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公開番号2025101263
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-07-07
出願番号2023217984
出願日2023-12-25
発明の名称重合体組成物および成形体
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08L 23/20 20250101AFI20250630BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明の目的は、高圧蒸気滅菌(AC)を行った場合であっても優れた透明性を維持することができる成形体を得ることができる4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物を提供すること。
【解決手段】本発明は、4-メチル-1-ペンテン系重合体と、非イオン性界面活性剤を含み、前記の非イオン性界面活性剤の水酸基価をx(mgKOH/g)とし、前記の4-メチル-1-ペンテン系重合体を100質量部とした際の前記の非イオン性界面活性剤の含有量をy質量部とした場合、以下の式(1)を満たす重合体組成物、およびその成形体。
30≦x×y ……… 式(1)
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
4-メチル-1-ペンテン系重合体と、非イオン性界面活性剤を含み、
前記の非イオン性界面活性剤の水酸基価をx(mgKOH/g)とし、
前記の4-メチル-1-ペンテン系重合体を100質量部とした際の前記の非イオン性界面活性剤の含有量をy質量部とした場合、以下の式(1)を満たす重合体組成物。
30≦x×y ……… 式(1)
続きを表示(約 1,100 文字)【請求項2】
前記の非イオン性界面活性剤の水酸基価xが20~400mgKOH/gである、請求項1に記載の重合体組成物。
【請求項3】
前記の非イオン性界面活性剤の含有量yが0.11~15質量部である、請求項1に記載の重合体組成物。
【請求項4】
前記の非イオン性界面活性剤の水酸基価xと、前記の非イオン性界面活性剤の含有量yが、以下の式(2)を満たす請求項1に記載の重合体組成物。
30≦x×y≦300 ……… 式(2)
【請求項5】
前記の非イオン性界面活性剤として、エーテル系化合物、水酸基を有するエステル系化合物、およびエーテル・エステル系化合物から選択される少なくとも1つの化合物を含む、請求項1に記載の重合体組成物。
【請求項6】
前記の非イオン性界面活性剤である化合物のエーテル結合の数および水酸基の数の合計が1~10である、請求項5に記載の重合体組成物。
【請求項7】
前記の非イオン性界面活性剤が、水酸基を有するエステル系化合物、およびエーテル・エステル系化合物から選択される少なくとも1つの化合物である、請求項5または請求項6のいずれかに記載の重合体組成物。
【請求項8】
前記の該非イオン性界面活性剤が、水酸基を有するエステル系化合物であり、かつ、多価アルコールの1価または多価の脂肪酸エステルである、請求項7に記載の重合体組成物。
【請求項9】
前記の脂肪酸が、炭素数8~26の飽和脂肪酸である、請求項8に記載の重合体組成物。
【請求項10】
前記の4-メチル-1-ペンテン系重合体が、
下記要件(a-1)を満たす4-メチル-1-ペンテン共重合体(A)と、
下記要件(b-1)を満たす4-メチル-1-ペンテン共重合体(B)と
を含む、請求項1に記載の重合体組成物。
要件(a-1):4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位(i)と、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から導かれる構成単位(ii)との合計を100モル%とした場合、構成単位(i)の含有量が95.0モル%以上、100モル%未満であり、構成単位(ii)の含有量が0モル%を超え、5.0モル%以下である。
要件(b-1):4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位(i)と、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から導かれる構成単位(ii)との合計を100モル%とした場合、構成単位(i)の含有量が95
.0モル%未満であり、構成単位(ii)の含有量が5.0モル%を超える。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、重合体組成物および成形体に関する。
続きを表示(約 3,200 文字)【背景技術】
【0002】
4-メチル-1-ペンテン単独重合体および4-メチル-1-ペンテン共重合体などの4-メチル-1-ペンテン系重合体は、ポリエチレンやポリプロピレンに比べて、耐熱性
、透明性、軽量性、離型性、ガス透過性、電気特性などの優れた特徴を有した樹脂として
、食品容器、電子・情報部材用副資材、実験器具、文房具、架橋用工程部材、離型フィルム、電子・情報部材用フィルム、食品包材、合成紙など様々な分野で利用されている。
【0003】
このような4-メチル-1-ペンテン系重合体の一例として、特許文献1には、立体規則性が高く、高い融解熱量を有する4-メチル-1-ペンテン系重合体が開示され、特許文献2には前記の重合体の特性を活かした、高温下での形状保持性や耐汚染性が改良された成形体が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
国際公開第2014-050817号パンフレット
特開2015-183141号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1および2に記載の4-メチル-1-ペンテン系重合体および成形体に対し水蒸気を用いた滅菌、すなわち高圧蒸気滅菌(AC)を行うと白濁が生じる場合があることがあり、高圧蒸気滅菌(AC)が必要であって、かつ透明性や外観が重視される用途においては、白濁が生じることを防止することができれば、その利用が進むことが期待される。
【0006】
本発明は、特定の非イオン性界面活性剤を特定の割合で含む4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物であれば、高圧蒸気滅菌(AC)を行った場合であっても優れた透明性を維持することができる成形体を得ることができることを見出したことによる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、例えば以下[1]~[19]の態様を有する。
【0008】
[1]
4-メチル-1-ペンテン系重合体と、非イオン性界面活性剤を含み、
前記の非イオン性界面活性剤の水酸基価をx(mgKOH/g)とし、
前記の4-メチル-1-ペンテン系重合体を100質量部とした際の前記の非イオン性界面活性剤の含有量をy質量部とした場合、以下の式(1)を満たす重合体組成物。
30≦x×y ……… 式(1)
[2]
前記の非イオン性界面活性剤の水酸基価xが20~400mgKOH/gである、前記の[1]に記載の重合体組成物。
[3]
前記の非イオン性界面活性剤の含有量Yが0.11~15質量部である、前記の[1]または[2]に記載の重合体組成物。
[4]
前記の非イオン性界面活性剤の水酸基価xと、前記の非イオン性界面活性剤の含有量yが、以下の式(2)を満たす、前記の[1]~[3]のいずれかに記載の重合体組成物。
30≦x×y≦300 ……… 式(2)
[5]
前記の非イオン性界面活性剤として、エーテル系化合物、水酸基を有するエステル系化合物、およびエーテル・エステル系化合物から選択される少なくとも1つの化合物を含む、前記の[1]~[4]のいずれかに記載の重合体組成物。
[6]
前記の非イオン性界面活性剤である化合物の、エーテル結合の数および水酸基の数の合計が1~10である、前記の[1]~[5]のいずれかに記載の重合体組成物。
[7]
前記の非イオン性界面活性剤が、水酸基を有するエステル系化合物、およびエーテル・エステル系化合物から選択される少なくとも1つの化合物である、前記の[1]~[6]のいずれかに記載の重合体組成物。
[8]
前記の非イオン性界面活性剤が、水酸基を有するエステル系化合物であり、かつ、多価アルコールの1価または多価の脂肪酸エステルである、前記の[1]~[7]のいずれかに記載の重合体組成物。
[9]
前記の脂肪酸が、炭素数8~26の飽和脂肪酸である、前記の[8]に記載の重合体組成物。
[10]
前記の4-メチル-1-ペンテン系重合体が、
下記要件(a-1)を満たす4-メチル-1-ペンテン共重合体(A)と、
下記要件(b-1)を満たす4-メチル-1-ペンテン共重合体(B)と
を含む、前記の[1]~[9]のいずれかに記載の重合体組成物。
要件(a-1):4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位(i)と、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から導かれる構成単位(ii)との合計を100モル%とした場合、構成単位(i)の含有量が95.0モル%以上、100モル%未満であり、構成単位(ii)の含有量が0モル%を超え、5.0モル%以下である。
要件(b-1):4-メチル-1-ペンテンから導かれる構成単位(i)と、エチレンおよび炭素数3~20のα-オレフィン(4-メチル-1-ペンテンを除く)から導かれる構成単位(ii)との合計を100モル%とした場合、構成単位(i)の含有量が95.0モル%未満であり、構成単位(ii)の含有量が5.0モル%を超える。
[11]
前記の共重合体(A)に対する前記の共重合体(B)の質量比(共重合体(B)/共重合体(A))が、0.5~3.0である、前記の[1]~[10]のいずれかに記載の重合体組成物。
[12]
前記の4-メチル-1-ペンテン共重合体(A)が、さらに下記要件(a-2)を満たす、前記の[1]~[11]のいずれかに記載の重合体組成物。
要件(a-2):135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]

