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公開番号2024157042
公報種別公開特許公報(A)
公開日2024-11-06
出願番号2024140817,2023007332
出願日2024-08-22,2020-04-16
発明の名称アデノウイルスの免疫測定方法及び免疫測定器具
出願人デンカ株式会社
代理人弁理士法人谷川国際特許事務所
主分類C07K 16/08 20060101AFI20241029BHJP(有機化学)
要約【課題】被検試料中に含まれるアデノウイルスを迅速、かつ、簡便に、しかも高感度で検出および測定し得るモノクローナル抗体、これを用いたアデノウイルスの免疫測定方法および免疫測定器具を提供する。
【解決手段】本発明は、配列番号1に示すアミノ酸配列の21~944番目の配列を有するポリペプチドと抗原抗体反応するモノクローナル抗体またはその抗原結合性断片、これを用いた免疫測定方法および免疫測定器具を提供する。
【選択図】図1
特許請求の範囲【請求項1】
配列番号1に示すアミノ酸配列の21~944番目の配列を有するポリペプチドと抗原抗体反応するモノクローナル抗体またはその抗原結合性断片。
続きを表示(約 750 文字)【請求項2】
配列番号1に示すアミノ酸配列の21~131番目、266~412番目、及び448~944番目から選ばれる少なくとも1つの範囲の配列を有するポリペプチドと抗原抗体反応する、請求項1記載のモノクローナル抗体またはその抗原結合性断片。
【請求項3】
配列番号1のアミノ酸配列の21~115番目、266~385番目、及び451~944番目から選ばれる少なくとも1つの範囲の配列を有するポリペプチドと抗原抗体反応する、請求項1または2記載のモノクローナル抗体またはその抗原結合性断片。
【請求項4】
配列番号1のアミノ酸配列の21~45、56~115番目、266~385番目、451~485番目、526~575番目、581~615番目、656~725番目、766~795番目、801~830番目、851~875番目、及び886~944番目から選ばれる少なくとも1つの範囲の配列を有するポリペプチドと抗原抗体反応する、請求項1または2記載のモノクローナル抗体またはその抗原結合性断片。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載するモノクローナル抗体またはその抗原結合性断片と、検体中のアデノウイルスとの抗原抗体反応を利用してアデノウイルスを免疫測定することを含む、アデノウイルスの免疫測定方法。
【請求項6】
前記免疫測定方法がサンドイッチ法であり、前記モノクローナル抗体又はその抗原結合性断片が標識または固相の少なくともいずれか一方に使用される、請求項5記載の方法。
【請求項7】
請求項1~4のいずれか1項に記載するモノクローナル抗体またはその抗原結合性断片を含む、アデノウイルスの免疫測定器具。

発明の詳細な説明【技術分野】
【0001】
本発明は、アデノウイルスの免疫測定方法及び免疫測定器具並びにそのための抗アデノウイルス抗体に関する。
続きを表示(約 2,600 文字)【背景技術】
【0002】
アデノウイルスは、急性熱性咽頭炎、咽頭結膜炎、急性気道炎、ウイルス性肺炎などの呼吸器疾患、急性濾胞性結膜炎、流行性角結膜炎などの眼疾患、感染性胃腸炎などの消化器疾患、尿道炎などの泌尿器疾患などの病原体として知られている。現在、アデノウイルスはA~Gの7種に分類され、80を超える型が存在している。51型までは血清型として報告されたが、52型以降は全塩基配列の決定による遺伝型として報告されている(非特許文献1)。アデノウイルスはヒトに感染した場合、多彩な臨床症状を呈し、特異的な病状が少ない為、臨床症状からアデノウイルスの感染を証明することは困難である。また、アデノウイルスの感染性は高く、集団感染を防ぐ為には早期にウイルスの感染を証明する事が必要とされている。
【0003】
迅速かつ簡便にアデノウイルスを検出する方法として、抗アデノウイルス抗体を用いた免疫クロマト法やEIAを用いた方法も開発されているが、採取できる試料の量が少ない眼科領域での陽性率は60%以下であり、より高感度の迅速診断法またはこれに用いることのできる抗アデノウイルスモノクローナル抗体が求められている。
【0004】
