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公開番号2024127286
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023036329
出願日2023-03-09
発明の名称トランスファーモールド用離型フィルム、半導体チップ封止体の製造方法
出願人東レ株式会社
代理人
主分類B32B 27/00 20060101AFI20240912BHJP(積層体)
要約【課題】優れた意匠性を付与することができ、かつ成型加工時の成型性および離型フィルム剥離後の残渣抑制に優れた、トランスファーモールド用離型フィルム、および半導体チップ封止体の製造方法を提供する。
【解決手段】基材層、離型層からなり、少なくとも片側の表面に離型層を有し、基材層に粒子を0.1質量%以上、30質量%以下含有する半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
基材層、及び離型層を含み、少なくとも片側の表面に前記離型層を有し、基材層に粒子を0.1質量%以上、30質量%以下含有する半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
続きを表示(約 790 文字)【請求項2】
前記粒子が無機粒子である請求項1に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
【請求項3】
比重が1.38以上、1.70以下である請求項1または2に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
【請求項4】
少なくとも片面の離型層に含まれる粒子含有量が4質量%以下である請求項1または2に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
【請求項5】
少なくとも片面の離型層表面における三次元表面粗さの平均波長Sλaが1μm以上、35μm以下である請求項1または2に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
【請求項6】
170℃におけるヤング率が30MPa以上、300MPa以下である請求項1または2に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
【請求項7】
少なくとも片面の離型層表面における水の接触角が85°以上、120°以下である請求項1または2に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
【請求項8】
前記離型層側から測定した際の中心面粒度SGrが200μm

以上800μm

以下である請求項1または2に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
【請求項9】
前記離型層側から測定した際の三次元表面粗さの算術平均粗さSRaが0.1μm以上2.0μm以下である請求項1または2に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
【請求項10】
前記離型層側から測定した際の60°光沢度が1%以上10%以下である請求項1または2に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、トランスファーモールド加工に用いられる離型フィルムに関するものであり、特に半導体封止工程で行われるトランスファーモールド用離型フィルムとして好適に用いることができる。
続きを表示(約 3,400 文字)【背景技術】
【0002】
半導体チップは、光、熱、水分、物理的な衝撃等の外乱からの保護を目的として樹脂で封止され、パッケージと呼ばれる成形品として基板上に実装される。半導体チップの封止には、エポキシ樹脂等の硬化性樹脂が用いられる。半導体チップの封止方法としては、いわゆるコンプレッションモールド(圧縮成型)加工法またはトランスファーモールド(トランスファー成型)加工法が知られている。
【0003】
トランスファーモールド加工法は、タブレット状の成形材料(樹脂)を加熱された金型内のポット部に入れて溶融させ、樹脂を押し流しながらランナー(流路)を通して成形部のキャビティへ流し込み、充填させた後に樹脂を熱硬化させて封止成形する工法である。また、半導体パッケージをモールドする際に、金型汚染を防止するため半導体モールド用離型フィルムが使用されている。離型フィルムとしては、離型性と耐熱性、金型形状への追従性に優れるエチレン-テトラフルオロエチレン共重合体のフィルムが広く用いられて来たが、硬化性のモールド樹脂から発生するガスの透過性が高く、金型を汚染しやすいことから、ポリエステルを中心としたガス透過性が低い材料の検討が行われている(特許文献1)。ポリエステルフィルムのなかでも、寸法安定性に優れるポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムを基材とする離型フィルムの場合、基材層とは別に離型層を設ける必要があり、意匠性付与のため離型層に粒子などの凹凸付与成分を添加させる手段がしばしば用いられている(特許文献1~3)。また、半導体工程用離型フィルムとして表面エネルギーを制御した検討が行われている(特許文献4)。さらに、低光沢外観を転写可能であるフィルムが検討されている(特許文献5)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2021-62582号公報
特開2018-202834号公報
特開2019-153804号公報
国際公開第2019/131163号
国際公開第2019/073737号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
細かく均一な表面凹凸を付与でき、優れた意匠性を付与する観点から、離型層表面に直接粒子などの凹凸付与成分を添加することが望ましい。一方、工程中における凹凸付与成分の脱落残渣等により封止材や金型など系内を汚染することを抑制する課題があることが分かった。特許文献4では粒子を多量に含むと離型層厚み斑に起因した離型性が悪化する課題がある。特許文献5では半導体モールド離型フィルムへの使用のみならず、トランスファーモールド方式への適用が全く示唆されていない。
【0006】
そこで、本発明の課題は、優れた意匠性を付与することができ、かつ成型加工時の成型性および離型フィルム剥離後の残渣抑制に優れた、トランスファーモールド用離型フィルム、および半導体チップ封止体の製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明の好ましい一態様は以下の構成をとる。
(1)基材層、及び離型層を含み、少なくとも片側の表面に前記離型層を有し、基材層に粒子を0.1質量%以上、30質量%以下含有する半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(2)前記粒子が無機粒子である(1)に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(3)比重が1.38以上、1.70以下である(1)または(2)に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(4)少なくとも片面の離型層に含まれる粒子含有量が4質量%以下である(1)~(3)のいずれかに記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(5)少なくとも片面の離型層表面における三次元表面粗さの平均波長Sλaが1μm以上、35μm以下である(1)~(4)のいずれかに記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(6)170℃におけるヤング率が30MPa以上、300MPa以下である(1)~(5)のいずれかに記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(7)少なくとも片面の離型層表面における水の接触角が85°以上、120°以下である(1)~(6)のいずれかに記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(8)前記離型層側から測定した際の中心面粒度SGrが200μm