が1.0~5.0dl/gである。
[13]
前記の4-メチル-1-ペンテン共重合体(B)が、さらに下記要件(b-2)を満たす、前記の[1]~[12]のいずれかに記載の重合体組成物。
要件(b-2):135℃のデカリン中で測定した極限粘度[η]

が1.0~5.0dl/gである。
[14]
前記の[1]~[13]のいずれかに記載の重合体組成物を含む成形体。
[15]
ブロー成形体である、前記の[14]に記載の成形体。
[16]
前記のブロー成形体が射出ブロー成形体である、前記の[15]に記載の成形体。
[17]
前記の成形体が射出成形体である、前記の[14]に記載の成形体。
[18]
ボトル容器である、前記の[14]~[17]のいずれかに記載の成形体。
[19]
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、高圧蒸気滅菌(AC)を行った場合であっても優れた透明性を維持することができる成形体を得ることができる4-メチル-1-ペンテン系重合体組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本明細書において、特に断りのない限り、例えば数字α、βについて、α~βとの表示は、α以上β以下を意味する。
また、本明細書においては、重合および共重合のことを重合ということがあり、重合体および共重合体を総称して重合体ということがある。
さらに、本発明における各種モノマーは、化石原料由来であってもよく、バイオマスなどの生物由来であってもよいし、これらの混合物であってもよい。
(【0011】以降は省略されています)

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