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公開番号2025086712
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-06-09
出願番号2023200927
出願日2023-11-28
発明の名称組成物、積層体、及び、積層体の製造方法
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類C08G 73/10 20060101AFI20250602BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】有機溶剤によるエッジ除去性に優れた組成物を提供する。
【解決手段】1級窒素原子及び2級窒素原子の少なくとも1つを含むカチオン性官能基とSi-O結合とを有する化合物(A)と、分子内に-C(=O)OX基(Xは、水素原子又は炭素数1以上6以下のアルキル基である)を3つ以上有し、3つ以上の-C(=O)OX基のうち、1つ以上6つ以下が-C(=O)OH基である架橋剤(B)と、極性溶媒(D)と、を含み、前記極性溶媒(D)中の水の割合が30質量%以下である、組成物、並びに、前記組成物を用いた積層体及びその製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項１】
１級窒素原子及び２級窒素原子の少なくとも１つを含むカチオン性官能基とＳｉ－Ｏ結合とを有する化合物（Ａ）と、
分子内に－Ｃ（＝Ｏ）ＯＸ基(Ｘは、水素原子又は炭素数１以上６以下のアルキル基である)を３つ以上有し、３つ以上の－Ｃ（＝Ｏ）ＯＸ基のうち、１つ以上６つ以下が－Ｃ（＝Ｏ）ＯＨ基である架橋剤（Ｂ）と、
極性溶媒（Ｄ）と、
を含み、前記極性溶媒（Ｄ）中の水の割合が、極性溶媒（Ｄ）の全質量に対して、３０質量％以下である、
組成物。
続きを表示（約 560 文字）【請求項２】
前記極性溶媒（Ｄ）が、アルコールを含有する、請求項１に記載の組成物。
【請求項３】
前記極性溶媒（Ｄ）中のアルコールの割合が、極性溶媒（Ｄ）の全質量に対して、７０質量％以上である、請求項２に記載の組成物。
【請求項４】
前記架橋剤（Ｂ）の重量平均分子量が、２００以上６００以下である、請求項１に記載の組成物。
【請求項５】
前記架橋剤（Ｂ）が、分子内に環構造を有する、請求項１に記載の組成物。
【請求項６】
前記環構造が、ベンゼン環及びナフタレン環の少なくとも一方である、請求項５に記載の組成物。
【請求項７】
半導体部材の製造に用いられる、請求項１に記載の組成物。
【請求項８】
請求項１～請求項７のいずれか１項に記載の組成物から形成された接着層と、基板とを有する、積層体。
【請求項９】
前記基板が、半導体基板又は樹脂基板である、請求項８に記載の積層体。
【請求項１０】
前記基板が第１の基板と第２の基板とを含み、
前記第１の基板、前記接着層、及び前記第２の基板がこの順に積層されてなる、請求項８に記載の積層体。
（【請求項１１】以降は省略されています）
発明の詳細な説明【技術分野】
【０００１】
本開示は、組成物、積層体、及び、積層体の製造方法に関する。
続きを表示（約 2,500 文字）【背景技術】
【０００２】
従来より、電子デバイス分野等の各種の技術分野において、ポリマーを含有する組成物を部材に付与することが行われている。
例えば、特許文献１には、１級窒素原子及び２級窒素原子の少なくとも１つを含むカチオン性官能基を有し、重量平均分子量が１３０以上４０万以下である化合物（Ａ）と、分子内に－Ｃ（＝Ｏ）ＯＸ基（Ｘは、水素原子又は炭素数１以上６以下のアルキル基である）を３つ以上有し、３つ以上の－Ｃ（＝Ｏ）ＯＸ基のうち、１つ以上６つ以下が－Ｃ（＝Ｏ）ＯＨ基であり、重量平均分子量が２００以上６００以下である架橋剤（Ｂ）と、水（Ｄ）と、を含む半導体用膜組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【０００３】
国際公開第２０１７／０８６３６１号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００４】
特許文献１に記載された組成物では、有機溶剤への溶解性が十分でなく、例えば、シリコン基板に塗工した後、一般的な半導体用途に用いられるエッジリンス液（有機溶剤）によって、エッジ部分の除去ができないという問題があった。
【０００５】
