合性化合物、
(B)フィラー
を含む紫外線硬化性組成物であって、
当該紫外線硬化性組成物の硬化膜(厚さ100μm)の波長380~780nmの平行光線透過率の平均値が40%以上であり、
当該紫外線硬化性組成物の硬化膜(厚さ100μm)について、以下の式(100)により得られる熱伝導率が0.25W/m・K以上であり、
E型粘度計を用いて25℃にて測定される当該紫外線硬化性組成物の粘度が0.1Pa・s以上1000Pa・s以下である、紫外線硬化性組成物。
熱伝導率=密度×比熱×熱拡散率 (100)
[2] 当該紫外線硬化性組成物中の溶剤の含有量が、当該紫外線硬化性組成物全体に対して0.05質量%以下である、[1]に記載の紫外線硬化性組成物。
[3] 前記成分(B)の熱伝導率が3W/m・K以上100W/m・K以下である、[1]または[2]に記載の紫外線硬化性組成物。
[4] 前記成分(B)の25℃における屈折率が、1.40以上1.80以下である、[1]乃至[3]いずれか一つに記載の紫外線硬化性組成物。
[5] 前記成分(A)の25℃における屈折率が、1.40以上1.80以下である、[1]乃至[4]いずれか一つに記載の紫外線硬化性組成物。
[6] 成分(A)の25℃における屈折率と前記成分(B)の25℃における屈折率との差の絶対値が0.15以下である、[1]乃至[5]いずれか一つに記載の紫外線硬化性組成物。
[7] 以下の成分(C)をさらに含む、[1]乃至[6]いずれか一つに記載の紫外線硬化性組成物。
(C)光重合開始剤
[8] 前記成分(C)が光カチオン開始剤である、[7]に記載の紫外線硬化性組成物。
[9] 前記成分(A)が、エポキシ化合物およびオキセタン化合物からなる群から選択される少なくとも一種である、[7]または[8]に記載の紫外線硬化性組成物。
[10] 前記成分(C)が光ラジカル開始剤である、[7]に記載の紫外線硬化性組成物。
[11] 前記成分(A)が、(メタ)アクリル化合物である、[7]または[10]に記載の紫外線硬化性組成物。
[12] [1]乃至[11]いずれか一つに記載の紫外線硬化性組成物の硬化物からなる、樹脂膜。
[13] [1]乃至[11]いずれか一つに記載の紫外線硬化性組成物の硬化物からなる、放熱部材。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、光硬化特性に優れ、所望の領域に放熱部材を安定的に形成できる組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態に説明する。本実施形態において、各成分について、それぞれ、1種を用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。また、数値範囲を表す「~」は、以上、以下を表し、上限値および下限値をいずれも含む。
【0010】
(紫外線硬化性組成物)
本実施形態において、紫外線硬化性組成物(以下、適宜単に「組成物」とも呼ぶ。)は、具体的には紫外線硬化性熱伝導組成物であって、以下の成分(A)および(B)を含む。
(A)重合性化合物
(B)フィラー
紫外線硬化性組成物の硬化膜(厚さ100μm)の波長380~780nmの平行光線透過率の平均値が40%以上であり、紫外線硬化性組成物の硬化膜(厚さ100μm)について、以下の式(100)により得られる熱伝導率が0.25W/m・K以上であり、E型粘度計を用いて25℃にて測定される紫外線硬化性組成物の粘度が0.1Pa・s以上1000Pa・s以下である。
熱伝導率=密度×比熱×熱拡散率 (100)
(【0011】以降は省略されています)

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