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公開番号
2025091495
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-06-19
出願番号
2023206700
出願日
2023-12-07
発明の名称
無機フィラー含有ポリプロピレン樹脂組成物
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
C08L
23/10 20060101AFI20250612BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】剛性と耐面衝撃性のバランスに優れる、無機フィラーを含むプロピレン系重合体組成物、ポリアミド樹脂、および変性エラストマーを含むポリプロピレン樹脂組成物を提供する。
【解決手段】プロピレン系重合体組成物(a)、およびポリオレフィン組成物(b)を含有するポリプロピレン樹脂組成物であり、前記プロピレン系重合体組成物(a)は、特定のプロピレン系重合体(a1)およびフィラー(a2)を含み、前記ポリオレフィン組成物(b)は、ポリオレフィン(b1)、脂肪族ポリアミド樹脂(b2)、変性エラストマー(b3)、および酸変性ポリプロピレン(b4)を含み、前記ポリプロピレン樹脂組成物は特定の相構造を有し、前記変性エラストマー(b3)は、前記脂肪族ポリアミド樹脂(b2)に対し反応性を有する基を含む部分が特定の未変性のエラストマー(b3')に付加されたエラストマーである、ポリプロピレン樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
プロピレン系重合体組成物(a)、およびポリオレフィン組成物(b)を含有するポリプロピレン樹脂組成物であり、
前記プロピレン系重合体組成物(a)は、プロピレン系重合体(a1)、および無機フィラー(a2)を含み、前記プロピレン系重合体(a1)の室温(23℃)におけるデカン可溶部量がプロピレン系重合体(a1)の全質量に対して22~35質量%であり、
前記ポリオレフィン組成物(b)は、ポリオレフィン(b1)、脂肪族ポリアミド樹脂(b2)、変性エラストマー(b3)、および酸変性ポリプロピレン(b4)を含み、
前記ポリプロピレン樹脂組成物は、プロピレン系重合体(a1)、ポリオレフィン(b1)、および酸変性ポリプロピレン(b4)を含む連続相(α’)と、前記連続相(α’)中に分散した、無機フィラー(a2)と、脂肪族ポリアミド樹脂(b2)および変性エラストマー(b3)を含む分散相(β)とを有し、
前記分散相(β)は、前記脂肪族ポリアミド樹脂(b2)と前記変性エラストマー(b3)との溶融混練物からなり、
前記変性エラストマー(b3)は、前記脂肪族ポリアミド樹脂(b2)に対し反応性を有する基を含む部分が未変性のエラストマー(b3’)に付加されたエラストマーであり、前記未変性のエラストマー(b3’)は、エチレンに由来する構造単位と炭素原子数3~8のα-オレフィンに由来する構造単位を含むオレフィン系熱可塑性エラストマー、または、スチレン系化合物に由来する構造単位を含むスチレン系熱可塑性エラストマーであり、
前記連続相(α’)と前記分散相(β)との合計を100質量%とした場合に、前記分散相(β)が80質量%以下であることを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物。
続きを表示(約 680 文字)
【請求項2】
前記プロピレン系重合体(a1)がエチレン重合体ブロックの分散相を有するプロピレン・エチレンブロック共重合体である請求項1に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
【請求項3】
前記無機フィラー(a2)がタルク、マイカ、ガラス繊維、および炭酸カルシウムからなる群より選ばれる1種以上の無機フィラーである請求項1または2に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
【請求項4】
前記ポリオレフィン(b1)がプロピレン単独重合体である請求項1または2に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
【請求項5】
前記脂肪族ポリアミド樹脂(b2)が、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド612、ポリアミド610およびポリアミド1010からなる群より選ばれる1種以上の脂肪族ポリアミド樹脂である請求項1または2に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
【請求項6】
前記分散相(β)は、前記脂肪族ポリアミド樹脂(b2)を含む連続相(β1)と、前記連続相(β1)中に分散された変性エラストマー(b3)を含む微分散相(β2)とを有する請求項1または2に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
【請求項7】
前記プロピレン系重合体組成物(a)の含有量が50~94.9質量部、前記ポリオレフィン組成物(b)の含有量が5~49.9質量部である(ただし前記プロピレン系重合体組成物(a)、前記ポリオレフィン組成物(b)の含有量の合計を100質量部とする)請求項1または2に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、無機フィラー含有プロピレン系重合体組成物、およびポリアミド樹脂を含むポリプロピレン樹脂組成物に関する。
続きを表示(約 2,800 文字)
【背景技術】
【0002】
プロピレン系重合体およびポリアミド樹脂と、相溶化剤としての役割を担う酸無水物基等の酸基が導入された変性エラストマーとを含む樹脂組成物は、耐衝撃性が向上した樹脂として検討されてきており、特定の相構造が形成されることが明らかにされている(例えば、特許文献1~4参照)。
また、耐衝撃性と剛性の改良を目的とし、プロピレン系重合体、フィラー(例えば、無機フィラー、天然繊維など)を含むポリアミド樹脂、およびそのポリアミド樹脂に対し反応性を有する基を有する変性エラストマーを含む樹脂組成物が検討されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
