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公開番号
2025125390
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2025-08-27
出願番号
2024021424
出願日
2024-02-15
発明の名称
発泡体および積層体、並びに、その用途
出願人
三井化学株式会社
代理人
弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類
C08J
9/04 20060101AFI20250820BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】本発明は、優れた発泡体性能を有しながら、リサイクル性に優れる発泡体を提供することを目的とする。
【解決手段】エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)および特定の要件を満たすプロピレン・α-オレフィン共重合体(A2)からなる群より選ばれる1種以上のα-オレフィン共重合体(A)、または、前記α-オレフィン共重合体(A)を含有する組成物からなり、JIS K6796に準拠した前記組成物の140℃キシレン抽出によるゲル分率が0~30質量%である発泡体。
【選択図】なし
特許請求の範囲
【請求項1】
エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)および下記要件(A2-a)を満たすプロピレン・α-オレフィン共重合体(A2)からなる群より選ばれる1種以上のα-オレフィン共重合体(A)、または、
前記α-オレフィン共重合体(A)を含有する組成物
からなり、
JIS K6796に準拠した前記組成物の140℃キシレン抽出によるゲル分率が0~30質量%である発泡体:
(A2-a)プロピレン由来の構成単位60~95モル%と、炭素原子数2~20のα-オレフィン(プロピレンは除く)由来の構成単位5~40モル%とを含む(ただし、プロピレン由来の構成単位と前記α-オレフィン由来の構成単位との合計量を100モル%とする)。
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【請求項2】
前記α-オレフィン共重合体(A)が下記要件(A-a)及び(A-b)を満たす請求項1に記載の発泡体;
(A-a)密度が0.850~0.910g/cm
3
の範囲にある;
(A-b)ASTM D1238の方法により230℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレートが、0.01~200g/10分の範囲にある。
【請求項3】
前記α-オレフィン共重合体(A)が前記エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)である請求項1に記載の発泡体。
【請求項4】
前記エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)がエチレン・1-ブテン共重合体である請求項3に記載の発泡体。
【請求項5】
前記α-オレフィン共重合体(A)を含有する組成物が、
前記α-オレフィン共重合体(A)70質量部以上100質量部未満と、
要件(B-a)を満たすプロピレン系重合体(B)0質量部超30質量部以下(但し、α-オレフィン共重合体(A)とプロピレン系重合体(B)の合計量を100質量部とする)と
を含有する組成物である請求項1に記載の発泡体:
(B-a)プロピレン由来の構成単位95モル%超100モル%以下と、炭素原子数2~20のα-オレフィン(プロピレンは除く)由来の構成単位0モル%以上5モル%未満とを含む(ただし、プロピレン由来の構成単位とα-オレフィン由来の構成単位との合計量を100モル%とする)。
【請求項6】
前記α-オレフィン共重合体(A)が前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(A2)である請求項5に記載の発泡体。
【請求項7】
前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(A2)がプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体であり、かつ、前記プロピレン系重合体(B)がプロピレン単独重合体である請求項6に記載の発泡体。
【請求項8】
請求項1に記載の発泡体からなる層と、ポリオレフィン、ポリウレタン、ゴム、皮革および人工皮革からなる群より選ばれる1種以上の素材からなる層とを有する積層体。
【請求項9】
請求項1に記載の発泡体または請求項8に記載の積層体を含む履物。
【請求項10】
請求項1に記載の発泡体または請求項8に記載の積層体を含む履物用部品。
