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公開番号
2024158001
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-11-08
出願番号
2023072750
出願日
2023-04-26
発明の名称
車両用駆動装置
出願人
株式会社アイシン
代理人
弁理士法人R&C
主分類
B60K
1/04 20190101AFI20241031BHJP(車両一般)
要約
【課題】車両用駆動装置を中核として車両における熱マネジメントシステムを適切に構成すると共に、車両用駆動装置を小型に構成する。
【解決手段】車両用駆動装置100は、車載エアコンディショナ用の冷媒を循環させる冷媒回路の少なくとも一部を構成する冷媒回路モジュール2と、少なくともインバータモジュールINVを冷却するための冷却水と冷媒との熱交換を行う熱交換器31とを備え、冷媒回路モジュール2が駆動ユニットTAに対して何れかの側に配置され、インバータモジュールINVが、駆動ユニットTAに対して冷媒回路モジュール2が配置された側と同じ側、又は冷媒回路モジュール2が配置された側に連続する側に配置され、電源モジュールPWRが、駆動ユニットTAに対してインバータモジュールINVが配置された側と同じ側、又はインバータモジュールINVが配置された側に連続する側に配置されている。
【選択図】図1
特許請求の範囲
【請求項1】
ロータを備えた回転電機と、
車輪に駆動連結される出力部材と、
前記回転電機と前記出力部材との間で駆動力を伝達する動力伝達機構と、
前記回転電機を駆動制御するためのインバータモジュールと、
車載バッテリに電気的に接続され、前記車載バッテリの電圧変換を行う電圧変換回路、外部電源から前記車載バッテリへの充電を行うための充電回路、及び、前記車載バッテリから外部への給電を行うための給電回路の少なくとも1つを備えた電源モジュールと、
車載エアコンディショナ用の冷媒を循環させる冷媒回路の少なくとも一部を構成する冷媒回路モジュールと、
前記回転電機及び前記動力伝達機構を含む駆動ユニットを収容すると共に、前記インバータモジュールと、前記電源モジュールと、前記冷媒回路モジュールとを支持するケースと、
少なくとも前記インバータモジュールを冷却するための冷却水と前記冷媒との熱交換を行う熱交換器と、を備え、
前記冷媒回路モジュールは、前記駆動ユニットに対していずれかの側に配置され、
前記インバータモジュールは、前記駆動ユニットに対して、前記冷媒回路モジュールが配置された側と同じ側、又は、前記冷媒回路モジュールが配置された側に連続する側に配置され、
前記電源モジュールは、前記駆動ユニットに対して、前記インバータモジュールが配置された側と同じ側、又は、前記インバータモジュールが配置された側に連続する側に配置されている、車両用駆動装置。
続きを表示(約 700 文字)
【請求項2】
前記電源モジュールは前記冷却水により冷却されるように構成され、
前記電源モジュールは、前記駆動ユニットに対して、前記冷媒回路モジュールが配置された側と同じ側、又は、前記冷媒回路モジュールが配置された側に連続する側に配置されている、請求項1に記載の車両用駆動装置。
【請求項3】
前記冷媒回路モジュールを循環する前記冷媒の流路と前記インバータモジュールを冷却する冷却水の流路との双方が前記熱交換器に接続され、
前記熱交換器は、前記冷媒回路モジュールが配置された領域と前記インバータモジュールが配置された領域との間の領域に配置されている、請求項1に記載の車両用駆動装置。
【請求項4】
車両に搭載された状態で、前記駆動ユニットは、前記車載エアコンディショナのキャビン空調ユニットに対して車両前後方向における一方側である前後方向第1側に配置され、
前記車両前後方向における、前記前後方向第1側とは反対側を前後方向第2側として、
前記冷媒回路モジュールは、前記駆動ユニットに対して上側又は前記前後方向第2側に配置されている、請求項1から3の何れか一項に記載の車両用駆動装置。
【請求項5】
前記冷却水を循環させるウォーターポンプをさらに備え、
