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公開番号
2025115685
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-07
出願番号
2024010264
出願日
2024-01-26
発明の名称
熱可塑性エラストマー組成物および成形体
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
C08L
23/10 20060101AFI20250731BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】制振性に優れ、かつ外観に優れる成形体を製造可能な熱可塑性エラストマー組成物を提供する。
【解決手段】重合体成分(A)と、結晶性プロピレン系重合体(B)と、制振材成分(C1)と、制振材成分(C2)と、軟化剤(D)と、をそれぞれ特定範囲で含有する熱可塑性エラストマー組成物であって、重合体成分(A)は、エチレン・炭素数3以上のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A1)の少なくとも一部がフェノール樹脂系架橋剤(E)により架橋された架橋体を含み、制振材成分(C1)のtanδのピーク温度が、10℃未満であり、制振材成分(C2)のtanδのピーク温度が、10℃以上であり、上記組成物は、tanδのピークを-5℃~10℃の範囲に有し、-5℃~10℃の範囲における上記tanδの値は、0.2以上である、熱可塑性エラストマー組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
熱可塑性エラストマー組成物であって、
前記組成物は、
重合体成分(A)と、
結晶性プロピレン系重合体(B)と、
制振材成分(C1)と、
制振材成分(C2)と、
軟化剤(D)と、
を含有し、
前記重合体成分(A)は、エチレン・炭素数3以上のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A1)の少なくとも一部がフェノール樹脂系架橋剤(E)により架橋された架橋体を含み、
前記制振材成分(C1)の、動的粘弾性測定により得られるtanδのピーク温度が、10℃未満であり、前記制振材成分(C2)の、動的粘弾性測定により得られるtanδのピーク温度が、10℃以上であり、
前記組成物は、動的粘弾性測定により得られるtanδのピークを-5℃~10℃の範囲に有し、-5℃~10℃の範囲における前記tanδの値は、0.2以上であり、
前記重合体成分(A)、前記結晶性プロピレン系重合体(B)、前記制振材成分(C1)、前記制振材成分(C2)、および前記軟化剤(D)の含有量の合計100質量%中、
前記重合体成分(A)の含有割合が、15~40質量%であり、
前記結晶性プロピレン系重合体(B)の含有割合が、10~55質量%であり、
前記制振材成分(C1)および前記制振材成分(C2)の含有割合の合計が、10~25質量%であり、
前記軟化剤(D)の含有割合が、10~45質量%である、
熱可塑性エラストマー組成物。
続きを表示(約 630 文字)
【請求項2】
前記制振材成分(C1)および前記制振材成分(C2)から選択される少なくとも1種が、ビニル芳香族単量体単位を主体として含むブロックAと、共役ジエン単量体単位を主体として含むブロックBと、をそれぞれ少なくとも1つずつ有するブロック共重合体の水素添加物である、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項3】
前記ブロック共重合体における前記ブロックAの含有割合が、35質量%以上である、請求項2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項4】
前記制振材成分(C1)が、前記ブロック共重合体の水素添加物であり、
前記制振材成分(C2)が、前記ブロック共重合体の水素添加物、およびα-オレフィン共重合体から選択される少なくとも1種である、
請求項2に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項5】
前記共重合体(A1)における前記α-オレフィンが、炭素数3~20のα-オレフィンである、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項6】
前記フェノール樹脂系架橋剤(E)が、ハロゲン化フェノール樹脂系架橋剤である、請求項1に記載の熱可塑性エラストマー組成物。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか一項に記載の熱可塑性エラストマー組成物を含む成形体。
【請求項8】
自動車部品である、請求項7に記載の成形体。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、熱可塑性エラストマー組成物および成形体に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)
【背景技術】
【0002】
エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体と結晶性オレフィン重合体との組成物を熱処理して得られるオレフィン系熱可塑性エラストマー組成物は、軽量でリサイクルが容易である。したがって、上記熱可塑性エラストマー組成物は、省エネルギーまたは省資源タイプのエラストマーとして用いられている。上記熱可塑性エラストマー組成物は、特に加硫ゴムの代替として、自動車部品、工業機械部品、家電部品、電気・電子部品または建材などの分野で、広く用いられている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2005-36143号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
自動車部品などの分野では、自動車の走行時に発生する騒音を抑制することなどの制振性が求められている。しかしながら、従来の熱可塑性エラストマー組成物を用いて、上記制振性に優れ、かつ外観に優れる成形体を製造することは、困難な傾向にあった。本開示は、制振性に優れ、かつ外観に優れる成形体を製造可能な熱可塑性エラストマー組成物を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の熱可塑性エラストマー組成物は、重合体成分(A)と、結晶性プロピレン系重合体(B)と、制振材成分(C1)と、制振材成分(C2)と、軟化剤(D)と、を含有し、
重合体成分(A)は、エチレン・炭素数3以上のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A1)の少なくとも一部がフェノール樹脂系架橋剤(E)により架橋された架橋体を含み、
制振材成分(C1)の、動的粘弾性測定により得られるtanδのピーク温度が、10℃未満であり、制振材成分(C2)の、動的粘弾性測定により得られるtanδのピーク温度が、10℃以上であり、
上記組成物は、動的粘弾性測定により得られるtanδのピークを-5℃~10℃の範囲に有し、-5℃~10℃の範囲における上記tanδの値は、0.2以上であり、
重合体成分(A)、結晶性プロピレン系重合体(B)、制振材成分(C1)、制振材成分(C2)、および軟化剤(D)の含有量の合計100質量%中、重合体成分(A)の含有割合が、15~40質量%であり、結晶性プロピレン系重合体(B)の含有割合が、10~55質量%であり、制振材成分(C1)および制振材成分(C2)の含有割合の合計が、10~25質量%であり、軟化剤(D)の含有割合が、10~45質量%である。
【発明の効果】
【0006】
本開示によれば、制振性に優れ、かつ外観に優れる成形体、特に広範囲の温度領域において制振性に優れ、かつ外観に優れる成形体を製造可能な熱可塑性エラストマー組成物を提供できる。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下、本開示の実施形態について詳細に説明する。
本明細書中で説明する各成分は、それぞれ1種または2種以上用いることができる。
本明細書において、単独重合体と共重合体とを特に区別せずに、「重合体」と記載することがある。すなわち「重合体」という語は、単独重合体でもよく、共重合体でもよい意味で用いる。
【0008】
本明細書において、数値範囲n1~n2は、n1<n2である場合はn1以上n2以下を意味し、n1>n2である場合はn2以上n1以下を意味する。本明細書において、ある要素の説明で下限値および上限値がそれぞれ複数記載されている場合は、記載された下限値から任意に選ばれる値と、記載された上限値から任意に選ばれる値と、を組み合わせてなる数値範囲もまた、記載されているものとする。
【0009】
[熱可塑性エラストマー組成物]
本開示の熱可塑性エラストマー組成物(以下、単に「本開示の組成物」ともいう。)について説明する。
本開示の組成物は、
重合体成分(A)と、
結晶性プロピレン系重合体(B)と、
制振材成分(C1)と、
制振材成分(C2)と、
軟化剤(D)と、
を含有する。
【0010】
<重合体成分(A)>
本開示の組成物は、重合体成分(A)を含有する。
重合体成分(A)は、エチレン・炭素数3以上のα-オレフィン・非共役ポリエン共重合体(A1)(以下、単に「共重合体(A1)」ともいう。)の少なくとも一部がフェノール樹脂系架橋剤(E)により架橋された架橋体を含む。このため、上記組成物から得られる成形体は、ゴム弾性、耐油性および硬度に優れる傾向にある。
(【0011】以降は省略されています)
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