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公開番号2025136977
公報種別公開特許公報(A)
公開日2025-09-19
出願番号2024035930
出願日2024-03-08
発明の名称樹脂組成物およびその用途
出願人三井化学株式会社
代理人弁理士法人エスエス国際特許事務所
主分類C08L 77/00 20060101AFI20250911BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】本発明は、ソールなどの履物用部品の用途に好適であり、架橋をしない場合であっても、反発弾性と耐久性にバランスよく優れる発泡体を製造し得る樹脂組成物、該樹脂組成物を含む発泡体、および前記発泡体を用いた積層体、履物ならびに履物用部品、を提供することを課題とする。
【解決手段】ポリエーテルブロックアミド(A)と、酸変性エチレン系ポリマー(B)とを含む樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
ポリエーテルブロックアミド(A)と、
酸変性エチレン系ポリマー(B)と
を含む樹脂組成物。
続きを表示(約 720 文字)【請求項2】
前記酸変性エチレン系ポリマー(B)が下記要件(b-1)、(b-2)および(b-3)をすべて満たす、請求項1に記載の樹脂組成物。
(b-1)酸変性度が0.5~3.0質量%の範囲にある。
(b-2)ASTM D1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレート(MFR)が0.05~100g/10分の範囲にある。
(b-3)密度(ASTM D1505)が850~975kg/m
3
の範囲にある。
【請求項3】
ポリエーテルブロックアミド(A)および酸変性エチレン系ポリマー(B)の合計100質量部に対して、
前記ポリエーテルブロックアミド(A)の含有量が50~99質量部、
前記酸変性エチレン系ポリマー(B)の含有量が1~50質量部、
である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の樹脂組成物を含む発泡体。
【請求項5】
発泡体の比重が0.3以下である請求項4に記載の発泡体。
【請求項6】
請求項4に記載の発泡体からなる層と、
ポリオレフィン、ポリウレタン、ゴム、皮革および人工皮革からなる群から選ばれる少なくとも1種の素材からなる層と
を有する積層体。
【請求項7】
請求項4に記載の発泡体を含む履物。
【請求項8】
請求項4に記載の発泡体を含む履物用部品。
【請求項9】
ミッドソール、インナーソールまたはソールである、請求項8に記載の履物用部品。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、発泡体やブロー成形体等の製造に好適な新規な樹脂組成物、該樹脂組成物を含む発泡体、積層体、履物、および履物用部品に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
履物や履物用部品、具体的には、スポーツシューズ等の靴底(主にミッドソール)には、軽量で、長期間の使用による変形を抑え、過酷な使用条件に耐え得る機械的強度および反発弾性を有することが求められるため、樹脂の架橋発泡体が使用されている。
【0003】
靴底用には従来、エチレン・極性モノマー共重合体であるエチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)を過酸化物架橋した架橋発泡体が広く使用されている。このエチレン・酢酸ビニル共重合体を用いて成形される架橋発泡体は、比較的比重が高く、かつ圧縮永久ひずみが大きいため、例えば靴底に用いた場合、重く、かつ長期の使用により靴底が圧縮され反発弾性等の機械的強度が失われていくという問題がある。このため、エチレン・酢酸ビニル共重合体系の発泡体の圧縮永久ひずみや機械的強度をさらに向上させる目的で、エチレン・酢酸ビニル共重合体よりも架橋効率の良い、エチレン・1-ブテンゴム(EBR)、エチレン・オクテンゴム(EOR)などのポリオレフィン系ゴムのブレンドが試みられてきた。
【0004】
また、結晶性が低い材料ほど反発弾性が良いことが知られているため、特に高い反発弾性が求められる場合には、エチレン・酢酸ビニル共重合体(EVA)と、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)とのブレンドが試みられてきた。しかしながらこの場合には、熱収縮性や機械的強度が不足する問題があり、結晶性の高いポリオレフィン系ゴムをさらに添加して機械的強度を補う必要がある場合があった。
【0005】
一方、分子中にポリアミドブロックとポリエーテルブロックとを有するポリエーテルブロックアミド(PEBA)に代表される、ブロック共重合体が靴底用発泡体に使用される場合がある。従来のエチレン・酢酸ビニル共重合体やポリオレフィン系ゴムでは圧縮永久歪が大きいために過酸化物架橋を要するが、前記ポリエーテルブロックアミドでは柔軟でありながら高い融点を持つために、過酸化物による架橋なしに発泡体を靴底用に使用することができる。
特許文献1には、ポリエーテルブロックアミドを使用した非架橋性の発泡性組成物が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特表2020-506275号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、特許文献1などに記載のPEBAを含む非架橋の発泡性組成物においてもさらなる耐久性が求められることがある。
本発明は、ソールなどの履物用部品の用途に好適であり、架橋をしない場合であっても、反発弾性と耐久性にバランスよく優れる発泡体を製造し得る樹脂組成物、該樹脂組成物を含む発泡体、および前記発泡体を用いた積層体、履物ならびに履物用部品、を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、たとえば以下の事項に関する。
〔1〕
ポリエーテルブロックアミド(A)と、
酸変性エチレン系ポリマー(B)と
を含む樹脂組成物。
【0009】
〔2〕
前記酸変性エチレン系ポリマー(B)が下記要件(b-1)、(b-2)および(b-3)をすべて満たす、〔1〕に記載の樹脂組成物。
(b-1)酸変性度が0.5~3.0質量%の範囲にある。
(b-2)ASTM D1238に準拠し、190℃、2.16kg荷重で測定したメルトフローレート(MFR)が0.05~100g/10分の範囲にある。
(b-3)密度(ASTM D1505)が850~975kg/m
3
の範囲にある。
〔3〕
ポリエーテルブロックアミド(A)および酸変性エチレン系ポリマー(B)の合計100質量部に対して、
前記ポリエーテルブロックアミド(A)の含有量が50~99質量部、
前記酸変性エチレン系ポリマー(B)の含有量が1~50質量部、
である、〔1〕または〔2〕に記載の樹脂組成物。
【0010】
〔4〕
〔1〕~〔3〕のいずれか1つに記載の樹脂組成物を含む発泡体。
〔5〕
発泡体の比重が0.3以下である〔4〕に記載の発泡体。
(【0011】以降は省略されています)

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