車両に搭載された状態で、前記ウォーターポンプは、前記駆動ユニットに対して、前記インバータモジュールが配置された側と同じ側、又は、前記インバータモジュールが配置された側に連続する側に配置されている、請求項1から3の何れか一項に記載の車両用駆動装置。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、車両用駆動装置に関する。
続きを表示(約 3,400 文字)
【背景技術】
【0002】
特開2019-170077号公報には、車輪(803,804)の駆動力源となる回転電機(ロータ(20)、ステータ(30))と、この回転電機を駆動制御する駆動制御装置(131)と、駆動制御装置(131)を介して回転電機に接続される車載バッテリ(805)を外部電源(900)から供給される電力によって充電する充電器(136)と、回転電機、駆動制御装置(131)、充電器(136)を収容するケース(10)とを備えた車両用駆動装置(1)が開示されている(背景技術において括弧内の符号は参照する文献のもの。)。ケース(10)には、車両用駆動装置(1)が車両に搭載された車載姿勢での上下方向(Z)における下側に回転電機が収容される第1の収容室が形成され、上側に駆動制御装置(131)及び充電器(136)が収容される第2の収容室が形成されている。第1の収容室は、ケース(10)における円筒状の周壁部(10b)の内側に形成されている。第2の収容室は、周壁部(10b)の径方向外側において、周壁部(10b)の上下方向(Z)の上側に隣接した角筒状の角筒部(10e)の内側に、矩形箱状の空間として形成されている。周壁部(10b)には、さらに、周壁部(10b)に沿って冷媒が流れる冷却流路が形成された冷却部(60)が形成されている。
【0003】
周壁部(10b)に沿って形成された冷却流路は、角筒部(10e)の側に、冷媒が流入する流入口(16)と、冷媒が流出する流出口(17)とを有している。冷媒の流路において流入口(16)に近い側、即ち冷媒の流路の上流側には、駆動制御装置(131)が配置され、冷媒の流路において流出口(17)に近い側、即ち冷媒の流路の下流側には、充電器(136)が配置されている。これにより、回転電機を駆動する際に発熱する駆動制御装置(131)を冷たい冷媒によって効率的に冷やすことができる。外部電源(900)による車載バッテリ(805)の充電は車両が停車中に行われるため、駆動制御装置(131)との熱交換によって冷媒の温度が上がりにくく、充電器(136)は冷媒の流路の下流側に配置されていても適切に冷却される。その他、電力系の力率の改善や電圧の安定化のために用いられるリアクトル(140)や平滑コンデンサ(141)も、冷媒の流路に沿って配置され、冷媒によって適切に冷却される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特開2019-170077号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の通り、上記の文献に開示された車両用駆動装置は、複数の冷却対象を効率的に冷却することができる冷却構造を備えている。しかし、車両には、車載エアコンディショナなど、熱管理の対象となる装置が他にも存在する。車両の重量が軽いほど車両のエネルギー効率を高くし易く、また適切な熱利用及び廃熱管理も車両におけるエネルギー効率の向上に寄与する。従って、車載装置の中で重量の占める割合が比較的大きい車両用駆動装置を小型に構成すると共に、車両用駆動装置を利用してより総合的に車載装置の熱マネジメントが実施されることが好ましい。
【0006】
