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公開番号
2025117021
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-12
出願番号
2024011653
出願日
2024-01-30
発明の名称
フィラメントの製造方法、及び、3次元造形物の製造方法
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人太陽国際特許事務所
主分類
D01F
6/04 20060101AFI20250804BHJP(天然または人造の糸または繊維;紡績)
要約
【課題】フィラメントを精度良く製造でき、フィラメントを製造する際の気泡及び焼けを抑制できる、フィラメントの製造方法を提供する。
【解決手段】エチレン系重合体を含む樹脂組成物を、最高到達温度が、(Tx+30)℃~(Tx+250)℃の範囲(ここで、Txは、上記エチレン系重合体が、融点(℃)及びガラス転移温度(℃)の両方を持つ場合には融点(℃)を意味し、融点(℃)及びガラス転移温度(℃)の一方のみを持つ場合には上記一方を意味する)となる温度条件下で溶融紡糸して、フィラメントを得る工程(1)を含む、フィラメントの製造方法。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エチレン系重合体を含む樹脂組成物を、最高到達温度が、(Tx+30)℃~(Tx+250)℃の範囲(ここで、Txは、前記エチレン系重合体が、融点(℃)及びガラス転移温度(℃)の両方を持つ場合には融点(℃)を意味し、融点(℃)及びガラス転移温度(℃)の一方のみを持つ場合には前記一方を意味する)となる温度条件下で溶融紡糸して、フィラメントを得る工程(1)を含む、フィラメントの製造方法。
続きを表示(約 530 文字)
【請求項2】
前記工程(1)において、前記樹脂組成物を、最高到達温度が165℃~385℃の範囲となる温度条件下で溶融紡糸して、フィラメントを得る、請求項1に記載のフィラメントの製造方法。
【請求項3】
前記工程(1)の後に、前記フィラメントを巻き取る工程(2)を更に含む、請求項1に記載のフィラメントの製造方法。
【請求項4】
前記工程(2)において、前記フィラメントを、0.05kg/h~100kg/hの速度で巻き取る、請求項3に記載のフィラメントの製造方法。
【請求項5】
前記フィラメントの直径が、1.00mm~10.00mmである、請求項1に記載のフィラメントの製造方法。
【請求項6】
前記樹脂組成物に含まれるエチレン系重合体の含有量が前記樹脂組成物の全量に対して、90質量%以上である、請求項1に記載のフィラメントの製造方法。
【請求項7】
請求項1~請求項6のいずれか1項に記載のフィラメントの製造方法によりフィラメントを得る工程と、
前記フィラメントを用いて熱溶解方式の3次元造形を行い、3次元造形物を得る工程と、
を含む、3次元造形物の製造方法。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本開示は、フィラメントの製造方法、及び、3次元造形物の製造方法に関する。
続きを表示(約 2,500 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、効率的な造形技術の1つとして、3次元造形用の製造装置(例えば3Dプリンター)を用いて造形体を得る造形方法が注目されている。
上記造形方法のうちでも、熱可塑性樹脂を溶融し、積層する、熱溶解方式(FDM(Fused Deposition Modeling)方式)は、幅広い材料を使用可能である上、コスト面でも有利である。
例えば、特許文献1には、熱溶解方式の3Dプリンターの造形に用いられる樹脂として、特定のポリアミドが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
特開2023-109558号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明者らは、物性等の観点で熱溶解方式に適している可能性のある樹脂として、エチレン系重合体を見出した。
そこで、エチレン系重合体を含む樹脂組成物を熱溶解方式の3次元造形に用いるために、この樹脂組成物のフィラメントの製造を検討した。
