TOP特許意匠商標
特許ウォッチ Twitter
公開番号2024126145
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-20
出願番号2023034346
出願日2023-03-07
発明の名称車両用駆動伝達装置、及びそれを備えた車両用駆動装置
出願人株式会社アイシン
代理人弁理士法人R&C
主分類F16H 3/48 20060101AFI20240912BHJP(機械要素または単位;機械または装置の効果的機能を生じ維持するための一般的手段)
要約【課題】変速段を切り替えるための切替機構が第1係合装置及び第2係合装置を備えた構成において、車両用駆動伝達装置の径方向の寸法を小さく抑え易い技術を提供する。
【解決手段】入力部材1と第2伝達軸3と変速機4とトランスファ5とが第1軸心X1上に配置され、第1伝達軸2が第2軸心X2上に配置され、変速機4の切替機構42は、第3回転要素E3と一体的に回転する第1ギヤG1と、第1回転要素E1又は第2回転要素E2と一体的に回転する第2ギヤG2と、第1ギヤG1に連動する第3ギヤG3と、第2ギヤG2に連動する第4ギヤG4と、第3ギヤG3と第4ギヤG4との間の動力伝達を断接する第1係合装置6と、第3ギヤG3を非回転部材NRに選択的に固定する第2係合装置7と、を備え、第3ギヤG3と第4ギヤG4と第1係合装置6と第2係合装置7とが、第1軸心X1及び第2軸心X2と平行な別軸である第3軸心X3上に配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
駆動源の駆動力が入力される入力部材と、
車両の前輪に駆動連結される第1伝達軸と、
車両の後輪に駆動連結される第2伝達軸と、
前記入力部材の回転を変速する変速機と、
前記変速機から伝達される駆動力を前記第1伝達軸と前記第2伝達軸とに分配するトランスファと、を備えた車両用駆動伝達装置であって、
前記入力部材と前記第2伝達軸と前記変速機と前記トランスファとが、第1軸心上に配置され、
前記第1伝達軸が、前記第1軸心と平行な別軸である第2軸心上に配置され、
前記変速機は、第1回転要素、第2回転要素、及び第3回転要素を備え、前記第1回転要素、前記第2回転要素、及び前記第3回転要素の回転速度の順が記載の順となるように構成された第1遊星歯車機構を備え、
前記第1回転要素が、前記入力部材に駆動連結され、
前記トランスファは、第4回転要素、第5回転要素、及び第6回転要素を備え、前記第4回転要素、前記第5回転要素、及び前記第6回転要素の回転速度の順が記載の順となるように構成された第2遊星歯車機構を備え、
前記第4回転要素が、前記第1伝達軸に駆動連結され、
前記第5回転要素が、前記第2回転要素に駆動連結され、
前記第6回転要素が、前記第2伝達軸に駆動連結され、
前記変速機は、変速段を切り替えるための切替機構を更に備え、
前記切替機構は、前記第3回転要素と一体的に回転する外歯の第1ギヤと、前記第1回転要素及び前記第2回転要素のいずれか一方と一体的に回転する外歯の第2ギヤと、前記第1ギヤに連動して回転する第3ギヤと、前記第2ギヤに連動して回転する第4ギヤと、前記第3ギヤと前記第4ギヤとの間の動力伝達を断接する摩擦係合式の第1係合装置と、前記第3ギヤを非回転部材に選択的に固定する摩擦係合式の第2係合装置と、を備え、
前記第3ギヤと前記第4ギヤと前記第1係合装置と前記第2係合装置とが、前記第1軸心及び前記第2軸心と平行な別軸である第3軸心上に配置されている、車両用駆動伝達装置。
続きを表示(約 1,400 文字)【請求項2】
前記第1軸心に沿う方向を軸方向として、
前記第1係合装置は、一対の第1摩擦係合部材を備え、
前記第2係合装置は、一対の第2摩擦係合部材を備え、
前記第1係合装置と前記第2係合装置とは、前記軸方向に並んで配置されていると共に、共通の駆動機構により駆動され、
前記駆動機構は、一対の前記第1摩擦係合部材及び一対の前記第2摩擦係合部材のいずれか一方を選択的に押圧する押圧部材と、駆動モータと、前記駆動モータの回転駆動力を前記軸方向に沿う駆動力に変換して前記押圧部材に伝達するねじ式の直動変換機構と、を備える、請求項1に記載の車両用駆動伝達装置。
【請求項3】
前記第1遊星歯車機構は、サンギヤと、キャリヤと、リングギヤと、を備えたシングルピニオン型の遊星歯車機構であり、
前記第1回転要素が前記サンギヤであり、
前記第2回転要素が前記キャリヤであり、
前記第3回転要素が前記リングギヤであり、
前記第1軸心に沿う方向を軸方向とし、前記第1軸心、前記第2軸心、及び前記第3軸心のそれぞれに直交する方向を、対応する軸心を基準とした径方向として、
前記第1ギヤは、前記第3回転要素に対して前記第1軸心を基準とした前記径方向の外側であって、前記第1軸心を基準とした前記径方向に沿う径方向視で前記第3回転要素と重複する位置に配置され、
