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公開番号2024127768
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2024015614
出願日2024-02-05
発明の名称樹脂組成物
出願人味の素株式会社
代理人弁理士法人酒井国際特許事務所
主分類C08L 101/00 20060101AFI20240912BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】良好な誘電特性を呈すると共に、潜り込みを抑制できる絶縁層をもたらす新規な樹脂組成物を提供する。
【解決手段】(A)熱硬化性樹脂、(B)活性エステル硬化剤及び(C)無機充填材を含み、(C)成分が、拡散反射FT-IR法にて測定した場合の孤立シラノール基のピークの積分強度S1と水素結合性シラノール基のピークの積分強度S2の比S1/S2が5.0以上であるシリカ(C1)を含む、樹脂組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
(A)熱硬化性樹脂、(B)活性エステル硬化剤及び(C)無機充填材を含み、
(C)成分が、拡散反射FT-IR法にて測定した場合の孤立シラノール基のピークの積分強度S1と水素結合性シラノール基のピークの積分強度S2の比S1/S2が5.0以上であるシリカ(C1)を含む、樹脂組成物。
続きを表示(約 840 文字)【請求項2】
(A)成分に対する(B)成分の質量比((B)/(A))が1以上である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項3】
(C)成分の含有量が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%としたとき、50質量%以上である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項4】
(B)活性エステル硬化剤が、ナフタレン型活性エステル硬化剤及びジシクロペンタジエン型活性エステル硬化剤から選択される1種以上を含む、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項5】
(C)成分中の(C1)成分の含有量が50質量%以上である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項6】
下記<無電解銅めっき潜り込み試験条件>にて試験した際、無電解銅めっきの潜り込み深さが1.0μm未満である、請求項1に記載の樹脂組成物。
<無電解銅めっき潜り込み試験条件>
粗化処理した銅張積層板に該樹脂組成物の層を設け、130℃で30分間、次いで180℃で30分間加熱して樹脂組成物を硬化させ絶縁層を形成する。該絶縁層の表面を粗化処理し、次いで無電解銅めっきして評価基板を得る。集束イオンビーム加工観察装置(FIB)によって該評価基板の中央部断面を削り出し、絶縁層-無電解めっき層の界面から絶縁層の深さ方向に無電解銅が最も深く潜り込んでいる箇所を測長し、無電解銅めっきの潜り込み深さを求める。
【請求項7】
回路基板の絶縁層用である、請求項1に記載の樹脂組成物。
【請求項8】
支持体と、該支持体上に設けられた請求項1~7の何れか1項に記載の樹脂組成物の層とを含む、樹脂シート。
【請求項9】
請求項1~7の何れか1項に記載の樹脂組成物の硬化物からなる絶縁層を含む、回路基板。
【請求項10】
請求項1~7の何れか1項に記載の樹脂組成物の硬化物からなる層を含む、半導体装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、樹脂組成物に関する。さらには、当該樹脂組成物を用いて得られる、樹脂シート、回路基板及び半導体装置に関する。
続きを表示(約 2,100 文字)【背景技術】
【0002】
エポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂とその硬化剤を含む樹脂組成物は、絶縁性、耐熱性、密着性などに優れる硬化物をもたらすことから、プリント配線板や半導体パッケージの再配線基板などの回路基板の絶縁材料として広く使われてきた。
【0003】
他方、近年の通信の高速化に伴い、回路基板の絶縁材料には、高周波環境で作動させる際の伝送損失を低減すべく、誘電特性(低誘電率、低誘電正接)に優れた絶縁材料が必要とされている。誘電特性に優れる絶縁材料として、例えば、特許文献1には、硬化剤として活性エステル硬化剤を用いた樹脂組成物が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2009-235165号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
回路基板の製造技術として、絶縁層と導体層(回路層)を交互に積み重ねるビルドアップ方式による製造方法が知られている。ビルドアップ方式による製造方法においては、一般に、樹脂シート等を用いて樹脂組成物層を基板に積層し、該樹脂組成物層を硬化させて絶縁層を形成する。その後、絶縁層を粗化処理し、めっき工程に付して導体層を形成する。
【0006】
この点、特許文献1記載の樹脂組成物のように、活性エステル硬化剤を含有する樹脂組成物を用いて絶縁層を形成する場合に、さらに熱膨張率や誘電正接等の特性を改善すべく無機充填材を組み合わせて使用すると、粗化処理後のめっき工程において、絶縁層の表面付近に存在する無機充填材と樹脂成分との界面に沿ってめっき導体が絶縁層の内部に侵入する現象(以下、「潜り込み」ともいう。)が生じる場合があることを本発明者らは見出した。
【0007】
電子機器の高性能化に伴い、回路基板の微細配線化が進められており、回路のライン/スペース(L/S)比はますます減少する傾向にある。このような技術動向も相俟って、潜り込みが生じると、回路の短絡が懸念される。
【0008】
本発明の課題は、良好な誘電特性を呈すると共に、潜り込みを抑制できる絶縁層をもたらす新規な樹脂組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明者らは、鋭意検討した結果、下記構成を有する樹脂組成物により上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
【0010】
すなわち、本発明は以下の内容を含む。
[1] (A)熱硬化性樹脂、(B)活性エステル硬化剤及び(C)無機充填材を含み、
(C)成分が、拡散反射FT-IR法にて測定した場合の孤立シラノール基のピークの積分強度S1と水素結合性シラノール基のピークの積分強度S2の比S1/S2が5.0以上であるシリカ(C1)を含む、樹脂組成物。
[2] (A)成分に対する(B)成分の質量比((B)/(A))が1以上である、[1]に記載の樹脂組成物。
[3] (C)成分の含有量が、樹脂組成物中の不揮発成分を100質量%としたとき、50質量%以上である、[1]又は[2]に記載の樹脂組成物。
[4] (B)活性エステル硬化剤が、ナフタレン型活性エステル硬化剤及びジシクロペンタジエン型活性エステル硬化剤から選択される1種以上を含む、[1]~[3]の何れかに記載の樹脂組成物。
[5] (C)成分中の(C1)成分の含有量が50質量%以上である、[1]~[4]の何れかに記載の樹脂組成物。
[6] 下記<無電解銅めっき潜り込み試験条件>にて試験した際、無電解銅めっきの潜り込み深さが1.0μm未満である、[1]~[5]の何れかに記載の樹脂組成物。
<無電解銅めっき潜り込み試験条件>
粗化処理した銅張積層板に該樹脂組成物の層を設け、130℃で30分間、次いで180℃で30分間加熱して樹脂組成物を硬化させ絶縁層を形成する。該絶縁層の表面を粗化処理し、次いで無電解銅めっきして評価基板を得る。集束イオンビーム加工観察装置(FIB)によって該評価基板の中央部断面を削り出し、絶縁層-無電解めっき層の界面から絶縁層の深さ方向に無電解銅が最も深く潜り込んでいる箇所を測長し、無電解銅めっきの潜り込み深さを求める。
[7] 回路基板の絶縁層用である、[1]~[6]の何れかに記載の樹脂組成物。
[8] 支持体と、該支持体上に設けられた[1]~[7]の何れかに記載の樹脂組成物の層とを含む、樹脂シート。
[9] [1]~[7]の何れかに記載の樹脂組成物の硬化物からなる絶縁層を含む、回路基板。
[10] [1]~[7]の何れかに記載の樹脂組成物の硬化物からなる層を含む、半導体装置。
【発明の効果】
(【0011】以降は省略されています)

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