しかしながら、エチレン系重合体を含む樹脂組成物を用いてフィラメントを製造することを試みたところ、製造されるフィラメントの精度(具体的には、寸法精度及び形状精度)が不足する場合、及び/又は、フィラメントを製造する際に気泡若しくは焼けが発生する場合があった。
ここで、寸法精度は、狙いの寸法に対するズレの小ささによって評価され、形状精度は、真円度によって評価される(即ち、真円度が1に近いほど形状精度に優れる)。
【0005】
本開示の一実施形態が解決しようとする課題は、フィラメントを精度良く製造でき、フィラメントを製造する際の気泡及び焼けを抑制できる、フィラメントの製造方法、及び、製造されたフィラメントを用いた熱溶解方式の3次元造形物の製造方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するための具体的手段は以下のとおりである。
<1> エチレン系重合体を含む樹脂組成物を、最高到達温度が、(Tx+30)℃~(Tx+250)℃の範囲(ここで、Txは、前記エチレン系重合体が、融点(℃)及びガラス転移温度(℃)の両方を持つ場合には融点(℃)を意味し、融点(℃)及びガラス転移温度(℃)の一方のみを持つ場合には前記一方を意味する)となる温度条件下で溶融紡糸して、フィラメントを得る工程(1)を含む、フィラメントの製造方法。
<2> 前記工程(1)において、前記樹脂組成物を、最高到達温度が165℃~380℃の範囲となる温度条件下で溶融紡糸して、フィラメントを得る、<1>に記載のフィラメントの製造方法。
<3> 前記工程(1)の後に、前記フィラメントを巻き取る工程(2)を更に含む、<1>又は<2>に記載のフィラメントの製造方法。
<4> 前記工程(2)において、前記フィラメントを、0.05kg/h~100kg/hの速度で巻き取る、<3>に記載のフィラメントの製造方法。
<5> 前記フィラメントの直径が、1.00mm~10.00mmである、<1>~<4>のいずれか1つに記載のフィラメントの製造方法。
<6> 前記樹脂組成物に含まれるエチレン系重合体の含有量が前記樹脂組成物の全量に対して、90質量%以上である、<1>~<5>のいずれか1つに記載のフィラメントの製造方法。
<7> <1>~<6>のいずれか1つに記載のフィラメントの製造方法によりフィラメントを得る工程と、
前記フィラメントを用いて熱溶解方式の3次元造形を行い、3次元造形物を得る工程と、
を含む、3次元造形物の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本開示の一態様によれば、フィラメントを精度良く製造でき、フィラメントを製造する際の気泡及び焼けを抑制できる、フィラメントの製造方法、及び、製造されたフィラメントを用いた熱溶解方式の3次元造形物の製造方法が提供される。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本開示において「~」を用いて示された数値範囲は、「~」の前後に記載される数値をそれぞれ最小値及び最大値として含む範囲を意味する。
本開示において、「工程」との用語は、独立した工程だけではなく、他の工程と明確に区別できない場合であってもその工程の所期の目的が達成されれば、本用語に含まれる。
本開示において、各成分の量は、各成分に該当する物質が複数種存在する場合には、特に断らない限り、複数種の物質の合計量を意味する。
本開示において、「(メタ)アクリロイル基」は、アクリロイル基及びメタクリロイル基を意味し、「(メタ)アクリレート」は、アクリレート及びメタクリレートを意味する。
【0009】
〔フィラメントの製造方法〕
本開示のフィラメントの製造方法は、エチレン系重合体を含む樹脂組成物を、最高到達温度が、(Tx+30)℃~(Tx+250)℃の範囲となる温度条件下で溶融紡糸して、フィラメントを得る工程(1)を含む。
ここで、Txは、エチレン系重合体が、融点(℃)及びガラス転移温度(℃)の両方を持つ場合にはエチレン系重合体の融点(℃)を意味し、エチレン系重合体が、融点(℃)及びガラス転移温度(℃)の一方のみを持つ場合にはこの一方を意味する。
【0010】
本開示のフィラメントの製造方法によれば、フィラメントを精度良く製造でき、かつ、フィラメントを製造する際の気泡及び焼けを抑制できる。
得られたフィラメントを用いて熱溶解方式の3次元造形を行い、3次元造形物を得ることにより、造形時に吐出ムラが少なく、得られる3次元造形物の外観が良好となる。
(【0011】以降は省略されています)
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