上記背景に鑑みて、車両用駆動装置を中核として車両における熱マネジメントシステムを適切に構成すると共に、車両用駆動装置を小型に構成する技術の提供が望まれる。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記に鑑みた車両用駆動装置は、ロータを備えた回転電機と、車輪に駆動連結される出力部材と、前記回転電機と前記出力部材との間で駆動力を伝達する動力伝達機構と、前記回転電機を駆動制御するためのインバータモジュールと、車載バッテリに電気的に接続され、前記車載バッテリの電圧変換を行う電圧変換回路、外部電源から前記車載バッテリへの充電を行うための充電回路、及び、前記車載バッテリから外部への給電を行うための給電回路の少なくとも1つを備えた電源モジュールと、車載エアコンディショナ用の冷媒を循環させる冷媒回路の少なくとも一部を構成する冷媒回路モジュールと、前記回転電機及び前記動力伝達機構を含む駆動ユニットを収容すると共に、前記インバータモジュールと、前記電源モジュールと、前記冷媒回路モジュールとを支持するケースと、少なくとも前記インバータモジュールを冷却するための冷却水と前記冷媒との熱交換を行う熱交換器と、を備え、前記冷媒回路モジュールは、前記駆動ユニットに対していずれかの側に配置され、前記インバータモジュールは、前記駆動ユニットに対して、前記冷媒回路モジュールが配置された側と同じ側、又は、前記冷媒回路モジュールが配置された側に連続する側に配置され、前記電源モジュールは、前記駆動ユニットに対して、前記インバータモジュールが配置された側と同じ側、又は、前記インバータモジュールが配置された側に連続する側に配置されている。
【0008】
本構成によれば、回転電機及び動力伝達機構を含む駆動ユニットに、回転電機を駆動制御するためのインバータモジュールを一体的に備えるだけでなく、さらに電源モジュールと、車載エアコンディショナ用の冷媒が循環する冷媒回路モジュールとが、駆動ユニットに一体的に備えられた車両用駆動装置となる。従って、駆動ユニット及びインバータモジュールによるユニットと、電源モジュール及び冷媒回路モジュールとをそれぞれ接続する配線や配管等を少なく抑えることができる。また、駆動ユニット及びインバータモジュールだけでなく、電源モジュール及び冷媒回路モジュールもケースに一体的に支持されることで、多くの機能を備えて一体化された車両用駆動装置を実現でき、車両用駆動装置の小型化も図り易い。特に、本構成によれば、インバータモジュールが、冷媒回路モジュールが配置された側と同じ側、又は、冷媒回路モジュールが配置された側に連続する側に配置されているため、インバータモジュールと冷媒回路モジュールとの距離を短く抑え易く、冷媒回路モジュールを循環する冷媒とインバータモジュールを冷却する冷却水とのそれぞれの流路を構成する配管を短く抑え易い。さらに、本構成によれば、電源モジュールが、インバータモジュールが配置された側と同じ側、或いは、インバータモジュールが配置された側に連続する側に配置されているため、電源モジュールとインバータモジュールとをつなぐ配線も短く抑え易い。このように、本構成によれば、車両用駆動装置の内部の配管や配線を短く抑え易い。即ち、本構成によれば、車両用駆動装置を中核として車両における熱マネジメントシステムを適切に構成すると共に、車両用駆動装置を小型に構成する。
【0009】
車両用駆動装置のさらなる特徴と利点は、図面を参照して説明する例示的且つ非限定的な実施形態についての以下の記載から明確となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
車両用駆動装置の分解斜視図
駆動ユニットのスケルトン図
車両用駆動装置の模式的な制御ブロック図
冷媒回路及び冷却水回路を模式的に示す図
回路モジュールの一例を模式的に示す斜視図
車載部材群の相対配置の第1の例を模式的に示す側面図
車載部材群の相対配置の第1の例を模式的に示す斜視図
車載部材群の相対配置の第2の例を模式的に示す側面図
車載部材群の相対配置の第3の例を模式的に示す側面図
車載部材群の相対配置の第4の例を模式的に示す側面図
車載部材群の相対配置の第5の例を模式的に示す側面図
車載部材群の相対配置の第6の例を模式的に示す側面図
車載部材群の相対配置の第7の例を模式的に示す側面図
車載部材群の相対配置の第8の例を模式的に示す側面図
車載部材群の相対配置の第9の例を模式的に示す側面図
車載部材群の相対配置の第10の例を模式的に示す側面図
【発明を実施するための形態】
(【0011】以降は省略されています)
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