国際公開第2013/094763号パンフレット
国際公開第2013/094764号パンフレット
国際公開第2018/139378号パンフレット
国際公開第2018/135648号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
プロピレン系重合体およびポリアミド樹脂と変性エラストマーを含む樹脂組成物の物性(例えば、耐面衝撃性)をさらに改良することを目的とし、プロピレン系重合体中に無機フィラーを含ませた、無機フィラーを含むプロピレン系重合体組成物、ポリアミド樹脂、および変性エラストマーを含む樹脂組成物を検討することも考えられる。しかし、本発明者らの検討によれば、単に、フィラー添加プロピレン系重合体、ポリアミド樹脂、および変性エラストマーを含む樹脂組成物としても、剛性が大幅に低下してしまうことが判明し、実用に供するためには、さらなる改良が必要となることが明らかになった。
【0005】
本発明は、剛性と耐面衝撃性のバランスに優れる、無機フィラーを含むプロピレン系重合体組成物、ポリアミド樹脂、および変性エラストマーを含むポリプロピレン樹脂組成物を提供することを目的とする。
【0006】
本発明者らは、このような状況において検討を行った結果、無機フィラーを含むプロピレン系重合体組成物と、ポリオレフィン、脂肪族ポリアミド樹脂、変性エラストマーおよび酸変性プロピレンを含むポリオレフィン組成物に加え、かつ特定の相構造を有するプロピレン系重合体組成物によれば、上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は以下の[1]~[7]を含む。
[1]プロピレン系重合体組成物(a)、およびポリオレフィン組成物(b)を含有するポリプロピレン樹脂組成物であり、
前記プロピレン系重合体組成物(a)は、プロピレン系重合体(a1)、および無機フィラー(a2)を含み、前記プロピレン系重合体(a1)の室温(23℃)におけるデカン可溶部量がプロピレン系重合体(a1)の全質量に対して22~35質量%であり、
前記ポリオレフィン組成物(b)は、ポリオレフィン(b1)、脂肪族ポリアミド樹脂(b2)、変性エラストマー(b3)、および酸変性ポリプロピレン(b4)を含み、
前記ポリプロピレン樹脂組成物は、プロピレン系重合体(a1)、ポリオレフィン(b1)、および酸変性ポリプロピレン(b4)を含む連続相(α’)と、前記連続相(α’)中に分散した、無機フィラー(a2)と、脂肪族ポリアミド樹脂(b2)および変性エラストマー(b3)を含む分散相(β)とを有し、
前記分散相(β)は、前記脂肪族ポリアミド樹脂(b2)と前記変性エラストマー(b3)との溶融混練物からなり、
前記変性エラストマー(b3)は、前記脂肪族ポリアミド樹脂(b2)に対し反応性を有する基を含む部分が未変性のエラストマー(b3’)に付加されたエラストマーであり、前記未変性のエラストマー(b3’)は、エチレンに由来する構造単位と炭素原子数3~8のα-オレフィンに由来する構造単位を含むオレフィン系熱可塑性エラストマー、または、スチレン系化合物に由来する構造単位を含むスチレン系熱可塑性エラストマーであり、
前記連続相(α’)と前記分散相(β)との合計を100質量%とした場合に、前記分散相(β)が80質量%以下であることを特徴とするポリプロピレン樹脂組成物。
[2]前記プロピレン系重合体(a1)がエチレン重合体ブロックの分散相を有するプロピレン・エチレンブロック共重合体である[1]に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[3]前記無機フィラー(a2)がタルク、マイカ、ガラス繊維、および炭酸カルシウムからなる群より選ばれる1種以上の無機フィラーである[1]または[2]に記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[4]前記ポリオレフィン(b1)がプロピレン単独重合体である[1]~[3]のいずれか1つに記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[5]前記脂肪族ポリアミド樹脂(b2)が、ポリアミド6、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド612、ポリアミド610およびポリアミド1010からなる群より選ばれる1種以上の脂肪族ポリアミド樹脂である[1]~[4]のいずれか1つに記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[6]前記分散相(β)は、前記脂肪族ポリアミド樹脂(b2)を含む連続相(β1)と、前記連続相(β1)中に分散された変性エラストマー(b3)を含む微分散相(β2)とを有する[1]~[5]のいずれか1つに記載のポリプロピレン樹脂組成物。
[7]前記プロピレン系重合体組成物(a)の含有量が50~94.9質量部、前記ポリオレフィン組成物(b)の含有量が5~49.9質量部である(ただし前記プロピレン系重合体組成物(a)、前記ポリオレフィン組成物(b)の含有量の合計を100質量部とする)[1]~[6]のいずれか1つに記載のポリプロピレン樹脂組成物。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、剛性と耐面衝撃性のバランスに優れる、無機フィラーを含むプロピレン系重合体組成物、ポリアミド樹脂、および変性エラストマーを含むポリプロピレン樹脂組成物を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明について説明する。
≪ポリプロピレン樹脂組成物≫
本発明に係るポリプロピレン樹脂組成物は、プロピレン系重合体組成物(a)、およびポリオレフィン組成物(b)を含有する。
【0010】
<プロピレン系重合体組成物(a)>
本発明で用いられるプロピレン系重合体組成物(a)は、プロピレン系重合体(a1)、および無機フィラー(a2)を含む。
(【0011】以降は省略されています)
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