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公開番号
2024130278
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-30
出願番号
2023039915
出願日
2023-03-14
発明の名称
トウプリプレグの製造方法、トウプリプレグの製造に使用する樹脂組成物、及びトウプリプレグ
出願人
ミズノ テクニクス株式会社
,
学校法人金沢工業大学
代理人
個人
,
個人
主分類
C08J
5/24 20060101AFI20240920BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約
【課題】樹脂組成物を強化繊維束へ良好に含浸させるとともに、酸素存在下でも重合反応を進行させて、高速でトウプリプレグを製造可能とする。
【解決手段】トウプリプレグの製造方法は、強化繊維束Fを搬送する搬送工程と、強化繊維束Fの少なくとも一方の面に第1剤を塗布する第1塗布工程14と、第1塗布体S1に第2剤を塗布する第2塗布工程15と、トウプリプレグTPの両面にUV照射する光硬化工程16と、トウプリプレグTPを巻き取る巻取り工程17とを備えている。樹脂組成物は第1剤と第2剤とからなり、第1剤は、(A)常温で液状の単官能アクリレートモノマーと、(B)非架橋ポリメタクリル酸メチル粒子と、(C)光ラジカル開始剤と、(D)有機過酸化物とを含有し、前記第2剤は、(E)還元剤を含有し、前記(B)の含有率は、前記(A)と前記(B)の合計含有量の15~40質量%である。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
樹脂組成物が強化繊維束に含浸されたトウプリプレグの製造方法であって、
前記樹脂組成物は、第1剤と第2剤とからなり、
前記第1剤は、
(A)常温で液状の単官能アクリレートモノマーと、
(B)非架橋ポリメタクリル酸メチル粒子と、
(C)光ラジカル開始剤と、
(D)有機過酸化物と
を含有し、
前記第2剤は、
(E)還元剤
を含有し、
前記(B)の含有率は、前記(A)と前記(B)の合計含有量の15~40質量%であり、
前記強化繊維束をローラに沿って搬送する搬送工程と、
前記強化繊維束の少なくとも一方の面に前記第1剤を塗布して第1塗布体を得る第1塗布工程と、
前記第1塗布体に前記第2剤を塗布してトウプリプレグを得る第2塗布工程と、
前記トウプリプレグの両面にUV照射する光硬化工程と、
前記トウプリプレグを巻取りローラに巻き取る巻取り工程と
を備えていることを特徴とするトウプリプレグの製造方法。
続きを表示(約 590 文字)
【請求項2】
前記トウプリプレグを加熱する加熱工程をさらに備えている請求項1に記載のトウプリプレグの製造方法。
【請求項3】
前記第1塗布工程では、前記強化繊維束の一方の面に前記第1剤を塗布し、
前記第2塗布工程では、前記第1剤が塗布されなかった面に前記第2剤を塗布することを特徴とする請求項1又は2に記載のトウプリプレグの製造方法。
【請求項4】
第1剤と第2剤とからなり、トウプリプレグを製造するために強化繊維束に塗布される樹脂組成物であって、
前記第1剤は、
(A)常温で液状の単官能アクリレートモノマーと、
(B)非架橋ポリメタクリル酸メチル粒子と、
(C)光ラジカル開始剤と、
(D)有機過酸化物と
を含有し、
前記第2剤は、
(E)還元剤
を含有し、
前記(B)の含有率は、前記(A)と前記(B)の合計含有量の15~40質量%であることを特徴とする樹脂組成物。
【請求項5】
前記(B)は、平均粒径が500nm以下の非架橋ポリメタクリル酸メチル粒子であることを特徴とする請求項4に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
請求項4又は5に記載の樹脂組成物と強化繊維束とを含むことを特徴とするトウプリプレグ。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、トウプリプレグの製造方法、トウプリプレグの製造に使用する樹脂組成物、及びトウプリプレグに関する。
続きを表示(約 1,600 文字)
【背景技術】
【0002】
繊維強化樹脂材料は、軽量でありながら強度に優れていることから、スポーツ用品、医療用材料、自動車用材料、航空・宇宙用材料、建築用材料等様々な分野で広く利用されている。繊維強化樹脂材料からなる成形品は、通常、強化繊維基材にマトリックス樹脂を含浸させたいわゆるプリプレグと呼ばれる成形基材を積層し、加圧及び加熱して、マトリックス樹脂を賦形することにより成形される。
【0003】
プリプレグとしては、シートプリプレグ、プリプレグテープ、トウプリプレグ等が知られている。シートプリプレグは、強化繊維基材としての織物や編物にマトリックス樹脂を含浸させたシート状の成形基材(強化繊維ファブリック)や、一方向に並行して配列させた複数本の強化繊維からなる強化繊維基材にマトリックス樹脂を含浸させたシート状の成形基材(UD材)である。プリプレグテープは、シートプリプレグを所定の幅に切り出した成形基材である。トウプリプレグは、複数本の強化繊維からなる強化繊維束にマトリックス樹脂を含浸させた成形基材である。
【0004】
トウプリプレグを製造するために、強化繊維束を搬送しながらマトリックス樹脂を塗布、含浸させて、得られたトウプリプレグを巻き取り可能としたトウプリプレグ製造装置を使用することが知られている。また、マトリックス樹脂としては、熱硬化性樹脂だけでなく、熱可塑性樹脂も使用される。
【0005】
熱可塑性樹脂を使用する場合、重合された高分子量の熱可塑性樹脂(ポリマー)を、時間をかけて溶融させて強化繊維束に含浸させる。熱溶融させて含浸させる方法としては、従来から2つの方法が知られている。第1の方法は、熱可塑性樹脂をテープ状に加工した熱可塑性樹脂テープを、加熱溶融させながらプレスして強化繊維束に熱可塑性樹脂をゆっくり含浸させる方法である。また、第2の方法は、熱可塑性樹脂のペレットを加熱溶融して樹脂槽に貯留し、樹脂槽内に設けた複数のローラを通過させて強化繊維束の隙間に熱可塑性樹脂を含浸させる方法である。
【0006】
しかし、これらの方法はいずれも、既にポリマー化された熱可塑性樹脂を加熱溶融させることから樹脂粘度が高く、強化繊維束の小さな隙間への含浸は容易ではない。強化繊維束への含浸性が良好でないため、含浸工程に極めて長い時間を必要とするといった問題があった。その結果、トウプリプレグ製造装置での搬送速度が極めて遅くなり、高速での製造ができなかった。
【0007】
こうした点から、特許文献1に記載されるように、未重合のモノマーを強化繊維束に含浸させることで含浸性を向上させることが行われている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2016-11403号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1には、未重合の低分子量で低粘度なモノマーを、強化繊維束に含浸させた後、重合させて熱可塑性樹脂(いわゆる現場重合型熱可塑性樹脂)とする方法が記載されている。そのため、強化繊維束の小さな隙間へも素早く含浸させることができて含浸性は良好である。しかし、特許文献1に記載の方法では、重付加反応で重合する熱可塑性エポキシ樹脂を使用していることから、重合速度の進行が遅く、トウプリプレグの製造に時間を要するといった問題があった。
【0010】
そこで、重合時間の短縮を図るべく、連鎖重合で進行するラジカル重合反応可能な樹脂を利用することが効果的であると考えられる。しかし、ラジカル重合反応は、酸素による重合阻害を受けるため、トウプリプレグのような薄層で表面積の大きいものでは、ラジカル重合反応の進行が遅くなってしまう。そのため、高速でトウプリプレグを製造することに関しては、なお改善の余地があった。
(【0011】以降は省略されています)
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