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公開番号2024123059
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-09-10
出願番号2024094633,2022504440
出願日2024-06-11,2021-03-03
発明の名称組成物
出願人デンカ株式会社
代理人アクシス国際弁理士法人
主分類C08F 290/06 20060101AFI20240903BHJP(有機高分子化合物;その製造または化学的加工;それに基づく組成物)
要約【課題】柔軟性と密着性を示す組成物の提供。
【解決手段】(1) 芳香環及び水酸基を有し、かつ、その硬化体の、JIS K 7161-2:2014に従って23℃雰囲気下で測定される引張伸び率が50%以上である反応性化合物、(2) 上記(1)成分以外の反応性化合物、(3) 重合開始剤を含む組成物。
【選択図】なし
特許請求の範囲【請求項1】
下記(1)~(3)を含む組成物。
(1) 芳香環及び水酸基を有し、かつ、その硬化体の、JIS K 7161-2:2014に従って23℃雰囲気下で測定される引張伸び率が50%以上である反応性化合物、
(2) 上記(1)成分以外の反応性化合物、
(3) 重合開始剤
続きを表示(約 630 文字)【請求項2】
(1)成分が、ビスフェノール構造部分を含む、請求項1に記載の組成物。
【請求項3】
(1)成分が含む芳香環の個数が、一分子あたりに4個以上である、請求項1又は2に記載の組成物。
【請求項4】
(1)成分が含む水酸基の個数が、一分子あたりに5個以下である、請求項1~3のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項5】
(1)成分の含有量が、(1)成分と(2)成分の合計100質量部を基準として、0.1質量部以上20質量部以下である請求項1~4のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項6】
(1)成分が(メタ)アクリロイル基を有する、請求項1~5のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項7】
(1)成分が、ラクトン変性(メタ)アクリレートモノマーと、酸無水物と、エポキシモノマーとの反応生成物である、請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項8】
(2)成分が(メタ)アクリロイル基を有する、請求項1~7のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項9】
GPC法により測定される(1)成分の重量平均分子量Mwが、1,000以上である、請求項1~8のいずれか一項に記載の組成物。
【請求項10】
さらに、(4) エラストマーを含有する、請求項1~9のいずれか一項に記載の組成物。
(【請求項11】以降は省略されています)

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は組成物に関する。特には優れた柔軟性と耐ヒートサイクル性と耐熱性を示し、金属及び樹脂のどちらに対しても優れた密着性を示す組成物に関する。
続きを表示(約 1,800 文字)【背景技術】
【0002】
省力化、省資源及び省エネルギーの点で、常温下、短時間で接着する接着剤として、常温速硬化型接着剤組成物が使用されている。常温速硬化型接着剤組成物としては、二剤型速硬化エポキシ系接着剤組成物、嫌気性接着剤組成物、瞬間接着剤組成物及び第二世代のアクリル系接着剤組成物(SGA)が知られている。
【0003】
二剤型速硬化エポキシ系接着剤は、主剤と硬化剤を計量、混合して被着体に塗布し、主剤と硬化剤の反応により硬化するものである。二剤型速硬化エポキシ系接着剤は、通常、高い耐久性と高い接着強度を持つことから構造用接着剤として広く用いられてきた。しかしながら、従来の二剤型速硬化エポキシ系接着剤は硬くて脆い面もあり、柔軟性は著しく低い。その為、異なる種類の被着体を接着する用途で使用すると、異なる被着体間の線膨張係数差から生じる歪みを緩和することが出来ず、しばしば剥がれやクラックの発生などが問題となる。また、主剤と硬化剤を所定の混合比率となるよう正確に計量しないと、硬化不良を生じる問題もある。
【0004】
嫌気性接着剤は、被着体間において接着剤組成物を圧着して空気を遮断することにより硬化するものである。しかしながら、嫌気性接着剤組成物は、圧着する際に接着剤組成物の一部が被着体からハミ出した場合、ハミ出した部分が空気と接触する事から硬化反応が阻害され、硬化不良を引き起こす問題がある。又、被着体間のクリアランスが大きい場合にも十分に圧着する事が出来ずに空気を遮断しきれず、硬化不良を引き起こす問題がある。
【0005】
瞬間接着剤は通常シアノアクリレートを主成分とし、非常に速い時間で硬化することから、作業性に優れている。しかしながら、得られる硬化物は脆く接着性が低いことから、耐久性が要求される構造用途などには適さない。
【0006】
SGAは、有機過酸化物を含む第一剤と、第一剤に含まれる有機過酸化物を分解し、ラジカルを発生させる還元剤を含む第二剤からなる。SGAとしては、その第一剤と第二剤の両方に重合性(メタ)アクリルモノマーやエラストマーなどの主成分を含む二液主剤型が一般的である。
【0007】
二液主剤型のSGAの特徴として、二剤の正確な計量を必要とせず、計量や混合が不完全でも二剤の接触だけで、常温で数分~数十分で硬化するために、作業性に優れ、しかも引張伸びが高く、ハミ出し部分の硬化も良好であるために、電気・電子部品分野から土木・建築分野に至るまで幅広く用いられている。そうしたSGAに関しては、特許文献1~5に記載されるような種々の提案がなされてきている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
特開2000-109783号公報
特開2017-031262号公報
特開2010-188651号公報
特開2002-105109号公報
特開2007-056232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
接着剤の適用対象が苛酷な環境に曝される場合、それを想定していない接着剤では十分な性能を発揮することができない。特に高温と低温を繰り返し受け続ける環境下で接着性を維持させること(「耐ヒートサイクル性」の向上ともいう)は非常に難しいことが知られている。なお当該技術分野では、耐ヒートサイクル性と耐熱性は区別されて考えられている特性である。
【0010】
例えば従来技術に係るSGAでは、柔軟性と密着性を両立する事ができなかった。例えば従来技術に係るSGAでは、柔軟性と耐ヒートサイクル性と耐熱性を両立しつつ、さらに金属及び樹脂のどちらに対しても優れた密着性を発現する事ができなかった。例えば特許文献1では、柔軟な(メタ)アクリレートやウレタンプレポリマーを使用する事で高い柔軟性を示し硬化収縮応力により金属被着体に生じる歪みを緩和できることが報告されている。しかしながら、樹脂被着体に関する密着性に関する記述はない。また、耐ヒートサイクル性や耐熱性に関する記述はない。
(【0011】以降は省略されています)

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