本開示は、上記問題に鑑みてなされたものであり、有機溶剤によるエッジ除去性に優れた組成物、並びに、前記組成物を用いた積層体及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【０００６】
前記課題を解決するための具体的手段は以下のとおりである。
＜１＞１級窒素原子及び２級窒素原子の少なくとも１つを含むカチオン性官能基とＳｉ－Ｏ結合とを有する化合物（Ａ）と、分子内に－Ｃ（＝Ｏ）ＯＸ基(Ｘは、水素原子又は炭素数１以上６以下のアルキル基である)を３つ以上有し、３つ以上の－Ｃ（＝Ｏ）ＯＸ基のうち、１つ以上６つ以下が－Ｃ（＝Ｏ）ＯＨ基である架橋剤（Ｂ）と、極性溶媒（Ｄ）と、を含み、前記極性溶媒（Ｄ）中の水の割合が、極性溶媒（Ｄ）の全質量に対して、３０質量％以下である、組成物。
＜２＞前記極性溶媒（Ｄ）が、アルコール類を含有する、＜１＞に記載の組成物。
＜３＞前記極性溶媒（Ｄ）中のアルコール類の割合が、極性溶媒（Ｄ）の全質量に対して、７０質量％以上である、＜２＞に記載の組成物。
＜４＞前記架橋剤（Ｂ）の重量平均分子量が、２００以上６００以下である、＜１＞～＜３＞のいずれか１つに記載の組成物。
＜５＞前記架橋剤（Ｂ）が、分子内に環構造を有する、＜１＞～＜４＞のいずれか１つに記載の組成物。
＜６＞前記環構造が、ベンゼン環及びナフタレン環の少なくとも一方である、＜５＞に記載の組成物。
＜７＞半導体部材の製造に用いられる、＜１＞～＜６＞のいずれか１つに記載の組成物。
＜８＞＜１＞～＜７＞のいずれか１つに記載の組成物から形成された接着層と、基板とを有する、積層体。
＜９＞前記基板が、半導体基板又は樹脂基板である、＜８＞に記載の積層体。
＜１０＞前記基板が第１の基板と第２の基板とを含み、前記第１の基板、前記接着層、及び前記第２の基板がこの順に積層されてなる、＜８＞又は＜９＞に記載の積層体。
＜１１＞前記第１の基板及び前記第２の基板のうち、一方が半導体基板であり、他方が樹脂基板である、＜８＞～＜１０＞のいずれか１つに記載の積層体。
＜１２＞＜１＞～＜７＞のいずれか１つに記載の組成物を第１の基板に付与する工程Ａと、前記第１の基板に付与された組成物を加熱して接着層を形成する工程Ｂと、を有する積層体の製造方法。
＜１３＞前記第１の基板が、半導体基板又は樹脂基板である、＜１２＞に記載の積層体の製造方法。
＜１４＞前記工程Ｂで形成された接着層に対して第２の基板を積層する工程を更に有する、＜１２＞又は＜１３＞に記載の積層体の製造方法。
【発明の効果】
【０００７】
本開示は、有機溶剤によるエッジ除去性に優れた組成物、並びに、前記組成物を用いた積層体及びその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【０００８】
本明細書において、「～」又は「－」を用いて表される数値範囲は、「～」又は「－」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
【０００９】
〔組成物〕
本開示に係る組成物は、１級窒素原子及び２級窒素原子の少なくとも１つを含むカチオン性官能基とＳｉ－Ｏ結合とを有する化合物（Ａ）と、分子内に－Ｃ（＝Ｏ）ＯＸ基(Ｘは、水素原子又は炭素数１以上６以下のアルキル基である)を３つ以上有し、３つ以上の－Ｃ（＝Ｏ）ＯＸ基のうち、１つ以上６つ以下が－Ｃ（＝Ｏ）ＯＨ基である架橋剤（Ｂ）と、極性溶媒（Ｄ）と、を含み、前記極性溶媒（Ｄ）中の水の割合が、極性溶媒（Ｄ）の全質量に対して、３０質量％以下である。
【００１０】
前述したように、従来の組成物では、有機溶剤への溶解性が十分でなく、例えば、シリコン基板に塗工した後、一般的な半導体用途に用いられるエッジリンス液（有機溶剤）によって、エッジ部分の除去ができないという問題があった。
本開示に係る組成物は、前記極性溶媒（Ｄ）中の水の割合が、極性溶媒（Ｄ）の全質量に対して、３０質量％以下であることにより、詳細な機構は不明であるが、塗布乾燥後の膜におけるエッジ部分におけるエッジリンス液（有機溶媒）への溶解性が向上し、有機溶剤によるエッジ除去性に優れた組成物を提供することができる。
また、本開示に係る組成物は、前記極性溶媒（Ｄ）中の水の割合が、極性溶媒（Ｄ）の全質量に対して、３０質量％以下であることにより、詳細な機構は不明であるが、樹脂基板に対して優れた塗工性を発揮することもできる。
（【００１１】以降は省略されています）

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