(【請求項11】以降は省略されています)
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡体および積層体、並びに、その用途、より詳しくは、α-オレフィン共重合体を含む発泡体および積層体、並びに、その用途に関する。
続きを表示(約 4,000 文字)
【背景技術】
【0002】
低比重すなわち軽量かつ柔軟で、機械強度の高い架橋発泡体は、建築内外装材、内装材やドアグラスラン等の自動車部品、包装材料、日用品等に従来から広く用いられている。軽量化のために樹脂を発泡させただけの発泡体は、機械強度が低いため、さらに樹脂の架橋反応により発泡体内の分子鎖を結合させることにより、機械強度の低下を抑制することは公知技術である。
【0003】
また、履物あるいは履物用部品、たとえばスポーツシューズ等の靴底(主にミッドソール)にも、樹脂の架橋発泡体が使用されている。履物あるいは履物用部品には、軽量で、長期間の使用による変形を抑え、過酷な使用条件に耐え得る機械強度および反発弾性を有する条件が要求されるためである。
【0004】
靴底用に、エチレン・酢酸ビニル共重合体の架橋発泡体が従来から使用されていることは広く知られているが、このエチレン・酢酸ビニル共重合体組成物を用いて成形される架橋発泡体は、比重が高く、かつ圧縮永久歪みが大きいため、たとえば靴底に用いた場合、重く、かつ長期の使用により靴底が圧縮され反発弾性等の機械強度が失われていくという問題がある。
【0005】
一方、エチレン・α-オレフィン共重合体を用いた架橋発泡体は、機械的強度が高く、軽量でかつ柔軟であることから、建築用外装材、内装材、ドアグラスランなどの自動車部品、包装材料、日用品などに用いられるほか、履物あるいは履物用部品、たとえばスポーツシューズ等の靴底(主にミッドソール)にも使用が試みられている。これに関連して、特許文献1および2には、エチレン・α-オレフィン共重合体を用いた架橋発泡体、エチレン・酢酸ビニル共重合体とエチレン・α-オレフィン共重合体との混合物を用いた架橋発泡体に係る発明がそれぞれ記載されているが、これらの発明では、低比重性、圧縮永久歪み性が改良されるものの、充分な性能が得られていない。
【0006】
特許文献3には、特定の要件を満たすエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエンランダム共重合体、および、当該共重合体と有機過酸化物などの加硫剤とを含む組成物が記載されている。ここで、特許文献3には、前記組成物が、ニトロソ化合物、アゾ化合物、アジド化合物などの発泡剤をさらに含む場合には、そのような組成物を加熱発泡させることにより加硫発泡体を得ることができることも記載されている。しかし、低比重で圧縮永久歪みが小さい均一な品質の発泡体を提供するという点においては、特許文献3に記載の発明には依然として改良の余地がある。
【0007】
低比重で圧縮永久歪みが小さい発泡体を得るための試みは種々なされてきている。例えば、特許文献4には、履物及び履物用部品に用いうる発泡体として、エチレン・α-オレフィン共重合体と少量のエチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体とアゾジカルボンアミド(ADCA)と架橋剤とを含む組成物を架橋発泡させてなる発泡体が開示されている。ここで、特許文献4には、この発泡体が、低比重でありながら、エチレン・α-オレフィン・非共役ポリエン共重合体を含まない組成物から得られる発泡体と比べて圧縮永久歪みが小さいことも示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特表平9-501447号公報
特開平11-206406号公報
特開平11-5818号公報
国際公開第2007/132731号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
エチレン・酢酸ビニル共重合体の架橋発泡体などの架橋発泡体は、多くの場合、アゾジカルボンアミド(ADCA)および架橋剤の存在下でエチレン・酢酸ビニル共重合体などのプラスチックを架橋及び発泡させることにより製造される。ところが、このような架橋発泡体は、一般に流動性を失うことから発泡体を溶融・再成形してのリサイクルが困難という課題がある。
そこで、本発明は、優れた発泡体性能を有しながら、リサイクル性に優れる発泡体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究した結果、特定のα-オレフィン重合体を物理発泡させることにより上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、以下の[1]~[14]に関する。
[1]
エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)および下記要件(A2-a)を満たすプロピレン・α-オレフィン共重合体(A2)からなる群より選ばれる1種以上のα-オレフィン共重合体(A)、または、
前記α-オレフィン共重合体(A)を含有する組成物
からなり、
JIS K6796に準拠した前記組成物の140℃キシレン抽出によるゲル分率が0~30質量%である発泡体:
(A2-a)プロピレン由来の構成単位60~95モル%と、炭素原子数2~20のα-オレフィン(プロピレンは除く)由来の構成単位5~40モル%とを含む(ただし、プロピレン由来の構成単位と前記α-オレフィン由来の構成単位との合計量を100モル%とする)。
[2]
前記α-オレフィン共重合体(A)が下記要件(A-a)及び(A-b)を満たす[1]に記載の発泡体;
(A-a)密度が0.850~0.910g/cm
3
の範囲にある;
(A-b)ASTM D1238の方法により230℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレートが、0.01~200g/10分の範囲にある。
[3]
前記α-オレフィン共重合体(A)が前記エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)である[1]または[2]に記載の発泡体。
[4]
前記エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)がエチレン・1-ブテン共重合体である[3]に記載の発泡体。
[5]
前記α-オレフィン共重合体(A)を含有する組成物が、
前記α-オレフィン共重合体(A)70質量部以上100質量部未満と、
要件(B-a)を満たすプロピレン系重合体(B)0質量部超30質量部以下(但し、α-オレフィン共重合体(A)とプロピレン系重合体(B)の合計量を100質量部とする)と
を含有する組成物である[1]または[2]に記載の発泡体:
(B-a)プロピレン由来の構成単位95モル%超100モル%以下と、炭素原子数2~20のα-オレフィン(プロピレンは除く)由来の構成単位0モル%以上5モル%未満とを含む(ただし、プロピレン由来の構成単位とα-オレフィン由来の構成単位との合計量を100モル%とする)。
[6]
前記α-オレフィン共重合体(A)が前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(A2)である[5]に記載の発泡体。
[7]
前記プロピレン・α-オレフィン共重合体(A2)がプロピレン・エチレン・1-ブテン共重合体であり、かつ、前記プロピレン系重合体(B)がプロピレン単独重合体である[6]に記載の発泡体。
[8]
[1]~[7]のいずれかに記載の発泡体からなる層と、ポリオレフィン、ポリウレタン、ゴム、皮革および人工皮革からなる群より選ばれる1種以上の素材からなる層とを有する積層体。
[9]
[1]~[7]のいずれかに記載の発泡体または[8]に記載の積層体を含む履物。
[10]
[1]~[7]のいずれかに記載の発泡体または[8]に記載の積層体を含む履物用部品。
[11]
ミッドソール、インナーソールまたはソールである[10]に記載の履物用部品。
[12]
エチレン・α-オレフィン共重合体(A1)および下記要件(A2-a)を満たすプロピレン・α-オレフィン共重合体(A2)からなる群より選ばれる1種以上のα-オレフィン共重合体(A)、または、
前記α-オレフィン共重合体(A)を含有する組成物
を物理的に発泡させる工程を含む発泡体の製造方法:
(A2-a)プロピレン由来の構成単位60~95モル%と、炭素原子数2~20のα-オレフィン(プロピレンは除く)由来の構成単位5~40モル%とを含む(ただし、プロピレン由来の構成単位と前記α-オレフィン由来の構成単位との合計量を100モル%とする)。
[13]
前記α-オレフィン共重合体(A)を含有する組成物が、
前記α-オレフィン共重合体(A)70質量部以上100質量部未満と、
要件(B-a)を満たすプロピレン系重合体(B)0質量部超30質量部以下(但し、α-オレフィン共重合体(A)とプロピレン系重合体(B)の合計量を100質量部とする)と
を含有する組成物である[12]に記載の製造方法。
(B-a)プロピレン由来の構成単位95モル%超100モル%以下と、炭素原子数2~20のα-オレフィン(プロピレンは除く)由来の構成単位0モル%以上5モル%未満とを含む(ただし、プロピレン由来の構成単位とα-オレフィン由来の構成単位との合計量を100モル%とする)。
[14]
前記物理的に発泡させる工程が、
超臨界流体に含浸させる工程を含む[12]または[13]に記載の製造方法。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)
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