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公開番号2025114231
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-08-05
出願番号2024008801
出願日2024-01-24
発明の名称消臭触媒、並びに、その製造方法および用途
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類B01J 23/46 20060101AFI20250729BHJP(物理的または化学的方法または装置一般)
要約【課題】本発明は、自動車内などの空間における臭気、特にアセトアルデヒドによる臭気を除去する性能に優れる消臭触媒および消臭製品を提供することを目的とする。
【解決手段】第1の金属成分と遷移金属酸化物とを含む消臭触媒であって、前記第1の金属成分がルテニウムを含み、前記消臭触媒におけるルテニウムの含有量が0.1~10質量%であり、前記遷移金属酸化物が酸化セリウムと酸化ジルコニウムとからなる群より選択される少なくとも一つであり、かつ、X線回折パターン中、2θが25~35°の領域において、25°以上30°未満の領域に最も高いピーク(α)を有し、且つ、ピーク(α)の強度の、30°以上30.5°未満の領域の最も高いピーク(β)の強度に対するピーク強度比(α/β)が4以上である、アルデヒド、カルボン酸、硫黄化合物を消臭するための消臭触媒。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
第1の金属成分と遷移金属酸化物とを含む消臭触媒であって、
前記第1の金属成分がルテニウムを含み、
前記消臭触媒におけるルテニウムの含有量が0.1~10質量%であり、
前記遷移金属酸化物が酸化セリウムと酸化ジルコニウムとからなる群より選択される少なくとも一つであり、かつ、
X線回折パターン中、2θが25~35°の領域において、25°以上30°未満の領域に最も高いピーク(α)を有し、且つ、ピーク(α)の強度の、30°以上30.5°未満の領域の最も高いピーク(β)の強度に対するピーク強度比(α/β)が4以上である、
アルデヒド、カルボン酸、硫黄化合物を消臭するための消臭触媒。
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
前記遷移金属酸化物に、前記第1の金属成分が担持されてなる請求項1に記載の消臭触媒。
【請求項3】
上記遷移金属酸化物が酸化ジルコニウムである請求項1に記載の消臭触媒。
【請求項4】
上記ピーク強度比(α/β)が4.5以上である、請求項1に記載の消臭触媒。
【請求項5】
上記ピーク強度比(α/β)が4.9以上である、請求項1に記載の消臭触媒。
【請求項6】
前記遷移金属酸化物にルテニウム化合物を含浸担持させる工程S1と、
前記工程S1で得られる担持物を350℃以上で焼成する工程S2と
を含む製造方法によって製造される、請求項1に記載の消臭触媒。
【請求項7】
前記遷移金属酸化物にルテニウム化合物を含浸担持させる工程S1と、
前記工程S1で得られる担持物を350℃以上で焼成する工程S2と
を含む、請求項1に記載の消臭触媒の製造方法。
【請求項8】
前記工程S2において前記焼成を行う温度が、400℃以上である、請求項7に記載の製造方法。
【請求項9】
前記工程S2において前記焼成を行う温度が、500℃以上である、請求項7に記載の製造方法。
【請求項10】
前記ルテニウム化合物がルテニウムのハロゲン化物である、請求項7に記載の製造方法。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、消臭触媒、並びに、その製造方法および用途に関する。
続きを表示(約 2,000 文字)【背景技術】
【0002】
環境中で発生する様々な臭気(排気ガス、ゴミや食品の臭気、新築家屋・建物から排出される臭気等)は大きな社会課題であり、それぞれの環境に対して有効な対処方法が必要とされる。特に、住居、ホテル・レストランなどの公共施設、電車・自動車など交通機関等の閉鎖的な空間での臭気は問題となるが、人が共存するため安全性に懸念がある特殊な装置(オゾン脱臭、次亜塩素酸脱臭等)の設置は難しく、使い勝手の良い吸着剤が好適に用いられている。しかしながら、吸着剤は継続使用すると吸着容量を超えて破過してしまうため、頻繁に交換する必要がある。また、特に温度が高い日には、一度吸着した臭気成分が吸着剤から脱離することにより悪臭を発生することが問題となる。
【0003】
大気中の臭気成分を吸着・分解する技術としては、光触媒、および、貴金属をシリカ等の担体に担持させてなる担持触媒等が大気中の揮発性有機化合物(VOC)分解に有効であることが知られている。
【0004】
例えば、特許文献1には、ZrO
2
又はCeO
2
を必須とする1種以上の金属酸化物等を担体とし、この担体に、触媒成分としてAgなどの特定の金属が担持されている脱臭触媒が開示されている。特許文献1には、そのような脱臭触媒として、銀を酸化セリウムに担持させてなるAg/CeO
2
触媒、ロジウムを酸化ジルコニウムに担持させてなるRh/ZrO
2
触媒、および、パラジウムをCeO
2
-SiO
2
担体上に担持させてなるPd/CeO
2
-SiO
2
触媒などいくつかの具体的な担持触媒が開示されており、これらの担持触媒がトリメチルアミンを酸化分解することも示されている。
【0005】
特許文献2には、セリウムとジルコニウムとの複合酸化物、酸化鉄(III)または二酸化マンガンに、Ptなどの貴金属を担持して焼成し、さらに一酸化炭素による還元処理を行うことにより前記複合酸化物等に酸素欠損を導入してなる触媒が開示されている。特許文献2には、この触媒が、50℃以下で活性な活性酸素を一定量以上含有すること、および、常温において、一酸化炭素(CO)、メチルメルカプタン、トリエチルアミンおよびエチレンを除去することができることも開示されている。
【0006】
特許文献3にも、酸化セリウムまたはセリウムとジルコニウムとの複合酸化物に、Ptなどの貴金属を担持して焼成し、さらに一酸化炭素による還元処理を行うことで酸素欠損を導入してなる触媒が開示されている。特許文献3には、触媒中の貴金属の粒径が小さいと高いCO除去活性が得られること、および、前記焼成を行う温度が、得られる触媒中の貴金属の粒径に影響を与えることも示されている。
【0007】
特許文献4には、ゼオライトに白金化合物を含浸させて得られる混合物を水素還元して得られるPt/ゼオライト触媒が開示されており、このPt/ゼオライト触媒が、プロピオンアルデヒド、酢酸エチルおよびトリメチルアミンを除去することができることも開示されている。特許文献4には、前記水素還元を一定の温度範囲内で行うと、得られるPt/ゼオライト触媒におけるプロピオンアルデヒドの除去性能が向上することも示されている。
【0008】
また、ルテニウムを含む消臭触媒についての試みもなされている。
これに関し、特許文献5には、セリウム化合物と微量のルテニウム化合物と少量の第3の金属化合物との混合物をアルカリ処理して得られる触媒前駆体を空気中で焼成して得られる触媒が開示されており、この触媒が、プロピオンアルデヒド、酢酸エチル、アセトアルデヒドおよびノルマル酪酸を除去することができることも開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
特開平10-296087号公報
特開2002-102700号公報
特開2002-102701号公報
国際公開第2022/071379号
国際公開第2022/118986号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
環境中で発生する様々な臭気の原因物質として、種々の物質が挙げられるところ、そのような物質の1つとしてアセトアルデヒドが挙げられる。このアセトアルデヒドは、自動車内などの空間における臭気の原因となる揮発性有機化合物(VOC)の1つであり、シックハウス症候群の原因となる物質の1つであることが知られている。そのため、特に自動車分野において、アセトアルデヒドに起因する臭気の低減が強く望まれている。
(【0011】以降は省略されています)

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