国立感染症研究所の発生動向調査では、アデノウイルス関連疾患として、咽頭結膜熱、感染性胃腸炎、流行性角結膜炎の患者発生情報が把握されている。急性呼吸器疾患、咽頭結膜熱はB、C、E種のアデノウイルス、感染性胃腸炎はA、F、G種のアデノウイルス、流行性角結膜炎はB、D、E種のアデノウイルスが原因として知られる(非特許文献2)。B種のアデノウイルス3型及びE種のアデノウイルス4型は、流行性角結膜炎及び咽頭結膜熱の最も一般的な病因であり、D種のアデノウイルス8型、19型及び37型は、いくつかの国、特に東アジア及び東南アジアにおける流行性角結膜炎の大発生の原因でもある。アデノウイルス8型、19型及び37型は、院内感染の疫学的原因としてよく知られている。最近、アデノウイルスにより引き起こされる院内感染が公衆衛生における重要な社会問題となっており、病院における経済的及び倫理的問題となっている。
【0005】
現在アデノウイルスに反応するモノクローナル抗体は複数作製され報告されている。例えば、アデノウイルスの特定の亜型に反応するモノクロナール抗体を用いてアデノウイルスを検出する方法が報告されている(特許文献1及び2)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0006】
Seto D, et al., J Virol 85: 5701-5702, 2011
IASR Vol. 38 p.133-135: 2017年7月号
特開2000-290298
特開2000-290299
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、現在作製されている、アデノウイルスに対するモノクローナル抗体は、いずれもアデノウイルスの検出の感度は十分ではなく、より高感度に反応するモノクローナル抗体が求められている。また、従来の抗アデノウイルスモノクロナール抗体はエピトープのアミノ酸配列が特定されていないため、再現性に劣るという問題があった。
本発明は、被検試料中に含まれるアデノウイルスを迅速、かつ、簡便に、しかも高感度で検出および測定し得るモノクローナル抗体、これを用いたアデノウイルスの免疫測定方法および免疫測定器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明者らは、上記課題につき鋭意検討した結果、アデノウイルスをより高感度に検出するためには、アデノウイルスに含まれる特定のアミノ酸配列をエピトープとするモノクロナール抗体を用いることが有効であることを見出して本発明を完成した。
【0009】
すなわち、本発明は以下のとおりである。
[1] 配列番号1に示すアミノ酸配列の21~944番目の配列を有するポリペプチドと抗原抗体反応するモノクローナル抗体またはその抗原結合性断片。
[2] 配列番号1に示すアミノ酸配列の21~131番目、266~412番目、及び448~944番目から選ばれる少なくとも1つの範囲の配列を有するポリペプチドと抗原抗体反応する、[1]に記載のモノクローナル抗体またはその抗原結合性断片。
[3] 配列番号1のアミノ酸配列の21~115番目、266~385番目、及び451~944番目から選ばれる少なくとも1つの範囲の配列を有するポリペプチドと抗原抗体反応する、[1]または[2]に記載のモノクローナル抗体またはその抗原結合性断片。
[4] 配列番号1のアミノ酸配列の21~45、56~115番目、266~385番目、451~485番目、526~575番目、581~615番目、656~725番目、766~795番目、801~830番目、851~875番目、及び886~944番目から選ばれる少なくとも1つの範囲の配列を有するポリペプチドと抗原抗体反応する、[1]または[2]に記載のモノクローナル抗体またはその抗原結合性断片。
[5] [1]~[4]のいずれか1つに記載するモノクローナル抗体またはその抗原結合性断片と、検体中のアデノウイルスとの抗原抗体反応を利用してアデノウイルスを免疫測定することを含む、アデノウイルスの免疫測定方法。
[6] 前記免疫測定方法がサンドイッチ法であり、前記モノクローナル抗体又はその抗原結合性断片が標識または固相の少なくともいずれか一方に使用される、[5]に記載の方法。
[7] [1]~[4]のいずれか1つに記載するモノクローナル抗体またはその抗原結合性断片を含む、アデノウイルスの免疫測定器具。
【発明の効果】
【0010】
本発明により、被検試料中に含まれるアデノウイルスを迅速、かつ、簡便に、しかも高感度で検出および測定し得るモノクローナル抗体、これを用いたアデノウイルスの免疫測定方法および免疫測定器具を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
(【0011】以降は省略されています)

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