前記第2ギヤは、前記第1回転要素及び前記第3回転要素とは前記軸方向にずれた位置に配置され、
前記切替機構は、前記第3ギヤと前記第1係合装置及び前記第2係合装置とを連結する第1軸部材と、前記第4ギヤと前記第1係合装置とを連結する第2軸部材と、を更に備え、
前記第1軸部材及び前記第2軸部材の一方が、前記第1軸部材及び前記第2軸部材の他方に対して、前記第3軸心を基準とした前記径方向の内側を前記軸方向に貫通するように配置されている、請求項1又は2に記載の車両用駆動伝達装置。
【請求項4】
請求項1又は2に記載の車両用駆動伝達装置と、
内燃機関に駆動連結される内燃機関連結部材と、
第1ロータを備えた第1回転電機と、
第2ロータを備えた第2回転電機と、
第7回転要素、第8回転要素、及び第9回転要素を備えた分配用差動歯車機構と、を備えた車両用駆動装置であって、
前記第7回転要素が、前記第1ロータに駆動連結され、
前記第8回転要素が、前記内燃機関連結部材に駆動連結され、
前記第9回転要素が、前記入力部材及び前記第2ロータに駆動連結され、
前記内燃機関連結部材と前記第1回転電機と前記第2回転電機と前記分配用差動歯車機構とが、前記第1軸心上に配置され、
前記第1軸心に沿って、前記分配用差動歯車機構、前記第2回転電機、前記変速機、及び前記トランスファが、記載の順に配置されている、車両用駆動装置。
【請求項5】
前記第1ロータと一体的に回転する外歯の第5ギヤと、
前記第5ギヤに連動して回転する第6ギヤと、
前記第6ギヤを前記非回転部材に選択的に固定する第3係合装置と、を更に備え、
前記第6ギヤ及び前記第3係合装置が、前記第1軸心、前記第2軸心、及び前記第3軸心と平行な別軸である第4軸心上に配置されている、請求項4に記載の車両用駆動装置。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、駆動源の駆動力が入力される入力部材と、車両の前輪に駆動連結される第1伝達軸と、車両の後輪に駆動連結される第2伝達軸と、入力部材の回転を変速する変速機と、当該変速機から伝達される駆動力を第1伝達軸と第2伝達軸とに分配するトランスファと、を備えた車両用駆動伝達装置、及びそれを備えた車両用駆動装置に関する。
続きを表示(約 2,400 文字)【背景技術】
【0002】
このような技術の一例が、下記の特許文献1に開示されている。以下、背景技術の説明では、特許文献1における符号を括弧内に引用する。
【0003】
特許文献1には、駆動源(5,33)の駆動力が入力される入力部材(24)と、車両の前輪(2L,2R)に駆動連結される第1伝達軸(10,16)と、車両の後輪(3L,3R)に駆動連結される第2伝達軸(8,12)と、入力部材(24)の回転を変速する変速機(34)と、当該変速機から伝達される駆動力を第1伝達軸(10,16)と第2伝達軸(8,12)とに分配するトランスファ(22)と、を備えた車両用駆動伝達装置が開示されている。
【0004】
変速機(34)は、第1サンギヤ(S1)と、第2サンギヤ(S2)と、リングギヤ(R1)と、第1サンギヤ(S1)及びリングギヤ(R1)に噛み合う第1ピニオンギヤ(P1)並びに第2サンギヤ(S2)に噛み合う第2ピニオンギヤ(P2)を回転自在に支持するキャリヤ(CR1)と、を備えた遊星歯車機構(43)を備えている。
【0005】
また、変速機(34)は、変速段を切り替えるための切替機構を備えている。切替機構は、リングギヤ(R1)を非回転部材(20)に選択的に固定する第1係合装置(B1)と、第2サンギヤ(S2)を非回転部材(20)に選択的に固定する第2係合装置(B2)と、を備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
特開2005-162002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1の車両用駆動伝達装置では、径方向の寸法が大きい遊星歯車機構(43)に対して径方向の外側に、第1係合装置(B1)及び第2係合装置(B2)が配置されている。そのため、車両用駆動伝達装置が径方向に大型化し易い構造となっていた。
【0008】
そこで、変速段を切り替えるための切替機構が第1係合装置及び第2係合装置を備えた構成において、車両用駆動伝達装置の径方向の寸法を小さく抑え易い技術の実現が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記に鑑みた、車両用駆動伝達装置の特徴構成は、
駆動源の駆動力が入力される入力部材と、
車両の前輪に駆動連結される第1伝達軸と、
車両の後輪に駆動連結される第2伝達軸と、
前記入力部材の回転を変速する変速機と、
