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公開番号2024114188
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-08-23
出願番号2023019783
出願日2023-02-13
発明の名称食品容器用マスターバッチ
出願人東京インキ株式会社
代理人個人
主分類C08J 3/22 20060101AFI20240816BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】リサイクル性を向上することができる食品容器用マスターバッチを提供する。
【解決手段】本発明の食品容器用マスターバッチは、顔料と、熱可塑性樹脂とを含み、前記顔料が、黒色顔料を含み、以下の条件を満たすように構成された、食品容器用マスターバッチ。(条件)前記食品容器用マスターバッチ3重量部と熱可塑性樹脂X100重量部とを混練し、厚み1mmの樹脂プレートAを射出成形により作成し、得られた樹脂プレートAの一方の面から分光反射スペクトルを測定し、波長1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値をαとする。前記熱可塑性樹脂Xからなる厚み1mmの樹脂プレートBを射出成形により作成し、得られた樹脂プレートBの一方の面から分光反射スペクトルを測定し、波長1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値をβとする。α/βが、0.10以上、1.00以下である。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
顔料と、熱可塑性樹脂とを含む食品容器用マスターバッチであって、
前記顔料が黒色顔料を含み、
以下の条件を満たすように構成された、食品容器用マスターバッチ。
(条件)前記食品容器用マスターバッチ3重量部と熱可塑性樹脂X100重量部とを混練し、厚み1mmの樹脂プレートAを射出成形により作成し、得られた樹脂プレートAの一方の面から分光反射スペクトルを測定し、波長1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値をαとする。
前記熱可塑性樹脂Xからなる厚み1mmの樹脂プレートBを射出成形により作成し、得られた樹脂プレートBの一方の面から分光反射スペクトルを測定し、波長1600~1800nmにおける反射率(%)の最大値をβとする。
α/βが、0.10以上、1.00以下である。
続きを表示(約 1,000 文字)【請求項2】
請求項1に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記樹脂プレートAのL





表色系におけるL

値が0.0~35.0、a

値が-7.0~3.0、およびb

値が-7.0~6.0である、食品容器用マスターバッチ。
【請求項3】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記黒色顔料はカーボンブラックを含まない、食品容器用マスターバッチ。
【請求項4】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記顔料は磁性を有さない、食品容器用マスターバッチ。
【請求項5】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記熱可塑性樹脂が、ポリオレフィン樹脂、ポリスチレン樹脂、及びポリエステル樹脂の中から選ばれる1種または2種以上である、食品容器用マスターバッチ。
【請求項6】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記黒色顔料の全顔料に対する割合が50質量%以上である、食品容器用マスターバッチ。
【請求項7】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記黒色顔料のL





表色系におけるL

値が35.0~42.0、a

値が0.0~1.2、b

値が-0.5~0.5である、
食品容器用マスターバッチ。
【請求項8】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記顔料の前記食品容器用マスターバッチに対する割合が1~85質量%である、食品容器用マスターバッチ。
【請求項9】
請求項1または2に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記黒色顔料以外の他の顔料を含む、食品容器用マスターバッチ。
【請求項10】
請求項9に記載の食品容器用マスターバッチであって、
前記他の顔料が、フタロシアニン顔料、アゾ顔料、多環式顔料、および無機顔料のなかから選ばれる1種または2種以上を含む、食品容器用マスターバッチ。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、食品容器用マスターバッチに関する。より詳細には、本発明は、食品容器用マスターバッチ、これを含む樹脂成形材料、食品容器、ならびに食品容器のリサイクル方法に関する。
続きを表示(約 1,900 文字)【背景技術】
【0002】
廃プラスチックのリサイクル方法には、主にマテリアルリサイクル、ケミカルリサイクル、サーマルリサイクルの3つの方法に大別される。
マテリアルリサイクルは、廃プラスチックをプラスチックのまま原料にして新しい製品をつくる方法であり、ケミカルリサイクルは、化学反応により組成変換し、油化・ガス化、コークス炉化学燃料化した後にリサイクルする方法である。いずれも、基本的に、廃プラスチックの樹脂選別や不純物除去の後、粉砕、洗浄などの処理が重要となる。一方、樹脂選別や分離が困難なプラスチック製品が混ざった場合、廃プラスチックをそのまま燃料として焼却するのがサーマルリサイクルである。
【0003】
近年、廃プラスチックに対する規制はより厳しくなり、廃プラスチックの樹脂選別能を向上させ、サーマルリサイクルからマテリアルリサイクルまたはケミカルリサイクルへ移行されることが望まれている。
【0004】
廃プラスチックの樹脂選別方法の一つとして、近赤外線(780~2500nm)を利用した光学式リサイクル選別が知られている。かかる方法では、廃プラスチック片ごとに分光測定が行われ、樹脂(プラスチック)それぞれが持つ特有の光反射スペクトルを判別して、高精度で樹脂が選別される。また、近赤外光は可視光にエネルギーが近いため、高速・高感度な検出が可能となり、遠赤外スペクトルを利用する場合と比べてコストを低く抑えることができる。しかしながら、黒色・暗色に着色されたプラスチックにおいては、近赤外線領域の光は吸収されてしまうため樹脂それぞれが持つ特有の光反射スペクトルを検知できなくなり、樹脂選別ができないという問題が知られていた(特許文献1)。
【0005】
かかる問題に対し、非特許文献1には、近赤外線領域ではなく、赤外領域(2500~25000nm)の光を利用し、InSb半導体検出器を使ったハイパースペクトルカメラを用いてプラスチックのスペクトルを測定することが示されている。
【0006】
ところで、プラスチック成形体の耐候性等を向上するため、熱吸収性を低下させるため、プラスチック成形体に赤外線反射性顔料が用いられる場合がある。例えば、特許文献2には、不透明に着色された赤外線-反射性のポリカーボネート成形化合物において、酸化クロム鉄、酸化クロムグリーンクロムグリーン黒赤鉄鉱等の顔料と熱可塑性樹脂と安定剤とを含むことが開示されている。また、特許文献2には当該ポリカーボネート成形化合物が建物、自動車、及び鉄道車両の屋根、パネル、クラッディング、フレームの製造のために使用されることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
特開2010-208085号公報
特開2016-503083号公報
河済博文著、「プラスチックリサイクルにおける分光分析」日本分析化学会機関誌 ぶんせき、2020年9月、p.340
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明者は、廃プラスチックの光学式リサイクルに着目し、黒色・暗色のプラスチックであっても精度よく樹脂選別できる技術開発に関し鋭意検討を行ったところ、従来の近赤外線領域を用いた光学式リサイクルであっても、特定の顔料を用いることが有効であることを知見した。換言すると、非特許文献1に開示されるような赤外領域を用いることなく、従来の近赤外線領域を用いた光学式リサイクルをそのまま活用できる技術を見出した。
また、食品容器用のプラスチックの場合、成形性に加え、安全面・衛生面等の点から原料に制限があり、具体的には、食品では金属探知機を用いて金属片の有無を検査するため、磁性を有する原料は用いることができなかったり、用いられる樹脂の種類が限定される。例えば、特許文献2に開示されるポリカーボネート樹脂は食品用途に適さないことで知られる。
【0009】
本発明は、食品容器に適した成形性・安全性を保持しつつ、黒色・暗色のプラスチックの樹脂選別性を高めることにより、食品容器のリサイクル性を向上することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明者は、以下の食品容器用マスターバッチ、これを含む樹脂成形材料、食品容器、食品容器のリサイクル方法を提供する。
(【0011】以降は省略されています)

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