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公開番号
2024125732
公報種別
公開特許公報(A)
公開日
2024-09-19
出願番号
2023033751
出願日
2023-03-06
発明の名称
水素貯蔵容器
出願人
清水建設株式会社
,
国立研究開発法人産業技術総合研究所
,
境川工業株式会社
代理人
弁理士法人YKI国際特許事務所
主分類
F17C
11/00 20060101AFI20240911BHJP(ガスまたは液体の貯蔵または分配)
要約
【課題】容器内部の水素の拡散性を高め、急速な水素吸蔵・放出反応を実現する。
【解決手段】実施形態の一例である水素貯蔵容器1は、筒状の収容部10と、収容部10に収容された水素吸蔵合金と、収容部10の長手方向に沿って延び、水素吸蔵合金を加熱および冷却する熱媒管30と、を備え、収容部10の側壁12には、水素が流入または流出する水素流通経路21が設けられ、収容部10の内部において、収容部10の長手方向に沿って延び、収容部10の内部に存在する水素を拡散させる吸放出板50が設けられている。
【選択図】図2
特許請求の範囲
【請求項1】
筒状の収容部と、
前記収容部に収容された水素吸蔵合金と、
前記収容部の長手方向に沿って延び、前記水素吸蔵合金を加熱および冷却する熱媒管と、
を備え、
前記収容部の側壁には、水素が流入または流出する水素流通経路が設けられ、
前記収容部の内部には、前記収容部の長手方向に沿って延び、前記収容部の内部に存在する水素を授受する吸放出板が設けられている、水素貯蔵容器。
続きを表示(約 800 文字)
【請求項2】
前記吸放出板は、前記収容部の内部に存在する水素が流通する水素流通室を内部に有し、
前記吸放出板の側面のうち、前記収容部の長手方向に延在し、前記吸放出板の厚み方向と直交する面は、水素を透過する、請求項1に記載の水素貯蔵容器。
【請求項3】
前記水素流通経路が設けられた前記側壁と、前記水素流通経路が設けられた前記側壁と対向する前記吸放出板の側面と、の間には、前記水素流通経路より流入した水素または前記水素流通経路から流出する水素が滞留する水素滞留室が設けられている、請求項1または2に記載の水素貯蔵容器。
【請求項4】
前記吸放出板の側面のうち、前記水素流通経路が設けられた前記側壁と対向する前記吸放出板の側面には、複数の貫通孔が形成されている、請求項2に記載の水素貯蔵容器。
【請求項5】
前記水素流通室の内部には、水素を透過させつつ、前記水素吸蔵合金の透過を抑制するフィルターが設けられている、請求項2に記載の水素貯蔵容器。
【請求項6】
前記吸放出板の側面のうち、前記収容部の長手方向に延在し、前記吸放出板の厚み方向と直交する面には、水素を透過しつつ、前記水素吸蔵合金の透過を抑制するメッシュ層が設けられている、請求項2に記載の水素貯蔵容器。
【請求項7】
前記吸放出板には、前記吸放出板の側面を構成する枠体が設けられ、
前記収容部の内部には、前記収容部の長手方向に沿って延びる係止部が設けられ、前記収容部の短手方向における前記吸放出板の移動を規制する、
請求項1または2に記載の水素貯蔵容器。
【請求項8】
前記水素流通経路には、水素を透過させつつ、前記水素吸蔵合金の透過を抑制するフィルターが設けられている、請求項1または2に記載の水素貯蔵容器。
発明の詳細な説明
【技術分野】
【0001】
本発明は、水素を吸蔵または放出する水素吸蔵合金を収容する水素貯蔵容器に関する。
続きを表示(約 1,400 文字)
【背景技術】
【0002】
近年、水素を安全かつ大容量で貯蔵できる手法として、水素吸蔵合金を収容した水素貯蔵容器が注目されている。この貯蔵方法は、水素吸蔵合金に水素を吸蔵させることにより水素を水素貯蔵容器内に貯蔵し、水素吸蔵合金から水素を放出させることにより、水素を水素貯蔵容器から別の燃料タンク等に充填させる。
【0003】
水素吸蔵合金に水素を吸蔵する場合は発熱反応であり、水素吸蔵合金から水素を放出する場合は吸熱反応である。そのため、これらの反応を促進するためには、水素吸蔵合金を加熱または冷却する必要がある。特許文献1には、容器の内部に多数のプレートフィンが設けられた水素貯蔵容器が開示されている。多数のプレートフィンを設けることで、水素吸蔵合金を効率よく加熱、冷却することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
特許第4420445号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
水素吸蔵合金を使用した水素貯蔵容器において、急速な水素の吸蔵・放出反応を実現することは重要な課題である。特許文献1に開示されている水素貯蔵容器では、水素の流入・流出経路近傍に存在する水素吸蔵合金で優先的に水素の吸蔵・放出反応が生じてしまう。本発明は、水素貯蔵容器において、容器全体で水素の吸蔵・放出反応を均一化することで、水素吸蔵・放出反応に寄与する水素吸蔵合金の量を増加させ、急速な水素吸蔵・放出反応を実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の一例である水素貯蔵容器は、筒状の収容部と、収容部に収容された水素吸蔵合金と、収容部の長手方向に沿って延び、水素吸蔵合金を加熱および冷却する熱媒管と、を備え、収容部の側壁には、水素が流入または流出する水素流通経路が設けられ、収容部の内部において、収容部の長手方向に沿って延び、収容部の内部に存在する水素を拡散させる吸放出板が設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本発明の水素貯蔵容器によれば、容器全体で水素の吸蔵・放出反応を均一化することで、急速な水素吸蔵・放出反応を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
実施形態の一例である水素貯蔵容器を示す縦断面図である。
実施形態の一例である水素貯蔵容器を示す横断面図である。
実施形態の一例である吸放出板の形状を模式的に示す斜視図である。
実施形態の他の一例である吸放出板の形状を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら、本発明に係る水素貯蔵容器の実施形態の一例について詳細に説明する。以下で説明する実施形態はあくまでも一例であって、本発明は以下の実施形態に限定されない。また、以下で説明する複数の実施形態、変形例を選択的に組み合わせてなる形態は本発明に含まれている。
【0010】
図1は、本実施形態の水素貯蔵容器1を概略的に示す縦断面図であり、図2は、本実施形態の水素貯蔵容器1を概略的に示す横断面図である。
(【0011】以降は省略されています)
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