以上800μm

以下である(1)~(7)のいずれかに記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(9)前記離型層側から測定した際の三次元表面粗さの算術平均粗さSRaが0.1μm以上2.0μm以下である(1)~(8)のいずれかに記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(10)前記離型層側から測定した際の60°光沢度が1%以上10%以下である(1)~(10)のいずれかに記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(11)前記基材層がポリエステル樹脂を主たる構成成分とする(1)~(10)のいずれかに記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(12)前記基材層のポリエステル樹脂がシクロヘキサンジメタノール残基もしくはブチレングリコール残基をジオール成分のうち0.5mol%以上、20mol%以下含有する(11)に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(13)前記基材層のポリエステル樹脂がイソフタル酸残基を酸成分のうち0.5mol%以上、10mol%以下含有する(11)または(12)に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(14)前記基材層がポリアルキレングリコールを0.1質量%以上、3.0質量%以下含有する(11)~(13)のいずれかに記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(15)前記ポリアルキレングリコールがポリエチレングリコールである(14)に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(16)前記基材層が少なくともメイン層とサブ層で構成され、サブ層に粒子を10質量%以上、40質量%以下を含有する(1)~(15)のいずれかに記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(17)サブ層を構成する樹脂にシクロヘキサンジメタノール残基および/またはテトラメチレングリコール残基および/または1,3-プロパンジオールをおよび/または1,4-ブタンジオールをジオール成分のうち10mol%以上、45mol%以下含有する(16)に記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルム。
(18)(1)~(17)のいずれかに記載の半導体トランスファーモールド用離型フィルムの離型層がモールド樹脂面側となるよう配置する工程、および加熱プレスによりモールド樹脂を硬化させる工程を有する、半導体チップ封止体の製造方法。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、優れた意匠性を付与することができ、かつ成型加工時の成型性に優れた、トランスファーモールド用離型フィルム、および半導体チップ封止体の製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
中心面粒度SGrのイメージ、およびSGrが200μm

未満ならびにSGrが800μm

を超える場合における断面形状のイメージ図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明のトランスファーモールド用離型フィルム(以下、単に離型フィルムと記載する場合がある)は基材層(以下、A層という場合がある)、及び離型層(以下、B層という場合がある)を含み、当該離型層(以下、B層)は、少なくとも片側の表面にあり、当該表面において、後述する方法で測定される水の接触角が85°以上である樹脂層である。
(【0011】以降は省略されています)

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