前記変速機から伝達される駆動力を前記第1伝達軸と前記第2伝達軸とに分配するトランスファと、を備えた車両用駆動伝達装置であって、
前記入力部材と前記第2伝達軸と前記変速機と前記トランスファとが、第1軸心上に配置され、
前記第1伝達軸が、前記第1軸心と平行な別軸である第2軸心上に配置され、
前記変速機は、第1回転要素、第2回転要素、及び第3回転要素を備え、前記第1回転要素、前記第2回転要素、及び前記第3回転要素の回転速度の順が記載の順となるように構成された第1遊星歯車機構を備え、
前記第1回転要素が、前記入力部材に駆動連結され、
前記トランスファは、第4回転要素、第5回転要素、及び第6回転要素を備え、前記第4回転要素、前記第5回転要素、及び前記第6回転要素の回転速度の順が記載の順となるように構成された第2遊星歯車機構を備え、
前記第4回転要素が、前記第1伝達軸に駆動連結され、
前記第5回転要素が、前記第2回転要素に駆動連結され、
前記第6回転要素が、前記第2伝達軸に駆動連結され、
前記変速機は、変速段を切り替えるための切替機構を更に備え、
前記切替機構は、前記第3回転要素と一体的に回転する外歯の第1ギヤと、前記第1回転要素及び前記第2回転要素のいずれか一方と一体的に回転する外歯の第2ギヤと、前記第1ギヤに連動して回転する第3ギヤと、前記第2ギヤに連動して回転する第4ギヤと、前記第3ギヤと前記第4ギヤとの間の動力伝達を断接する摩擦係合式の第1係合装置と、前記第3ギヤを非回転部材に選択的に固定する摩擦係合式の第2係合装置と、を備え、
前記第3ギヤと前記第4ギヤと前記第1係合装置と前記第2係合装置とが、前記第1軸心及び前記第2軸心と平行な別軸である第3軸心上に配置されている点にある。
【0010】
この特徴構成によれば、切替機構の第1係合装置及び第2係合装置が、入力部材と第2伝達軸と変速機とトランスファとが配置された第1軸心、及び第1伝達軸が配置された第2軸心のそれぞれと平行な別軸である第3軸心上に配置されている。ここで、第1軸心上に配置された変速機の第1遊星歯車機構は、径方向の寸法が大きくなり易いため、第1係合装置及び第2係合装置が第1軸心上に配置された構成では、車両用駆動伝達装置が径方向に大型化し易い。しかしながら、本特徴構成によれば、第1係合装置及び第2係合装置が第1軸心上に配置された構成に比べて、車両用駆動伝達装置の径方向の寸法を小さく抑え易い。
また、本特徴構成によれば、第1伝達軸が第2軸心上に配置され、第3ギヤと第4ギヤと第1係合装置と第2係合装置とが第3軸心上に配置されている。つまり、第1伝達軸と、第3ギヤ、第4ギヤ、第1係合装置、及び第2係合装置とが、第1軸心とは別軸の異なる軸心上に分かれて配置されている。これにより、第1軸心の周方向における互いに異なる位置に、第1伝達軸と、第3ギヤ、第4ギヤ、第1係合装置、及び第2係合装置とを配置することにより、車両用駆動伝達装置の全体的な小径化を図り易い。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

この特許をJ-PlatPatで参照する
Flag Counter

関連特許

株式会社アイシン
便座装置
10日前
株式会社アイシン
駐車支援装置
8日前
株式会社アイシン
給電システム
8日前
株式会社アイシン
駐車支援装置
8日前
株式会社アイシン
熱電併給装置
8日前
株式会社アイシン
車高調整装置
10日前
株式会社アイシン
車両用駆動装置
8日前
株式会社アイシン
車両用駆動装置
8日前
株式会社アイシン
バッテリ冷却装置
8日前
株式会社アイシン
水素蓄電システム
8日前
株式会社アイシン
電解セルシステム
16日前
株式会社アイシン
ステータの製造方法
8日前
株式会社アイシン
ステータの製造方法
8日前
株式会社アイシン
熱マネージメント構造
8日前
株式会社アイシン
調光装置、及び調光方法
8日前
新明和工業株式会社
自動駐車システム、車両側アプリケーションおよび設備側アプリケーション
8日前
個人
回転伝達機構
3か月前
個人
保持機
16日前
丸一株式会社
配管構造
5か月前
個人
振り子式免震装置
29日前
株式会社フジキン
配管
2か月前
個人
ネジの緩み防止装置
29日前
個人
ロックナット
2か月前
藤井電工株式会社
フック
16日前
個人
弁装置
4か月前
個人
リンクプレート
4か月前
個人
緩み防止ナット
1か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
4か月前
カヤバ株式会社
緩衝器
4か月前
株式会社テイエルブイ
自動弁
22日前
株式会社キッツ
管継手
4か月前
株式会社テイエルブイ
排気弁
1か月前
マフレン株式会社
自動給脂器
4か月前
株式会社ニフコ
留め具
5か月前
株式会社不二工機
電動弁
2か月前
株式会社キッツ
逆止め弁
1か月前
続きを見る